2009年12月31日

【2000年代ベストナインの選定にむけて】

 いよいよ今日で2009年も終わり。明日から2010年、次の10年に向かってソフトボール界も新たな歴史を歩みます。
 そこでこの10年、2000年~2009年の間に日本リーグで活躍した全ての選手を対象にした【2000年代ベストナイン】を選定してみたいと思います。
 もちろん、僕が観戦を始める前に活躍していた選手もいますので、出来る限りその間の成績(野手は主に打撃成績)を純粋に参考にして選びたいと思います。



 といいつつも、まだ記録の集計が追いついていません。

 とりあえずこの記事は何としてでも2009年内にはアップしないと格好がつかんと頑張ったのですが、何せ2001~2009年までの9年分(2000年のデータが入手できなかったので1年足らない)のデータを個人毎に集計する作業に手間取ってしまいどうやら年を越しそうです(ガキの使いも見ないかんし漫才も見ないかんし…)。

 そこでセコイのですが宣言だけ今回投稿しておきます。
 中身は正月中にこそっと。



 ではみなさん今年もお世話になりました。
 よいお年を!

posted by silvercats |13:43 | 女子ソフトボール関連コラム | コメント(2) | トラックバック(0)
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2009年12月26日

【brown greasy glove prize (茶色い脂ぎった軍手賞)】

【brown greasy glove prize (茶色い脂ぎった軍手賞)】

 さてソフトボールの決勝トーナメントが毎年行われる西京極球場。西京極といえば今や女子ソフトの聖地でもあるのだが、そこに行く阪急電車に乗るたびに思い出す悪夢がある。

 電車に乗ると僕は目が疲れるためすぐに眼鏡を外してしまう癖がある。そのために起きた悲劇だ。
 ある冬の日、大阪からの帰りに満員の阪急電車に乗っていたとき、西京極球場駅のひとつ手前の桂駅で半数くらいの乗客が下車した。
 その中で僕の目の前に座っていた上品な感じのご婦人も立ち上がり電車を降りようとしたところ、そのご婦人が座っていた席にベージュ色の手袋が落ちているのに気がついた。
 親切さを人生の信条とする僕は、もちろんすぐさま声をかけた。

 「ちょっとすみません、手袋を忘れていますよ!」

 ああ今日も良い事をしたな。新京極の定食居酒屋「スタンド」で美味い酒が呑めそうだ。
 “生ビール大セット”が脳裏をよぎる。
 
 「す、すみません。どうもありがとうございます」

 もちろんそういう答えがご婦人から返って来ることを期待しながら。

 しかしその期待はすぐさま裏切られた。
 そのご婦人は、振り返ってその手袋を一瞥するなり、急にプイっと怒ったように顔を背け、お礼をくれるどころか急いであっという間に電車を降りてしまった。

 なんでこちらの善意をそんなに無視できるのか?手袋は必要ないのか!?

 少しムッとしながらも空虚な気持ちが広がり、頭の中の生ビール大セットが自販機の発泡酒1缶に変っていきつつも、仕方なくその手袋の落ちてある空いた席に座ろうとした。
 そして席に近づいてみてご婦人の行動の答えが分かった。顔から火が出るほど恥ずかしいとはこのことか、と…。

 眼鏡がなくて分からなかったのだが近づいてよく見ると、その落ちている手袋は僕の思ったような“ご婦人用のおしゃれなベージュの手袋”ではなく、

 油まみれのオッサンの軍手だったのだ…。

silvercats-132523.jpg
silvercats-132524.jpg
 (終点の河原町に到着し他の乗客がいなくなった後に記念撮影)

 奥さんごめんなさい…。
 ハラショ。


 以上、余談!


