After the "ROGER"

汚されたV10、混迷の男子テニス:モンテカルロMS

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 トップシードの数字に果たして意味があるのだろうか?マレーも、ワウリンカも、そしてジョコビッチも倒れた。全豪、インディアンウェルズ、マイアミで何度となく見た流れが再び繰り返されていた。

 そして自分を若手と勘違いしたかのごとく暴れていた35歳もしばしの休養に入っている。 

 チャンスだったのだ。本当にチャンスだったのだ。 

 だがディミトロフはだらしなく初戦敗退を喫し、得意のクレーに入ったはずのティエムも倒れた。ネクストジェネレーションズとしてその期待を一身に集めるA・ズべレフは、唯一残った優勝候補にコテンパンにされてしまった。トップハーフ混迷のスキを突いて第11シードのプイユが若手陣の先頭に立とうとしたが、彼もまた準決勝で敗れた。彼らはチャンスを生かすことができなかった。

 最後まで残った「世代交代の当事者」がダビド・ゴファンだった。ティエムとのフルセットマッチに見事勝利し意地を見せると、続くジョコビッチ戦では挑戦者として最高の試合を見せてくれた。一歩も引かずに凄まじい打ち合いを展開し、第3セットだけで実に12個ものBPを握った。そして5つ目のMPで、ついに壁を打ち破ったのだ。  ゴファンの次なる相手は優勝争いの本命、「クレーキング」ラファエル・ナダルである。ナダルは初戦こそもたついたが3回戦でA・ズべレフを粉砕すると準々決勝でもシュワルツマンを無難に退けていた。ゴファンは勢いそのままにクレーキングに挑みかかると、しょっぱなでブレイクを奪って先行する。だがナダルも負けじとプレーレベルを上げてくる。試合はゴファン×ジョコビッチ戦と同じような死闘になろうとしていた。その時だった、「世紀の大誤審」が起こったのは。

 主審の名はセドリック・ムーリエ。世界でたった十数人しかいない、最高ランクのゴールド・アンパイアでありながらその評判は芳しくない。2013年のローマではトロイツキに対してオーバーコールでアウトを宣告するも、土の跡によって判定ミスを指摘されてしまい、しかし頑なに認めず押し通したという前科がある。この前科を覚えておこう。ちなみに2014年のツアーファイナルズでフェデラーVSワウリンカの主審を務めた際には、審判という立場でありながら試合後マスコミに暴露話をしてゴシップ記事を書かせたというとんでもない男である。

 第6ゲーム、ゴファンのサービスゲームはデュースにもつれ込み両者のラリーはどんどん激しさを増す。しかしゴファンの逆クロスに対するナダルの返球は明らかに伸びすぎ、線審のアウトコールが響いた。ゴファンのキープである。これに対してナダルも特に抗議をせずタオルを取りに行く。ところがムーリエが審判台から突如降りてきたのだ!全然違うボール跡を指さしてインを告げるムーリエ。ゴファンも必死の抗議をするが全く聞き入れられず、大きなキープのはずがリプレイとなってしまった。あまりにも明らかすぎる誤審だった。国際映像に示しだされるホークアイの画像は完璧なまでのアウトを示し、観客もムーリエに大ブーイングを飛ばしてゴファンを援護する。だが判定が覆ることはなく、リプレイとなったポイントではすかさずナダルが反撃に打って出た。ナダルがブレイクバックに成功。ゴファンのプレーレベルはここからどんどん低下し、試合の趨勢は決してしまった。あまりにも無残な試合の結末にブーイングの対象はナダルにまで飛び火した。

(動画:トロイツキの例を出して猛抗議するゴファン。更に判定に使えないホークアイが無残にもアウトの判定を映し出している)

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記事カテゴリ:
2017
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ラファエル・ナダル
テニス

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