2007年12月24日
ジダのミス
スコアだけを見れば、今日のミラノダービーの勝者はインテルだが、善戦したミランにとって致命傷となったのは、ミランのGK、ジダのミスだ。 前半18分、先取点を奪ったのはミランだった。ピルロが蹴ったFK。インテルのGK、ジュリオ・セーザルは一歩も動けなかった。その鮮やかさに、私も思わずソファーに座りながらピルロに拍手を贈ってしまった。インテルはDFサムエルがプレー中の怪我で戦線離脱、マテラッツィがウォーミングアップを急ぐ間、10人になりながらも、ミランに圧力をかけ、前半36分、またしてもこの男、クルスが、ミランのペナルティーエリア内でカンビアッソからボール受けると、ミランのGK、ジダが守るゴールのニア・ポスト側に左足で同点弾を叩き込んだ。 そして試合は後半に入り、問題の場面がやってくる。後半18分、クルスが左サイドからあげたクロスボールをマルディーニがヘディングでクリア、そのボールをカンビアッソがペナルティーエリアの外で拾って放った、左足からのミドルシュート。ゴールマウス中央に飛んだ低い弾道のミドルシュートは、ジダの目には、どう映っていたのだろうか。ボールは地面に倒れこんだジダをあざ笑うかのように、ミランのゴールに吸い込まれていった。 試合球は、イタリア・サッカー協会によって、今シーズンから、セリエA、セリエB、コッパ・イタリア、イタリアスーパーカップ、国内ユースリーグの公式試合球に定められた、ナイキ社製のボールだ。イタリアでは、昨シーズンまで、各クラブがそれぞれ試合球を独自に決めることができたが、イタリア・サッカー協会は、多くのクラブの反対を押し切って、ナイキ社と5年契約を結び、今シーズンからナイキ社製のボールを公式試合球に統一する事を決定した。ミラノダービー終了後、このジダのミスの映像をスロー再生で見たユヴェントス&アッズーリのGK、ブッフォンは、今の試合球は弾道が不規則に変化し易い事を指摘し、セーブする際には、GKはギリギリまで飛び込まずに、シュートの弾道を見極める必要があると述べたその一方で、このジダのミスに対し「理解に苦しむ」というニュアンスのコメントをイタリアのマスコミの前で残している。 レベル的には全く比較の対象にはならないが、私も高校時代に、今日のカンビアッソのシュートと良く似たシュートを放って、似たような体験をした事がある。ペナルティーエリアの少し外から、左足を振り下ろしてインステップでボールの芯を叩いたところ、低くて速い弾道のシュートがゴールマウスの中央で構えていた相手GKのほぼ正面に飛んだが、ボールにスピンがかかっていた訳でもないのに、弾道がGKの手前で伸びながらシュート気味に変化した。すでにコースを読んで身体を横に倒しながら捕球体勢に入っていたGKは、無情にもその突然の弾道の変化に逆を突かれ、目の前を通過するボールに触れることさえ出来ずに地面に倒れ込んだ。GKが動かずに、立ったまま守っていれば、屈むだけで両腕にすっぽりボールが収まってしまうようなシュートだった。GKの、捕球動作を開始する、動き出すタイミングが早過ぎて、突然の弾道の変化に対応出来なかったのだろう。だが、ジダのレベルでは、あの距離からのあのミドルシュートに対応出来ない、というのは許されない。今日のジダがサンタクロースに見えたインテリスタ達は、私だけではないだろう。 私が選んだ、このミラノ・ダービーのMVPは、カンビアッソだ。ジダのミスも手伝った決勝ゴールもさることながら、ヴィエラ、ダクール、スタンコビッチが怪我で使えないインテルの中盤で、またしても、見事なリーダーシップを発揮してくれた。とにかく、中盤での整理整頓が上手いのに加え、90分間、ピッチ上のどこにでも顔を出し続けたあのスタミナには頭が下がる。中盤でプレーをする為に生まれてきたような選手だと思う。 このミラノダービーの勝利で、インテルは2位のASローマとの勝点差「7」をキープ、18節、19節の結果を待たずに、今シーズンのセリエA前半戦を首位で折り返す事が確定した。クラブ世界チャンピオンにも止められなかった、勝点3量産マシン、インテル。セリエAはこれからしばらく冬休みに入るが、今、チームの勢いがピークに達しているインテルにとって、この休みは、今後の戦いにどう影響するのだろうか。今シーズンはまだ先が長い。サムエルの今日の怪我は痛いが、この冬休みが、怪我人達にとっては、怪我を癒す恵みの冬休みになってくれる事を願ってやまない。