 さてそんなわけで、ゴールデングラブ賞の反対、今年ポジション別で失策数の多かった以下の選手には、この阪急電車の「茶色い油まみれのオッサンの軍手賞」を贈呈したいと思う。


☆ブラウン・グリーシィ・グラブ賞☆
※カッコ内は失策数

【投手(4):ケイティ・バークハート~打球が飛んだら目を覆う】
【捕手:該当者なし】
【一塁手(4):田中清香~出場試合は少ないのに…】
【二塁手(5):鈴木美加、柳瀬友紀~若手期待株の失策王もご愛敬】
【三塁手(7):林佑季~エラーの多さももはや話題の一つ】
【遊撃手(8):村上由里子~キャプテンとして示しがつかん】
【左翼手(3):小野奈津子、重松文~小野は昨年のGG賞受賞一転、今年は外野の失策王】
【中堅手(2):太田あゆみ、川野真代~2エラーで失策王は少しだけ同情。少しだけね】
【右翼手(2):平林真由子~ファインプレー連発の裏で失策王。でもルックスは好み】


posted by silvercats |00:30 | 日本リーグの記録と解析 | コメント(6) | トラックバック(0)
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2009年12月25日

【打撃と守備に関するベスト(ワースト)10~2009年日本リーグ1部】

【2009年日本リーグ~打撃・守備に関するベスト(ワースト)10】

ではさっそく。

【失策数】
8	村上由里子
8	(太陽誘電)
7	中田麻樹
7	林佑季
5	柳瀬友紀
5	鈴木美加
4	柳井春菜
4	田中清香
4	梅村麻弥
4	蔭山遥香
4	野木あや
4	K・バークハート
※太陽誘電全体の失策数に一人で並んでしまったHondaの村上由里子。村上も中田麻樹も遊撃手だが、サード林祐季の7個も圧巻(笑)

【ワースト守備率(刺殺+捕殺≧10の選手)】
0.813	E・ティンチャー
0.818	K・バークハート
0.846	鮫島憂子
0.882	田中里依
0.882	岩切奈那
0.889	村上由里子
0.905	平林真由子
0.905	G・オークス
0.909	中野久美
0.909	染谷美佳
※意外やバークハートより守備率の悪かったティンチャー。守備機会の少ない野手も載せてみたが、レギュラークラスでの最低守備率はなんといってもHondaの村上由里子。

【打率ベスト10】
0.471 	N・ワトリー
0.452 	藤本索子
0.429 	S・ポーター
0.412 	白井沙織
0.409 	馬渕智子
0.407 	内田千恵美
0.403 	河野美里
0.389 	J・トッピング
0.387 	山本優
0.386 	溝江香澄
※ワトリーは当然か。特筆すべきは4位なった右打者の白井沙織、6位に入った戸田中の内田千恵美。ようやく新しい世代が台頭してきた感が。
	
【打率ワースト10(40打席以上)】
0.028 	城戸絵理沙
0.120 	仙波優菜
0.132 	山科真里奈
0.140 	藤田奈央
0.140 	安田真富果
0.143 	藤崎由起子
0.143 	濱本静代
0.145 	高木美晴
0.148 	渡辺瞳
0.149 	田中清香
※規定打席にわずか3つ足りなかったが、43打席で打率0割2分8厘の城戸絵理沙の数字はある意味伝説か(笑)

【安打数】
33	N・ワトリー
31	河野美里
28	白井沙織
28	藤本索子
28	岩渕有美
27	馬渕智子
27	今泉早智
24	山本優
24	内田千恵美
24	山田恵里
24	松崎絵梨子
※名実共に世界一の安打製造器はやはりワトリーだった。それに食らいつく2位の河野美里も素晴らしい。そして3位に入った右打者の白井沙織は、若き日の落合博満を彷彿とさせるバッティングの巧さ。

【盗塁数】
9	山田恵里
9	狩野亜由美
8	(Honda)
8	松崎絵梨子
8	増山由梨
7	(レオパレス)
7	(戸田中)
7	ナターシャ・ワトリー
7	溝江香澄
7	前薗絵理
7	関友希央
6	小野真希
5	他5人
※日本が誇る俊足コンビ山田恵理&狩野亜由美が並んで1位。意外なのはレオパレス全体の7個。今年は盗塁のサインがほとんど出なかった。

【二塁打(ベスト5)】	
8	馬渕智子
7	藤本索子
6	(佐川急便)
6	河野美里
5	松崎絵梨子
5	岩渕有美
※今年もいいところで二塁打を放った馬渕智子が1位。弾丸ライナーで右翼線を抜ける弾道が目に焼き付いて離れない。

