2008年05月19日
全ては、ここから始まった。
1871年、イングランドフットボール協会(FA)が設立されてから8年後のこと。現在では世界最古のカップ戦として認知され、フットボールプレイヤーの憧れとなっているFAカップがスタートしたのである。つまり、世界最古のタイトルがこのFAカップということになる。
そんな、今では世界中に数多く存在するタイトルの起源ともいえる始まりの大会にして、07-08シーズン最後のタイトルマッチであるFAカップFINALへと、足を運んできた。
■イングランド対ウェールズ
カーディフはウェールズのクラブである。ウェールズのクラブがイングランドの大会で決勝に進出するのは極めて稀なことであり、UEFAカップ出場権がかかっているこのタイトルにおいて、カーディフに取得権があるのか、物議がかもされていたほどだ。結局、UEFAのプラティニ会長はポジティブな見解を示したわけだが、この想定外の議論に象徴されるように、今期のFAカップは波乱に満ちていた。
プレミアのビッグ4はベスト4を前に姿を消し、しかも残ったのは3クラブがチャンピオンシップに所属していた。一時は史上初の2部同士の決勝になるのでは?と騒がれたほどに。結局、ポーツマスがプレミアの面目を保ったが、大会の代名詞である「ジャイアントキリング」という伝統が退れていないことを示したのが今大会であったわけだ。
そして試合前、いつものようにイングランド国歌が斉唱される前に、ウェールズの国歌がウェンブリーには響き渡り、また新たな歴史が刻まれた。大声で胸高々に国歌を歌うウェールズ人たちには忘れられない日となったことだろう。
一時期、スコットランドリーグに所属するセルティックやレンジャーズがイングランドプロフットボールリーグへの加盟に色気を出していたが、彼らはカーディフの躍進をどのように見つめていたのだろうか。
■イングリッシュフットボール
正直なところ、試合に関してはあまり覚えていないため細かいレポートは避ける。というより、私はタイトル戦において細かなレポートをする意義をあまり感じられない者なのである。ここまで上り詰めたチームに対する戦術面での批評も大切だろうが、問題はどちらが熱くなれるか、どちらがタイトルを渇望しているかという気持ちだと思う。何度も書いていることだが、本当にそう思いたい。
なぜこれほどまでにそう感じるかといえば、やはりこの1年間、イングリッシュフットボールに触れてきたからだと思う。芝生の匂いとチャント、共鳴して激しさを増すピッチ。そんなものを1年間、何十回と体験してきた。テレビで見ただけでは分からないものをいくつも学んだ。もちろん戦術面や選手の動きもそうだが、何よりフットボールのもっと深い部分………歴史であり、文化であり、伝統であり、フットボールという競技を作り出したイングランド人たちの性質や彼らに作り出されたフットボールという競技自体を、改めて感じ、学び取ることが出来たと思っている。
そもそも、フットボールの起源は村対抗の遊びである。そして徐々に熱を帯びて死者がでるほどのものとなった。死傷者を出すことは現代社会において考え物だが、つまりはどちらがより必死に戦ったか、熱くなったかで勝利が決まるものだったのである。イングリッシュフットボールはそういうものだ。
試合中に交わされたチャント、選手を鼓舞する声援、ワンプレーごとに過剰反応し、一喜一憂する馬鹿な観客たち。そんな熱さを持ったファンが9万人もいたのだ。これ以上素晴らしい光景が他にあるだろうか。これこそがフットボールの最大の魅力であり、フットボールをあまり見たことのない者をスタジアムへと惹きつけていく理由であると私は信じている。
試合は右サイドからの鋭いクロスをGKが弾き、詰めていたカヌが押し込みポーツマスが先制点を得た。これは同時に、決勝点になり、ポーツマスが69年ぶりの栄冠を勝ち取った。ポーツマスの爆発と、カーディフの失望…しかし倒れこんだ選手たちに送った温かい拍手はどれも心に残る名場面である。
■フットボールは続く…
栄冠を勝ち取ったのはポーツマス。優勝と同時に、UEFAカップ出場権も手にし、充実したシーズンの終わりになったといえる。一方のカーディフにとっても決勝進出は大躍進であり、忘れられないシーズンとなったことだろう。
…と、ここまで書いて文を読み返してみると、なんだか私のイングランドフットボールライフの総括みたいになっていることに少し恥ずかしさを覚えるし、FAカップ決勝のレポートだと思って読んでくださった方には大変申し訳なく思う。ただ私が率直に感じたことが上記のことであり、あながち間違いというわけではないのではないかと考えているため、今回は勘弁してほしい。
さて、今期の残りわずか。下部リーグのプレーオフとCL決勝ぐらいだろうか。数少なくなってきたわけだが、1試合1試合のウェイトは当然重い。その重さを楽しみつつ、休息へとつけたなら、充実するのではないかと思う今日この頃である。
posted by so-ma |05:29 |
07-08 英国フットボール |
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2008年05月12日
2008年5月11日は、大晦日であり、元旦である。
長かった07-08シーズンがこの日をもって幕を閉じるのだから、イングランド・フットボール・シーズンにおける大晦日と言い換えられるだろう。
そして、この日からファンたちの1年は始まる。王者に輝いた者はこの日から約1年間王者の称号を手にし、ライバルたちは苦虫を噛み潰してこれからも日々を過ごさなければならない。残留した者は歓喜に沸き、来シーズンへの想いを馳せられるが、降格した者にとってはこれから1年間、悔しさを胸にとどめて厳しい下部ディヴィジョンでの戦いに挑まなければならない。太陽が燦燦と輝いているプレミアシップという舞台を経験した者にとって、日陰で肌寒さすら感じるチャンピオンシップへと気持ちを切り替えることは容易ではない。
そんな運命の1日を振り返ってみることにしよう。
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(左から順位、チーム名、試合数、得失点差、勝点)
1 Man Utd 38 58 87
2 Chelsea 38 39 85
3 Arsenal 38 43 83
4 Liverpool 38 39 76
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5 Everton 38 22 65
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6 Aston Villa 38 20 60
7 Blackburn 38 2 58
8 Portsmouth 38 8 57
9 Man City 38 -8 55
10 West Ham 38 -8 49
11 Tottenham 38 5 46
12 Newcastle 38 -20 43
13 Middlesbrough 38 -10 42
14 Wigan 38 -17 40
15 Sunderland 38 -23 39
16 Bolton 38 -18 37
17 Fulham 38 -22 36
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18 Reading 38 -25 36
19 Birmingham 38 -16 35
20 Derby 38 -69 11
■ユナイテッド2連覇達成
・Man Utd take Premier League title
・Chelsea 1-1 Bolton
結局、メイクドラマは起こらなかった。
やはりユナイテッドは強い。今期ユナイテッド以外の4強と引き分けているウィガン相手だったが勝利を取りこぼすことなく2-0で完勝した。スタメンには今期のベストメンバーと考えられる面子が揃い、しかも得点を決めたのは今期ユナイテッドを引っ張ってきたロナウドと、ユナイテッドを築き上げてきた功労者であるギグスというのだから、スコアボードにすらユナイテッドの強さが反映する結果となっている。
対するチェルシーは、怒涛の追い上げ空しく、ボルトンの前に力尽きた。前回、いつ得点を決めたのか思い出すのに苦労するほどの時間、ゴールを決めていなかったシェフチェンコのゴールで先制するもロスタイムにCKからデイビスに決められ万事休す。
ある意味、今期を象徴するような結末だったといえる。ユナイテッドは先制し、しっかりと追加点を決めたのに対して、チェルシーは追加点を奪えずに、最後の最後で失点。チェルシーはこういった脇の甘さが無ければウィガンからも勝点3を奪えただろうし、数字上では優勝も可能だっただけに悔やまれる。(スタンフォードブリッジでのウィガン戦もロスタイムに失点し、勝点2を失った。)ただ終盤の追い上げは見事だったし、アーセナル戦やユナイテッド戦、CLリバプール戦など重要な試合に勝利してきている勝負強さには目を見張るものがあった。この悔しさは、5月21日、モスクワの地で是非とも晴らしてもらいたい。
そして、チェルシーの甘さとは対照的にしっかりと勝点を積み重ねてきたユナイテッドの優勝は至極順当な結果だったといえるだろう。
得点王に輝いたポルトガルの若きドリブラーを筆頭に、素晴らしいプレイヤーが揃っており、若さと老獪さが融合したチームは時に憎らしいほどの強さを見せた。エンターテイメント的な観点からみても高いポイントをつけることが出来るのではないか。安定した守備陣と構成力の高い中盤、運動量のテヴェスとパクチソン、そしてチームの柱であるルーニーとロナウドが絡む攻撃には胸を躍らされた。
まだCL決勝が残っているとはいえ、とりあえず2連覇を祝福したい。本当に、おめでとう!
