2009年07月30日
USAワールドカップが終わり日本は残念ながら4位という結果でしたが、北京からは大幅にメンバーが入れ替わりましたし、ここからチームを熟成させて進化させて行けるのが日本の強み。
まだまだ発展途上ですので4位という結果自体はそれほど大きな問題ではないような気がします。
しかしながら、そうやって本来なら「みんなガンバレ」とただひたすら応援したいところなんですが、やはりソフトボールもメジャーになっていく過程においては多くのファンの目に触れ厳しい評価もされることになるでしょう。そこで今回はあえて、一人一人の選手の結果を評価してみようと思います。
評価するに当たってはちゃんと記録を見ないといけないということで、選手ごとに成績の詳細も載せて起きます。
もちろんあくまで個人的な見解ですし、今後記録を見直して評価を変えるかも知れません。が、とりあえず現段階として評価してみることにしましょう。
まずはUSAワールドカップで役割が済んだ5人の選手から(随時掲載)。
【濱本静代:日立ソフトウェア=C+】
合計~12打数2安打2打点1二塁打2犠打1四球4三振
※オーストラリア戦(8番一塁で先発出場、代打藤崎を送られて交代)
左翼線二塁打(三回先頭打者、対スメザー)
遊飛(5回一死無走者、対スメザー)
※イタリア戦(8番一塁で先発出場)
三前犠打(2回無死一塁、対Cecchetti)
遊ゴロ失(4回無死、対Cecchetti)
右前2点適時打(5回一死二三塁、対Cecchetti)
※オランダ戦(7番一塁で先発出場)
四球→二盗(2回無死三塁、対Bloeming)
一前犠打(4回無死一塁、対Bloeming)
三ゴロ(6回無死無走者、対Bloeming)
※アメリカ戦(7番一塁で先発出場)
空振り三振(2回二死無走者、対アボット)
空振り三振(4回二死無走者、対アボット)
空振り三振(6回二死無走者、対アボット)
※カナダ戦(6番一塁で先発出場)
見逃し三振(2回一死一塁、対Caira)
二ゴロ(3回一死無走者、対Lawrie)
投ゴロ(5回二死一塁、対Lawrie)
※カナダ戦(順位決定戦)(6番一塁で先発出場、適失の次の回に伊藤を代打に出され交代)
左飛(2回二死無走者、対Lawrie)
<コメント>
順位決定戦を含めて6試合全てに先発出場、今回のアメリカ遠征ではレギュラー一塁手という位置づけをされていた。
代表初打席で豪州のエース・スメザーから二塁打、イタリア戦ではコールドを決める2点タイムリー、オランダ戦では四球に犠打と、前半は初代表として十分な活躍であった。
ただアメリカ戦ではアボットに3三振と完全に封じられ、続くカナダとの2戦ではヒットを打てなかった。そのカナダとの順位決定戦では濱本のタイムリーエラーのあとホームランも打たれ、次の回に代打伊藤を送られ伊藤がそのまま今大会初の一塁守備についた。
初代表としてのアピールはどうだっただろう。打つ方やバント処理での二封も数回行ったことから本来ならB評価をしたいところだが、Cになったのはもう少し打って欲しかったのと、加えて3つの失策。一塁のスペシャリストとしてこの数字はいただけない。もちろん今回の日本は全体的にエラーが多い気はしたが、それでも濱本には素質があるだけに完璧な一塁手になって欲しい。
3三振したアボットには後半のリーグで仕返しをしよう。
【本田小百合:豊田自動織機=B】
合計~10打数3安打1打点1盗塁1四球2三振
※オーストラリア戦(7回、坂元の代打)
中前打→二盗(7回、一死無走者、対スメザー)
※イタリア戦(3回、馬渕の代打で出場しそのままDPに)
中犠飛(3回、一死三塁、対Cecchetti)
右飛(5回一死二塁、対Cecchetti)
※オランダ戦(3番DPで先発出場)
二ゴロ(1回、無死二塁で進塁打、対Bloeming)
空振り三振(3回、先頭打者、対Bloeming)
右前打(5回、先頭打者、対Bloeming)
※アメリカ戦(7回、狩野の代打で出場)
中前打(7回、二死無走者、対オスターマン)
※カナダ戦(1番レフトで先発)
一ゴロ(1回、先頭打者、対Caira)
四球(3回先頭打者、対Caira)
空振り三振(4回一死三塁、対Lawrie)
二ゴロ(6回、二死三塁、対Lawrie)
※カナダ戦(順位決定戦)(6回、馬渕の代打で出場)
二ゴロ(6回二死三塁、、対Lawrie)
<コメント>
守備位置の関係から出番は限られたが、それでも全試合に出場した。DP、レフト、代打と、馬渕との併用という使われ方で常に馬渕と比較されるような位置づけだったが、国際大会ではそれくらい頼りになるのは事実だ。
先発は2試合だけだが10打席に立ち3安打。代打で2安打1犠飛は十分な活躍で、特に世界一の投手オスターマンからのヒットは高く評価できる。
