2012年02月07日
今年の冬は例年にもまして寒い日が続きますが、ソフトボール選手、チームは来るべきシーズンに向けてまさに今、とことん自分を追い込むような厳しい練習に明け暮れています。
各地でキャンプも始まりました。ソフトボールの春ももうすぐです。
(練習試合、オープン戦の日程や組み合わせは、わかり次第更新します)
【2011年の実績】
【2012年2月】
<キャンプ>
1月29日~2月12日:日立ソフトウェア・春季キャンプ(静岡県沼津市/愛鷹野球場)
2月 8日~2月13日:シオノギ製薬・第一次春季キャンプ(三重県熊野市)
2月10日~2月19日:太陽誘電・春季キャンプ(霧島市国分球場)
2月11日~2月19日:伊予銀行・春季キャンプ(鹿児島県日置市伊集院総合運動公園)
2月20日~3月 5日:豊田自動織機・春季キャンプ(霧島市国分球場(23日、27日、2日がオフ)
2月15日~2月25日:トヨタ自動車・春季キャンプ(台湾:埔里、台北)
2月15日~2月24日:デンソー・春季キャンプ(高知県春野総合運動公園)
2月13日~2月23日:Honda・春期強化合宿(場所不明)
2月23日~2月29日:シオノギ製薬・第二次春季キャンプ(宮崎県都城市高城町)
<練習試合>
2月○○日:伊予銀行v.s.△▼(鹿児島,場所、相手は不明)
【2012年3月】
<オープン戦>
3月 8日~11日(木~日):第14回熊野オープン(山崎運動公園、くまのスタジアム)
3月14日~16日(水~金):第 9回マドンナカップ (愛媛県松山市マドンナスタジアム)
3月15日~18日(月~木):第 6回熊野市長杯(大学)(山崎運動公園、くまのスタジアム)
3月20日~22日(火~木):第 2回岡山オープン(岡山県久米郡ほか)
【岡山OP組み合わせ】
3月21日~22日(水、木):第11回東海オープン(大学)(安城市総合運動公園)
<練習試合>
【以上、2月8日現在把握分】
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2011年10月31日
さて、いよいよ今週の木曜日、金曜日に伊豆天城ドームにて日本リーグの入れ替え戦が行われる。
1部からは、上位チームとも互角に戦いルネサスにも勝利しながら勝ち数が伸びず11位に甘んじてしまった大鵬薬品が、2部からは、終盤になって調子を落とし不運な誤審にも見舞われた伊予銀行ではなく、常に安定した成績を残してきたペヤングが出場する。
実力的に上の大鵬薬品優位は変わらないが、ベテラン選手が多く試合運びもうまいペヤングにも十分にチャンスはあり、どちらが勝ち抜くのかは予想できない。おそらく、よほどのことがない限り大差はつかず、かなりの確率で3戦目にまでもつれ込むのではないかと思われる。
果たして、実力はありながら勝負弱い大鵬が徳俵で踏ん張り、1部に残留して来年はいよいよ飛躍の年とできるか。はたまたお湯を注いで3年目、ペヤングソース焼きそばのできあがり♪となって1部に新風を吹き込むことができるか、とにかく注目度抜群の今年の入れ替え戦なのだ。
【大鵬薬品の紹介~個々の選手の潜在能力は素晴らしいが、勝負弱さを克服できるか】
昨年防御率0点台で新人賞をとり、将来日本代表選手にもなれるような逸材投手・井俣茉莉に、昨年打率4位の1部4割打者・中山亜希子、今年打率8位に2位の4本塁打、そしてなにより抜群に勝負強いキャプテン佐々木瞳と、大鵬にはリーグを代表する選手が揃っている。とくに佐々木は右打者では今年リーグナンバー1の活躍で、中山、佐々木の3番4番はリーグでも1番だと、少々の贔屓目込みながらも、かなり本気でそう思っている。