■エバートン、再び欧州へ
・Everton 3-1 Newcastle
・West Ham 2-2 Aston Villa
こちらも妥当な結果に終わった。エバートンは難敵ニューカッスルをホームで見事粉砕したのに対して、ヴィラはモチベーションが無かったといって等しいウエストハムを相手に終盤までリードするも結局ドロー。この結果、勝点3を上積みしたエバートンがUEFAカップ出場権を手にした。
終盤、強豪との対戦が続き、やや息切れしてしまった感のあるマージーサイドの青だがシーズン半ばに見せていた堅守速攻は、これぞエバートン、と思わせる出来だった。選手層がそれほど厚くないエバートンだけに、シーズン通して高いパフォーマンスを維持することは難しいだろうが、来季に向けて戦力を整えてほしい。「プレミアは4強以外大したことない」と裏口を叩かれないためにもそろそろ欧州での結果がほしいところだ。
ちなみにこの日、筆者はアプトンパークを訪れていたわけだが、久しぶりにホームでいい空気を感じることが出来て満足している。内容的にはヴィラに押され、ハマーズは攻撃の形を持たずになんとなく試合を進めていたが最後にディーン・アシュトンの素晴らしいゴールが決まり、ドローに持ち込んだ。今期は怪我人が多く、満足のいくシーズンではなかったが、最終的にはトップ10でフィニッシュできたわけだから合格点を与えられるだろう。ただどうにかチームとしての形を来期は作り上げてほしい。メンバー的には欧州行きを争ってもおかしくないだけに、カービッシュリー監督の手腕が問われるところだろう。
■生き残ったのはフラム!
・Fulham pull off great escape
・Reading sink Rams but go down
・Birmingham relegated despite win
個人的には優勝争いなどよりよほど気になっていた残留争いの行方だが、フラムがポンピーに競り勝ち、自力で残留を決めた。この結果、バーミンガムとレディングは共に大勝を収めたものの、わずかに及ばず。2クラブ共にチャンピオンシップへの降格が決定した。
シーズン序盤は北アイルランドコネクションが振るわず、サンチェス監督が解任されるなど不振に喘いだフラムだったが、怪我により戦列を離れていたジミー・ブラードやマクブライドといった核の選手が戻ってきたことで息を吹き返す。そして終盤戦の残留に向けた重要な試合で勝点3を積み重ねられたことが結果へと繋がったといえる。特にバーミンガムとの残留争い直接対決での勝利は様々な意味で大きなものだった。サンダーランドにホームで敗れたときには降格を覚悟したものだが、今となってはいい思い出である。
レディングはフラムとは対照的に、シーズン中盤まではまずまず悪くないポジションに位置していたものの、完全に失速してしまった。特に残留へ向けて士気が上がるであろう終盤戦に攻撃陣が振るわず、ダービー戦を除くここ6試合ノーゴールというのだから降格という結果は仕方ないといえる。チャールトンにレンタルしていたリタを呼び戻すなどやれることはやった印象だが力及ばずといったところか。
バーミンガムはシーズン途中にスティーブ・ブルース監督がウィガンに引き抜かれるなど激動のシーズンを過ごしたといえる。その後、マクリーシュ氏が後任として監督の座につき、冬の市場でエバートンから獲得したマクファーデンが完全にエースとして君臨。得点を重ねるなど明るい要素は少なくなかったが報われなかった。何よりバーミンガムダービーやライバルとの直接対決でことぼとく敗れたことがこのような結果に繋がってしまったといえる。(相手はレディング、ウィガン、フラム。後ダービーにも引き分けたは響いた。)
フラムは残り、レディングとバーミンガムは降格した。3チームの間に大きな差があったとは思えない。気持ちの問題、あるいは運といった要素がクラブの命運を分けたのではないか。そういう意味ではこれ以上なく人間的で、これ以上なく残酷で、まさに人生な様なものが、この残留争いから見えてきた気がする。
さて、07-08シーズンは今日をもって幕を閉じました。総括は次回以降に書くとして、まずは素晴らしい戦いを我々に見せてくれた選手や監督、各クラブの方々にお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。選手はしっかり休み、クラブ関係者は夏に命をかけて、来シーズンへ挑んでください。
そして各クラブを応援していたファンの皆様、本当にお疲れ様でした。
08-09シーズン、プレミアシップも白熱した、人々を惹きつけてやまない魅力に溢れたものになることを心より願っています。
posted by so-ma |02:15 |
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2008年05月11日
■Crystal Palace 1-2 Bristol City
セルハーストパークへと足を運んだパレスのファンたちは何を思って帰路についたのだろうか。第2戦への期待か。それとも来期も今期と同じステージで戦わなければならないことに対しての失望か。
柔らかな陽射しがピッチを照らす土曜の正午過ぎ、プレミアシップへの最後の切符をかけた熱い戦いは、最後の最後にドラマが待っていた。
■全てをぶつけて…
正直、あまり試合内容について語るべきことはない。純粋な気持ちのぶつかりあいだった。今シーズンの総決算となる試合だったが戦術的に優れているところなどまるで無かった。ロングボール、ロングボール、そしてロングボール。心配になるくらい、技術的には稚拙で、古典的で、フラストレーションの溜まる試合展開だった。
普段なら何事も無かったかのように再開される自陣でのFKさえ、この日は攻撃手段の一つ。ほとんどプレーが途切れるたびに空中戦の強いCBは敵陣へと上がり、送られてきた信じられないほど弱弱しいボールを相手に跳ね返されては自陣へと急いで戻っていく。この繰り返しだった。
クリスタルパレスを前回見た時、攻撃の形が無く、個人の能力に依存している部分が大半をしめていると書いたが、全くその通りだった。チェルシーからレンタルできているスコット・シンクレアは時折相手の脅威となるドリブルを披露していたものの、その他には可能性を感じるプレーは運任せのロングボールくらい。期待していたベン・ワトソンもこの日は精細を欠き、特にセットプレーではミスを連発していたことが悔やまれる。
ブリストルシティにしても同じことが言えた。ただパレスよりはパスを繋ごうという意識が見られ、現にゲームを支配していたのはシティだった。
試合は後半、ブリストルシティがセットプレーから見事に先制点を挙げて、貴重なアウェイゴールを獲得する。だがパレスも猛攻を開始。最初は空周り気味の攻撃だったが、本来CBの選手を前線へ配置する強攻策に出ると、このパワープレーが実り、PKを獲得する。これをこの日は不調だったが間違いなくこのチームの核であるワトソンが決めて同点に。
ちなみに触れていなかったスタジアムの雰囲気だが言わずもがな心地よいものがあった。この得点シーンしかり、ファンがチームを支えていることを感じられる時間だった。
だからこそ、胸が痛くなってしまう。「5分」と表示されたロスタイムに沸いていたパレスのファンは、その数分後、失意の表情でスタジアムを去ることになってしまったのだから。ロスタイム突入して間もなく、ブリストルシティのノーブルが放った強烈なミドルシュートがパレスのゴールに突き刺さったのだから。
ホームでの1-2。闇夜に浮かぶプレミアへと繋がる道に灯っていた街灯が消え、ゴールへ辿り着くことは極めて困難となった。残っているのは月明かりのみ。この光を頼りに、まずはウェンブリーへと駒を進めることが出来るのか。パレスの真価が問われている。
■ロングボールという現実 ~ニール・ワーノックについて~