【三塁打(ベスト5)】	
3	河野美里
3	小野奈津子
2	(太陽誘電)
2	(シオノギ製薬)
2	岩渕有美
2	前薗理絵
2	井上絵里奈
2	白井沙織
2	山本優
2	宗利美保
※三塁打と言えば渡邉潤子さんから続くレオパレスのお家芸。河野美里と小野奈津子が共に3本で1位。

【本塁打】	
10	谷川まき
6	(Honda)
6	林佑季
6	M・ギブソン
5	(伊予銀)
4	(戸田中)
4	(シオノギ製薬)
4	他8人
3	(佐川急便)
※とうとう記録を作った谷川まき。来年林祐季がその記録に挑む。佐川はポーターの3本で全て。昨年の本塁打王・中村歩の絶不調が痛かった。

【本塁打率(本数/打数で、全選手対象。カッコ内は打席数)】
0.50 	江本侑香(2)
0.17 	渥美万奈(13)
0.15 	谷川まき(76)
0.14 	池原恵(8)
0.12 	M・ギブソン(56)
0.09 	林佑季(70)
0.07 	J・トッピング(75)
0.07 	K・バトラー(67)
0.07 	菊地亜佐美(46)
0.07 	鈴木美加(66)
※規定打席超えの打者では1位はもちろん谷川まき。若手の江本妹、渥美、池原をわざわざ載せたのは来年への期待。

【四球(ベスト5)】
28	N・ティッカム
22	(伊予銀)
22	S・ポーター
18	J・トッピング
15	吉田真由美
14	廣瀬芽
※断トツ28の貫禄のティッカム。伊予銀のチーム全体の値を上回った。4位に入っている吉田真由美も渋すぎる。

【死球(ベスト5)】	
9	山本優
8	(デンソー)
6	小野奈津子
6	乾絵美
5	河野美里
4	(佐川急便)
4	東美幸
※当たり屋山本優(笑)にしても、9は多すぎる。審判も対応を考慮して欲しい。

【犠打(ベスト5)】	
10	東美紀
10	梅村麻弥
8	小野奈津子
8	藤野遥香
8	伊藤幸子
8	蔭山遥香
8	佐藤早苗
※東妹と梅村麻弥はしっかり役割をこなしてチームに貢献。トヨタのベテラン藤野遥香&伊藤幸子の8犠打は素晴らしすぎる。

【長打率】	
0.697 	馬渕智子
0.694 	S・ポーター
0.675 	河野美里
0.667 	M・ギブソン
0.661 	伊藤良恵
0.649 	溝江香澄
0.630 	J・トッピング
0.627 	鈴木美加
0.627 	山田恵里
0.617 	廣瀬芽
※世界一の打者、ステーシー・ポーターを上回った日本が誇る大砲・馬渕智子。


ここから先は少し説明を要します。

(1)OPS
 OPSは「長打率と出塁率を足した値」で、チームに得点をもたらす打者を表す数値としては、計算も簡単な上に相関も高いことからよく利用さる。

(2)RS
 RSというのもOPSと基本的には同じ概念だが、その選手がチームに何得点をもたらしたかを具体的に推定する数字である(計算はやや複雑)。例えば河野の場合、RS=23.18ということは彼女一人で今年チームに約23得点をもたらしたことになる。
 ただこの値を計算するには「盗塁死」や「併殺打」のデータも必要であるが、そのデータが手元にない。それでその値を無視して計算したところ、例えば伊予銀の今年のチーム得点は32点でRSが35、レオパレスのチーム得点が123でRSが121と、ほぼ近い値を示した。
 そもそもソフトボールでは併殺打や盗塁死がかなり低い値であることから、これらを無視しても大きく差し支えないものと考えられる。

(3)RS27
 RSが「その選手一人がチームに何得点をもたらしたか」という値とすれば、このRS27は「その選手(打者)が9人揃えば、何点取れるか」を表す数字である。