さらに1番打者はアボットからホームランも放った佐藤光紗で、2番は決勝トーナメント常連の織機でもレギュラーだった名手酒井かおり、さらに1年目の才能豊かな千原香奈や大村英利佳に、技ありの打撃をする森田まゆや上釜恵、さらに上野からも2安打した売り出し中の稲垣ゆみこに、パンチ力抜群で少ない打席ながら2本塁打の大砲鷲野留美など、打線は非常に強力だ。とくに長打力には自信があり、昨年も多かったが今年もチーム本塁打数は12本と、あのソフトウェアと並んで全体の3位なのである。
であるにも係わらず、4勝止まりなのだ。なぜなのか?それがわかれば、誰も苦労しない(笑)
投手力では井俣がやや昨年より成績が落ちたとはいえ、小澤芙美子と梅津佳奈子の二人も成長してきたので投手力の問題ではない。何より強豪チームとの戦績である。負けたとはいえ、前半の強いトヨタ相手に0-2、ソフトウェアに対しても6回までリードていて5-7、デンソーにも5-6、上野先発のルネサス相手にも3-5、後半戦の織機戦は大雨の影響で逆転負けしたが6回まで4-0でリード、そしてとうとう後半戦ではルネサス相手に4-0勝利と、上位陣すべてと少なくとも一度は互角の戦いをしているのだ。
それほど力のあるチームでありながら、実は下位を争ったシオノギとも2-3、3-2、靜甲とも3-1、2-3と、どんなチームが相手になっても互角の勝負をしてしまうのである。
このチームの課題はそのあたりにある。なんとなく気が優しいというか控えめな選手が多いというのか、打線が爆発して大量点で圧勝という試合がどんな相手にもほとんどないのだ。つい相手に合わせてしまう気の優しさ、格下にも負けてしまう勝負弱さ、そういうものはなんとしてでも克服していかなければならない。
さてついつい応援しているチームに対しては愚痴が出るのでこの辺にして、最後は個々の選手に目を向けてみよう。
何度もいうがこのチームは中山、佐々木の3番4番が素晴らしいのでそこでどう点に繋げられるかだが、勝負を避けられた場合である。しかしここにきて心強いのが、その後ろの5番を打つ千原が終盤に来てグッと調子を上げてきたこと。9節でサヨナラ犠飛を放つと、10節でもヒットを重ねホームランも放った。6番の稲垣も安定している。下位の上釜、増井、森田も1試合に1本は打てるくらいの調子を維持しているし、打線は十分機能している。
とにかく自信を持って思い切って自分のスイングさえすれば、きっと結果はついてくる!
【ペヤングの紹介~チームは若いが選手たちは経験豊富!】
2009年に創部し、2010年2部リーグ参戦と、まだお湯をかけてふたをした状態のペヤングだが、日立高崎で現役時代大活躍し、その後はパナソニック電工津でも監督をしていた田上美和さんが監督を引き受け選手を集めたことから、実に経験豊富な選手が揃っている。
菊池沙樹は元湘南ベルマーレで活躍した内野手で、同じ湘南ベルマーレ出身には丹野朝香もいる。売り出し中の強打者岩本典子もスタートは2部の大和電機で、これは有名だが土谷祐美子はルネサスでもレギュラークラスで活躍したこともある好選手だ。秋山磨貴子は昨年1年間は戸田中央病院に在籍し今年自らペヤングの門を叩いた三塁手で、平子智恵美などはNECアクセステクニカで7年プレー後に鈴鹿国際大学に進学して卒業、今年再び2部リーグに戻ってきた波乱万丈の人生だ。蛯名沙季は1年目だけソニー埼玉に所属し廃部後に松下電工津に移籍、再び廃部を経験してペヤングに移ってきた苦労人で、同じ電工津からの移籍としては正捕手の村中梢がおり、そして絶対的なエースであり防御率セクション1位の小長井美希も同じく電工津からの移籍組だ。
波乱万丈と言えばこのエース小長井は最たるもので、2004年に1部初昇格したホンダ時代はエース級の活躍で、第8節では、上野がリリーフしたルネサス相手に1-0の完封勝利もあげている。翌2005年に旅亭紅葉・甲賀医専に移籍するとそこでも2部防御率1位。紅葉がリーグから退いたことから2007年に松下電工津に移籍。電工津が廃部となる1年前にチームを離れ地元静岡に帰ると、2009年には強豪クラブチームであるCLUB JAPANに所属し中日本総合女子大会では完全試合も達成した。そして再びペヤングで日本リーグに復帰すると、昨年、今年と2年連続でチームを2部プレーオフに進出させる原動力となるなど、実績は申し分ない。そのクラブ時代に中京学院大相手に達成した完全試合の内訳の「三振2、内野ゴロ19」という内容を見れば、この小長井がどういう投手かというのも非常によくわかる。