ニール・ワーノックという人物は非常に古典的な人物であると思う。それゆえ、彼のチームが展開するフットボールも古き良きイングランドのフットボールという印象。ただ、こういっては聞こえはいいが、逆にいえば攻撃の形が無いフィジカル重視の時代に取り残されたフットボール…とも言い換えられる。
この試合に関してはまさに後者が相応しかった。重要な試合であることは分かるが、自陣から相手ゴール前へロングボールの放り込みを前半の早い時間帯から繰り返しているようでは…。シティの弱点が空中戦なのであれば話は別だが、総じて空中戦に勝利していたのはシティ。相手云々ではなく、ロングボールに頼った彼のやり方が前面に出た試合だといえる。
彼がパレスに就任した際、このチームの状態は酷く、降格の危機すらささやかれていたことを考えると、プレーオフにチームを導いたことは賞賛に値するだろう。
だがそこまでが限界だということがこの試合で分かってしまった。ロングボールだけでは年々ハイレベルになっているプレミアシップでは勝てないし、リーグに参加することすら難しい。あるいは運により、もたらされる得点もあるかもしれないが、1-2で敗れたという現実はパレスに重くのしかかっている。よほどの何かが彼らに味方しない限り、ウェンブリーへ駒を進めることは至極困難だろう。
ニール・ワーノック。06-07シーズンに率いていたシェフィールド・Uの降格の際、ウエストハムにいちゃもんをつけ、ベニテスに噛み付き、ユナイテッドをも目の敵にした彼だが、ひとつの時代の終わりは刻一刻と迫ってきている。
posted by so-ma |01:15 |
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2008年05月08日
プレミアシップは最終節を残し、優勝争い、UEFAカップ出場権争い、残留争いがそれぞれ大詰めを迎える中、チャンピオンシップ(実質2部)は一足先にシーズンが終了した。
以下、最終的な順位表である。(左から順位、チーム名、試合数、得失点差、勝点)
1 West Brom 46 33 81
2 Stoke 46 14 79
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3 Hull 46 18 75
4 Bristol City 46 1 74
5 Crystal Palace 46 16 71
6 Watford 46 6 70
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7 Wolverhampton 46 5 70
8 Ipswich 46 9 69
9 Sheff Utd 46 5 66
10 Plymouth 46 10 64
11 Charlton 46 5 64
12 Cardiff 46 4 64
13 Burnley 46 -7 62
14 QPR 46 -6 58
15 Preston 46 -6 56
16 Sheff Wed 46 -1 55
17 Norwich 46 -10 55
18 Barnsley 46 -13 55
19 Blackpool 46 -5 54
20 Southampton 46 -16 54
21 Coventry 46 -12 53
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22 Leicester 46 -3 52
23 Scunthorpe 46 -23 46
24 Colchester 46 -24 38
■悲願の昇格を果たしたのは…
チャンピオンシップを制したのはウエストブロムだった。ケビン・フィリップス、ゾルタン・ゲラ、ジョナサン・グリーニング他、プレミアシップでの経験が豊富なプレイヤーたちを擁し、圧倒的な攻撃力で頂点に立ったのだ。得点88、得失点差33は断トツの数字である。自信の表れからか、トニー・モウブレイ監督は来期、プレミアシップの舞台でも「攻撃的サッカーで挑む」と意気込んでいる。
2位に入ったのは古豪ストーク・シティ。ウエストブロムとは対照的に、こちらはしぶとく堅実に昇格を決めた印象だ。例えば優勝したウエストブロムの敗戦数が11なのに対して、ストークはわずかに9。圧倒的な支配力で試合を制すというよりも負けないフットボールが実を結んだといえる。
両チーム共に素晴らしい結果を残したことに拍手を送りたい。来期、プレミアで戦うにあたっては双方課題は多いが(ストークはタレント不足、ウエストブロムはスタイル上はまれば恐いが意外と簡単に折れてしまう可能性も)、善戦し、旋風を巻き起こしてくれることを期待する。
■最後の椅子を制するのは?
そして注目の昇格をかけたプレーオフへと進出したのはハル・シティー(3位)、ブリストル・シティ(4位)、クリスタルパレス(5位)、ワトフォード(6位)。プレーオフ進出の可能性があったウルブス、イプスウィッチはわずかに及ばず、苦渋をなめることとなった。シーズン中盤までプレーオフ圏内をキープしながら終盤、突然失速したチャールトンの昇格を願っていた筆者としては少々残念だが、これも力が拮抗し弱肉強食のチャンピオンシップでは仕方のないことである。
プレーオフでは3位と6位、4位と5位がホーム&アウェイ方式で対戦し、ウェンブリーでの決勝を目指す。
以前観戦に訪れ、その時は「このままでは昇格は厳しいかな」と書いたクリスタルパレスだったがその後レンタルで獲得した戦力が噛み合い、4勝1敗の好成績でプレーオフ圏内に滑り込んだ。しかもこの間の対戦相手にはストーク、ワトフォードが含まれていたのだから、タフなライバルを相手によく勝ちあがったものだ。それもディヴィジョン最小失点42をたたき出した堅守があってこそのものだろう。
プレーオフになったらディヴィジョンでの順位は関係ない。6位が勝ちあがるケースなどざらである。個人的にはロンドンに住んでいることもあり、パレスやワトフォードに期待したいと思っているが果たして。プレーオフ1回戦ファーストレグは今週末開催される。昇格の最後の椅子を手にするのは一体どのクラブになるのだろうか。
■無念の降格…
そして降格についても触れておかなければならない。降格の淡き目にあったのはコルチェスター、スカンソープ、そしてレスター。最終節、レスターはストークとのアウェイ戦で善戦したものの、わずかならが残留ラインには届かなかった。いくら主力が抜け、拮抗した力の中ディヴィジョンを戦っていたとはいえ、つい数シーズン前までプレミアシップに所属していたのだから、少々驚きである。チャンピオンシップのレベルも侮れないものだ、と改めて考えさせられる。
一方でコヴェントリー、そしてセインツ(サウサンプトン)は何とか生き残った。個人的にセインツの降格だけはどうしても避けてほしかっただけに、結果には満足といったところか。ただ来期は昇格争いに加わってほしいものである。
■新たなる挑戦者
最後に、来期チャンピオンシップに加わるクラブについて少し。リーグ1(実質3部)を断トツで制したスウォンジーがいち早く昇格を決め、2位には古豪中の古豪で、1970年代から80年代にかけてイングランドのみならず、欧州を席巻したノッティンガム・フォレストが入った。そしてプレーオフにはあのリーズも残っており、こちらからも目を離せない。
正直、どのようなチームに仕上がっているのかはほとんど分からないが、彼らが新たなる息吹をチャンピオンシップにもたらしてくれることを期待する。
さて、プレーオフを残しているとはいえ、一応シーズンは終了し、ひと段落した。タフなシーズンを戦い抜いた各クラブ、選手そしてファンの皆さんにはお疲れ様と声をかけ、ゆっくりと来る来季に向けて英気を養ってもらいたい。
本当にお疲れ様!そしてまた来シーズン会いましょう!
