2007年07月08日
今更だけど浅田真央
このブログでは初のスケートネタ。フィギュアスケートは以前から好きで、ずっと見てきており、シーズン中は日本人スケーターや好みの選手の活躍に一喜一憂する日々を送っています。 以前からといっても年齢が年齢なので、伊藤みどりさんや佐藤有香さんの時代を覚えているはずもなく。母親もスケート好きなため、見ていた(≒見せられていた)はずなのだけれど、ぼやけた輪郭ほどの記憶しかわたしの海馬内には蓄積されていません。。。もちろん、大きくなってから昔の映像を掘り返し、ひとりで驚嘆したりしているわけですが。先日はやっと念願の生ヤグディンを拝むことができ感動いたしました。 さて、スケート好きになった経緯としては今や国民的アイドルとなった(≒なってしまった)浅田真央ちゃんの存在が大きい。 当時、わたしは中学生、いや高校生だっただろうか。4,5年前の出来事。まだ夢も希望も持っていたあの頃、突如として現れたのが、女子では史上初となる3×3×3を成功させた天才少女・浅田真央でした。(正確にいえば3回目のトゥは回転不足ですが、そこはご愛嬌!) 「もう自分より年下の人間が活躍しているのか…。自分は一体何をしてるんだ…」 良くも悪くもそう強く思わせてくれたのが真央ちゃんでした。それ以来彼女の動向をチェックするようになり、もちろんスケートにはまり今に至るわけです。現在は小塚くん、中野さんや武田奈也ちゃん、海外勢ではカナダのバトルだったり、アメリカのサーシャやシズニー、スイスのマイヤーのファンであり、後ロシアのマルティノワに伸びてきてほしいと切に願っている今日この頃。 とはいえ特に彼女や姉の舞さんへの思い入れが半端ではない(笑)節目節目には可能な限り会場に足を運び、感動を味わっているわけです。彼女たちには無断で勝手に(笑) なので今更ではありますが、せっかくスポーツナビにスポーツブログを開設したので、過去に書いた観戦記をアップしておこうと思います。3月に行われた世界選手権の記事を。2005年のGPFの観戦記もありますが、これはあまりにも古すぎるので(苦笑)今では若干「イタイ~~」と思う文章ではありますが、よろしければ辛抱して見てやってください。 たまにはサッカーネタ以外も混ぜてみようと思った今日この頃でした。 ※観戦記は追記にて。 PS: 来シーズンのFSは幻想即興曲だそうです。…個人的には微妙。わたしはクラシックもそれなりに聞くのですが幻想即興曲自体がそれほど好きではなくて。それに彼女にはもう少し明るめの曲の方が合うと思いますし。とはいえ、まずは見てみないと分からないので期待したい。
■逞しさを手に入れて…(世界フィギュア観戦記)
地鳴りにも似た拍手。湧き上がる歓喜の声。
赤い衣を身に纏った16歳の少女。
2007年3月24日東京の夜。
チャルダッシュの旋律にピリオドが打たれた刹那、この妖精を乗せたスケートリンクは世界の中心になった。
***
浅田真央のトレードマークといえば笑顔。その天真爛漫さが人々を惹きつけて離さない。 だが、浅田真央は意外に泣き虫である。 02年。まだノービスだった彼女は憧れのお姉さんたちが集う全日本選手権に出場し「ジャンプが決まって嬉しくて」涙を浮かべた。
「(泣き虫になったのは)大きな大会に出られるようになったからかなぁ」
そんな無邪気な自己分析から5年。その間も彼女は大きな大会に出場し続けた。03年も全日本選手権に出場。04年にはジュニアのタイトルを総なめにし、全日本選手権では安藤美姫に次いで2位に食い込んだ。05年、憧れだったシニアの大会に参戦するといきなりグランプリファイナルを制して見せた。
だが彼女は泣かなかった。世界一になった代々木でさえ、涙を零すことはなかった。
「スケートが楽しい」
それが彼女の支えだったから。もはや大きな大会に物怖じしなくなったこの頃の真央には、もちろん周囲の期待、重圧など関係なかったのだ。「天真爛漫」はまさに真央のためにある言葉となっていた。
しかし06年。真央は大人になり始めた。大人になることを選んだ。高校に入学し、アメリカに拠点を移し、「スローが苦手」なはずの真央がSPの曲としてショパンのノクターンを選んだのだ。もちろん、スローな曲で滑った経験はあったが前年シーズンの“可愛い”カルメン、くるみ割り人形に比較すると明らかな変化だった。そして進化を止めようともしない。ステップ付きのトリプルアクセルに挑戦し続け、前人未到の200点越えを目標に置いた。
そして、あの涙から4年後の全日本選手権。あの頃流した涙とは違った色の雫が彼女の頬をつたった。グランプリシリーズで噛み合わなかった歯車が、シーズン初めて噛み合い、ノクターンを完璧に演じ、美しいトリプルアクセルの着氷に成功したのだ。
周囲からのプレッシャーを受け続けていた今シーズン。ちょっぴり大人になった真央はちょっぴりそんなことを感じ取り始め、受け止め、苦しんでいたのだろう。苦悩と、自分に勝った喜びが雫になってあふれ出た。
だが皮肉なことにこの涙が更なる試練を呼び込む。世界フィギュア東京大会を控えた日本のスケート熱は過熱し“優勝候補大本命”とされた彼女には今まで以上の重圧がのしかかったのだ。その影響からか、今シーズンノーミスだったノクターンの、しかも最も失敗の許されないコンビネーションジャンプにミスが出る。 結果、ショートプログラム5位と出遅れ、優勝に黄色信号がともった。