そんな紆余曲折のありすぎる選手たちのなかで、今回最も注目したいのが中村藍子だ。彼女は今回戦う大鵬薬品の元選手。2005年シーズン限りで引退後、海外に渡って勉強していたが帰国後再びソフトボールの世界に身を投じてペヤングに入部。そして何の因果か今回古巣と入れ替え戦で戦うことになってしまった。ただ今現在の大鵬で一番長くやっている中山と森田でさえ2007年の入部だから、2005年引退の中村と接点のある選手はいない。しかし逆にいえばもっと古い時代の大鵬を知っている選手でもあり、その選手が生まれ変わった若い大鵬の選手たちとどう戦うのか、非常に興味深い。
(しかしこれだけの経験をして集まってきた選手たちにも、なんとか1部の舞台を踏ませてあげたい気にもなってしまう)
さてそのように、歴史の浅いチームながらベテランが多いペヤングにおいて、ペヤングから実業団選手をスタートさせた若手選手もようやく台頭してきた。その筆頭が小長井以外の4投手である小澤麻美、深尾愛璃、背戸あゆみ、菊池遥と、チーム1の打率を残した野手の大塚枝里香である。とくに若い4投手についてはシーズンを通してほぼ均等にチャンスを与えられ、終盤にきて菊池が大和電機戦で完封したり、小澤がプレーオフ決勝で戸田中相手に1失点完投したりと、結果も残すようになってきた。2日で3試合をこなす短期決戦において多くの投手を使えるのもペヤングの強みだ。この若い投手たちがどんな投球をするのかにも、今回大いに注目したい。
(注:間接的な情報に基づいてますので間違いがあるかもしれません。あったらコッソリ訂正します)
【これまでの対戦成績から】
以上で両チームの紹介を終えるが、次にお互いのチームの今までの対戦成績を見てみたい。
とは言っても2009年創部と歴史の浅いペヤングゆえ、大鵬薬品と公式戦で対戦したことは1度もない(はずだ)。
練習試合等でもほとんどないはずで、自分が知る限りにおいては過去に対戦したのは今年の夏のオープン戦である「奥多野交流戦」で一度だけである(この情報については「サイタマンさんのblog」を参照させていただいた)。
結果は、
「大鵬1-0ペヤング」
と、いかにも大鵬らしい接戦で勝利している。
ちなみにその大会には日立マクセルと靜甲(静岡選抜)も出ていたので、それらのチームの対戦結果も見てみよう。
「マクセル2-1大鵬薬品」
「静岡選抜3-1大鵬薬品」
「静岡選抜3-3マクセル」
「静岡選抜1-5ペヤング」
もちろん練習試合ゆえに勝敗は問題にならないが、この1部3チームと2部のペヤングの試合結果を見ても、ペヤングがいかにしぶとい試合をし、互角に戦えるチームかというのがよくわかる。
その他の両チームの接点としては、直接対決はないが全日本総合選手権がある。ペヤングが参戦した2009年以降の両チームの結果を見てみよう。
実は非常に興味深い共通点がある。
<全日本総合女子選手権における過去3年間の両チームの試合結果>
<ペヤング>
「9-0東芝北九州」(2011年)
「0-1日立マクセル」(2011年)
「2-3シオノギ」(2010年)
「1-4園田」(2009年)
<大鵬薬品>
「0-5大和電機」(2011年)
「1-0園田」(2010年)
「2-3シオノギ」(2010年)
「0-7織機」(2009年)
この短い3年間であるにも関わらず、ともに園田女子大、シオノギ製薬と兵庫勢の2チームと対戦しており、しかもシオノギには同じ2010年に互いに「2対3」で敗戦している。
なんとも因縁めいた互いの成績。
入れ替え戦本戦も、本当にどう転ぶか全く予想だにできない…。