*とはいえこれらの数字はあくまで目安。ソフトボールの場合は四死球や打数に引きずられる感も否めないので、話し半分で評価するのがいいと個人的には思います


【OPS】	
1.305 	S・ポーター
1.176 	J・トッピング
1.150 	N・ティッカム
1.143 	馬渕智子
1.142 	河野美里
1.140 	N・ワトリー
1.107 	山本優
1.086 	溝江香澄
1.081 	谷川まき
1.078 	廣瀬芽
※出塁率を重視するこの数値では、やはり四球の多い外国人選手が上位にくる。

【RS】	
23.181 	河野美里
23.032 	N・ワトリー
20.772 	S・ポーター
20.085 	山本優
19.813 	山田恵里
19.303 	馬渕智子
19.286 	J・トッピング
18.783 	N・ティッカム
18.158 	廣瀬芽
18.107 	白井沙織
※今年最もチームに得点をもたらしたのはレオパレスの河野美里。外国人を挟んで山田&馬渕&廣瀬がいるのが圧巻。今年の白井沙織の数値も素晴らしい。こういう値は四死球を重視するので当たり屋山本優がやはり上位に。
	
【RS27】	
20.031 	S・ポーター
16.807 	N・ワトリー
15.848 	N・ティッカム
15.315 	J・トッピング
13.227 	山本優
13.039 	河野美里
12.712 	馬渕智子
12.441 	山田恵里
12.018 	溝江香澄
11.673 	廣瀬芽
※同じ人を9人揃えるとしたら、ポーターが9人揃うのが一番得点出来るということ。上位4人が全て外国人。RSの値より低いのが面白い。同じ選手を9人揃える方が低くなると言うことか。


※ただしこれらの値は今度酔いが覚めた状態で検証する必要有り。ちょっと今日(も)飲み過ぎた(笑)

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2009年12月25日

【2009年日本リーグデータ~新人投手成績】

まず新人投手全体の数値を昨年度と比較してみよう。

投球回:131回→79回2/3
投球数:2094球→1502球
勝 敗:6勝9敗→0勝3敗
10回以上:5人→2人

 今年は投手部門での新人賞該当者がいなかったように、全体的に昨年度より少ない数字に終わった。全体の投球回で約50回、球数で500球近く減少し、結局は0勝に終わった。それだけにどのチームも新人投手に頼らずとも投手陣がしっかりしていたとも言えるが、飛び抜けた新人投手がいなかったのも事実だ。
 
 以下、全新人投手の成績を転載する。
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 昨年は山根佐由里が高卒新人ながら14試合に登板、規定投球回に1回足りない50回を投げ防御率1.26の5勝3敗と素晴らしい成績を残して新人賞を獲得した。
 残念ながら今年はそこまでの新人はいなかったが、ただこの山根と匹敵するくらい起用されたのが伊予銀行の末次夏弥である。13試合に登板し、球数は山根とほぼ同じ653球。かなり打たれたことから投げきった投球回は33回2/3と少ないが、それでもここまで投げさせてもらえたのはチームの期待の表れだろう。来年の1部での活躍にも注目したい。
 同じく伊予銀では山田莉恵も10回以上を投げた(10回以上はこの伊予銀の二人だけだ)。防御率10点台と滅多打ちを食らってはいたが、比較的ストレートに威力があり、これから伸びる可能性を秘めた投手のように思われた。

 さてほとんど目立った活躍はしなかった今年の新人投手ではあるが、潜在能力的には非常に楽しみな投手が3人いる。
 藤田倭は誘電の高卒新人。被打率は3割を超えたが防御率は0点台と立派なモノ。坂井寛子が抜ける来年はこの藤田の肩にかかる比重もかなり重くなりそうだ。
 山口憲子はすでに完成された投手であり、今年は少ないチャンスでありながら防御率0点台と強豪園田女子大出の貫禄を見せた。とにかく見た目もフォームも最多勝の大先輩・藤原麻起子にそっくりで、藤原が疲れたときの影武者としては十分役に立ちそうだ。ちなみに2007年の全日本総合において太陽誘電相手に1失点のまま延長9回までもつれ込む大接戦を演じた園田女子大のエースがこの山口である。
 そして最後が廃部になったレオパレス21の松村綾菜。強豪木更津総合出身で高校時代から活躍し、先にあげた藤田とともに今回のU-19日本代表にも選ばれている。来年の所属先がどこになるのかはわからないが、仮に2部で主戦として投げるとしたら、ドリームワールドが一躍優勝争いの最右翼になるのは間違いない。

