2009年02月25日
2部リーグの日程がわかったので掲載しつつ、日本一早い(?)2部リーグの見どころを簡単に載せました。
しかしながら、リーグが始まるまでまだ1ヶ月以上、早すぎて各チームの陣容もまだわかりません。
なのでソフトボールマガジンの選手名鑑(2部チームも全部掲載!)やオープン戦などを参考にして手直しし、シーズン前に再掲載しようかと思っています。
とにかく、2部のチームもガンバレ!
<図は昨季上位チームの近年の順位。昔からの強豪と、近年急激に力をつけてきたチームが上位争いをしているのが面白い>
【上位に入りそうなチームの紹介】
※かっこ内は昨年度順位
◎日立マクセル(1部)~なんと言っても優勝候補の筆頭。昨年1部ではかなり差の開いた最下位であったが、シーズン当初や後半以降の試合内容は1部の他チームにも見劣りしないものだった。中国代表の呂投手は退団したが、エースの森川が残留。1年目から活躍した豊崎もさらに飛躍しそうだ。四番の藤原に1部でホームランを放った栫(かこい)などは2部では更に暴れそうだ。キャプテン加藤に阿部、高崎も健在。課題はファーストの千葉、セカンドの斉藤が抜けた内野守備か。
○靜甲(2位)~マクセル最大のライバルが靜甲。2007年に一部で4勝した時のナインがほぼ残っており、エースの鈴木麻美も3年目でさらに成績を伸ばしそう。滝、白井、大矢、鈴木優、萩藤などは力的に1部でも通用するものを持っているし、若手も意外と層が厚い。よほどヘマをしない限りは2位以内は堅そうだ。
○大鵬薬品(3位)~2006年までは1部の常連であったが2007年に落ちてからは2年続けて2部。昨年の森田や辻本など、毎年打つ方ではトップクラスの選手が揃い、小橋を中心として投手力も十分でありながら下位に足下をすくわれることが多い。今年はそのエース小橋が引退したが、廃部になった三島中央病院から実業団大会を制した苦労人のエース鈴木碧が移籍した。元はと言えば2006年、1部11位で臨んだ入れ替え戦でその年2部2位の靜甲に敗れて2部落ちし、その後2部に低迷。そのキッカケとなった靜甲戦はやはり負けられないだろう。
△パナソニック電工津(4位)~2007年までは低迷していたが、今年ペヤングの監督に就任した田上美和監督のもと、ルネサスや織機、デンソー、甲賀医専を経て集まってきた選手がようやく機能し、2008年は4位にまで躍進した。1位の伊予銀と3位の大鵬にも勝利しており、今年ひょっとすると2位以上もあり得るかも知れない。問題はチームの方針。果たして1部に上がる気持ちがあるのかどうか。
▲東芝北九州(5位)~今年の2部のダークホース的存在。昨年は打撃ベスト10に田中、古賀、松本、佐藤の4人が入り、Wエースの徳田が防御率4位、小楠も12位(共に1点台)と健闘。チームも過去最高の5位に入った。試合内容も上位チームにはことごとく惜敗。もう一つ壁を越えれば一気に飛躍する可能性を秘めている。
▼島根三洋(8位)~中山が首位打者を獲得。DPの古瀬とともにベストナインも獲得した。下位には大勝ちするが昨年は上位には全敗であった。しかし一昨年は3位になったチームであり潜在能力は高い。何より、長岡での全日本総合で泊まったホテルが一緒だった!比較的良い感じの選手が多そうだったし、密かに応援しているのだ。
◎その他のチームも全部注目~とにかく上位チームを下位チームが突然破ることが2部の醍醐味で面白さ。今年はどのチームが鍵を握るか。
平林金属(7位)~2007年に参入した創部8年の岡山のクラブチーム。参入以降6位、7位と、力はある。今年一気に来るとすればこのチームかも知れない。
TOETECK(9位)~創部15年。昨季は強豪の大鵬を破った。矢島が打率6位と大健闘。織機の遊撃レギュラーの酒井が元いたチームでもある。
NECテクニカアクセステクニカ(10位)~ずっと2部以下だが創部26年と歴史のあるチーム。昨季は1位の伊予銀行を破る金星。
YKK(11位)~YKK黒部から続く創部32年目の伝統チーム。島根三洋と並ぶ数少ない日本海側チーム。飛び抜けた選手はいないがチームワークで勝利を目指す。
東海理化(12位)~強豪ひしめく愛知で唯一の2部チームだが30年の歴史がある。2005年、2007年に4位と健闘したが昨年は12位と低迷。投手次第では今年は再浮上するかも。
大和電機工業(13位)~ずっと3部や2部でも下位だが、創部38年目と2部でもかなりの伝統チーム。昨年たくさん入った新人の成長に期待。
カネボウ化粧品小田原(14位)~創部24年目。毎年行われる小田原大会はまさにチームのお膝元。なかなか上には上がれないがせめて地元では良いところを見せたい。
日本精工(15位)~創部38年とここも2部の伝統チーム。昨季は低迷したが毎年上位には健闘する。監督の福島氏は宇津木ジャパンでコーチを務めていた実力者。福本が打率8位と活躍。
甲賀健康医療専門学校(16位)~旅亭紅葉のスポンサードがあった年までは上位に食い込む活躍だったが専門学校単独になってからは下位に低迷も、仕方がないこと。甲賀を経由して1部で活躍する選手も多く、そういう意味でも楽しみなチーム。
湘南ベルマーレ(17位)~元全日本代表の安藤美佐子氏が監督兼選手を務めるクラブチームなのは有名なところ。初年度は6位と躍進したがその後は15位、17位と低迷。クラブチームの意地を見せたいところ。
日本ウエルネス専門学校(18位)~甲賀同様に専門学校であるが、2部に参入した過去2年は全敗。実力差を見せつけられたが、今年こそ悲願の1勝をあげたいところ。
※昨季6位で全日本実業団大会(1部以外のチームの総合大会)では優勝もした三島中央病院は、残念ながら廃部になった
【2009年度ソフトボール日本リーグ2部日程】
(正確な情報は日本ソフトボール協会HPや観戦ガイドをご覧下さい(僕も確かめます)。赤字は個人的な注目カードで、太字は特に重要になりそうなカードです)
【第1節】
<滋賀県草津市>
4月24日 10:00 東海理化 vs 日立マクセル 日本精工vs 東芝北九州
12:00 島根三洋 vs 平林金属 甲賀医専vs パナソニック津
14:00 日本ウエルネスvs 日立マクセル
4月25日 10:00 平林金属vs パナソニック津 東海理化vs 島根三洋
12:00 東芝北九州vs 甲賀医専 日本ウエルネスvs 日本精工
14:00 日立マクセルvs 平林金属
4月26日 10:00 日本ウエルネスvs 甲賀医専 島根三洋vs 東芝北九州
12:00 日本精工vs 平林金属 日立マクセルvs パナソニック津
14:00 甲賀医専vs 東海理化
<神奈川県厚木市>
4月24日 10:00 カネボウ小田原vs YKK 湘南ベルマーレvs TOETECK
12:00 NECテクニカvs 大和電機 大鵬薬品vs 靜甲
4月25日 10:00 大和電機vs 湘南ベルマーレ YKK vs 大鵬薬品