進塁打や犠牲フライなど渋い活躍も多くもう少し評価したかったが、しかしながらカナダ戦での1死三塁、2死三塁、2死三塁の三度のランナー三塁のチャンスで全て凡退。一度でもヒットを放っていたらもっともっと良い印象を与えられただろうが。その点が残念だった。
【伊藤綾香:レオパレス21=C】
合計~4打数0安打0打点2三振
※オーストラリア戦(出場なし)
※イタリア戦(出場なし)
※オランダ戦(6回、谷川の代打)
遊飛(6回1死一二塁、対Bloeming)
※アメリカ戦(5回、投手山根の相手捕手として出場)
空振り三振(5回先頭打者、対オスターマン)
※カナダ戦(出場無し)
※カナダ戦(順位決定戦)4回、濱本の代打で出場しそのまま一塁手)
投ゴロ(4回2死二塁、対Lawrie)
空振り三振(7回一死無走者、対Lawrie)
<コメント>
捕手として今回の大会では谷川をメインで使い切るという方針だったようで、伊藤の出番はほとんどなかった。唯一の捕手としての出番は山根と組んでアメリカ戦に出場したのみで、一塁手としても1度、代打も1度であった。
代表に呼ばれているのはこの大会だけで、ほとんど守ることなくたったの4打席では不完全燃焼だったかも知れないが、捕手としてブルペンで数多く球も受けただろうし試合前には相手選手を研究して対策を立てる勉強もしたかもしれない。本人にとってはきっと貴重な経験になったことだろう。
2三振に遊飛、投ゴロと、自慢の打撃では外野にすら打球を飛ばせられなかった。日本リーグで見ると若いが風格も漂うような打者だが、国際大会で見るとまだまだ青いな、と思えてしまう。逆に国際大会で普段以上に活躍する本田や坂元のような選手を見て、何かヒントを掴んで一つ壁を越えて欲しい。
出番がなくて可哀想ではあるのだが、ここは敢えて期待の裏返しの辛口でC評価にした。
【藤崎由起子:トヨタ自動車=B+ (or A-)】
合計~5打数3安打0打点1三振
※オーストラリア戦(7回、濱本の代打)
中前打(7回1死二塁、対スメザー)
※イタリア戦(5回、坂元に代わってサードで出場)
中前打(5回1死一塁、対Cecchetti)
※オランダ戦(2回、坂元の代走に出てそのままサード)
遊内野安打(4回先頭打者、対Bloeming)
右飛(6回先頭打者、対Bloeming)
※アメリカ戦(出場無し)
※カナダ戦(出場無し)
※カナダ戦(順位決定戦)(5回、坂元に代わりサードに)
見逃し三振(7回、先頭打者、対Lawrie)
<コメント>
非常に残念だったのがこの藤崎。残念な理由が、こんなに使い勝手のいい実力ある選手が今回の大会だけで地元仙台のジャパンカップで見られないこと。もう一つが、同僚でジャパンのサードを争った坂元があまりにも絶好調で、藤崎にほとんど出番が回ってこなかったこと。出た試合でしっかり結果を残しているのを見ても本当にもったいない。
今回は最初から位置づけが「サードのレギュラー坂元、そのバックアップが藤崎」というものだったみたいだが、一塁も捕手も守れる器用さを考えればせめて1試合でも違うポジションで出して欲しかった。大学以来の藤原とのバッテリーなんていうのも楽しみだったのに。
しかしそんな不遇に遭いながらも、デビューから3打席連続安打と、“使える”ことを大いにアピールしてくれた。ジャパンカップでの他の選手の活躍次第では「やっぱり藤崎は要るな」という結論に達するかもしれない。
とにかくたった5打席じゃ物足りなさ過ぎるので、今後もガンガン日本代表には挑戦し続けていって欲しい選手だ。「5打席」という少なさから本来ならB評価だろうが、僕個人的にはAをあげたい。
posted by silvercats |19:48 |
日本代表 |
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2009年07月23日
※1大会全部について書きましたので長いです。
※長いですが、二部も頑張ってるということで僕も頑張りました(笑)
まずこの「全日本実業団大会」について。
もともと全ての実業団を対象としていた大会であったが、1部チームと2部チーム以下の差は大きく、結局は1部のチームが勝ち残ってしまい、全てのチームに参加資格があり最も歴史の古い大会である全日本総合選手権との差別化が計れなくなってきた。そのため(もちろん他にも理由は多いだろうが)、今から15年以上前(正式な変更年は未確認だが1991年には1部の日立ソフトウェアが参加していたためそれ以降)に、この実業団大会からは1部チームの参加が除外され「2部以下の実業団チームによる3日間トーナメント大会」という形が定着することとなった(ようだ)。