posted by so-ma |14:51 |
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2008年05月06日
■Newcastle 0-2 Chelsea
難敵ニューカッスルを退け、チェルシーは優勝への望みを最終節へと繋いだ。
そして以下が37節終了時点の順位表である。(左から順位、得失点差、勝点)
1 Man Utd 56 84
2 Chelsea 39 84
3 Arsenal 42 80
4 Liverpool 37 73
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5 Everton 20 62
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6 Aston Villa 20 59
7 Blackburn 5 58
8 Portsmouth 9 57
9 Man City -1 55
10 West Ham -8 48
11 Tottenham 7 46
12 Newcastle -18 43
13 Wigan -15 40
14 Middlesbrough -17 39
15 Sunderland -22 39
16 Bolton -18 36
17 Fulham -23 33
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18 Reading -29 33
19 Birmingham -19 32
20 Derby -65 11
■プレミアシップを制するのは?
ユナイテッドはウエストハムに大勝し、チェルシーもアウェイでニューカッスルを粉砕した。これにより、同勝点のまま優勝の行方は最終節へともつれ込むこととなった。最終節、ユナイテッドはアウェイでウィガンと、チェルシーはホームでボルトンと対戦する。
ユナイテッドの有利は変わらない。得失点差では大きくチェルシーを上回っているユナイテッドだけに、ウィガンに勝利すれば文句なく優勝が決まる。しかもウィガンはすでに残留を決めており、モチベーションは他のチームに比べると低いだろう。ユナイテッドの勝利は、堅いといえる。
ウィガンのプレイヤーたちには自分たちのホームで優勝を阻止しようとの意気込みを持って試合に挑んでもらいたいが、果たしてどうか。ただウィガンは今期、リバプール、アーセナル、そしてチェルシーに引き分けている。ユナイテッドにはアウェイで4-0で敗れているものの、今回はホーム。もしかしたら…という気がしないでもない。
対するチェルシーの対戦相手のボルトンもほぼ残留を決めており、モチベーションとしてはウィガンと変わらないだろう。しかも試合会場はスタンフォードブリッジ。曲者ボルトン相手とはいえ、チェルシーが勝利する可能性は高い。チェルシーにとってはボルトンに勝利し、天命を待つのみ、である。
ユナイテッド有利は揺るがないがフットボールは何が起こるかわからない。少しでも気を緩めた方が負けである。最後の1秒まで、終了のホイッスルが鳴るまで、勝負は下駄を履くまで、何が起こるかわからないのだから。
■欧州への切符を手に入れるのは?
エバートンとアストンヴィラで争われているUEFAカップ出場権争い。お分かりの通り、得失点差0、勝点3差の両者。つまり、もし最終節にエバートンが敗れ、ヴィラが勝利するようなことがあったなら、順位は入れ替わるのである。エバートンはホームでニューカッスルと、ヴィラはアウェイでウエストハムと対戦する。
チェルシーに敗れたとはいえ、最近好調だったニューカッスルは厄介な相手である。エバートンは引き分けでも許されるわけだが、細心の注意を払い試合を運ばなければならない。対するヴィラは、ウエストハムのモチベーションがないことを考えると勝利しておきたい相手だ。逆転の可能性が十分にあるだけに、アウェイでの試合を制したいところである。
■プレミアシップに生き残るのは?
ダービーの降格が早々に決まった残留争いだが、結局残り2枠は最終節までもつれ込むこととなった。16位のボルトンにも数字上は降格の可能性が残っているものの、得失点差を考えると実質的にはフラム、レディング、そしてバーミンガムの争いとなっている。フラムはアウェイでポーツマスと、レディングはホームでダービーと、バーミンガムはホームでブラックバーンとの対戦を残している。
最終節を前にして17位に浮上したフラム。彼らはもちろん、全力でポンピーを倒しに行くだろうが、問題はレドナップの考え方ではないかと思っている。プレミアシップだけを考えればポーツマスにとってこの試合は消化試合であるわけだが、彼らにはFAカップ決勝というシーズンで最も重要な試合が残っている。ファイナルに向けて、コンディションを調整し、フルに近い力でフラムを迎えるか。あるいは怪我人等を恐れ、メンバーを落としてくるのか。このあたりの判断に注目である。
ただ自力で残留を決められるフラムだけに、相手のことは考えず、自らの最高のパフォーマンスを発揮してほしいところだ。
レディングは最下位のダービーとの対戦だけに、勝利は堅いだろう。問題は得失点差。出来るだけ多くの得点を奪い、天命を待ちたいレディングだが何とここ6試合得点がない。果たして彼らは得点を奪えるのか。
バーミンガムは勝つしかない。ブラックバーンは難しい相手ではあるがモチベーション的にはバーミンガムが上。勝利して、他会場の結果を待ちたい。
■結果やいかに…
最終節には多くのドラマと感動、悲鳴が待ち受けていることだろう。どのような結果に終わるかは分からないが、1シーズン英国でフットボールを見てきた者として、最後まで見守りたいと思う。
最終節は5月11日、土曜日の午後3時キックオフ。全てはここから始まり、全てはここで、終わりを告げる。
posted by so-ma |02:39 |
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2008年05月03日
■Fulham 2-0 Birmingham
危惧していることが2つあった。
1つは、前回観に行った試合がCLチェルシー×リバプールという世界最高峰の雰囲気の中行われる試合だったため、いくら残留争い直接対決とはいえ、雰囲気に劣り、物足りなさを感じてしまうのではないか、というもの。
もうひとつはこの日、フットボールをはじめてみる友人を連れての観戦だったということ。この試合が退屈なものに終われば、彼らのフットボールに対する評価は決まってしまう。いい試合に、白熱したゲームになってくれるだろうか、との不安があった。
だが、そんな無駄な心配は杞憂に終わった。
この日のクレイブンコテージには、感動的だったスタンフォードブリッジに勝るとも劣らない最高の雰囲気と選手たちの意地とプライドがぶつかり合った最高に熱い戦いがピッチにはあった。私はただただ脱帽し、友人は目を輝かせて緑の芝生を眺めながら、試合後もしばらくは心地よい余韻とフットボールの美しさが心を巡った。
■残留争い直接対決
この試合を迎える時点で、フラムは勝点30の19位、バーミンガムは32の18位で、共に降格圏に位置していた。ただ、残留を争うレディングやボルトンの勝点は33で、この試合に勝利すれば降格圏を脱出することが可能に。フラムはもちろんのこと、バーミンガムにとっても勝たなければならない試合だったわけである。
Fulham
Keller, Stalteri, Hughes, Hangeland, Konchesky, Davies, Bullard (Andreasen 88), Murphy, Dempsey (Healy 90), Kamara (Nevland 67), McBride.
