2007年07月14日

リバプールの乱獲。他

Liverpool complete Babel transfer (From BBC SPORT)
Benayoun seals Liverpool transfer (From BBC SPORT)

これはもはや“乱獲”とすら表現できる動きである。記事のとおり、マージーサイドの赤にバベルとベナユンが加わることになった。だが、何度かこの移籍情報の際触れてきたがリバプールのマーケットでの動きはやや常軌を逸しているといわざるを得ない。

これはわたしの好みかもしれないが、チームというのは極力選手を入れ替えず、ウィークポイントを補強で埋めていくものだと考えている。ワンランク上のレベルの選手を獲得する方法もある程度まではわかる。だが今オフのレッズの動きはどうだろう?

トーレス、ヴォロニン、ベナユン、バベル、そしてアレクサンドロフ、クラウザー、サン・ホセ、パチェーコ、ミハイロフ、ネメート、サイモンといった若手をごっそり獲得。
そして同じくベラミー、L・ガルシア、ゼンデン、ファウラー、シセ、シナマ=ポンゴーユ、デュデクを放出…。

まだ獲得、放出の噂はあり、今後再び入れ替わりがあることだろう。……これを見て入れ替わりすぎだと思うのはわたしだけだろうか。バベルを獲得するまでもなく、ベラミーがいたし、ベナユンを獲得するまでもなくL・ガルシアがいた。ベラミーには性格に難が、L・ガルシアにはトーレスの移籍問題と絡んだ何かがあったのかもしれないし、年齢を見ても若返りは見せているとはいえ、本当に彼らを入れ替える必要があったのかは正直疑問である。しかも実力的には2人ともベンチに座る可能性が高い。

それほど買い物上手だとはいえないラファ・ベニテスだが「下手な鉄砲~」というヤツなのだろうか。わたしとしてはあまり好みの手法ではないが。これではマージーサイドの青、最大のライバルクラブの敵将であるディヴィッド・モイーズが激怒するのも頷ける。


Striker Healy agrees Fulham move (From BBC SPORT)
Fulham snap up defender Konchesky (From BBC SPORT)
Fulham sign Kamara from West Brom (From BBC SPORT)

移籍マーケット、表の主役がリバプールやマンチェスター・ユナイテッドなら裏の主役は間違いなくフラムだろう。獲得する選手は地味かもしれないが皆実力者で、かつチームにとって無駄のない非常に効果的な補強をしている。アーロン・ヒューズ、スティーブン・ディヴィス、クリス・ビアード、そしてさらに3人のニューフェイスが加わることとなった。

北アイルランドコネクション第4の男にしてスペインを沈めた小国の星、ディヴィッド・ヒーリーは噂どおりフラムにやってきた。直接的に彼のプレーを見た機会は少ないが不調に喘ぐリーズにおいて孤軍奮闘していた模様。WBAから獲得したカマラと共にフラムの新たな力になるはずだ。

そしてディフェンスラインの補強にもしっかりと着手。かねがねカービッシュリー監督との不仲が噂されていたコンチェスキーをウエストハムから獲得した。昨シーズンのパフォーマンスはお粗末だったが本来の彼はA・コールやブリッジに次ぐ評価を受けているほどの選手だけに新天地での活躍が期待される。

posted by so-ma |19:49 | ■情報 (移籍、怪我人等) | コメント(14) | トラックバック(0)
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2007年07月14日

日本代表 ~結果を出した内容ある2戦目~(後編)

まずは前編をお読みください
日本代表 ~結果を出した内容ある2戦目~(前編)

■1失点 ~問題は深刻なのか?~

U-20日本代表の一件も含めて、最近の日本代表はリードしてからの試合運びに問題があったため、この日もそれを課題として挙げる人間は多い。特に失点シーンや高原と中村が退いてからの時間帯については。

だがわたしは必ずしもシリアスな問題として受け取る必要はないと考えている。

まずU-20代表と比べるのはそれ自体がナンセンス。そして大前提としてカタール戦とは状況が全く異なっていた。前半で3-0とリードしていたこの試合は45分でほぼ終わっていたのだから。高原を休ませるため(故障?)に羽生を投入しようとした直前にカウンターから1点を謙譲してしまったが、点差の開いた試合では“間延び”は起こってしまうもの。ブラジルやイタリア、マンチェスター・Uやレアル・マドリードにおいても日常的に起こっている。周りがやっているから、日本もミスをしていいわけではないがトップレベルにおいても難しい要素だということは頭に入れておいてほしい。そしてこの1失点は今後の糧として肝に銘じておくための教訓と考えるべきだろう。

また、羽生、水野を投入してからチームとしての考え方が曖昧になったとの見方もある。それらしい節も見受けられた。ただ何度も言うようにあの時点で試合はほぼ終わっていた。2点のリード、前半からの揺さぶりで相手は疲弊しており、しかも10人だったためプレスをかけることすらままならなかった。つまり日本がボールをキープするには容易い状況がピッチ上にはあったのである。

そして、水野は積極的に勝負を仕掛けていくプレイヤーであるが、彼が勝負を仕掛けなかったということはそれがオシム監督の意思だったということ。実際、日本はしっかりボールをキープする状態に入っていたし、時折あまりにも隙を見せるUAEのディフェンスラインを突いたことが“迷い”に当たるとは必ずしもいえない。許容範囲の攻撃といえる。