<来年以降、特に期待の3投手。藤田倭(上)、山口憲子(中)、松村綾菜(下)>
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<今年の新人ではもっともチャンスをもらった末次夏弥(上)、シオノギ2枚看板に食い込みたい洞井絵梨香(下)にも注目したい>
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2009年12月23日

【2009年飛躍した選手~ソフトボール日本リーグ】

※詳しく比較してたらつい抜け落ちてしまっていたレオパレスの二人を追加しました。

2009年飛躍した選手
※ちなみに「飛躍」という意味においては今年新人で1年目から活躍した選手、昨年もある程度活躍した選手は除いています。

☆☆☆林佑季(日立ソフトウェア)
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(2007→2008→2009年の成績)
試合:	10→19→22
打席:	13→29→70
安打:	2→9→19
打点:	1→3→9
打率:	0.167→0.310→0.292
二塁打:	0→2→1
本塁打:	0→1→6(2位)
 ※昨年のソフトボールマガジンでの選手間投票において「翌年飛躍しそうな選手No.1」に選ばれた逸材であり、見事その通り今年大飛躍した選手。且つ、そんな選手でありながら僕自身は完全に見逃していたという観戦度合いの未熟さを痛感させられた選手でもある。ただ昨年も約30打席に立って3割超えの打率を残していたわけでそこそこの活躍をしていた選手でもあるのだが。それでも今年の6本塁打は十分「大飛躍」と言っていいだろう。
 とにかくパンチ力抜群でその6本塁打はギブソンと並んで2位タイ。相手投手も金尾(Honda)、松村(シオノギ)、堤(戸田中)、伊藤(誘電)、外山か帰山から2本(佐川、詳細は不明)と各チームのエース格から満遍なく打っている。ただ帰山を除き全て日本人の右投げ技巧派。来年はアボットやバークハートなどの外国人左腕投手、上野や山根などの代表クラスの投手から打てれば尚よし。さらなる飛躍を期待したい。
 打つ方では大ブレイクと言ってもいいのだが、いかんせん守りになると目を覆いたくなる。サードを守っての失策7は余りにも多すぎる。守備での飛躍は当分先か。


☆☆☆鈴木美加(トヨタ自動車)
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(2008→2009年の成績)
試合:	9→22
打席:	17→66
安打:	4→22
打点:	1→8
打率:	0.267→0.373 (12位)
二塁打:	0→1
三塁打:	1→1
本塁打:	0→4 (4位)
 ※昨年、高卒1年目の第2節ですでにレギュラーセカンドとして出場していた期待の星だが結局は昨年は9試合の出場にとどまった。しかし今年は春のオープン戦で4番を任され続けたように素質は抜群で、その実力が2年目にして早くも開花した。打率は3割を大きく超える0.373で岩渕と並んで12位タイ、4本塁打もトッピング、山田、廣瀬、伊藤良、三科、東姉、バトラーというそうそうたるメンバーと並んでの4位タイである。
 何よりそのその潜在能力を見せつけたのが決勝トーナメント決勝戦での打席。上野を相手にレフト線にライナーで先制のタイムリーを放ったのだ。
 日本代表でセカンドを守り今年引退した三科の穴を将来的には十分埋めそうなくらいのスケールの大きい打者で、着実にその代表選手への階段を上っている。しかしながらとにかく林と同じで課題は守り。難しいセカンドではあるが今年リーグ最多の5失策をせめて2個くらいには減らしたい。