Birmingham
Maik Taylor, Kelly, Jaidi, Ridgewell (Queudrue 46), Murphy, Larsson, Muamba, Johnson, Kapo (Zarate 58), Forssell (Jerome 74), McFadden.
■“今季最高”のクレイブンコテージ
クレイブンコテージは独自の応援スタイルを持っている。その最たる特徴が“ハリセン”だ。フラム側の席、全てに配られているこのハリセンを叩くことにより、スタジアムの雰囲気は作り出される。試合前から鳴り響くハリセンの音とそれに共鳴するチャント。もはや引き分けですら許されない状況に、サポーターたちはハリセンを力いっぱい叩き、声を張り上げないわけには行かなかったのだろう。いつもの雰囲気とは一味違うものがあった。
話は逸れるが非常に良いアイデアであると前々から思っていた。フラムサポーターは気質的に元々おとなしく、スタジアムの規模的にもそれほど大きくはないため、相手チームに圧力を与えるほどの雰囲気を作ることに苦労していた。だがハリセンを導入して以降、クレイブンコテージの雰囲気は確実に変わった。観客のボルテージによるが、ハリセンの場合、手を叩くよりも確実にノイズを出せるし、団結して応援しやすい。当然雰囲気は向上する。このようにどうにかしてフットボールを盛り上げようとピッチ外でもクラブは努力しているのだ。
そしてその成果がこの日のクレイブンコテージにはあったし、我々は最高の雰囲気を堪能できたのである。
■拮抗の前半
地鳴りがスタジアムに響く中、開始のホイッスルが吹かれると拮抗した勝負が展開された。
ジミー・ブラード、ダニー・マーフィーら、クリエイティブな選手をを要するフラムはショートパスを繋ぎ、バーミンガム守備陣を崩しにかかるが“各駅停車”で効果的な攻撃にはならない。何より、いつものことだが特にマーフィーはイージーなパスミスが多すぎて少なからずチームのリズムを崩していた。対するバーミンガムは慎重な立ち上がりを見せ、守備はカタツムリ。攻撃に関してはロングボールとマクファーデンらFW陣の頑張りに期待するぐらいしか得点への匂いを感じさせなかった。
それでもフラムはセットプレーから決定的なチャンスを作る。だがGKマイク・テイラーのグッドセーブにより、得点機を逸した。結局、前半にスコアは動かず、0-0のまま怒涛の後半に突入する。
■勝負の後半
この日、英国では競馬のG1である2000ギニーというレースが行われていた。私の友人の中にもこの200回記念という記念レースを観に、ニューマッケットという町まで赴いた者もいたわけだが、後半の展開はまさに競馬のようだった。
シーズン終盤の重要な試合における、得点を奪わなければならない、勝たなければならない勝負の後半戦。最終コーナーを曲がって、最後の直線に入ったフラムは鳴り響くチャントに刺激され、鞭を入れられたサラブレッドの如く、ピッチを疾走した。
52分、FKからジミー・ブラードが絶妙なボールをゴール前へ提供し、バーミンガムDFを完全に振り切ったマクブライドが頭であわせ、貴重な先制点を挙げたのである。
今期、最高の雰囲気を醸し出していたスタジアムは、この試合一番の盛り上がりを見せ、まさに最高の瞬間となった。
これで後がなくなったのはこの日赤いユニフォームを着ていたバーミンガム。彼らも何とか、同点に追いつこうと遅れながら鞭を入れる。だが、前半から緊張感の中、激しいぶつかり合いを繰り返してきた体は予想以上に疲弊しているように見えた。何度か得点機を作り出すものの、継続的なものとはならず、鞭を入れても試合のペースも完全に握ることは出来なかったのである。
そして、試合が決する時が来た。87分、バーミンガムDFのクリアボールがネヴランドに当たり、そのボールはラインの裏へ。このボールをネヴランドが拾うと完全にゴールへと独走。マイク・テイラーとの1対1を制し、ゴールネットを揺らしたのである。
この瞬間、まだ試合終了まで時間はあったがフラムのファンたちは勝利を確信した。
この日2度目の爆発的な歓声がそれを示していた。
結局、4分のロスタイムを凌ぎ、フラムが貴重な貴重な勝点3を手にした。そして、ゴール手前で抜群の伸びを見せたフラムの快勝劇に我々は心を奪われたのである。
Fulham 2-0 Birmingham
【F…McBride 52, Nevland 87】
■望み ~残留に向けて~
この勝利でフラムは降格圏を脱出した。17位レディングとの得失点差を考えると最終節、ポーツマスに勝利すれば自力での残留をほぼ確定できる。それほどまでにこの試合で積み上げた勝点3は大きな意味を持ってくるのだ。
試合に関してだが、正直な話、ゴール裏からの観戦であり、しかも後半からは前3列目から見ていたので細かな選手たちの動き等の批評は難しい。マーフィーのパスミスの多さが目立ち、ジミーもいつもよりミスが多かったことが印象に残っているくらいか。ただこれらのミスもチーム全体でカバーし致命傷には至らず。ジミーのキック制度の素晴らしさは先制ゴールのシーンで証明されており、またマクブライドは決めてほしいところで決めてくれるところあたり、やはりこのチームの絶対的エースといえるだろう。それから激しいアップダウンを繰り返したコンチェスキーの動きはチームを助けていたように思う。
逆にバーミンガムは厳しい状況になった。ブラックバーンとの最終戦を制しての結果待ち。ただここ数シーズン、劇的な残留劇が目立っており、昨季も37節まで残留圏にいたシェフィールド・Uが、最終的には降格の淡き目にあっている。望みを持って、ホームでの最終戦に全力を注ぐことだろう。それにしてもマクファーデン、技術はあるのだがこの日は持ちすぎや消極的な姿勢でチャンスを逸していたような。周囲のサポートが遅かったとも言い換えられるが…。
そして最後に、これだけは書いておきたい。この日のクレイブンコテージは、本当に素晴らしかった。プレミアシップの優勝争いチェルシー対マンチェスター・UやCL準決勝チェルシー対リバプールも素晴らしかったが、この試合は決してこの2試合に劣ってはいなかった。
つまりは、フットボールのレベルだとか、やっている内容だとか、そんなことは関係ないのである。どちらが熱いか、どちらが戦えるか。私はフットボールとはそんなスポーツだと信じている。だからこそファンの熱気が選手を後押しし、伝染し、化学反応とも言える変化を生むのだ。
時は2008年5月3日、柔らかな日差しピッチを照らす土曜日の午後、テムズ川のほとりの小さなフットボールパークにはそんな情熱と魂がぶつかり合う素晴らしい戦いがあった。勝者は絶頂を、敗者は絶望を感じながら、間違いなく行われていた最高の戦いへの余韻に浸った。
posted by so-ma |13:40 |
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2008年04月29日
帰国日が迫っている友人が多く、それでなくとも現在通っている学校のコースは後1ヶ月で終了する。約8ヶ月、同じ学校で、同じロンドンで様々なことを学び、助け合い、時を重ねてきた仲間たちとの別れの時は刻一刻と迫っているのだ。最近は“別れを惜しむ会”にはまだ早いものの、それに近いような別れを憂いパブなどで語り合う会が多くなっている。