実業団大会であるためにクラブチームや専門学校に参加資格はないが、2部に所属していなくても各地の予選を勝ち抜いた実業団チームであれば参加することができる。2部チームは前年度順位の上位チームは予選を免除されそれ以外は予選を勝ち抜く必要があるが、実業団チームが少ない昨今は出場意欲のあるチームが予選を経ずして推薦で参加することも多いようである。
2009年度の大会は去る7月17~19日の三日間、福岡県で行われた。以下に大会の概況を報告します。
<1,2回戦>
<A1ブロック>
【佐川急便関東支社0-3東海理化-A球場1日目第1試合(観戦)】
東海理化は超スローボールを武器とする先発の新里が佐川関東を完封。
佐川関東も途中満塁機を作るなど健闘するも及ばなかった。
負けはしたが佐川関東は守備も含め元気で見ていて気持ちのいいチームだった。
ちなみに昨年まで1部の佐川急便にいた長山祐子投手がこのチームに入りソフトボールを続けているのをみて、なんだか嬉しくなった。最強高厚木商を破り横浜清風が高校総体初出場した時のエースで本大会では京都西山も完封した投手。まだまだ頑張れる。
<完封した東海理化の新里(上)と佐川関東のベンチ(下、長山投手は29番)>
【島根三洋電機8-2東海理化:A球場2日目第2試合(観戦)】
島根三洋が終始押し気味に試合を進め、東海理化は再三ランナーを出すものも決定打が出なかった。
島根三洋は3回裏、久保のタイムリー二塁打で先制したあとバックホームがそれ2点目。3対0になったあと東海理化は5回表に3本のヒットで2点を返すが、その裏島根三洋に2死から5点を追加されて万事休す。古瀬→古賀のリレーで島根三洋が勝利した。
<好投した島根三洋の古瀬(上)と古賀(下)>
<A2ブロック>
【靜甲7-2日立マクセル:A球場1日目第2試合(観戦)】
靜甲が8番植松の逆転スリーランとレフトへのホームランの2本塁打、5番萩藤の本塁打の3発でライバルのマクセルに快勝した。
マクセルは特に遊撃手の守備が乱れて自滅。2回は2死1、3塁から重盗をしかけてきたランナーをそれぞれ1,2塁間、3本間で挟みながらアウトにできず、直後に逆転のスリーランを被弾した。この他にも暴投や中継ミスなどを連発。攻撃でも初回1点を先制しなお無死満塁の好機だったが三振とエンドランがサードライナーになるダブルプレーで逸機。敗れるべくして敗れた試合だった。
<ホームランを放った靜甲の植松(上)と萩藤(下)>
<マクセルは守りのミスが続出した>
【東芝北九州3-1YKK:A球場1日目第3試合(観戦)】
東芝北九州は3番打者笹田のホームランで先制。6回にも笹田が2打席連続ツーラン本塁打を放ち突き放す。
YKKは最終回ようやく反撃し1点を返してなお1、3塁と粘ったが、初回から好投の徳田が最後も締めて、福岡だけにゲーム攝津。東芝の笹田の2発で決まった試合だった。
<東芝・笹田の今日2本目のホームラン>
【靜甲6-1東芝北九州:A球場2日目第2試合(観戦)】
靜甲は2回、1点を先制したあとの1、3塁から1番の中村夏美が右中間に公式戦初(人生初?)の本塁打となるスリーランを放つ。その後も追加点をあげ計6点。
一方の4回まで靜甲の先発河部にノーヒットに抑えられていた東芝北九州も5回以降毎回先頭打者が二塁打を放つが次打者が普通に打って凡退し一度も走者を進められず。最終回になんとか竹下のヒットで1点を返すも時すでに遅し。まずい攻めで地元の大きな声援に応えられなかった。
<靜甲・中村のホームランと、好投する河部>
<B1ブロック>
【佐川急便(株)九州支社0-1株式会社イカイ:B球場1日目第1試合(観戦できず)】
地元佐川九州相手に最近チームを結成した(株)イカイが完封し1点差勝ち。最後は右中間二塁打で同点のピンチも好返球でホームタッチアウトとなり試合終了。
ちなみに(株)イカイには昨年までデンソーにいた小浜美保選手、同じく元デンソーで木更津総合では峰幸代選手と同期だった村田まどか選手、元NECアクセステクニカで佐賀女子時代は現Hondaの島崎望選手ともバッテリーを組んでいた石田麻未投手、元カネボウ小田原で2003年ジュニア世界選手権優勝メンバーでもある佐次田一美捕手、好投手の薄井友美投手などが所属しており、いずれ近いうちに2部に上がってくるだろう。
【パナソニック電工津4-2カネボウ化粧品小田原:B球場1日目第2試合(一部観戦)】
選手数10人、控え投手大下だけがベンチにいるだけで守備時の投球練習には監督がブルペンキャッチをするという苦心のパナソニック。この試合は元戸田中央病院の本田のホームランなどで先制しリードを保ち、投げては投手高岸がカネボウの野毛に一発を浴びたがそれ以外は好投して一回戦を突破した。
【株式会社イカイ2-3パナソニック電工津-B球場2日目第1試合(途中観戦)】
2部への参戦条件である悲願の実業団大会ベスト4入りを狙うイカイが初回に2点を先制。電工津も2部の先輩として負けじとその裏1点を返し1点差とする。