【果たして、大鵬薬品は1部に残留できるか】
さて蛇足になるがやっぱり最後はファン目線で語らせてもらいたい。
果たして、大鵬薬品は1部に残留できるのか。非常に心配でもあり、かつ、入れ替え戦勝利を味わえるのも楽しみにもしている。
心配の最大の理由は、大鵬には緊張すると異常にテンパってしまう選手が多く心配で仕方がないこと。誰とは言わないが、まあ梅津とか、佳奈子とか。あと佐藤光紗とかも心配だし、増井がボールすっぽ抜かせて酒井にまた怒られるんではないかというのも心配だ。
だから実名あげるなっつーの余計緊張するんだから!(笑)
しかしもう僕は腹をくくった。靜甲も2部だし、これで大鵬もってなったら、来年の半分は2部行脚すりゃいいや。
1部でやろうが2部でやろうが、大鵬のソフトボールに変わりはない。どこまでも(かどうかはお金次第だけど)僕は付いていく。ファンには変わりはない。だからまあせいぜい気楽にやって、絶対に1部に残留してくれ。2部落ちは許さん!(どっちやねん)。
<頼んだぞ中山!>

posted by silvercats |19:37 |
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2011年07月04日
10位:シオノギ製薬(3勝8敗、○靜甲、大鵬薬品、マクセル)
ここ数年は毎年のように主力選手が引退しながらも常になんとか乗り越えてきたシオノギ製薬。昨年防御率2点台前半で6勝し1部残留に大貢献した松村歩が今年はほぼコーチ専任で、松村とのバッテリーで勝利を導いた捕手の岩切奈那や4番を任され2本塁打を放った田城博美が引退した今年はいよいよ崖っぷちのシーズンかと危惧したが、それでもいつもと同じように苦しみながらもなんとか前半戦を3勝で乗り切った。その3勝の相手がマクセル、大鵬薬品、靜甲というのがまた伝統チームシオノギのしぶとさを表している。直接下位を争う相手にしっかり勝利していることは最終的には1勝以上の価値が出るだろう。
毎年ギリギリで1部に踏みとどまるしぶといチームなのが売りだが、今年の戦い方はまさにその名に相応しいしぶとい試合ばかりだ。開幕の靜甲戦では7回裏に2点差を追いついて延長に持ち込みサヨナラ勝ち。地元尼崎大会では逆に追いつかれる形で敗れはしたが連続して延長戦と、開幕3試合連続の延長タイブレイカー試合の接戦を演じた。2節1日目のデンソー戦には完敗したが、翌日の大鵬薬品戦では再び延長タイブレイカーにもつれ込んだ試合でサヨナラ勝ちと、開幕から5試合で4試合も延長タイブレイカーだったのだ。その後は上位陣と当たったことで負けが込んだが、4節の鹿児島大会で安福智が好投してマクセルに1点差勝利、5節の誘電戦では再び安福が好投し今年好調の誘電相手に敗れはしたがまたしても延長タイブレイカー試合と、最後までしぶとい戦いを続けて前半戦を終えた。
もともと好投手が揃うチームで、投手がしっかり投げて野手が支え、小技を駆使した攻撃で点を奪い少ない点差を守りきって勝利するというチームカラーなのだが、今年はその小技に関しての失敗が目立つ気がする。犠打数22は23の誘電に続いて2番目の数字で、あれだけ失敗しながらこの数字というのがまたすごいのだが、逆にいうと本当ならダントツで犠打数の多いチームであるべきなのだ。打てないチームというイメージがあるが藤田恵や宮幸代などリーグを代表する強打者が今年もしっかり打っているし、杉本夏子や新人の三宅美咲、山根すずかなども前半戦は良い数字を残した。チーム打率0.233は0.238のソフトウェアと大差がなく、ソフトウェアにあってシオノギにない長打力をカバーするためにも、犠打や走者を進める打撃の確実性はなんとか上げないといけない。この夏いかに伝統の小技の確実性をあげられるか、1部残留の成否もその一点にかかっているような気がする。
<前半戦打率ベスト3(10打席以上の選手、カッコ内は打席数)>
0.375(19) 上田恵