12:00 TOETECK vs NECテクニカ 靜甲vs カネボウ小田原
4月26日 10:00 カネボウ小田原vs TOETECK NECテクニカvs 靜甲
12:00 湘南ベルマーレvs YKK 大鵬薬品vs 大和電機
【第2節】
<滋賀県湖南市>
5月15日 10:00 パナソニック津vs 大和電機 日立マクセルvs 日本精工
12:00 靜甲vs TOETECK 島根三洋vs 甲賀医専
14:00 YKK vs 大和電機
5月16日 10:00 パナソニック津vs 島根三洋 甲賀医専vs 靜甲
12:00 大和電機vs 日立マクセル 日本精工vs YKK
14:00 TOETECK vs 島根三洋
5月17日 10:00 パナソニック津vs 日本精工 靜甲vs 日立マクセル
12:00 甲賀医専vs 大和電機 YKK vs 島根三洋
14:00 日本精工vs TOETECK
<長崎県時津町>
5月15日 10:00 湘南ベルマーレvs 大鵬薬品 東海理化vs 東芝北九州
12:00 カネボウ小田原vs NECテクニカ 平林金属vs 日本ウエルネス
5月16日 10:00 東海理化vs NECテクニカ 平林金属vs 湘南ベルマーレ
12:00 大鵬薬品vs 日本ウエルネス 東芝北九州vs カネボウ小田原
5月17日 10:00 カネボウ小田原vs 平林金属 NECテクニカvs 日本ウエルネス
12:00 東芝北九州vs 湘南ベルマーレ 大鵬薬品vs 東海理化
【第3節】
<茨城県古河市>
6月5日 10:00 東芝北九州vs 大和電機 日本ウエルネスvs YKK
12:00 靜甲vs 平林金属 パナソニック津vs TOETECK
14:00 YKK vs 東海理化 日本ウエルネスvs YKK
6月6日 10:00 靜甲vs パナソニック津 平林金属vs TOETECK
12:00 東芝北九州vs YKK 大和電機vs 東海理化
14:00 日本ウエルネスvs 靜甲
6月7日 10:00 TOETECK vs 東海理化 YKK vs パナソニック津
12:00 大和電機vs 平林金属 東芝北九州vs 靜甲
14:00 TOETECK vs 日本ウエルネス
<神奈川県小田原市>
6月6日 10:00 カネボウ小田原vs 甲賀医専 日立マクセルvs 湘南ベルマーレ
12:00 大鵬vs 日本精工 島根三洋vs NECテクニカ
6月6日 10:00 NECテクニカvs 日立マクセル 日本精工vs カネボウ小田原
12:00 湘南ベルマーレvs 島根三洋 甲賀医専vs 大鵬薬品
6月7日 10:00 島根三洋vs 大鵬薬品 NECテクニカvs 日本精工
12:00 日立マクセルvs カネボウ小田原 湘南ベルマーレvs 甲賀医専
【第4節】
<愛知県大口市>
9月4日 10:00 パナソニック津vs 日本ウエルネス 東芝北九州vs 大鵬薬品
12:00 平林金属vs NECテクニカ 東海理化vs 湘南ベルマーレ
14:00 パナソニック津vs カネボウ小田原
9月5日 10:00 日本ウエルネスvs 東芝北九州 NECテクニカvs 大鵬薬品
12:00 東海理化vs パナソニック津 湘南ベルマーレvs カネボウ小田原
14:00 平林金属vs 東芝北九州
9月6日 10:00 カネボウ小田原vs 日本ウエルネス パナソニック津vs 湘南ベルマーレ
12:00 NECテクニカvs 東芝北九州 平林金属vs 大鵬薬品
14:00 カネボウ小田原vs 東海理化
<栃木県大田原市>
9月4日 10:00 大和電機vs 靜甲 日立マクセルvs 甲賀医専
12:00 TOETECK vs YKK 島根三洋vs 日本精工
9月5日 10:00 日立マクセルvs TOETECK 甲賀医専vs YKK
12:00 島根三洋vs 大和電機 日本精工vs 靜甲
9月6日 10:00 大和電機vs 日本精工 靜甲vs 島根三洋
12:00 TOETECK vs 甲賀医専 YKK vs 日立マクセル
【第5節】
<三重県熊野市>
10月16日 9:30 平林金属vs 東海理化 湘南ベルマーレvs 日本ウエルネス
9:30 大和電機vs TOETECK 靜甲vs YKK
11:30 日本精工vs 甲賀医専 大鵬薬品vs カネボウ小田原
11:30 島根三洋vs 日立マクセル 東芝北九州vs パナソニック津
13:30 NECテクニカvs 湘南ベルマーレ
10月17日 9:30 日本ウエルネスvs 島根三洋 TOETECK vs 大鵬薬品
9:30 大和電機vs カネボウ小田原 日本精工vs 東海理化
11:30 靜甲vs 湘南ベルマーレ YKK vs NECテクニカ
11:30 日立マクセルvs 東芝北九州 甲賀医専vs 平林金属
13:30 大鵬薬品vs パナソニック津 東海理化vs 日本ウエルネス
10月18日 9:30 TOETECK vs 東芝北九州 甲賀医専vs NECテクニカ
9:30 YKK vs 平林金属 カネボウ小田原vs 島根三洋
11:30 大鵬薬品vs 日立マクセル 東海理化vs 靜甲
11:30 日本ウエルネスvs 大和電機 湘南ベルマーレvs 日本精工
13:30 パナソニック津vs NECテクニカ
posted by silvercats |09:57 |
日本リーグ1部、2部観戦ガイド |
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2009年02月25日
久しぶりにパソコンに向かい、2009年の2部の日程を載せて個人的な見どころをまとめてみようと思って居たのですが、案の定横道にそれること5時間。気がつくとまるで違うものが出来てしまいました(しかもそんなに呑んでないのに)。
取りあえず仕方がないので今日はそれを掲載し、2部の全ての日程の方はまた明日にでもしようかと思います。
さて昨年、一昨年の2部リーグの対戦成績を見て何か特徴があるのか、どういうチームが勝っているのかと眺めていたのですがとにかく2部チームの対戦成績というのは複雑怪奇でよくわかりません。
「なぜこの強豪がこのチームに負けてるの???」みたいな謎が多いのを改めて実感したのですが、それでも上位陣だけというようにはしょることで何かしら流れもありそうなので、今回はここ2年(特に昨年)の2部リーグのシーズンを簡単に振り返って見たいと思います(ですます調ここまで)。
※基礎知識として
○2部リーグ17チームは総当たりで各チーム16試合を5節にわけて行う
○1位チームは1部の12位と交代で自動的に1部昇格、2位は1部11位との入れ替え戦にまわる
【2007年の上位陣の勝敗】
(※かっこ内は敗戦相手)
1位:日立マクセル-15勝2敗(大鵬、島根三洋)
2位:大鵬薬品-14勝3敗(甲賀医専、NECアクセステクニカ、平林金属)