膠着状態のまま回は進み6回裏、電工津は同点のあとランナ1死3塁でセンターへのフライ。ホームに良い返球が返ってくるも逸らしてしまい犠牲フライとなり土壇場で試合を逆転する。
最終回、イカイは1死から左前打のあと続く打者もレフト戦へ鋭い当たりを放つ。完全に二塁打(あるいは三塁打)コースと思われた打球をレフトの本田がハーフバウンド逆シングルで好捕し1、2塁に止める。なんとか1点を取りたいイカイは次打者がバントで送って2死ながらも2、3塁とし、次の打者が投手左へゴロ。高岸がグラブで弾きながらも拾いなおして1塁へ送球、これが間一髪のアウトとなり試合終了。イカイの来年2部昇格の夢が絶たれた。
<(株)イカイ、二部昇格にあと一歩及ばず・・・>
<B2ブロック>
【日本精工8-6佐川急便中部支社:B球場1日目第3試合(観戦できず)】
ここのところ社を上げて応援している感のある日精工。今日も大勢応援する人が会場にきていた。といってもこの日本精工、かつては1部でも戦っていたことのある歴史のあるチーム。廃部したチームを除けば1部経験チームとしては最も長く1部から遠ざかってるチームでもあり、応援に熱が入るのも頷ける(1994年以降実に15年間も1部から遠ざかっている)。
その日精工、2部には加盟していないが愛知県一般女子や国体予選などで活躍する佐川中部に苦戦し、5回を終わって5-3とリードを許す苦しい展開。しかし自力を見せて終盤には追いつき、延長に持ち込んでなんとか勝利した。
【日本精工2-3大鵬薬品:B球場2日目第2試合(観戦できず)】
5回まで大鵬が2点リードするも6回に日本精工の3番打者(松山?津田?遠藤?福本?)が同点のツーランホームラン。しかし続く回に大鵬がすぐに1点を勝ち越して勝利した。
<準決勝>
【島根三洋電機3-5靜甲:A球場2日目第3試合(観戦)】
靜甲の先発はこの大会初先発の鈴木麻美。
靜甲は初回、中村が右中間に先頭打者ホームランを放ち先制。続く2回には田中がレフトへホームラと、伏兵の2発で2点をリードする。
1点差にされた6回にはランナー二人を置いて松井の打席。ふらふらっと上がった右飛が強風で戻され、ライト福田が目測を誤りダイビングするも後逸、タイムリースリーベースとなり痛い2点を献上する。
島根三洋は舟木のタイムリーや古関のホームランで2点を取り、最終回にも古賀のタイムリーで1点をとっただけに、非常に惜しいプレーとなった。
それでも靜甲はこの試合も含めこの大会終始リードする余裕の展開で実力どおりの決勝進出を決めた。
<靜甲のホームラン攻勢、中村(上)と田中(下)>
<島根三洋戦で初先発した靜甲のエース鈴木麻美>
【パナソニック電工津2-0大鵬薬品:B球場2日目第3試合(観戦できず)】
2回、元戸田中の本田の二塁打のあと、村中がショート強襲ヒットを放ち先制。5回、佐々木のショート強襲ヒットのあと海老名が送り、またしても本田が二塁打を放ち追加点をあげる。
投げては連投になる高岸が強打の大鵬打線を完封してゲームセット。選手10人のパナソニック電工津が決勝進出を決める!
<この大会大活躍だったパナソニック電工津の高岸宮由来(みゆき)投手>
<決勝戦>
電工津 0010000・・・ 1
靜 甲 022073x・・・14
【2回裏:靜甲】
6番田中の左中間二塁打で先制、走者三塁から松井のエンドランで1点追加。
【3回表:パナソニック電工津】
9番山田と1番川村の連続二塁打で1点返す。
【3回裏:靜甲】
鈴木優のレフトオーバーのタイムリー二塁打で2点追加。
【5回裏:靜甲】
4番計盛のタイムリー、5番萩藤のスリーラン、8番植松のスリーランでこの回計7点のビッグイニング。
【6回裏:靜甲】
代打攻勢でさらに2点を追加。
投げては1-4回を鈴木麻美が1点に抑え、5回からは河部が好リリーフ、14-1の大差で靜甲が圧勝し、一昨年に続いて2回目の実業団大会優勝を果たした。
<電工津も川村の二塁打で追いすがったが>
<靜甲は萩藤のこの大会2本目(上)植松のこの大会3本目(下)のホームランで電工津を粉砕>
<二度目の優勝を果たし三井監督を胴上げする靜甲ナイン>
<優勝に大喜びの熱狂的な靜甲ファン3人(さて誰でしょうか、笑)>
<MVPには10-5、1本塁打の田中美保(右、靜甲)が、最優秀投手には河部祐里(中、靜甲)が、優秀選手には高岸宮由来(左、パナソニック電工津)がそれぞれ選ばれた>
<チーム寸評>
1位:靜甲
今回は島根三洋戦など数字上の接戦はあったが、実際には2部の大会に1部のチームが混じっているような、終始余裕の戦い。
2位:パナソニック電工津
リーグ戦1勝の電工津が準優勝。組み合わせに恵まれたのも理由だが、何より投手の高岸の好投に尽きる。後半もこの調子で!
