2008年08月24日

■アーセナル、フラムに屈す 【プレミアF】

Fulham 1-0 Arsenal

Fulham: Schwarzer, Pantsil, Hughes, Hangeland, Kallio, Davies, Bullard, Murphy, Gera, Zamora, Ki-Hyeon. (Teymourian, Dempsey, Baird.)
Subs Not Used: Stockdale, Nevland, Stoor, Milsom, 

Goals: Hangeland 21. 

Arsenal: Almunia, Sagna, Toure, Gallas, Clichy, Walcott, Eboue, Denilson, Nasri, Adebayor, Van Persie. (Song Billong, Bendtner, )
Subs Not Used: Fabianski, Ramsey, Wilshere, Djourou, Gibbs. 

Att: 25,276 

今期、初のロンドンダービー(といってもプレミアだけで5つのクラブがあるロンドンのしかも場所も離れたクラブというだけあって、普通のダービーほどライバル意識の燃え滾ったものではないのだが…)にアーセナルを迎えたフラム。戦前は苦戦を予想する声が多数を締めていたが、蓋を開けてみれば意外な結果が待っていた。

前半、いつものように主導権を握りたかったアーセナルだったがセスクの欠場やCHが本職でないエブエがセンターに入ったことにより、ガナーズ特有のパスサッカーを展開するには至らなかった。それどころか、地味だが実力の確かなフラムの中盤が主導権闘争に勝り、ポゼッションでもアーセナルを上回る。するとCKからハンゲランドが先制ゴールを上げ、ホームのフラムが1点を先制した。

なんとか挽回したいアーセナルだったが後半も流れが大きく変わることはなく、フラムの激しいチェックを掻い潜るべく悪戦苦闘することに。好転する気配のない流れを変えるべく、ウォルコットに代えてベントナーを、トゥレに代えてソングを投入したが、個人の力で打開を図り、セットプレーを獲得することが精一杯だった。フラムはカウンターを図る一方で、最後まで守備のバランスと集中力を欠くことなく、虎の子の1点を守り切ることに成功。アーセナルは結局、最後まで本来の流れるようなパスワークを披露することはできず、シーズン第2節にして早くも1敗目を喫することとなった。逆にホームであるクレイブン・コテージの主は、大きな大きなシーズン初白星を難敵ガナーズから勝ち取ったのである。


やはり今シーズンのフラムは一味違う。開幕戦でハル・シティーに敗れたときはどうなることかと思ったが第2節でアーセナルを破ってしまったのだから。(なぜ私がフラムを押すのかに関してはこちらを参考にしてほしい。)

前線で体を張り基点を作りながら、アーセナルの統制の取れていない最終ラインの裏を狙うボビー・ザモラと、その傍らを走り回る伏兵ソルギヒョンの2トップは文字通りガナーズの守備陣をかき回した。中盤の構成はゾルタン・ゲラ、ダニー・マーフィー、ジミー・ブラード、そしてサイモン・ディヴィス。なんという渋さ。円熟味の増した4人のパス回しは時にアーセナルのお家芸に匹敵するほどの素早さとイマジネーションをみせた。そして最後まで集中力を失わなかった守備陣は、ノースロンドンに本拠地を構えるこの赤いクラブを完封して見せた。

アーセナルの柱であるセスク・ファブレガスの欠場や開幕して間もないこと、4バックは昨シーズンのレギュラーメンバーだったとはいえ、トゥレは今期初出場で統制を取りきれなかったことなど、いくつかのエクスキューズを用意することは出来る。

ただ、昨シーズン、ギリギリで残留を果たしたチームがビッグ4の一角を破るということはそれだけで快挙といえるだろう。ハル・シティー戦では左サイドバックに入ったポール・コンチェスキーの致命的なミスにより最後に勝点を落としたが、この勝利で悪い流れは一掃されたといっていい。

フラムにとって、この試合の前半が今期の理想といえる。ポゼッション・パス・サッカーを基調とするアーセナルを相手に、ポゼッションで上回ってみせた。フラムの中盤の構成力の高さが窺える結果である。彼らを基盤に、中盤の闘争で相手を勝ることが出来ればストライカー陣にチャンスは広がり、得意のセットプレーは脅威となることだろう。まだたった2節。ただされど2節、である。今期黒星でスタートしたフラムのシーズンは、そう暗いものになるわけでもなさそうだ。


一方のアーセナルにとっては厳しい結果となってしまった。昨シーズンは3つしか喫していない黒星を早くも対戦表に刻まなければならないのだから。

もともと“攻撃は最大の防御”との考えのもとに構成されているアーセナルの守備陣だけに、基本的な守備力は決して高くない。全盛期のガナーズであれば圧倒的なポゼッションを誇り、相手のカウンターで例え裏を取られようとも身体能力の高いスプリントできるディフェンダーがカバーできていた。だが大前提ともいえる攻撃面の長所を発揮できないとなると、このような結果になってしまうわけだ。

前節のWBA戦は相手の寄せの甘さに助けられ支配力を上げることは出来たが、この日のフラムくらいタイトに来られると現在のガナーズでは厳しいものがあるのだろう。なにせ本職ではないエブエがCHとして名を連ねているほどなのだから。また、守備面では前回のミラー同様、ザモラを押さえつけることが出来ず、フラムに主導権を握られるに至った。

つまり、攻守においてセスク・ファブレガスの不在は予想以上に痛手なのである。打開策…といわれてもセスクの代わりなどいない。デニウソンやエブエの急成長をいきなり望むことも酷といえる。この2戦、全く何もしていないウォルコットがもう少し仕事をすれば変わってくるのだろうが、いきなり覚醒するとも思えない。まずはリーダーであるセスクが復帰するまで、じっと耐えるくらいしかないのではないか。

そのセスクはCL予備予選で復帰するとの情報が流れている。はたして若きリーダーはガナーズを歩むべき道へと導くことが出来るのだろうか。注目である。

posted by so-ma |08:44 | ■08-09 英国フットボール | コメント(0) | トラックバック(1)
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フラムvsアーセナル~典型的~ 【Sports Worldwide】

フラムのスタメンはシュウォーツァー、ペイントシル、ハンゲラント、ヒューズ、カリーオ、デイビス、バラード、マーフィー、ゲラ、ギヒョン、ゾモラ。サブはこちら。 アーセナルのスタメンはアルムニア、サニャ、トゥーレ、ギャラス、クリシー、ウォルコット、エブエ、デニウソン、ナスリ、アデバヨール、ファンペルシー。サブはファビアンスキ、ジュルー、ソング、ラムジー、ウィルシャー、ギブス、ベントナー。 前半 試合開始早々、前から激しく寄せに来るフラム。フラムの基本的な守備の形として、ピッチを広く使ってボールをまわすことが

2008-08-24 11:56 | 続きを読む
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