このチームに、補強の必要は無い。怪我人達の完全復帰こそが、来年2月に始まるCL・ノックアウトステージでリヴァプールとの死闘に競り勝つ為の前提条件となる。 一方のミランは・・・今日の試合内容は、カカ、ピルロを中心に、決して悪くはなかったと思うが、このチームは、このメンバーで、これからどこまで行くのか、どこまで行けるのかを、クラブ側は真剣に考えなければならない時期に来ていると思う。今シーズン最大のミッションであった「クラブ世界一」の座を獲得した今となっては、今後、過密スケジュールの中で、セリエAでの遅れを早急に取り戻さなければならない。CLでも、アーセナルという強敵が、ミランを待ち受けている。年が明ければ、パトがミランの戦列に加わるが、信頼できないジダ、計算できないロナウドをどうするのか、この冬の補強策がどんな形になるのかに注目したい。 今年のインテルは、実に多くの至福の瞬間を、我々インテリスタ達に与えてくれた。年初の頃には、慣れないインテルのセリエAでの快進撃に自分の目を疑った時もあったが、この1年で、「強さ」が本当に安定したチームになってくれたと思う。この次のミラノダービーでも、またその次のミラノダービーでも、私に同じ思いを抱かせてくれるような、そんなインテルにとっての2008年になることを祈りつつ、私のブログの方も、しばし冬休みを頂く事にする。
サッカーを愛する皆様へ。2008年が、健やかで素晴らしい年になりますように。
Have a Peaceful Christmas and Merry New Year 2008.
posted by sinfonia |08:37 |
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[Football] これがクラブ世界一の実力? ACミラン、ダービーで逆転負け 【タイで想う日々の日記】
インテル 2-1 ミラン 18分 ピルロ 36分 クルス 63分 カンビアッソ ミラノ・ダービー、久々に見た気がします。 90年代後半WOWOWが独占放送していたとき、セリエAは世界最強リーグだったように思いますね。 そんな郷愁に浸りつつ、万年2番手だったインテルがイタリアスキ
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ジダのミス
DFにあたってたような
posted by あ | 2007-12-24 09:05
ジダのミス
はじめまして。ミラニスタのテツです。
ダービー3連敗は非常に悔しいですが、完敗です。
インテルの勝利、おめでとうございます。
正直、インテルは本当に強いなあと思いました。
ミランのコンディションが悪かったのも事実ですけれど、
FKやカカ絡みでしかチャンスを作れないミランに対し、
両サイドや前線へのロングボール、ヒメネスが絡む中央突破、
カンビアッソの前線への飛び出しと、どこからも仕掛けていけるインテルとの
攻撃のクオリティーが比較にならなかったのには正直ショックでした。
ジダのミスもそうですけれど、内容として完敗であったと思います。
中盤の差が如実に出ていたなあと。ダイナミズムの違いでしょうか。
正直、今シーズン中に建て直すのは難しいかもしれません・・・。
でも、次は負けませんよ!
posted by テツ | 2007-12-24 09:16
ジダのミス
初めてお邪魔します。
ミランは完敗でした。インテルは本当に強すぎますね。いつかは追いつきたいですね。いつになるかは分かりませんが。。今はあまりにも実力の差が開いてるような気がします。
posted by ネスタ | 2007-12-24 11:27
ジダのミス
あれはDFにあたっていたと思いますよ。
実際、反応するのは難しいと思いますが…。
ブッフォンなら止めていた気がしますが…。
posted by あ | 2007-12-24 16:00
ジダのミス
ちゃんと見ましたか?
全然DFに当たってませんよ。
当たってないからジダのミスなんです。
にしてもダービーであれをやってはいけないですね。
posted by い | 2007-12-25 08:50
ジダのミス
にしても、ボールの軌道が変わったのは明らかです。だいたい、マルディーニのミスが元凶なわけだし、ちょっとジダが可哀想ではありますな。
posted by 0p | 2007-12-25 12:31