3位:島根三洋
古瀬&古賀の両投手は頑張ったが、不用意な投球で長打を食らったのが響いた。第4節の靜甲戦でリベンジできるか。
3位:大鵬薬品
前半戦全勝で優勝にまっしぐらの大鵬だが、なかなかそう簡単にはいかないのでは。今回パナソニック電工津に負けたように後半思わぬチームに足をすくわれる可能性もある。初っぱなの東芝戦が最大のヤマ。
5位:東海理化
新里はそこそこ頑張ってるが玉城の調子が上がってこないと厳しい。打線は実力のある打者が揃っていて打つときは打つがなかなか点を取るのがうまくない。その辺が課題。
5位:東芝北九州
エースの徳田はいつでも試合を作れるくらいの投手にはなった。ただ靜甲戦で中村に打たれたスリーランは余分。打線は笹田が2打席連発と一人気を吐いたが、他の打者がもっと頑張らなアカン。
5位:イカイ
ベスト4入りもう一歩だったが無念。新興チームだがリーグ経験者も多くいて今後に期待。このチームの試合見に行きたいけど、次どこでやるんだろうか。
5位:日本精工
なんかどのチームと試合してももつれた接戦しているようなチーム。チーム力から言ってもっと勝ってもおかしくないチームなのに。かつての5割打者松山もっとガンバレ。
初戦敗退:佐川急便関東、中部、九州
佐川急便の支社から今回は3チームも。これだけ参加してくれたこと自体がなんとなく嬉しい。中部は愛知県で何度か見たことがあり、今回は関東を見られた。レフトのちっさい選手が元気いっぱいで良かった。全体的にいいチーム。今度は九州も見たい。
初戦敗退:カネボウ化粧品小田原
リーグ戦では5勝4敗と勝ち越しているのに今回は初戦で電工津に敗退。後半戦初日に再び当たった時にどうかがみどころ。
初戦敗退:YKK
先発の坂本が好投したが東芝笹田に2発を浴びて撃沈。武田が2安打し最終回も攻めたけど主審が倒れてリズムが途切れたのは残念。東芝には前半も0-1で負けてるだけに惜しかった。
初戦敗退:日立マクセル
まあ優勝した靜甲に1回戦で当たるというのは不運と言えば不運だけど、負けるにしても互角の勝負をしないといけないチームだし、しかも守備で自滅はいただけない。
今年は夏休みなしで小林監督の地獄のノックを毎日受けるしかないだろう(笑)
なおスコアの詳細はいつも丁寧な記録のアップで定評のある愛知県ソフトボール協会HPで見られます。
posted by silvercats |00:55 |
日本リーグ2部公式戦観戦記 |
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2009年07月16日
【代表外野手の紹介】
<新たに選ばれた選手>
本田小百合(23、豊田自動織機:レフト)
河野美里(24、レオパレス21:センター)
永吉理恵(22、レオパレス21:ライト)
狩野香寿美(22、デンソー:ライト)
<北京五輪代表選手>
馬渕智子(28、日立ソフトウェア:レフト)
山田恵理(26、日立ソフトウェア:センター)
狩野亜由美(25、豊田自動織機:ライト)
※狩野亜由美(姉)は今年は代表に参加せず。年齢は今年度に到達する年齢
河野美里はソフトボールの盛んな静岡県出身であるが日本代表選手はこの河野が初めてか。静岡には常葉菊川、浜松市立、城南静岡など強豪が多いが、河野は元レオパレスの白井奈保美と同じく飛龍高校(元・沼津学園)出身である。
もともと高い打撃技術を持った選手であり1年目から試合には出ていたがレオパレスが優勝に最も近づいた2004年の決勝戦時にはまだレギュラーではなかった。一気に才能を開花させたのが3年目、初めて規定打席に到達すると0.379の高打率を残す。さらに順調に成績を伸ばし、2007年には1打席余分に立ったため狩野亜由美に首位打者は奪われたが0.408と4割を超え打率2位、2008年も1安打及ばず山田恵理に届かなかったが0.433と2年連続4割超えの打率2位と、今や日本でもトップクラスの安打製造機である。今年は珍しく春から“絶不調”であるが打率は0.289。その打率を残しながら絶不調と思わせるのが河野の凄さでもある。
北京五輪時にも外野手の4番手として代表入りも有力と見られていたが編成上残れなかった。内野手で同じ立場にあった古田真輝も同様だが、この二人は実力的には北京五輪代表選手と互角のものを持っている。ただ一つ気がかりなのが2007年のジャパンカップで全打席三振したように、外国人投手をやや苦手とするところ。その点だけを克服すれば、実力的には日本代表のトップバッターを打ち続けられる選手になるだろう。
本田小百合は名門星野高校で2年生からレギュラーとなり、これまで当該世代の日本代表には常に選ばれてきた天才打者である。2003年、全勝で2連覇を果たした世界ジュニア選手権には高校生として選ばれ、1番打者として2番の増山由梨(デンソー)とともに打ちまくり、アメリカと対戦した決勝戦では狩野亜由美(当時、織機)を2番に押しのけて3番打者に座った。強豪の豊田自動織機に進んだあとも1年目からレギュラーを獲得したところをみてもその非凡さがわかるだろう。
本田の良さはとにかく思い切りがいいところ。思い切りが良すぎて全ての打席で(たとえエンドランでも)フルスイングしていまうところもあるが、とにかくどんな相手にも物怖じせず独特のダウンスイングで鋭い打球を飛ばす。小さな体ながらライナーでフェンスを越えるような鋭い打球を放てるのが彼女の魅力である。