何が言いたいかといえば、そういった会が大好きな私は積極的に参加しているため、フットボールを見る機会が少なからず制限されてきているわけだ。もちろん週末のスタジアムには這ってでも行くが平日の夜ともなると…観たい試合があっても見られないときがある。
昨日もそうだった。ダービー対アーセナルを近所のパブにて観戦しようと思っていたのだが突然友人が「今日、お前んち行くわ」といいだし、結局5人で宅飲み。友人の恋愛相談を長々と聞いたりして実に有意義な時間だったように思っている。結局、寝たのは朝の7時前…。飲み会がお開きになってから、今日のプレゼンをパワーポインターで作ったわけだが、案の定学校には行けず(汗)先ほどコメントを書くためになんとか起きたのだが、まだお腹には酒が残っている。
とまぁ前置きが長くなったが、要するに時間がなくてこの重要なUEFAカップ出場権争いに関しての記事を書けなかったのはそういうわけだ、というちょっとした弁解をしたかったのである。
■Everton 2-2 Aston Villa
追いつき、追いつかれの展開だったこのゲーム。白熱した両チームの争いは終盤エバートンが勝ち越しに成功したものの、そのわずか1分後にヴィラがカルーのヘディングにより追いつくという両者譲らぬ内容だった。
ちなみに、言い訳だが、この時も友人とパブにて観戦していた。しかも友人は学校の先生と話しており、私も少なからず耳を傾けなければならなかったので観戦に集中することが出来ず、断片的にしか試合について思い出せていない。なのであまりこの試合自体についての言及は避けるが、欧州行きをかけた戦いが素晴らしかったことは言うもでもない。
■両者譲らず…
引き分けでも悪い結果ではなかったエバートンにとって、ヴィラは厄介な相手だった。彼らは是が非でも勝たなければならない。そのモチベーションに加えてアシュリー・ヤングとアグボンラホールという油の乗ったタレントが攻撃陣にはいるのだから、この刃にも似た攻撃をかわすことはトフィーズにとって容易なことではなかったはずだ。いくらエバートンが堅守速攻形のチームだったとしても、である。
案の定、グディソンパークでの試合であったにもかかわらず、ゲームを支配したのはヴィラだった。かじ取り役は中盤の底のペトロフが担い、レオ=コーカーは持ち前の運動量を発揮。この日、トップ下に入ったヤングとカルーと共に2トップの一角を担ったアグボンラホールのスピードはエバートン守備陣にとって気の抜けない存在だった。
エバートンはヤクブ、AJの2トップを採用。ただ中盤にはミケル・アルテタもティム・ケーヒルもおらず、技術面とメンタル面でチームに大きな影響を及ぼす2人のプレイヤーがピッチになっていなかったことはエバートンが劣勢になった少なくない原因のひとつである。
ただ、それでも点を与えないのがエバートンというチーム。ヴィラが終始ペースを握る一方的な内容であったとはいえ、なんとか前半を乗り切ったトフィーズは後半、徐々に敵陣へと侵入すると、伏兵フィル・ネヴィルのミドルシュートで先制に成功する。しかしいつもなら堅守を固めるはずのエバートンだがこの日は脇が甘かった。
ここからはシーズーゲームに。80分にアグボンラホールが同点弾を叩き込んだかと思うが、その4分後、ヨボが豪快に叩き込み再び勝ち越し。ところがそのわずか1分後、バリーのクロスをカルーが頭で合わせて、再びネットは揺れ、結局2-2の同点で試合は終了。
UEFAカップ出場権を争った激しい戦いは痛み分けのドローに終わった。
■残り2試合、逆転は?
3ポイント差が縮まることはなく、全ては残り2試合の結果次第ということになった。そこで、両チームの対戦相手を見てみると…エバートンにとっては厳しい状況といえる。3位のアーセナルとアウェイで戦い、最終節はホームとはいえ、好調ニューカッスルを打ち倒さなければならないのだから。
対するヴィラはホーム最終戦にウィガンを迎え撃ち、最終節にはアプトンパークへと赴く。ただユナイテッドとは違い、ハマーズとの対戦成績が悪いわけではなく、ウィガンにしてもこの時点で残留がほぼ決まっている状況であるため、モチベーション的にはヴィラの方が上だろう。こうみると、3ポイント劣っているとはいえ、得失点差に差がなく、今後の対戦相手にも恵まれているヴィラにも十二分に可能性がある。
どちらが欧州への切符を手にするのか。こちらも優勝争い、残留争い同様、最終節まで目が離せない。
posted by so-ma |20:59 |
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2008年04月27日
■Chelsea 2-1 Man Utd
以前、スタンフォード・ブリッジの雰囲気に言及し、「こんなチームには優勝してほしくない」と書いた。あの時は本気でそう思ったし、そんなチームが勝者になったことに腹を立て、頭に来ていた。
だが、この日のスタンフォード・ブリッジの雰囲気は素晴らしかった。ゴール裏はもちろん、スタジアムの雰囲気を共有し作り出している者たち全てが試合に関与し、フットボールの一部になっていることを実感出来た。これぞ首位決戦、これぞ世界最高峰のフットボール。心地よいチャントに包まれたスタジアムにて、極上の試合を制したのは赤い悪魔ではなく、天国へと旅立った大黒柱の母を想うロンドンの青だった。
■奮起するスタンフォード・ブリッジ
試合前から、スタンフォード・ブリッジの雰囲気はいつもと違った。ゴール裏は総立ちで皆が手を叩き、チャントを歌う。それはもはやゴール裏に留まらず、バックスタンド、メインスタンドの観客も彼らに続く。こうして、今季最高の雰囲気は出来上がった。今季最高の雰囲気の中で、チェルシーのイレブンはキックオフを迎えることが出来た。これはチームの中心であるランパードのいないチェルシーにとって大きな後押しとなったなったことだろう。
さて、母のパットさんの死によりランパードはメンバーから外れたがそれ以外はベストといえる布陣をチェルシーは組んできた。対するユナイテッドはC・ロナウド、パク・チソン、テヴェスといったバルサ戦の先発に入った面々が外れ、ギグスやアンデルソン、ナニなどがスタメンに復帰。おそらく当初から予定していたローテーションを組んできたのだろう。この辺りは勝たなければならない者と、引き分けでよい者の考え方の違いが反映された部分だ。
そして、その違いが試合への入り方にも表れていた。勝たなければならないチェルシーは序盤からユナイテッドゴールを襲い、引き分けでもよいユナイテッドは機会をうかがい、息を潜めていた。……といったら聞こえはいいが、実際はチェルシーの圧力にユナイテッドは上手く対処することができていなかったといえる。ミケルがパスを回し、エッシェンが持ち前の運動量でピッチを駆け回り、バラックは積極的にボールに関与すると共に、前線への飛び出しを常に狙っていた。ドログバはいつも以上に体を張り、J・コールとカルーの両ウィングは攻撃にアクセントをつける。選手一人ひとりがランパードの穴を埋める働きをし、試合はチェルシーペースで進んだ。事実、前半ユナイテッドは1度としてツェフを脅かすに至らなかった。