3位:島根三洋-13勝4敗(大鵬、日本精工、三島中央、平林金属)
大鵬薬品は日立マクセル、島根三洋という上位2チームに勝っていながら、甲賀(13位)、NEC(11位)という下位に取りこぼしたのが余りにも痛かった。健闘した島根三洋も日本精工(10位)戦の敗戦が響いた。逆に日立マクセルは上位2チームに負けていながら4位以下との対戦の取りこぼしはゼロ。この堅実な戦いぶりが1部昇格を決定づけた。なおこの年6位の平林金属が上位陣2チームを破っており、リーグの鍵を握る形となった。
【2008年の上位陣の勝敗】
(※かっこ内は敗戦相手とその順位)
1位:伊予銀-14勝3敗(大鵬薬品、NECアクセステクニカ(10位)、松下電工津(4位))
2位:靜甲-14勝3敗(伊予銀行、東海理化(12位)、三島中央病院(6位))
3位:大鵬-13勝4敗(靜甲、TOETECK(9位)、日本精工(15位)、松下電工津(4位))
この年の上位3チームの直接対決は完全に三つ巴であった。ただ2007年と違いその3チームともに10位以下の下位チームに足下をすくわれている。さらにこの年躍進した松下電工津に伊予銀と大鵬が、実業団大会で優勝した三島中央に靜甲が、と中堅チームにもそれぞれ仲良く敗れており、これらのいわゆる“取りこぼし”が大混戦の理由となった。ただこの上位3チームの中で、1つ余分に取りこぼした大鵬が2位以内に入れなかったのは必然かも知れない。下位チームとの戦いが明暗を分けたと言えるだろう。
さてこのような結果に終わった2008年の2部であるが、鍵となった試合を見ながら1年をもう少し詳しく振り返ってみたい。
【2008年の上位陣の対決を振り返る】
(1)上位チーム最初の直接対決は伊予銀と靜甲。予想通りの好試合
毎年最終戦にまでもつれ込む大荒れの2部だが、この年は特にもつれた。
まずは第2節、新見市で行われた大会で伊予銀と靜甲がぶつかり、序盤の4点差を追いついた靜甲であるが延長8回の熱闘も最後は伊予銀に振り切られ、強豪同士の試合は伊予銀が制する(実は最終的には2部の優勝はこの試合で決まった)。
<第2節2日目@岡山県新見市>
伊予銀 400 000 01---5
靜 甲 200 002 00---4
(2)2度目の上位チーム直接対決は靜甲と大鵬。まさかの展開に・・・
順調に、とは言い難いがそれぞれなんとか白星を積み重ねる上位陣が次に顔を合わせたのが第4節草津大会の靜甲-大鵬戦。前半戦に下位チームに3敗し、これ以上負けられない大鵬だが先発の小橋が1死を取ったあと2番の中村に四球を出してから急に調子が狂う。ヒットに四球、タイムリーにライトのトンネルまであり、あっという間に初回に6点を献上。打線も沈黙し5回コールドで大事なライバル大会をあっさりと落としてしまいこれで4敗目。もはやこれまでか、と思われたのだが・・・。
<第4節1日目@滋賀県草津市>
靜 甲 601 00---7
大 鵬 000 00---0
(3)最後の上位陣直接対決は四国の伝統チーム同士。大鵬が意地を見せる
そして迎えた最終節。この3チームに松下電工津を加えた上位争いは、この時点ではまだまだ展開次第ではどこが上位に来るか予想できなかった。
1日目、四国の強豪、伊予銀と大鵬薬品が直接対決する。もはや1敗もできない大鵬がこの上位直接対決では歴史に残るような戦いをする。初回に1点を先制され、5回に追いつき、勝ち越されればまた追いつく。その数5回。延長12回までもつれ、表の伊予銀の攻撃を無失点に抑えると、とうとうその裏1点を取りサヨナラ勝ちし死闘に終止符を打った。これで上位陣は完全な三つ巴となり、加えてこの日靜甲が東海理化に敗れたため半歩遅れている大鵬にも他力本願だが上に行けるチャンスが復活してきた。
ちなみにこの時点で靜甲と伊予銀が3敗、大鵬が4敗である。
<第5節1日目@富山県魚津市>
伊予銀 100 001 011 010----5
大 鵬 000 010 111 011x---6
(4)絶体絶命の伊予銀行が奇跡を見せる
最終節2日目、上位陣の直接対決も終わり、各チームあとは下位に取りこぼさないことだけであるが、毎年奇跡が起きる2部ではそれが非常に難しい。ただ前日大鵬に奇跡的な試合をされて敗れた伊予銀が、この日は逆に奇跡を演出する方にまわった。
初回に先制するもすぐに東芝北九州に逆転され3点を追いかける苦しい展開。6回にようやく追いつき延長にもつれ込んだが、8回表、タイブレーカーから東芝北九州に1点を勝ち越されてしまう。そしてその裏の攻撃もランナーを置いて同点に出来ないまますでにツーアウト。しかしここで奇跡が起きる。矢野がこの日チーム4本目となる、起死回生の逆転サヨナラツーランを放ったのだ。この試合を落とせば、この日も勝った靜甲に1位の座を譲り、尚かつ大鵬と負け数で並んでしまう。そうすると直接対決で負けている大鵬にも上に行かれてしまい一気に3位転落もあった。まさに起死回生の一発であった。
<第5節2日目@富山県魚津市>
東芝北九州 020 400 01----7
伊予銀行 120 012 02x---8
(5)そしてリーグ戦最終日・・・
そして最終節3日目、伊予銀1試合(湘南ベルマーレ)、靜甲1試合(甲賀医専)、大鵬2試合(平林金属、東芝北九州)を残すも、この日はそれぞれのチームが無難に勝利し、結局は勝敗で並んだ伊予銀と靜甲のうち直接対決で勝利している伊予銀が1位で1部自動昇格、靜甲が2位で入れ替え戦となった。
伊予銀か靜甲か、2チームのうち1チームでも敗れると2位以内に入れる可能性のあった大鵬薬品も最終戦で延長9回を戦い、2点勝ち越されたその裏に3点を取ってサヨナラ勝ちをするという素晴らしいゲームで最後の最後まで諦めなかったが、やはり前半戦のつまずきが大きすぎて取り返すことができなかった。先に挙げた2007年も1位チームと3位チームに勝利していながら下位との試合を2つも落として2位どまりで入れ替え戦に回り、1部の戸田中に敗れて昇格ならなかった。どうもこのチームは強いチーム同士の戦いには勝っても、負けるときに簡単に負けすぎる嫌いがある。
【2部リーグを勝ち抜く条件~2部で起こる奇跡】
「2部の試合はもつれる」「最後の最後まで全く順位が読めない」「信じられないような奇跡が(試合展開でもプレーでも)起きる」とはよく言われることで、それゆえに密かに2部が大好きだというファンも多いと思う。グランドレベルで試合も見られて臨場感もある。僕もその口なのだがいかんせん日程が1部とほとんど被っていることからなかなか見に行けないのが残念だ。
しかし「順位が読めない」とはいえ、結局終わってみると1位2位は勝つべくして勝ったチームが上がってきていることが多い。それでもここ最近は日立マクセル、大鵬薬品、靜甲、伊予銀行、松下電工津(パナソニック電工津)などと強いチームがひしめいており、その中から抜け出る条件も必要だ。
ではそのリーグを勝ち抜くために必要な条件とは?