そして最大の魅力がその天然なところ(笑) とにかくいつも笑顔で悩んだことがないのかと思うくらいで、マガジンの選手間投票にも書かれていたようにどんな恐い先輩にも普通に笑顔で話しかけてしまう。とにかくソフトボールも実生活も全てにおいて天然。ほんまもんの天才かも知れない(笑)
永吉理恵は昨年ようやく開花したレオパレス期待の若手選手。とにかく崩されてもバットに確実に当てる技術は高く、そのしぶとさはレオパレスの大先輩である藤本索子二世と言っても過言ではない。1,2年目は選手層の関係からなかなかチャンスを得られなかったがそれでも計3打数3安打と非凡なものを見せ、3年目の昨年はレギュラーを獲得し打率0.421の3位と大ブレイクした。
今年も0.333と好調な打撃を続けている。残念ながらアピールする機会が今年は仙台でのジャパンカップしかないが、少ないチャンスの中で周りをうならせる渋い活躍をしてくれると期待している。
狩野香寿美はご存じ日本代表不動の一番打者・狩野亜由美の妹である。姉そっくりの打撃フォームからミートのうまい打撃を見せる。1年目からレギュラーに近い活躍をし、昨年はとうとう規定打席で3割を超えホームランも放った。デンソー初の決勝トーナメント進出にはこの狩野の成長も不可欠だっただろう。
打撃はさすがに日本一のトップバッターの姉には劣るが、互角以上なのが守りで、須磨ノ浦女子時代からインターハイでも守備で大活躍してきた。足も速く非常に守備範囲が広く特に球際の強さには定評がある。
<外野手の選考について>
新たに選考された外野手の中で、というより全ての参加選手の中で、投手の藤原麻起子と並んで誰よりも選出されることが確実視されていたのが河野美里であろう。もともと北京五輪代表を決める際にも、内外野ともに最低一人はバックアップをと考え内野5、外野4という布陣もあり得たわけで、その場合の4人目の外野手がこの河野だった。ただ、内野手の中に佐藤理恵や三科真澄、伊藤幸子といったように内野を複数守れる上いざというときに外野も任せられる選手が揃っていたことから外野をレギュラー3人に絞り、そのことで河野は代表に残れなかった。天才的なバッティング技術を考えると、山田や狩野にも匹敵するものを持っており、残念ながら年が若いと言うことで国際経験が他の選手より少なかったのもネックになったかもしれない。
選考会の外野手ではこの河野の次に誰を選んだのか、非常に興味あるところである。ポジション別に選手の本職を考えてレフト、センター、ライトから一人ずつにプラス一人という感じだろうか。そうするとレフトの守備位置を本職とする織機の本田小百合が次の選出だったかも知れない。何より本田には日本代表で大活躍してきた実績があり、若い代表にはとても頼もしい存在になるのは間違いない。
レフトとしては実績からすると本当はここに佐川の中村歩の名前があってもおかしくはなかった。しかしこの選考会時にもそうであったが今年は完全にバッティングを崩してしまい、過去3年間常にリーグのベスト5に入る打率に昨年本塁打王の面影は全くなかった。思えば2月末に織機と練習試合をした時点から速球には詰まりチャンジアップには腰が引けるというどん底の状態でこの不振は相当重そうだ。潜在能力としては非常に高いものがありながら今年調子が悪くてアピールできなかったのはHondaの平林真由子も同じである。シャープな打撃と俊足好守を誇り、1年目に30打席に立ち5割近い打率を残した逸材だが、今年は1割をやっと超える打率でチームの不振を象徴しているような低迷だ。この二人には後半からの復活を心から願っている。
守備で言えばこのレフトには名手が揃っている。先の平林もそうだが、トヨタの小野真希とレオパレスの小野奈津子の両小野は広い守備範囲に果敢なダイビングキャッチなど、守りに関しては群を抜いているだろう。守備の巧さに加えパンチ力もあり、勝負強く右打者であることから、レオパレスの小野奈津子は選ばれるだろうと予想していたが、残念ながら名前がなかった。恐らく最後の最後まで悩んでギリギリの落選だったのではないか。あるいは本職がライトならば選ばれたかも知れない。
さて、レフトに本田小百合、センターに河野美里が新たに選ばれた。ここに北京五輪代表からそれぞれ馬渕智子と山田恵理が加わるため、レフトとセンターには二人ずつ選手が揃った。
一方代表でライトを守った狩野亜由美が代表への参加を辞退したため、ライトからは新たに二人を選ぶことになったのではないか。もしポジションを考えないならデンソーの増山由梨が選ばれていないとおかしい。センターに二人揃ったことで、本来であれば選ばれてもおかしくない増山由梨が選ばれなかったのだろう。ちなみにセンターでは2部の選手だが靜甲の植松尚子もいい選手だ。一見線は細いが走攻守にセンスがある。三井監督の方針として打てる選手を下位に置くことからチームでは8番打者だが、リーグでの逆転満塁弾が示すように選考会で一段上のレベルを肌で経験して今年急激に成長した選手である。
さてそのライトであるが、実は選考会にはライトを守る実業団選手は二人しか参加していなかったため、もしかすると倍率1.0での選択だったかも知れない。もちろんそれでもこの狩野と永吉の二人がそれに値する選手であったためすんなりと決まったのだろうが。