そしてスタジアムの盛り上がりが一段落し、後半の展望を予想し始めた43分、ゴールは生まれた。ドログバのクロスボールに、フリーのバラックが飛び込み、これを頭で叩いてゴール右墨へと突き刺したのである。
ゴールを挙げたことはもちろんだが、実に感動的なシーンだった。
ゴールを決めたバラックはベンチへと歩み寄り、おもむろにユニフォームを受け取った。清清しい青空の下、天に掲げられたその青いユニフォームには「8 PAT LAMPARD」の文字が刻まれていたのである。パットさんへの敬意の証とフランクへの愛情が感じられる素晴らしいシーンだった。間違いなく今シーズンのハイライトとなる場面のひとつである。
■リッキー、痛恨のミス
素晴らしい前半戦を戦ったチェルシーだったが、幕があけた後半戦にはどんよりした雰囲気が漂っていた。先制点により、それまで作り上げてきた必勝ムードが崩れかけていたのだ。ピッチにもスタンドにも、所々に安堵や楽観といったムードが生まれてしまったのである。スタンドからはチャントが響かず、選手たちのプレーも前半とは打って変わって緊張感に欠けるものだった。流れのあった前半とは様変わりし、パスミスが多く、こぼれ球も拾えない。そんな展開の時には総じて何かが起きるもの。嫌な予感は、残念ながら当たってしまった。
最終ラインでP・フェレイラのリスタートを受けたリッキー・カルバーリョがプレッシャーを受け、処理を慌ててしまった結果、信じられないプレゼントボールをルーニーの足元に送ってしまった。そこは強かなユナイテッド、そしてウェイン・ルーニー。このビッグチャンスを逃すことなく、ツェフの牙城をあっさりと崩し、ユナイテッドが1-1の同点に追いつくことに成功した。
長い間、リカルド・カルバーリョという選手を見てきているがあれほどの失態ははじめてみた。あんなミスを犯すとは考えもしなかった。それほど、リッキーの犯したミスに対する印象は強い。パスを出したフェレイラの判断も軽率といえるが、なんにしてもチェルシーは貴重なリードを不意にしてしまったのである。
■荒れる試合とマイケル・バラック
勝利がほしいチェルシー、逃げ切りたいユナイテッド。前者はフェレイラに代えてアネルカを(少し後にカルーに代えてシェフチェンコを)、後者はルーニー、アンデルソンに代えてロナウド、オシェイを投入。お互いに動き始める。チェルシーはロングボールをドログバ、アネルカに当てるというアーセナル戦でも披露した古典的かつ効率のいいパワープレーで反撃を試み、ユナイテッドは途中出場のロナウドやナニが果敢にドリブルを仕掛けるなどカウンターの基点となっていた。
そして、双方の思惑が交差し、どちらかひとつの望みしか現実にならないと悟った時、想いの強さのあまり試合は荒れた。ひとつのプレーを巡り、ひとつのタックルを巡り、ひとつの判定を巡り、過剰なまでの反応がスタジアムでは繰り広げられる。ただこれが今シーズンのタイトルをかけた争いというものなのだろう。ヒートアップする試合は徐々にクライマックスへと近づく。
雌雄が決したのは83分。フェレイラの交代により右サイドバックに入っていたエッシェンのクロスがキャリックの手に当たり、チェルシーにPKが与えられた。ユナイテッドはキャプテン、リオを中心に執拗に抗議するがもちろん判定は覆らず。
キッカーは先制点を挙げたバラック。この試合のみならず、今シーズンの命運を分けるかもしれない、大事な大事な、多大なるプレッシャーのかかるPKをドイツの皇帝は力強く沈め、スタンフォード・ブリッジは爆発した。切望していた勝ち越し点はチェルシーのスコアボードに刻まれた。
■ライン上の攻防。そして…
逃げ切りたいグラントは、この日も何度かチャンスを演出してきたJ・コールに代えてマケレレを投入する。だが一筋縄で行くはずもないのがユナイテッド。守備から一転して攻撃に出た彼らは何度も決定機を迎えた。リオのフィードを繋いで最後はロナウドがシュートを放つ。しかし枠を捉えたボールはA・コールが何とかクリア。ロスタイムにはギグスのFKを繋ぎ、最後はフレッチャーがヘディングシュートを放つ。だがこれもシェフチェンコがゴール寸前でクリアし、チェルシーは危機から脱することに成功した。
そして終了のホイッスル。長い長い、5分というロスタイムを何とか守りきり、チェルシーがリーグ優勝の望みを繋ぐ勝点3を手にした。これでユナイテッドと勝点で並び、優勝争いは分からなくなってきた。
■フランクと共に…
亡くなったパットさんはフランクのみならず、多くの選手から慕われていたようだ。これは新聞で目にした情報であったが、この試合を観てそれが事実であると確信した。1点目のパフォーマンスが全てを物語っている。ランプスが欠場しているにもかかわらず起こった「スーパー・フランク、スーパー」のチャントもしかり。
何が言いたいかといえば、フランク・ランパードの欠場というマイナス・ファクターと考えられていた要素は、必ずしもそうではなかったということである。パットさんやフランクへの想いが、もはや修復不可能となりつつあった(あるいは、なっていた)チェルシーのまとまりをもう一度繋ぎ合わせたことが勝利の最大の要因といえる。
ただ真価が問われるのは残りの2戦だ。好調のニューカッスル、そして残留争いで必至の曲者ボルトンが相手となる。今回はランパードのことがあったし、相手がユナイテッドということで多くのモチベーションがあったが次も継続して力を発揮できるか。
ユナイテッドの結果待ちであるにせよ、この勝利を無駄にすることは本当に勿体無い。フランクのために、パットさんのために、そしてファンのためにも2戦2勝6ポイントが必須事項である。それでなお優勝に手が届かないのであれば仕方がないではないか。最低限、天命を待つことの出来るポジションにて、ユナイテッドのポカを祈ろう。
■追い込まれつつあるユナイテッドだが…
負けても首位は変わらない。ゆえに絶望の淵に立たされたわけではない。サー・アレックスも選手たちもそれは分かっていること。だが、少なからずこれまでより大きなプレッシャーを受けなければならなくなったことは事実である。1ポイントたりとも落とすことが出来なくなったのだから。しかも何度も書いている通り、色々な要因が重なったとはいえ最近苦手にしているウエストハムと残留争い中のウィガンが相手となる。気が抜ける相手ではない。
ただ正直なところ、過酷な3連戦が決まった当初から比重はバルセロナとのセカンドレグにかけられていたように思うし、この試合に全てをかけていたというわけではないため、ユナイテッドの調子の落丁を指摘するのは早すぎる。そのためのローテーションであり、怪我人が気になるところだがバルサ戦は本来のパフォーマンスを披露するだろうと思っている。先を見越して言うならその後の2戦もしかり。
ゆえに過剰に心配する必要はないのではないだろうか、というのが私のユナイテッドに対する見解である。
■プレミアシップは終わらない
両チームの調子に関しては正直はっきりとしない部分があるため、何ともいえないわけだが、この試合の結果次第で消える恐れのあったプレミアシップの火は消えなかったことは非常に好ましい。このところ最終節を前にして優勝が決まることが多かったため、最終節までもつれるかと思うとワクワクしてくる。