「フリーでノーミスして200点を出して優勝したい」
彼女は強気のままだったが、正直私はフリーを完璧に滑りきるのは難しいのではないかと考えていたひとりである。彼女に出会って5年。あんなにも不安そうに、今にも泣きそうな顔で滑る浅田真央を見るのは初めてだったから。これではいくら彼女でも…。正直なところそう思い、不安でいっぱいだった。
だが………。
***
6分間練習と演技直前の練習で合わせて4回、いや5回は跳んだだろうか。全てのジャンプで着氷に成功した。全てのトリプルアクセルを降りてみせた。
「いける」
直前に滑ったショートプログラムトップのキム・ヨナが痛恨のミスを犯し、首位の背中は思いのほか離れては行かなかった。十分に届く位置に留まっている。オーロラビジョンに映る事実とアイスの上で起こっている事実がリンクし、会場にはそんな空気が漂っていた。
真央はどう思っていたのだろう。どんな気持ちでチャルダッシュの調を待ったのだろう。詳細はわからない。だが少なくとも会場が信じていた、数分後の未来を現実のものにするだけの力と魅力を彼女は持っていた。
音楽がかかり、エッジが氷の上を踊り、助走に入る。ステップからのトリプルアクセル。会場が張り詰め…願い…無駄のない滑らかな着氷が空気を溶かした。
「ノーミスして優勝したい」
「オリンピックで金メダルが取りたい」
「プロスケーターになって世界中を回りたい」
夢に向かって全力で歩みを進める少女が、また一歩大きく前に踏み出した瞬間だった。
それからは、彼女の時間である。直後のジャンプで少し体勢を崩したことにも全く動じず、前日失敗していたコンビネーションジャンプを今度は完璧に降りてみせた。全日本選手権とはプログラム構成を変え、ストレートラインステップを披露。以降のジャンプ、ステップ、スピンももはや失敗する気配などまるでなかった。彼女の顔には笑顔が戻っていたのだから。
最後のスピンを追え、両手を高々と上げる。全日本に続いての改心の演技、ガッツポーズ、そして目に浮かぶ涙…。会場は拍手、そしてこの日初めてのスタンディングオーベーション。得点がついてこないわけがなかった。
133.13点。パーソナルベスト、歴代最高点を更新する数字だった。ショートとの合計も194点。文句なしのトップに躍り出た。2005年12月、代々木で世界一になった妖精が逞しさを手に入れて帰ってきた。そう思わずにはいられないくらい、彼女は素晴らしかった。
***
結果的に最終滑走の安藤に抜かれて浅田は優勝を逃した。もちろん銀メダルは立派であり、誇れる演技を披露したと心から賞賛の意を送りたいと思うが「ノーミスして200点を出して優勝」を目標に掲げていた彼女にとって、この結果が不本意なものだったのかもしれない。
ただ、私は思う。
嬉しい。まだまだ彼女は強くなる。
この日の演技を見て心からそう思った。天性の才能持った努力の天才が、飽くなき向上心で困難な波をまたひとつ乗り切ったのだ。常人なら軽く押し潰されてしまうほどのプレッシャーと自分自身に負けることなく、最高の演技を披露したのだ。彼女に戻った笑顔と、5年前とは違う、強く逞しい涙にはメダル以上の価値がある。
「2位になった時は悔しかったけど、メダルが取れてうれしい」(浅田真央)
それでは次は金を取りましょう。きっともっとうれしいよ。
目標に向かって。明日に向かって。夢に向かって。妖精は未来を切り開く。
(3月25日執筆)
posted by so-ma |01:09 |
■フィギュアスケート |
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Re:今更だけど浅田真央
こんにちは。私も真央ちゃん大好きです!
世界フィギュア泣かされました!
何度見ても感動です・・・!
幼いころからの映像が鮮明に残っているのは
伊藤みどりさんと真央ちゃん位です。
「真央はだれよりもがんばっているから、
天才なんて言葉で片付けられるのは、真央が
かわいそう」
姉、舞さんの言葉です。
ほんとによき理解者ですね。いい姉妹です。
どうか幼いころからの夢が叶いますように・・
posted by ao | 2007-07-08 13:01
Re:今更だけど浅田真央
コメントありがとうございます。
>aoさん
今年は真央ちゃんもですけど舞さんにある程度結果を出してほしいです。昔は飛べましたが現在は体の成長と怪我などで3×3を飛べなくなってしまいました。3×3がない選手は厳しいですし、彼女の場合、スタミナだったり細かな技術にも不安がありますから…。
ただやはり期待してしまうのは…思い入れでしょうかね(笑)
posted by so-ma | 2007-07-08 17:29
今更だけど浅田真央
so-maさん初めまして。
思いがけず更新なさっていてびっくりいたしました。
それこそ今更ですが私もあの日代々木で浅田選手の演技に打ち震えた1人です。
浅田選手の思いと浅田選手への思い、今思い出しても目頭が熱くなります。今季いろいろと不安を感じているようですがきっと乗り越えて本人の望む通りの演技を見せてくれると待っています。
サッカーもフィギュアスケートもまた読ませていただくのを楽しみにしています。
↑念願の生ヤグディンはいかがでしたか?
posted by senna | 2007-12-11 22:50