ここでチャンスだったのが大学ソフトボール界ではすでに有名な選手でスピード抜群の浜渦聡美(IPU環太平洋大)である。ワールドゲームズに大学日本代表として出場するようにすでに実力は折り紙付きだが、選考会でもう少しアピールできれば面白い結果になったかもしれない。ただ結果的には実力通りにしっかりとしぶといバッティングを見せた永吉と、パンチ力のあるところも見せつけた狩野妹が選ばれたのは妥当なところだろう。特に狩野妹については、本田がワールドカップ、永吉がジャパンカップとそれぞれ1大会だけなのに対し、両方に名を連ねている。首脳陣の期待は意外と大きいのかも知れない。
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2009年07月12日
【代表遊撃手の紹介】
<新たに選出された選手>
松本尚子(24、デンソー)
<北京五輪代表選手>
西山麗(26、日立ソフトウェア)
※西山は継続して代表に参加。坂元は三塁手として紹介
松本尚子(24、デンソー)は非常に守備のうまい選手として高校時代から注目をされてきた選手である。
中学までは野球をやっており、高校進学とともにソフトボールを始めたのは代表主将の山田恵里と同じパターンである。進学した京都西山高校の同期には同じく日本代表の江本奈穂(豊田自動織機)がおり、3年次には松本もレギュラーショートとして活躍し選抜優勝、インターハイ3位の好成績を残している。ちなみにこの時のチームにはサードに福井薫(元豊田自動織機)が、センターには亀本伊純(日立マクセル)がいた。
松本本人は最初は古豪の夙川学園に進みたかったそうであるが、指導体制が整いつつあった西山に進学して結果的に全国優勝を果たしたのであるからその判断は間違っていなかっただろう。
松本の売りはなんと言っても守備のスピードである。少年野球の盛んな大阪で中学時代まで野球を続けていたこともあり、打球への反応や瞬発力、左右の守備範囲の広さなどは、小柄な選手ながらも野球仕込みのダイナミックさがある。
ただ守備では名手であっても打撃の方はやや非力であった。昨年までの5年間で最高が2006、2007年の2割ちょうど、レギュラーを掴んでもっとも多く打席に立った昨年は0.133であった。
それが今年、代表に選ばれたことが自信となったか一気に打撃が開花し、前半戦35打席に立ち長打はないが0.407と4割を超えるアベレージを残している。もともと小技も上手い打者であったが、今年はそれにヒットを打てる確実性が加わってきた。
抜群のショートでの守備に加えてヒットも打てて小技もできるしぶとい打撃、まさに中日の名手井端弘和を彷彿とさせる選手だ。代表ではセカンドを守る機会もあるかもしれない。とにかく、この名手の守備には注目してほしい。
【遊撃手の選考について】
多くの北京五輪代表選手が今年の代表への参加を辞退したが、ソフトウェアの三人衆は継続的な参加を表明してくれた。その中に名手・西山麗がいることから、代表の遊撃手は安泰だろう。
もともと日本は遊撃手に世界的な才能の選手が集まっている。北京五輪時にも不動のレギュラーとして考えられていた内藤恵美以外に、この西山麗や三科真澄(28、ルネサス高崎)、佐藤理恵(29、元レオパレス21)といったレベルの選手がひしめいていたことをみてもわかるだろう
日本が世界レベルで活躍するようになってからは、守備では世界一(あくまで“守備で”だが)の安藤美佐子(39、湘南ベルマーレ)が永らく代表正遊撃手の座を占めていたが、その後安藤から代表レギュラーの座を奪ったのが内藤恵美(31、豊田自動織機)であった。安藤のような力強さはないが守備における球際の強さ、打撃における勝負強さは抜群で、走攻守全てにおいて神がかったプレーを連発する選手である。「そこに内藤がいる」というだけでチーム全体が何か救われた気になる選手である。もうこんな選手は出てこないであろう。
その内藤が五輪前に怪我をした一大事でその穴を見事に埋めたのが芸術的なグラブ捌きを見せる西山麗(26、日立ソフトウェア)であった。確かに三科や佐藤もいたが、内藤がいないなら西山で、と首脳陣も決めていたはずである。それくらい守備に関しては西山の評価は高かったはずだ。
ここまでの日本代表遊撃手として、安藤、内藤、西山と世界最高レベルの遊撃手が続いてきたその系譜に、果たしてこの松本が名乗りを上げられるかどうか。代表選手として活躍して好プレーを連発し信頼を得られれば、十分その可能性はあると思っているし、その素質は十分にある。
posted by silvercats |18:14 |
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2009年07月09日
【代表三塁手の紹介】
<新たに選出された選手>
藤崎由起子(26、トヨタ自動車)
坂元令奈(23、トヨタ自動車 ただし坂元は選考会には遊撃手で参加)
<北京五輪代表>
廣瀬芽(28、太陽誘電)
※ただし廣瀬は代表候補に残ることも辞退
藤崎由起子はもともと捕手としてユニバーシアードにも出場した選手で、実業団に進んだ後はサード、ファーストなど複数ポジションをこなせるユーティリティープレーヤーとして活躍している。
優勝を目指すトヨタ自動車で開幕から不動の4番打者を務めているように、小柄ながらその打撃力は非常に高いものがある。
一言で言えば、藤崎は相手が嫌がる打者、とことんしぶとい打者である。今年の第4節、コントロール抜群のレオパレス山根などから4四球を選んだように、とにかくこの打者は選球眼がよく、簡単にアウトにならない。