2部は試合数が少なく各チームが年に1度だけ対戦する。特に上位陣の間の直接対決は最終的に勝敗で並んだ場合に重要であり、実際それが効いて今年は伊予銀が1部に上がったのだが、しかし直接対決が効いてくるのもベースに高い勝率があってこそである。つまり「試合数が少ない」というのは、下位チームとの1試合についても「ただの1試合」にはしてくれないのである。毎年のことであるが、下位チームに取りこぼした1試合がとてつもない重圧となりチームの戦いに大きく影響してきたりする。
しかし「下位チームへの取りこぼし」についても、試合の中身を見ると単なる強豪チームの慢心から出るものではなく、ソフトボール2部リーグの気まぐれな神様が適当に散らばらせた「奇跡」を拾ったことによるものとしか思えないようなことが多い。突然金縛りに遭ったように選手のプレーが悪くなり下位チームに完敗してみたり、下位チームのエースが何かが乗り移ったかのように好投してみたり、とんでもないエラーが出たり、打球があり得ない方向に跳ねたり、球場内をネコが走り回ったり酔っぱらいが一升瓶ぶらさげて外野を歩いていたり・・・(最後の方はウソ)。
そう2部リーグを勝ち抜くのに必要なことは、全ての試合について絶対に勝つという強い気持ちで向かうことはもちろんのこと、「2部で起きる奇跡」を味方につける運を持つこと、それに尽きるのだ。
<第4節草津大会 この中村の四球から靜甲は初回6点を先制する>
<2008年は打率2位にベストナイン獲得と大活躍した大鵬の森田だが、チームは報われなかった>
<第5節で起死回生のサヨナラホームランを放った伊予銀の矢野(この打席は全日本実業団決勝において)>
【追記:東芝北九州の2008年】
<11勝6敗-5位>
0-3 靜甲
4-5 大鵬薬品
7-8 伊予銀行
2-3 松下電工津
0-1 島根三洋
1-3 三島中央病院
※よく見ると東芝北九州が非常にいい戦いをしていた。6敗の5位だが上位チームにいずれも惜敗。今年は飛躍の年となるか。
posted by silvercats |00:06 |
日本リーグ1部、2部観戦ガイド |
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2009年02月18日
「その1」では主に「廃部」にまつわる選手移籍について書いたが、「その2」ではます「引退→学生経由→復帰」を経験した選手についてまとめてみた。次に「引退→ブランク→復帰」の選手についでである(一般的に、引退して退社したあとに復帰する場合は当然もとの会社には戻らないわけで、他チームに移籍して復帰することになる)。そして最後に、チーム間を移動したいわゆる「普通の移籍」についても若干ではあるが言及した。
【引退→大学・専門学校経由→復帰】
実はこのケースに当てはまる選手を調べ始めたのが、移籍選手全体についてまとめてみようと思ったきっかけである。僕はとにかく、回り道とか道を一旦外れて復帰した選手が好きだ。「挫折を克服して尊敬できる」とか「そこまで頑張って感動した」とか、そういうのとは少し違う。「唐突に辞めたのになんだかまた復活してきた。そういう選手って、なんか人生面白そうだ」という興味、それに尽きる。「その1」でも言及した「廃部経験者」にも当てはまる。そういう運命に巡り会っても壁を乗り越えてきた選手の方が「なんだか面白そうだ」というのが興味の全てである。正確に言えば「酒飲んで喋る機会でもあれば(あるのか?ないと思います)その話しを是非とも聞きたい」というだけである。つまりは、自分の人生と被る面が多いからと言うのが理由だが、まあそれ以上詳しくは恥をさらすので言わない(笑)。
さてここに上げた選手である。一度実業団に進みながらも廃部に遭ったりチームを去ったりしながら、しかしそれでも再び大学や専門学校に進んで学生身分ながらもフトボールを続けてそこで成長し再び実業団に復帰してきた。それがもちろん「面白い」のではあるが、ただ、そんな回り道をしてきた選手がすぐにでもやり直せてリーグの最高峰チームにも復帰できるシステム。そんな風通しの良いシステムこそ日本ソフトボール界の財産であるとも思う。
ちなみに近年はその大きな役割を甲賀医専というスポーツ専門学校が担っている(日本ウェルネスの卒業生にも期待したい)。
○藤原麻起子:東邦銀行(2002)→東北福祉大(2003~2006)→ソフトウエア(2007~)
○酒井かおり:トーテック(2002~2003)→東京女子体育短大(2004~2005)→織機(2006~)
○吉海麻衣:トーテック(2002~2003)→甲賀医専(2004~2005)→デンソー(2006~2007)
○志水麻里:ミキハウス(~2004)→甲賀医専(2005~2006)→Honda(2007~)
○萩藤寛子:デンソー(~2004)→1年ブランク→甲賀医専(2006~2007)→靜甲(2008~)
○藤田恵:大鵬薬品(2001)→大阪国際大(2002~2005)→シオノギ(2006~)
藤原は、今や1部の強豪日立ソフトウエアのエースである。昨年2008年は上野に次ぐ防御率2位で、五輪後の新生日本代表にも推されるような投手だが、実業団に入るまでの苦労はあまり知られていない。名門星野高校からすぐに東邦銀行に進んだが、その年限りで東邦銀行が廃部。先輩選手たちが他のチームに移籍する中、1年目の藤原には声がかからなかったのか自らの意志かはわからないが、1年遅れの形で東北福祉大学に進学した。東北福祉大時代の1年先輩には戸田中に進んだ鈴木里枝がいたが年齢は同じであり、部ではどういう関係だったのだろうか。ただ東北福祉大では大いに鍛えられ成長したのであろう。卒業と同時に1部の強豪、日立ソフトウエアにスカウトされた。その後の大活躍は上に述べたとおりである。
酒井は高校卒業後2部のトーテックに入ったが2年目の途中に吉海とともにチームを離れた。翌年進学した東女短大ではユニバーシアードに選出されるほどの活躍で、卒業と同時に強豪の織機に入った。昨年織機のレギュラー遊撃手として3割を打った活躍を見ると、最初に入団した2部のチームから酒井の実力がはみ出してしまっていたのかも知れない。同じくトーテックを離れた吉海はその後、旅亭紅葉・甲賀医専を経てデンソーに移籍した。