総合すると“同じような試合が続いたがゆえにいつもはピックアップされない出来事(1失点)が不意に持ち上げられてしまった”ということなのだろう。繰り返すが根本的にカタール戦とUAE戦では状況が違い、並べて語られるべき事例ではなく、“失敗を繰り返した”わけではないのである。この辺りは適切に試合状況や今後へ向けた展開を理解し、判断しなければならない。

失点したことは教訓であり課題だ。しかしゲームの運び方自体は極めて大人の選択だったと評価でき、次節以降を見据えてもエネルギー消費を抑えられたことは大きい。何より、目標は勝点3奪取とグループで首位に立つことだった。これを達成できて内容も充実していた以上、悪戯にゲーム内容に関して難癖つける所以はそれほど見当たらないのではないか。

といったことが最終的なわたしの見解である。


■ベトナム戦へ向けて

さて、3戦目、グループリーグ最終節の相手はベトナムだ。ホームではその力を遺憾なく発揮してくるチームであり、日本同様勝点4を獲得し2位につけている。どのように戦えばよいのだろうか。

わたしの見解としては特別相手を意識することは無いと考えている。ベトナムは勢いがあり、熱狂的なホームの声援もあるが、ここ2戦日本も自分たちのサッカーができている。序盤、多少受身になることは避けられないだろうが、自力で勝る日本が中盤でボールを落ち着かせ主導権を握ることは時間の問題といえる。ゆえに試合の入り方を間違えなければ、案外ここ2戦と変わらない戦いを展開できるのではないかと考えられる。

もちろん、相手を侮ってはならない。忘れてはならないのはベトナムにはグループ突破の可能性が大いにある反面、敗れれば3位後退の可能性があるのということだ。戦場は彼らのホームであり、サポーターは彼らが置かれている状況を理解している。ゆえにリードしてからの時間の使い方および終了間際の猛攻に耐えられるか、ということが試される可能性が高い。

第3戦。教訓を胸に、是非ともベトナムに残れる結果を手に入れてほしい。

posted by so-ma |11:37 | ■日本代表 | コメント(12) | トラックバック(4)
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2007年07月14日

日本代表 ~結果を出した内容ある2戦目~(前編)

日本代表 ~教訓を得た価値ある初戦~ (カタール戦)
日本対UAE-詳しい試合経過はこちらまで

試合前にいくつか課題を挙げた。修正できたもの、次へと持ち越しになったもの。どちらもある試合だった。しかしまずは狙い通り勝点3を獲得し、グループリーグ首位に立ったことを素直に評価すべきである。前半のパフォーマンスはまさしく前回王者に相応しいものだったし、後半にしても3-0というスコアや相手が10人になったという状況、そして疲労が今後のパフォーマンスに与える影響を考えれば、決勝を見据えるチームとしては当然の戦いぶりだったといえる。

カウンターからの1失点は「絶対やってはいけない失点」(川口)だったが、カタール戦同様、次への教訓となる要素が残ったのだから、気持ちを引き締める面ではむしろポジティブな要素ですらある。「驕ってはいけない」。ベトナム戦でもこの教訓を忘れることはないだろうから。


■向上したパフォーマンス 

展開としては予想通り日本が中盤の構成力で上回っていた。大前提として中盤の主導権を握りたかったであろう日本代表にとっては重要な要素だったといえる。そして他にカタール戦と何が違ったのか。考えられることをいくつか挙げてみよう。

まずほとんどの選手が環境に慣れ、戦い方を掴んでいたようだった。カタール戦に比べると運動量は増加しており、縦への飛び出しやサイドの活用といった攻撃におけるエッセンスがふんだんに盛り込まれていた。これは手探り状態だった異国の地での1試合目を終えて、ある程度の感覚を掴めたことによる変化だと推測できる。

そして2トップへの変更も効果的に働いた。あまりシステム論云々を語りたくはないがFW2人の動きがUAE守備陣に少なくない混乱を与えていたのは事実である。高原は裏へ抜ける動きやしっかりとしたポストプレー、巻は高さとサイドへ流れる動きでチームを助け、彼らの動きが中盤からのパスの選択肢を増やし、スペースを生み出していた。また課題として挙げた効果的なミドルシュートを多く放てたのは、彼らの裏を狙う動きによってUAEのディフェンスラインが引きずられ、中盤との間(バイタルエリア)に少なくないギャップが生まれていたからである。

そして第1戦と決定的に違ったのはSBが攻撃に積極的に参加できていたこと。彼らのアップダウンがまた選択肢を増やし、相手のマークを外す要素となった。駒野や加地は生粋のドリブラーではないが、ドリブルでも十分勝負できる能力を持っている。実際、日本のファーストシュートは駒野がドリブルで切れ込んだ後のフィニッシュであり、これが相手にとっては大きな布石になったといえるだろう。

2トップの動きと両SBの攻撃参加。これだけ労を惜しまず働いてくれるプレイヤーがいれば中村俊、中村憲、遠藤が彼らを活かせないはずがない。ゆえにパサー3人の関係は素晴らしく、彼らがチームの中心だったことは間違いなかったがそれ以上に4人の存在を大きく感じる内容であったように思う。

(続く)

posted by so-ma |11:32 | ■日本代表 | コメント(4) | トラックバック(0)
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