熱い戦いを、魂のプレーを、最後の瞬間まで期待したい。
posted by so-ma |03:18 |
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2008年04月21日
■Blackburn 1-1 Man Utd
“This is Brad Friedel”
もはや細かいことを書くことなど無意味に思えてしまうほど、またしても彼の活躍に脱帽させられた。衰えることなく、いつまでも安定して、時に超絶的にゴール前で構える姿は威圧感と風格が感じられる。
シェイ・ギブン、ロバート・グリーン、ヤースケライネンなどプレミアには素晴らしいGKが数多くいるがフリーデルほど神がかり的セービングで我々を楽しませてくれ、またその頻度の高いGKも少ない。
この試合でもテヴェスの近距離からのショッツ・オン・ターゲットに対し、驚異的な反射神経で見事にセーブしたのをはじめとして彼の持ち味を存分に発揮してくれた。最後には彼の力の及ばない場所でゴールを決められてしまったものの、それまでに4,5回の決定機を防いでいたのだから、その働きは賞賛に値するというものだ。(BBCのMOMは先制点を挙げたサンタクルスだったが…。フリーデルの活躍がなければ大敗していたかもしれないというのに…。いや、あるいはフリーデルはあれぐらい活躍して当たり前だと思われているのだろうか。だとしたら…つくづく凄いキーパーだ。)
ただあの展開で追いつくことの出来るユナイテッドはさすがだ。GKがフリーデルではなければ大勝してもおかしくなかった試合。序盤から敵を圧倒していたわけではないにせよ、終盤の猛攻と本当に得点を決めてしまうあたりの勝負強さはチャンピオンのものだ。ウィガン相手に終盤に追いつかれてしまったチェルシーとはわけが違う。
しかし、これで来週の直接対決が面白くなったのは事実だ。チェルシーが勝利しても得失点差でユナイテッドの首位は揺るがないが、勝点では並ぶし、ユナイテッドの残り2戦が(当時の状況が手伝っていたとはいえ)最近3連敗中のウエストハムと残留争い中のウィガンということを考えると気が抜けなくなる。チェルシーがスタンフォードブリッジでユナイテッドを叩けば相当のプレッシャーをかけられるわけだ。
まずはミッドウィークのCLに向けて準備するであろう両チームだが、プレミアシップの火が消えなかったことは喜ばしいことである。来週末、壮絶な戦いが繰り広げられることを望む。
posted by so-ma |06:07 |
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2008年04月16日
■Chelsea 1-1 Wigan
こんなことをしているからサポーターから「ジョゼ・モウリーニョ」のチャントが起こるのだ。自分で自分の首を絞めているのだからかける言葉がない。せっかく優勝のチャンスが目の前にあったというのに、ほとんど自力で手繰り寄せることのできる距離にあったというのに見す見す見逃すとは…。
簡単に、本当に簡単に試合を説明しよう。
チェルシーは木曜のエバートン戦に備えて主力を温存させた。ドログバとランパード、マケレレはベンチにすら入らず完全休養を与えられ、J・コールもスタメンから外れた。
その影響から前半はグダグダのまま終了。
見かねて後半の頭から頼みのJ・コールを投入せざるを得なくなり、1点は奪ったものの、試合の終わらせ方が中途半端になり、相手にチャンスを与え、仕舞いにはエミール・ヘスキーのヘディングでチェルシーは沈められた。
負けに等しい引き分け。いや、今シーズンの終わりを告げる終了のホイッスルだったといっても過言ではない。この試合に勝てば首位ユナイテッドとの差は3のままで、プレッシャーをかけることができたのにもかかわらず、5まで広がってしまった。
■やはりグラントは、モウリーニョではない
確かに主力を休めるという判断は悪いとは思わないが、それにしても余裕を持ちすぎていたし、控えメンバーのモチベーションとパフォーマンスが低すぎた気がしてならない。マルダは覇気がなく45分でベンチへと下がり、ミケルも少なくないミスパスを相手に謙譲した。控えメンバーでローマに完勝したユナイテッドとは雲泥の差である。
これで言わずもがなグラントへの批判はさらに大きくなることだろう。エバートン戦へ集中したかったのは分かるが、仮にも残留争いに必死となっているチームとの対戦であり、中位に落ち着き、モチベーションの落ちているチームと対戦するよりよほど恐いチームだったはずだ。今シーズン、リバプールとアーセナルからは勝点を奪っている。あまりにも相手をなめ過ぎていたといわざるを得ない。あるいは控え組のモチベーションを管理する能力が低いことがこの結果を招いたといってもいいだろう。前任者が偉大すぎたことはグラントにとって不運だが、それでもファンは「モウリーニョだったら」と考えてしまう。
そして、この引き分けはグラントの進退だけに影響した結果ではないと私は思う。退団が濃厚といわれているドログバはもちろんのこと、ランパードはこの結果をどのように受け止めているのだろうか。自分が出場しなかった試合で、事実上ユナイテッドに王座を明け渡してしまったのだ。公のコメントでは当たり障りのない発言をするかもしれないが、心中穏やかでないことは間違いないだろう。
あるいは選手はもちろん、オーナーのアブラモビッチが悲願としている欧州制覇が達成されたなら、その結果いかんで変わってくるのかもしれないがファンや何人かのプレイヤーたちはグラントを許すことができるのだろうか。私はネガティブな方向に進むような気がしてならない。
もちろん、プレーするのは選手であって、監督だけの責任ではない。だが、プレイヤーを管理するのは監督であって、やはり舵取りがしっかりしないとクラブは安定しないのである。そういった点では、チェルシーにおけるグラントの地位が危うくなったことは間違いない。
いや、それ以前に…別にチェルシーファンではないのだがこんなに不甲斐ない試合を見せられて本当に残念だ。この日は比較的チャントが響いており、ファンも頑張っていたのに…。
■消化試合にはしてほしくないが…
残念ながら、“優勝決定戦”と銘打たれて白熱するはずだったチェルシー対ユナイテッドの対戦は、前者の失態により冷めてしまうことが濃厚のようだ。今後、チェルシーはまだしも、ユナイテッドが簡単にポイントを落とすことは考えにくい。勝敗に関わらず、勝点の上でユナイテッドがチェルシーの上を行くのはほぼ確実なのだから。
「ユナイテッドファンの方、優勝おめでとう」
とまではまだ言えないが、こんなことを書けてしまうほどレッドデビルズの2連覇は濃厚となった。本当に残念な、残念すぎるロスタイムのドラマだった。
そしてユナイテッドファンの方は、ウィガンファンの友人に、賛辞を送ることを忘れないでほしい。この試合の主役はチェルシーだったが、ヒーローはヘスキーであり、ウィガンのイレブンなのだから。
posted by so-ma |05:42 |
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