甲賀医専の場合は専門学校でありながら2部リーグに加盟しているため実業団を辞めた後に進学しても「ソフトボールから引退」というのには当たらないかも知れない。しかし2年間という期限の中で再びソフトに挑戦するわけであり、選手の気持ちとしてはある意味実業団時代以上に期するものがあるのではないか。年々この学校を出て実業団に進む選手も増えてきており(戸田中の中條や誘電の川原など)、選手がソフトボールを続ける選択肢の一つとして実に有意義なものになってきている。
ミキハウスで3年間活躍し、2年目は20打数6安打の3割だった志水だが、3年目は打率1割未満でその年チームが廃部。チームを引き継いだ佐川急便関東には所属せず、甲賀医専に進んでソフトボールを続けた。そして2年後、Hondaにスカウトされて再び1部リーグに戻ってきた。昨年は規定打席に到達して3割2分6厘というチーム1の高打率も記録した(しかもあのライトゴロさえなかったら、打率は3割4分8厘であった!)。
萩藤は名門須磨ノ浦を卒業して1部のデンソーに進んだ性格のとても良い大型捕手であったが、1年目でチームを去ることになる。帰郷して時を過ごしていたがソフトへの情熱は冷めず、上記した志水と同様に甲賀医専に進んでソフトボールを続けた。そして卒業と同時に2部の強豪の靜甲に入り、入れ替え戦に進む躍進に貢献した。
☆シオノギの藤田恵がなぜ同じ年の松村とシオノギ入社年が1年ずれているのか長らく謎であったが、ようやく大学に入る前に大鵬薬品に所属していたということに気がついた。ああスッキリした。
【引退→ブランク→復帰】
一度選手を引退したあとにどこにも所属せず、再び実業団で現役復帰する選手も数少ないが存在する。しかしながらそのような芸当ができるのも、ブランクがあっても実力を必要とされる一流選手に限られるようだ。もちろん復帰する場合は、一度退社した会社には戻れないので自然他チームに移籍することになる。
○伊藤良恵(かずえ):ルネサス(~2004)→2年ブランク→デンソー(2007~)
○坂井寛子:戸田中(~2004)→2年ブランク→誘電(2007~)
○山崎萌:日立ソフトウエア(2003)→2年ブランク→湘南ベルマーレ(2006~2007)
○萩藤寛子:デンソー(~2004)→1年ブランク→甲賀医専(2006~2007)→靜甲(2008~)
○庄子麻希:誘電(~2005)→1年ブランク→Honda(2007~)
○荻原千佳子:シオノギ(~1999)→1年ブランク→デンソー(2001~2004)→湘南ベルマーレ(2005)→旅亭紅葉・甲賀医専(2006)→松下電工津(2007~)
○白井沙織:レオパレス(~2006)→1年ブランク→織機(2008~)
○立岩宏美:デンソー(~2003)→1年ブランク(デンソー社員)→デンソー(2005~2007)
伊藤良恵(かずえ)はアテネ五輪代表選手として活躍し、リーグでは首位打者も獲得した選手だが、結婚(お相手は代表相手に強化担当していた男子ソフトボール選手)を機に引退。翌年出産した後、2年間のブランクを経てデンソーで現役復帰し、今も一塁手として活躍している。ちなみに、日本リーグで最初のママさん選手は、東芝ライテックに在籍していた選手のようだ。この五輪選手と同姓同名としても有名(?)な伊藤良恵(よしえ)も苦労人だ。最初の所属の東芝ライテックで廃部を経験したあとにトーテックに移籍、のち1部のホンダに移籍して、2006年に現役生活を終えた。
坂井の復帰ストーリーは既に多くの人の知るところだろう。金沢高から戸田中へ実業団入りし、1部昇格、初の決勝トーナメント進出、アテネ五輪代表と、上り詰めた2004年に現役を引退した。2年間のサラリーマン生活と、完全にソフトボールから離れていながら2006年、山路監督に乞われる形で太陽誘電で現役復帰した。そして2008年、日本に初めての五輪金メダルをもたらしてくれた。日本の金メダル獲得として一般的に最も評価されているのは上野だが、それを支えていたのは紛れもなく坂井の存在である。そして坂井に復帰を決意させた山路監督も、日本の金メダル獲得には欠くべからざる存在だっただろう。
庄子は膝の故障もあり2005年で誘電を引退し、地元の北海道に戻った。しかし1年のブランクを経て2006年にHondaで現役復帰した。折しも誘電に坂井が復帰するのと同年。庄子も誘電時代には代表に名を連ねていた投手、意地もあっただろう。坂井が五輪で活躍する反面、庄子はなかなかHondaで結果が残せないが、それでも負けられない意地というか、庄子の投球には鬼気迫るものがあり見るものを圧倒させる。
山崎は世界ジュニア選手権代表のエースで世界一になった逸材。2003年の1年目から4勝3敗、防御率0.79、決勝トーナメントでも2安打完投し、新人賞も獲得するなど大活躍だったが、1年でユニフォームを脱いだ。その後2年間のブランクを経て湘南ベルマーレで復帰し、再び2年間の現役生活を送った。
萩藤に関しては「学校経由」の項で述べた通りである。
デンソーに復帰した荻原、織機に復帰した白井の場合は上記4人とはやや事情が異なる。白井はレオパレスで活躍していたが一度は引退を決意。しかしその直後、退社の報を聞いたライバルチームの織機からの強い誘いに翻意した。ただし強豪チーム間の移動であったため2007年の1年間はブランクを強いられ、2008年に晴れて1部選手に復帰した。ただ1年間試合に出られなくともチームに帯同させるという、そこまでしても白井が必要とされたわけで、先の4人と同様一流選手であることには変わりはない。2008年の織機の準優勝には白井の活躍は不可欠だった。
荻原の場合も恐らく似たようなものだろう。シオノギの主力だったがデンソーに移籍を決め、1年間のブランクを経て2年目からリーグに選手登録された。
その荻原であるが、もっとも多く渡り歩いた選手の一人かも知れない。シオノギのあとデンソーで4年間プレーし、湘南ベルマーレを立ち上げた安藤に呼応してベルマーレに移籍。1年でベルマーレを去ると旅亭紅葉・甲賀医専で1年間プレー。紅葉と甲賀が合同チームを解消し甲賀医専単独チームになったため、学生身分ではなかった荻原は翌年に松下電工津に移籍しさらに選手生活を続けた。1996年と2001年には全日本候補にも入っていた選手で、2006年には2部で首位打者も獲得した。身長152cmの小柄にしてこの波瀾万丈な経歴。根性のかたまりのような選手なのだろう。デンソーの後輩で今年大活躍し初の決勝トーナメントに導いた増山由梨は、まさにこの荻原タイプの選手である。
