2008年04月05日

プレミアシップの歴史 【プレミアF】

近年、エンターテイメント性溢れる試合展開とスター選手の存在で人気が徐々に上昇しているプレミアシップ。他リーグの落丁とそれに伴うイングランドという市場への注目から外国人投資家が次々とこの島国へと渡り、リーグは繁栄の一途を辿っている。そして少なくない新規のファンの獲得に成功していることはもはやいうまでもない事実である。

そこで、あまりイングランドのフットボールに馴染みのない方のためにも、今回は意外と情報の多くないイングランド・プレミアシップの歴史に関して触れてみたいと思う。


■母国と呼ばれる所以

フットボールの起源に関する説はいくつも存在し、いまだ特定されてはいない。身近な例を出せば日本では1400年以上前から蹴鞠が行われており、最近ではFIFAのブラッター会長が「起源は中国にある」と発言したほどだ。

それでもフットボールの母国がイングランドだとされるのは、それまで各地で独自のルールに基づき行われていた“ボール遊び”を、統一ルールを用いまとめたことにある。このルール制定をきっかけに1863年、イングランド・フットボール・アソシエイション(以下FA)が組織され、1871年には世界最古のカップ戦であるFAカップがスタートした。また、それまではアマチュアリズムに拘る傾向があったものの、1885年には正式にプロ化が承認される。そして3年後の1888年、今日のプレミアシップへと繋がる、イングランド・リーグが誕生したのである。

ちなみに創立当時は12クラブからなり、そのメンバーはアクリントン、アストンビラ、ウエストブロム、ウルバーハンプトン、エバートン、ストーク、ダービー・カウンティ、ノッツ・カウンティ、バーンリー、ブラックバーン・ローバーズ、プレストン・ノースエンド、ボルトン・ワンダラーズ。記念すべき初代チャンピオンに輝いたのはミッドランズに居を構えるプレストン・ノースエンドであった。


■暗黒の時代

時は流れ、1970年代後半から80年前半にかけてはリバプールやノッティンガム・フォレストといったクラブがヨーロッパをも席巻し、黄金時代を築く。しかし85年に起こったヘイゼルの悲劇や89年のヒルズボロの悲劇等、フーリガン問題が深刻化し、ヨーロッパから閉め出されてしまう。いわゆる“暗黒の時代”が訪れたわけだ。以降、ヨーロッパのサッカーに遅れをとったイングランドは国際大会で成績を残すことが出来ずに苦渋をなめる結果となってしまった。


■プレミアシップの始まり

しかし1992年、プレミアシップが組織されると事態は徐々に改善される。衛星放送テレビ局へ放送権を売却し、英国大手のビールメーカー、カーリングとスポンサー契約を結ぶ(01-02シーズンからは大手銀行系クレジットカード会社のバークレイズカードと新たに契約する)などリーグが潤い始めた。同時に、フーリガン問題に着手した改変(立見席の廃止、全席指定制等)がなされ、安全性などの環境面も一新されたことにより、それまでスタジアムへ足を運ぶことの少なかった女性、子供といったファン層の獲得にも成功する。

リーグは活気を取り戻し、観客動員数でも世界屈指の数字を叩き出すほどに成長した。近年ではヨーロッパでの活躍も目立ち、98-99シーズンにはマンチェスター・ユナイテッドが前人未到のトレブルを達成。04-05シーズンにリバプールが欧州チャンピオンに輝きくと、05-06シーズンにはアーセナルが決勝へ進出。そして翌06-07シーズン、再びリバプールが決勝に進出するなど、国内外を問わず“暗黒の時代”から脱却し、新たな明るい(黄金?)時代へと突入している。


■プレミアシップは独自のリーグ

ちなみによく誤解されがちなのだが、イングランド・リーグがプレミアシップに直結するかといえばそうではない。プレミアシップはトップクラブなどが集まりイングランド・リーグから独立して組織された、異なるリーグなのだ。つまり厳密にいえば現在のイングランドのフットボールリーグは、1992年にスタートしたプレミアシップとイングランド・リーグから成り立っている。プレミアシップがトップディビジョンであるにもかかわらず、実質の2部や3部にチャンピオンシップ、リーグ1といった名称が付いていたのはこのためなのだ。

現在はプレミアシップ(20クラブ)をトップに、チャンピオンシップ(24クラブ)、リーグ1(24クラブ)、リーグ2(24クラブ)の計92チームによりプロリーグが成り立っている。

posted by so-ma |07:20 | ■英国フットボール 歴史編 | コメント(0) | トラックバック(0)
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