☆☆蔭山遥香(レオパレス21)
silvercats-132223.jpg
(2007→2008→2009年の成績)
試合:	11→16→22 (22)
打席:	9→16→73 (81)
安打:	2→1→21 (22)
打点:	1→0→12 (8)
打率:	0.222→0.083→0.344(19位) (0.324)
二塁打:	0→0→2 (3)
本塁打:	0→0→1 (1)
失策数:	0→0→4 (4)
*カッコ内の数字は昨年度のレオパレス遊撃手・佐藤理恵の成績
 ※昨年限りで引退した金メダリスト佐藤理恵の抜けた穴を見事に埋めることができた。懸念した守りの方も失策数が昨年の佐藤の4を上回ることなく、1年を無難に守りきった。
 何よりも大きかったのが打の成績。安打数や長打はほぼ同じ、打点と打率では昨年の佐藤を上回った。さすがに出塁率では佐藤の貫禄をまだまだ上回れなかったが(蔭山0.342、佐藤0.420)、それでも十分な結果と言えるだろう。
 ただその数字ほどには蔭山が活躍していた印象がないのもまた事実。佐藤と同じような成績を残したとはいえ、上野やミッシェルからも決勝打を放つなど互角に勝負してきた佐藤と比べ、蔭山は一流投手には赤子の手をひねるように簡単に打ち取られてしまうことがほとんどだったのではないか。
 残念ながらレオパレスが消滅してしまい、佐藤理恵が築き上げたレオパ遊撃手の系譜を直接引き継ぐことは出来なくなったが、今後どこかに移籍しても(出来れば海を渡って欲しいのだが)佐藤理恵の後継者である自負を持って、そして我が故郷三重県人の誇りを持って、赤福を食べ続けながら活躍して欲しい。


☆☆田中梢子(レオパレス21)
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(2006→2007→2008→2009年の成績)
試合:	9→7→7→22 (22)
打席:	11→7→10→70 (56)
安打:	0→0→0→15 (12)
打点:	0→0→0→11 (0)
打率:	0.000→0.000→0.000→0.254 (0.250) ※2009年は出塁率の数字と間違ってました。ご指摘ありがとうございます。
二塁打:	0→0→0→1 (4)
本塁打:	0→0→0→2 (0)
失策数:	0→0→0→0 (1)
*カッコ内の数字は昨年度のレオパレス三塁手・白井奈保美の成績
 ※田中梢子はショートの蔭山同様に、今年最も懸念した三遊間を見事に守りきったのみならず、打撃に関しても期待以上の結果を残してくれた。
 レオパレスの三塁手は大徳時代から活躍しベストナインを獲得したこともある白井奈保美が長年努めてきた。しぶとい打撃に華麗な守備を誇る白井の穴を埋めるのは容易なことではないと思っていたのだが、さすがに田中も厚木商業で4番を打っただけの選手。しぶとさという面ではまだまだ及ばないが、彼女なりのその潜在能力が見事に花開いた。
 何よりも特筆すべきは守り。出場試合数の少ない昨年までは当然として、50以上の守備機会のあった今年も失策ゼロで乗り切った。横の動きだけでなく、バント処理で前進しての二塁送球などの素早いプレーも巧い。むしろこの選手の守備を心配してしまった自分が恥ずかしくなるくらいだった。
 打撃においても下位打線で活躍し、打率も白井の数字を超え満塁弾を含む2本塁打も放った。ただそれでも蔭山同様に、超一流投手には簡単に打ち取られてしまう脆さにまだまだ若さが見られたが、その不安も払拭させてくれたのが決勝トーナメントでの織機戦。バークハートからわずか10cmあまりポールの横を通過した特大のファールを放ったのだ。
 パンチ力のある右打者にあの思い切りの良さが加われば、たとえ普段は打ち取られていても相手にとってはかなり手強い打者になるはず。せっかく掴んだレギュラーで、まさにこれからという時に廃部になってしまったのは本当に可哀想だが、蔭山と並んで移籍した先でもこのまま順調にますます生長していって欲しい。