そのデンソーのOGである立岩のケースは非常に特殊である。2003年、規定打席到達で打率0.345とブレイクしたがその年限りで現役を退いた。ただデンソーの社員として社には残り、1年のブランクを経て2005年に現役に復帰した。ただしその後は2003年の力は戻らず、2008年デンソー初の決勝トーナメント進出を待たずに2007年に引退した。
【翌年に所属チーム移籍】
さて蛇足にはなるが最後に「引退や廃部などは経験せずに翌年他チームに移籍した」という選手について。FAやトレードのない日本の企業スポーツではこういう横への移籍はなかなか見られないのだが、実際にはよく見られる。いきなり矛盾するような言い方だが、形式上は他チームへのスムーズな移籍に見えても内情は前所属チームを戦力外になったあとに移籍先を探してチームを移動した、というケースが多いようである。
そのように現実的には「(1部チームを)戦力外→(2部チームに)移籍」というケースがほとんどで「1部チーム間の移籍」がほとんど無いのは、強豪チームによる主力選手の引き抜き防止という秩序維持のためやむを得ない策であるのだが、ただし極稀にそのようなケースも見うけられる。主力選手がブランクを経ずにチーム間で移籍する場合、前所属チームの了解が必要であるのだがそれが認められたケースである。
○坂元令奈:戸田中(~2007)→トヨタ(2008~)
○橋本夕起子:大鵬(~2006)→戸田中(2007~)
○島袋優美:ルネサス(~2004)→レオパレス(2005~2006)
坂元は戸田中でもクリーンナップを任されていたバリバリのレギュラー遊撃手であり、このような選手の1部チーム間の移籍は非常に珍しい。とてもトラブルを起こすような選手ではない温厚な人柄であり、前年1部残留に大貢献したご褒美に私生活面も含めて個人的な希望を通してもらえての移籍だったのかも知れない。
橋本も大鵬で4番を打った主力選手だ。ただ移籍前年の2006年に入れ替え戦で靜甲に敗戦し、翌年チームは2部落ちが決まった。そのチームから功労者として1部チームに移籍する希望を聞き入れてもらえたのかも知れない。
(もちろんこれらはあくまで推測であり、このような移籍理由が公にされることはまず無い)。
島袋は名門厚木商業に県外から進学した初めての選手である。一見大人しそうではあるが彼女が道を切り開いたおかげでその後に国吉早乃花(島袋のいとこ)、新崎涼子と沖縄から後輩達が進学することになる。高校時代は春夏連続優勝に3試合連続完全試合などずば抜けた投手であったがルネサスでは野手に転向、ジュニア世界選手権優勝メンバーにもなった。ルネサスでは2年間よく辛抱した方だろう。2年目には規定打席に達する活躍だったが、2005年にはブランクを経ずレオパレスに移籍した。2006年早すぎる引退を決意したが、その後はベイスターズのスポーツコミュニティーで講師もしていたように、ソフトボールには一生係わってくれるはずだ。
【一度引退し、学校を経由して再び日本リーグに復帰し今も大活躍する選手たち】
<藤原麻起子:東邦銀行→東北福祉大→日立ソフトウエア>
<酒井かおり:トーテック→東女体短大→豊田自動織機>
<志水麻里:ミキハウス→甲賀医専→Honda>
<このライトゴロがなければ打率3割4分8厘、14位だった!>
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2009年02月14日
【ソフトボールの移籍選手・その1 ~ 廃部と移籍】
世界的経済不況の影響から昨今実業団チームが消滅するニュースを耳目にする機会が多い。自動車関連企業の多いソフトボールにおいてもその荒波はいずれ押し寄せてくる避けられない災難であろう。しかしながら、ソフトボールは今までいくつもの部の廃部や親会社の交代を既に経験してきている。2008年、三島中央病院の廃部に身構えたファンも、ペヤングの新規参入には光を見いだしたのではないだろうか。そう、深く考えても仕方がない。何とかなる時はなるものなのである。深刻に考えすぎて将来に悲観的にならず、今までも廃部や消滅を乗り越えて発展してきた自信を選手もファンも常に楽観的に持ちたいものだ。良い方に考えればことは上手く運ぶものだから。
ここではこの10年間、その荒波を過去に乗り切ってきた当の選手達の通ってきた轍(わだち)を確かめ、未来への希望を少しでも見いだしたいと思う。
【廃部→チーム消滅】
親会社が廃部を決め、引き継ぐ親会社も現れないまま、チームが消滅してしまったケースである。
※選手名のうしろの(→○○)は、移籍先を示す
<1999年:松下電工・廃部>
○安藤美佐子(→デンソー)
○持丸朋子(→豊田自動織機)
○福岡美樹(→デンソー)
○戸潤愛美(→ホンダエンジニアリング)
○藤井美穂子(→伊予銀行)
安藤は長年日本代表の遊撃を守り続け「世界一」と称された名選手。デンソーに移籍した後、現在はクラブチーム「湘南ベルマーレ」で監督兼選手を続けている。同じくデンソー移籍の福岡は廃部の99年にベストナインを獲得している。
持丸は数多くの代表選手を送り出した厚木商業の初代優勝メンバーで、実業団に入った後は入れ替え戦や所属チーム廃部、さらには織機に移籍後はレギュラーとしてリーグ優勝を経験するなど、リーグの禍福の多くを体験した。松下電工出身では最後の1部現役選手であったが、昨年限りで現役を退いた。
この他では野島留美がデンソーに、萩田有美(初代厚木商優勝メンバー)、今野真貴子、喜多夕子が戸潤とともに翌年2部に上がってきたホンダエンジニアリング(現Honda)に、山田雅美がNEC静岡(現NECアクセステクニカ)に、泉庸子がYKK四国にと、全国に散らばった(ちなみにその泉は後にホンダに移籍し、現在はHonda応援団として頑張っている。妹は元戸田中の選手)。藤井はその後伊予銀からデンソーに移籍し、新しいクラブチームを立ち上げた安藤に呼応する形でその後湘南ベルマーレに移籍した。
<2000年:日立工機・廃部>
○中川原麻衣(→スルガ銀行)
○小池裕子(→東邦銀行)
○布川由佳(→東邦銀行)
○長屋友姫美(→戸田中央病院)
○平山薫(→YKK四国)