常にトヨタと戦っているライバルチームの一ファンとしての感想としてならある程度説得力はあるだろうか。とにかく藤崎は相手から見て「嫌な打者」なのだ。こんなに嫌な打者は他にはいない。仮にその打席を打ち取ったとしてもその過程で散々粘られており、何かこっちが負けたような気分にさせられるくらいしぶとい打者なのである。チャンスに彼女に打席が回ろうものなら、もう2杯余分に生ビールを注文しないととてもシラフでは見ることができないのだ。
そんな彼女がようやく日本の正代表に選ばれた。今度は自分が応援するチームの一員として藤崎の打席を見ることができる。
こんなに心強いことはない。
<2005年のわかふじ国体宮城県代表として、代表主力の東幸電機に補強された藤原麻起子&藤崎由起子の東北福祉大バッテリー。ちなみにこの下に名前が見える「赤澤知子」は元日立工機にいた一部リーグ選手でのちトーテック→東幸電機>
坂元令奈は戸田中央病院から昨年トヨタに移籍してきた元遊撃手。今年からアメリカ代表のトップバッターのN・ワトリーが入社したことから三塁にコンバートされた。
今までのリーグでの成績を見ると、失礼ながらなぜこの程度の実績の選手が選ばれるのかと思われる方もいるかもしれないが、とにかく坂元には数字に表れない実績や勝負強さがある。
しかもその勝負強さの中身がいい。下位チームとの試合では淡白な凡打を繰返してしまうのが欠点だが、逆に強豪チームと対戦し味方が窮地に陥っているときにチームを救う一打を放つ。
特に印象に残っているのが織機戦の3試合だ。2005年の宮崎大会では雨の中、2007年の刈谷大会でも雨の試合で大投手ミッシェル・スミスから決勝点に繋がる貴重なヒットを放っている。また今年の開幕節、これも織機戦でアメリカ代表の次期主力投手になりそうなバークハートから駄目押しになる2点タイムリーを放った。
日本が世界一になる過程で最後に立ちはだかるのはアメリカ代表の左投手であるが、この坂元はその新旧のエースを打ち崩した実績があるのだ。とにかく坂元はここぞという最後の場面で本当に頼りになる。それまでの打席で全然合っていなくても、最後は絶対に結果を出してくれるのだ。
遊撃に加えて三塁も一塁も守れる。おそらく、外野も捕手もやれといわれたらなんでもやれるだろう(たぶん)。
とにかくこの坂元は、何があっても代表に残して我慢して我慢して使い続けるに価する選手だ。
【三塁手の選考について】
五輪代表だった廣瀬が、候補として残ることもなく代表からはいったん完全に退いた形となった。今年の前半、打撃主要部門全てにおいてリーグの歴史に名を残すほどに打ちまくっている廣瀬の代表引退は日本代表にとっては残念としか言いようがない。
廣瀬がいなくなった日本代表サードの後釜といえば、これはもう織機の古田真輝(26)しかいないだろう。日本代表Bの常連で北京五輪前には最終候補の20人にまで残った。残念ながらそこから絞り込んだ15人には編成上残れなかったが、内野手に不測の事態が生じたらすぐに入れ替わる予定だった選手がこの古田である。実力的には金メダリストと同格と言っても過言ではないだろう。ただその古田も選考会には参加しなかった。
代表に名を連ねると想像以上に時間を代表に割かれる。織機は今年、ある意味緊急事態だ。
大黒柱のミッシェルが引退し、とくに選考会が行われた春先には「織機も今年はどうなるかわからない。18年連続の決勝トーナメント進出が危ういのではないか」といわれ続けていた。そんな中で織機の選手は、何よりも「ミッシェルがいなくなっても勝てる」ということを証明するために代表への参加を辞退しても一年間一丸となってチームで過ごす事を優先した。その判断は十分理解できるものであるし、前半戦の結果をみてもその意気込みが十分現れている。
古田にはいずれもっともっと実績を積んで戻ってきてもらおうではないか。
こうして五輪代表の選手が二人抜けたサードであるが、しかしながら、代わりに選ばれた選手を見て、僕は手を叩いて喜んだ。よくこの二人を選んでくれた、と。
打撃の実力からいえば、ソフトウェアの若き大砲・林佑季(21)が選ばれるべきだったかもしれない。あるいは捕手も守れる選手としてルネサスの山本優(21)を強引に三塁手として選ぶ選択肢もあった。さらにはデンソーで実績を積んでおり安定感のある玄人好みの名手衣笠久美(26)もその候補だったか。
しかし、昨年の五輪を見ても、あれだけ力のある打者を揃えても得点としては参加チーム中、日本はかなり下のほうだった。打つ選手だけを揃えても点は取れないというのは野球にしろソフトボールにしろ常識である。打線が機能するためには接着剤として働ける打者が不可欠で、その役目を担える選手がこの坂元であり藤崎である。若き大砲の林は前半戦4失策が示すように守備が課題だ。さらにリーグ屈指の強打者の山本も若さに任せた勢いはあるが、とことん捕手に拘るようなやんちゃっぷりを抑えないといけない。
その点この坂元と藤崎は、実に洗練された大人な選手なのである。加えて両選手は内野ならどこでも守れる。藤崎などは捕手でも一流だ。
日本代表としてこの坂元と藤崎がどう「機能」するか、そこに大いに注目して欲しい。
posted by silvercats |22:43 |
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