☆☆大橋美奈(Honda)
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(2006→2007→2008→2009年の成績)
試合:	15→19→19→21
打席:	6→2→0→40
安打:	0→0→0→8
打点:	0→0→0→1
打率:	0.000→0.000→-.---→0.229
二塁打:	0→0→0→1
三塁打:	0→0→0→1
盗塁:	3→6→5→1
 ※この項の主旨である「飛躍」という意味ではある意味一番相応しい選手なのがこの大橋である。今年4年目を迎えた俊足の外野手だが、昨年までの3年間、ほぼ毎試合試合には出ながらほとんどが代走で安打はなし。打席も1年目に6あったものが昨年はとうとうゼロでは、本人も現役の続行に悩んだこともあったのではないだろうか。しかし、続けていればチャンスは訪れるものである。今年開幕戦にスタメン出場すると第1打席で坂井寛子からリーグ初ヒットを放つ。そのままレギュラーを掴むと最後まで走り抜き、40打席に立ち8本のヒットに長打も二塁打、三塁打を1本ずつ放った。まさに本人にとっては大きな1年になっただろう。
 ただセンターを守る選手としては他のチームと比較すると見劣りは否めない。俊足を生かしたスラップに磨きをかけ、来年は少なくとも3割を超え、減ってしまった盗塁数も増やし、さらなる飛躍の年にしてもらいたい。こういうやっとチャンスを掴んで結果を出した選手が来年どう成長するか、それを見るのが1番の楽しみだ。


☆野木あや(デンソー)
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(2007→2008→2009年の成績)
試合:	9→9→21
打席:	9→9→38
安打:	0→1→10
打点:	0→0→5
打率:	0.000→0.200→0.313
二塁打:	0→0→1
 ※まだまだ「飛躍した」というには発展途上ではあるが、今年デンソーのセカンドとして他チームにも十分に名を売ることが出来た。強豪の京都西山出身で1年目からすでに試合には出ていたが、出ては叱られ出ては怒鳴られる日々(笑)鍛えに鍛えられたおかげか、今年は怪我で出遅れた美人の好選手・田中美奈子からセカンドのレギュラーを奪った形になった。
 打つ方には目をつぶっても今年はしっかり守ってくれさえすれば良かったのだが、難しい当たりを何度も好捕するなど素質の高さは十分見せてくれた。ただ痛いところでエラーを犯したのもまた事実。4失策は鈴木美加の5に続いて2番目の多さで、二人ともせめて来年は2以下に減らしたいところ。
 ただ守ってさえくれればとはいえ、打つ方において規定打席には足らなかったが10安打を放ち3割を超える好打率を残した。愛知県代表で出場した国体では長打を連発するなど、個人的にはあまり期待してなかった打撃で貢献して非常に強く印象に残った。もしかしたら来年、打つ方で大化けするかもしれないと密かに思っている。


☆東美紀(戸田中央総合病院)
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(2007年→2008年→2009年の成績)
試合:	9→10→19
打席:	25→19→70
安打:	5→3→16
打点:	0→0→2
打率:	0.208→0.167→0.276
二塁打:	0→0→1
三塁打:	0→0→1
犠打:	0→1→10 (1位)
 ※ご存じリーグを代表する名選手であるデンソー・東美幸の妹。日本リーグでは珍しい立命館大学出身の今年3年目の選手。1年目から試合には出て25打席に立ち5安打を放ったが、昨年はベンチに入らない試合もあり打席数は19と減少し、安打も3本。長打も2年続けて0本となかなか結果も出せなかった。
 しかし今年、チーム編成もあっただろうが、思い切って打撃フォームを今泉化したことが大きかったのだろうか?(笑)今年は開幕からしっかりと右翼のレギュラーの座を掴んだ。とにかく何でも飛び込むガッツある守りはもちろん、打撃でも16安打を放ち3割近い数字を残すなど十分結果を残した。何よりも大きかったのはしっかりと小技をこなすことに徹したところだろう。犠打10は佐川急便の梅村麻弥と並んでリーグ1位の数字だ。
 常にひたむきに、いや、ひたむきを通り越して「必死」にボールを追い続ける選手。来年大いに躍進しそうな戸田中央病院で、チームに必要不可欠な選手となって今年と同じように勝利に貢献してほしい。



ちなみに昨年は

☆☆☆	永吉理恵(レオパレス21)
☆☆	溝江香澄(日立ソフトウェア)
☆☆	濱本静代(日立ソフトウェア)
	酒井かおり(豊田自動織機)
	今泉早智(戸田中央総合病院)



posted by silvercats |23:53 | 女子ソフトボール関連コラム | コメント(2) | トラックバック(2)
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