中川原は今や旧日立工機を知る現役唯一の選手である。日立工機の廃部後はスルガ銀行に移籍した。布川と小池は東邦銀行に移籍できたが、果たして無事スルガ銀行、東邦銀行に移籍できた中川原、小池、布川の3人であるが、彼女たちにはこの後も不運が訪れる(後述)。
長屋はその後戸田中に移籍し、2002年からは日立マクセルに移籍。2006年、マクセルが最初に1部に上がった記念すべき年にレギュラーとして活躍して最後の花を咲かせた。
平山はこの後YKK四国に移籍したが、恐らく再び廃部を経験したのだろうか。長屋と同じく、後にマクセルに移籍し、2006年、再び1部選手になった。2007年までチームの主砲として大活躍だったが、その年に翌年の1部昇格を決めた後に引退し、2008年の1部の舞台は踏んでいない。
<2002年:ピンクパンサーズ(東邦銀行)・廃部>
○小橋葵(→スルガ銀行)
○菊池亜佐美(→Honda)
○藤原麻起子(→東北福祉大)
○前田智子(→太陽誘電)
○小池裕子(→デンソー)
○高夕子(→デンソー)
○高橋千春(→スルガ銀行)
東邦銀行は2002年1部で11位の成績を残しながらこの年をもって廃部を決めた。ここに上げた7人はソフトボールファンにはよく知られた名前だろう。それぞれの移籍先でこの後活躍することになる。
藤原は今や日本代表クラスに成長した(藤原についてはその2の別項で詳しく述べる)。
菊池は現在Hondaを支える名外野手である。東邦銀行1年目から昨年まで8年間ずっとレギュラーとしての活躍で、2006年、2007年には1部で打率3割を超えた(0.340、0.311)。
小橋はスタミナ抜群の好投手であり、高橋とともにスルガに移籍するが、上にあげた中川原同様、この後再び不運が訪れる。
太陽誘電に進んだ前田の活躍も有名なところ。その後松崎と左中間を組み誘電の外野を鉄壁なものにしたが2008年限りで引退し、野球への挑戦を表明した。
小池は日立工機に続いてこれで2度目の廃部経験。この後デンソーに移籍し、2006年限りで引退するまで長く現役を続けた。同じく日立工機から移籍してきた布川はこの廃部をもってユニフォームを脱いだようだ。
松下電工津からNEC静岡を経て東邦銀行に移籍してきた高は、2部でありながら長年好投手として活躍して名を轟かせていた。せっかくの1部移籍であったが東邦銀行に移籍して2年で廃部という憂き目に遭った。翌年デンソーに移籍したが、松下電工から移籍してきた藤井と同じく、安藤が立ち上げた湘南ベルマーレに移籍するため、1年でデンソーを去った。
ちなみに東邦銀行の監督は現デンソー監督の望月氏であった。
<2004年:サンデーベアーズ(スルガ銀行)・廃部>
○中川原麻衣(→Honda)
○小橋葵(→大鵬薬品)
○中村瞳(→Honda)
○高橋千春(→戸田中央病院)
○高崎千恵(→日立マクセル)
捕手の中川原は日立工機に続いて2度目の廃部を経験する不運。この後、好守の若手として期待されたセカンドの中村瞳と共に1部のHondaに移籍し、今もチームを支えている。その中村は移籍後のHondaでは主将も努めることになる。
中川原と同じく、小橋、高橋も東邦銀行に続いて2度目の廃部経験だ。小橋は東邦、スルガと両チームでエース級の活躍をしていた好投手であり、翌年1部復帰の大鵬に移籍しての活躍が続く。2007、2008年は2部での活躍だったがそれでも2008年は最多勝を獲得した。ただこの苦労を重ねてきた好投手も、昨年限りでユニフォームを脱いだ。
外野手の高橋は1部の戸田中に移籍しようやく落ち着いた。その後は毎年レギュラー格の活躍で、2007年には3割に迫る打率を残した。
内野手の高崎は淑徳大出でありこの年4年目。廃部後は他の主力選手が1部チームに移籍する中、同じ2部のマクセルに移籍した。その後2006年に初めて念願の1部選手になり、翌年2部落ちしたが2008年の1部復帰の力となった。
<2008年:三島中央病院(=関病院)・廃部>
○鈴木碧(→大鵬薬品)
○山崎由利(元スルガ銀行→三島→大鵬薬品)
○佐藤光紗(→大鵬薬品)
<2009年11月27日:レオパレス21・廃部>
○今後、「チーム引継ぎ」となるかどうか・・・
【廃部→親会社交代】
廃部してもその当時チームが強かったここに上げる2例では、新しい親会社が名乗りをあげてくれたおかげでそのままチーム全体として存続できるという幸運に恵まれた。規定として新規チームはクラブチームからの出発であるが、選手や監督がほぼ変わらないという特例も認められ2部からのスタートとなった。それでも2部から1部に上がるという苦しみも味わったわけである。
※大徳からレオパレスが引き継いだ年にチームの主要選手が変わらないということで特例で2部スタートが認められたがそれまではクラブスタートだったようだ。それをキッカケにその場合でも1部から参戦できるという規約改正がなされたようである。ミキハウスから引き継いだ佐川急便は、自ら2部からのスタートを選択したようである。この辺りに関しては今回のレオパレス廃部を機会に改めて問い合わせてみるとすでに改訂されているということがわかった。
ちなみに関東で佐川急便の試合が行われると必ず「佐川急便・関東」という大きな旗がスタンドに掲げられるのは、そもそもの出発が「関東支社から」だったからだろう。
<2001年:大徳・廃部→レオパレス21・引き継ぎ>
○佐藤由希(→レオパレス21)
○渡邉潤子(→レオパレス21)
○薮内布由子(→レオパレス21)
○柘植香奈子(→レオパレス21)
○井上絵里奈(→レオパレス21)
○白井奈保美(→レオパレス21)
**** **** **** ****
○遠藤有子(→日立ソフトウエア)
○吉岡亜由美(→大鵬薬品)
多くの選手がそのままレオパレスに残り2部からの再出発となった。ただし廃部した2001年、全22試合に登板し6勝16敗と全ての試合の責任投手になったチームの大黒柱の遠藤は、翌年1部の日立ソフトウエアに移籍した。2005年に当時しての最多勝記録(17勝)を樹立したように、移籍後の活躍はめざましいものがある。廃部当時から2部で投げさせるには忍びないような実力ある投手だったのだろう。ただ遠藤のいなくなった新生レオパレスは2部ながら外国人投手(コートニー・デイル)を補強し、1年で1部に返り咲く。
ちなみに大鵬に移籍した吉岡は出身が徳島。里帰りした形になった。
<2004年:ミキハウス・廃部→佐川急便関東(=現佐川急便)・引き継ぎ>
○宗利美保(→佐川急便関東)
○高木美晴(→佐川急便関東)
○日高よしえ(→佐川急便関東)
○中村歩(→佐川急便関東)
○帰山悦子(→佐川急便関東)
**** **** **** ****
○志水麻里(→旅亭紅葉・甲賀医専)
○北牧典子(→旅亭紅葉・甲賀医専)
○田中幹子(→織機)
○江本奈穂(→織機)
多くの選手がそのまま佐川急便の選手として3部から再出発する中、すでに日本代表に名を連ねていた田中、将来の代表候補として嘱望されていた江本はさまざまな事情から移籍が許されて翌年から1部の強豪織機に移籍した。
北牧はベストナインも獲得した名選手。14人兄弟。次の志水とおなじく、旅亭紅葉・甲賀医専に移籍したが、なぜ佐川急便に進まなかったのかは、今のところ不明。志水と同様、わかり次第「その2」で詳しく書きたい。
【廃部(含リーグ脱退)チームのまとめ(かっこ内はその年の順位)】
1999:
松下電工(1部・10位)
日通工(1部・11位)
IHIスカイブルー(2部・8位)
岩手東芝(3部・東5位)
ソニーボンソン(3部・東7位)
ブラザー工業(3部・中7位)
日清紡針崎(3部・中10位)
朝日工業(3部・中11位)
2000:
日立工機(1部・12位)
浦島海苔(2部・7位)
NEC山梨(2部・8位)
2001:
大徳(1部・10位)
2002:
東邦銀行(1部・11位)
YKK四国(2部・3位)
山武(3部・6位)
日立岐阜(3部・7位)
2004:
ミキハウス(1部・6位)
スルガ銀行(2部・5位)
2006:
旅亭紅葉(2部・3位→甲賀医専との合同チームから単独のクラブチームとして再出発)
2008:
三島中央病院(=関病院)(2部・6位)
2009:
レオパレス21(1部・3位)
パナソニック電工津(2部・14位)
TOETECK(2部・15位)
※1999年までの3部地区制から全国統一の2、3部制への移行にともない、遠征費用の負担を考えて地方のいくつかのチームが廃部(あるいはリーグ加盟断念)したようである。ちなみに2005年まで3部制で、2006年からは3部を廃止し2部制に統一した。
<【写真】日立工機とスルガ銀行、東邦銀行とスルガ銀行と、2度の廃部・チーム消滅を経験した苦労人、中川原麻衣(Honda、上)、高橋千春(戸田中、中)と小橋葵(元大鵬薬品、下)。2度の廃部に2部への降格も経験しながらも自分を高め続け、現役最後の年に2部で最多勝も獲った小橋の姿勢などは、ソフトボール選手としての鑑だ>
※2度の廃部経験は他に日立工機と東邦で経験した小池裕子、布川由佳などがいる。YKK四国に在籍していた泉庸子(元松下電工)、平山薫(元日立工機)も、2度の廃部経験者かも知れない。
【中川原麻衣:日立工機(廃部)→スルガ銀行(廃部)→Honda】
【高橋千春:東邦銀行(廃部)→スルガ銀行(廃部)→戸田中央病院】
【小橋葵:東邦銀行(廃部)→スルガ銀行(廃部)→大鵬薬品】
(注)出来る限り正確を期すように何度も確かめましたが、もしかしたら間違っているところもあるかもしれません。
ここであげたのはあくまで追跡できた一部の選手についてであり、他に移籍の苦労を味わった選手も多いと思います。
posted by silvercats |10:46 |
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2009年02月09日
日本リーグの今シーズン日程がどうやら決まったようです。
が、協会のHPにはまだ掲載されていません。不景気が影響して会場設定や変更依頼など難しい問題もあったようでその影響で発表が遅れているのは仕方がないのですが、でももうちょっと早めに更新お願いしますよ、協会様(笑)
今年は例年通り北海道や九州でも開催されますが、来年以降は大幅に見直すようです。しかしやはり地方を回るのもソフトボールの底辺拡大には大事なこと。その間に景気が回復してくれることを願いましょう。カブアガレー(古っ)。
詳細な日程は早晩さまざまな媒体を通して発表されますので、ここでは日程をまとめた形で載せておこうと思います。
節毎の「開催日」と「会場」、その会場に遠征する「チーム名」をまとめたものがまず一つ。それから各チームがどのチームと何節に何試合対戦するのか、が二つ目です。
実はこの「どのチームとどのチームが何節、同会場になるか」という各チーム一蓮托生になる相手がファンにとっては結構重要な情報なのです。ソフトボールの日本リーグの日程では前後半で同じ移動をする「対になるチーム」が各チーム前後半に必ず一つずつあります。例えば今年で言うと、ルネサスは前半戦が佐川急便と全く同じ会場を移動、後半戦はHondaと同じ会場を移動することになります。
以前から個人的に応援していた織機が戸田中やHonda、シオノギなどと一緒に移動しておりそうすると自然とそれらのチームの試合も沢山見る機会が出来ます。つまり、織機を応援していたのに戸田中・堤の熱投に感動し、Honda・中村瞳のファインプレーに目を奪われ、シオノギ・安田の気合いの打撃に手に汗握ることに、必然的になるわけで、気がつくとそれらのチームに自然と愛着が湧いています。
上野目当てでルネサスを見に行くファン、山田、馬淵、西山目当てでソフトウエアを見に行くファンの方も、もしかしたら今年が終わる頃には佐川の中村歩の勝負強い打撃、Honda島崎の小柄でも豪快なスイング、シオノギ田城の抜群の勝負強さ、伊予銀大国監督の天の岩戸も素手で開きそうな貫禄、などが強く印象に残っているかも知れませんね。
是非、そうであってほしいです。
【各チームが同一会場を移動するチーム(前半&後半)】
ルネサステクノロジー →佐川&Honda
豊田自動織機 →トヨタ&伊予銀
日立ソフトウエア →伊予銀&シオノギ
デンソー →シオノギ&戸田中
レオパレス21 →戸田中&佐川
太陽誘電 →Honda&トヨタ
トヨタ自動車 →織機&誘電
佐川急便 →ルネサス&レオパレス
Honda →誘電&ルネサス
戸田中央病院 →レオパレス&デンソー
シオノギ製薬 →デンソー&ソフトウエア
伊予銀行 →ソフトウエア&織機
posted by silvercats |15:53 |
日本リーグ1部、2部観戦ガイド |
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