0.343(41) 藤田恵
0.300(13) 坪田佳奈
<本塁打を放った打者(カッコ内は打席数)>
1(39) 宮幸代
1(23) 山根すずか
11位:大鵬薬品(2勝9敗、○佐川急便、靜甲)
エース以上の存在の鈴木碧がシーズン前に骨折、正捕手の増井知美も怪我の影響で前半戦は出場できず、昨年打率4位と大ブレイクした中山亜希子が昨シーズン終了後から今春まで腰痛の悪化でほとんどバットを振れない状態でなんとか強引に開幕には間に合わせたが見切り発車状態と、非常事態の中でスタートした2011年の大鵬薬品。特に捕手増井の離脱は如何に新人の三崎がよく守ったとはいえリード面での形にならないマイナスが非常に大きかっただろう。しかし不幸とは続くもので、そんな時に佐々木瞳と並んで最も頼りになる打者の佐藤光紗がシーズン序盤で離脱してしまった。2節までの5試合で14打数7安打1本塁打1二塁打と開幕から絶好調だった矢先、まさに好事魔多し、2節のシオノギ戦の5回の走塁で足を骨折してしまったのだ。
結局1節の靜甲戦で2勝目を上げて以降チームは8連敗で前半戦を終えてしまったが、正直ここまで怪我人が続出した中で負けた中でも惜しい試合がいくつもあり、むしろよく乗り切った前半戦だと思う。とにかく捕手の三崎奈緒、一塁手の大村英利佳、外野手の千原香奈の3人の新人がとても新人とは思えない堂々とした活躍でチームを引っ張ったのが大きかった。この3人がいなかったら正直どうなっていたかわからない。佐藤光の代わりにサードに入った稲垣ゆみこも上野から2安打を放つなど巡ってきたチャンスをしっかりものにしたし、小澤芙美子、井俣茉莉、梅津佳奈子の二十歳前後の若い3投手も打たれるときは滅多打ちにされながらも時にはトヨタ打線相手にも好投するなど、若い選手がそれぞれみんな良い経験を積み、7つの負け越しで終わった前半戦は決して無駄ではなかっただろう。
と、ほぼ全体的に同情してしまうチーム事情ではあるのだが、やっぱりちょっとは愚痴も言いたい(笑)もちろんそれは酒井かおりと森田まゆと上釜恵に対してだ。常々書いているが大鵬薬品はいつも相手チームからエースをぶつけられる不利な条件で試合をしているのだが、それでもこの元気な3人が前半戦2割前後の打率で終わっているのには納得がいかない。酒井、森田はせめて3割を超える数字を残して欲しいしそれくらい十分にできるはずだ。9番の上釜が嫌らしいヒットで塁に出て上位に繋げて点になるパターンも多かったが今年は打席全体に淡泊な感じもする。4番の佐々木は後半戦も必ず打ってくれるので、その脇を固める玄人好みのこの3人の好選手たちがどこまで巻き返してくれるか、後半戦を大いに期待して楽しみにしたい。
<前半戦打率ベスト3(10打席以上の選手、カッコ内は打席数)>
0.500(17) 佐藤光紗
0.464(36) 佐々木瞳
0.333(19) 稲垣ゆみこ
<本塁打を放った打者(カッコ内は打席数)>
2(36) 佐々木瞳
2(28) 大村英利佳
1(35) 千原香奈
1(17) 佐藤光紗
12位:靜甲(1勝10敗、○マクセル)
開幕戦で痛い敗戦を喫し、その後は大鵬、佐川戦以外は大敗が続いたが、5節1日目の織機戦で惜しいサヨナラ負けをすると最後のマクセル戦でなんとか初勝利をあげることができた。マクセルとは昨年2部で優勝を争った強烈なライバル関係だったが、今年は補強したマクセルがほぼ現有戦力の靜甲より一馬身先に行ってしまった感がある。それでも初めての1部の舞台での対戦で河部祐里の完封で快勝するというのが、2部優勝の意地をここぞという場面で見せてくれたようで何とも痛快な結果だった。
その河部であるが、マクセル戦での好投は彼女の実力通り。しかし個人的にはもっと早い段階からこれを見せてくれると思っていた。彼女の良さはなんと言ってもハートの強さ、向こうっ気の強さで、打者に対して決して気持ちで負けることはないのだが、それが裏目に出ているのが被本塁打7という数字だ。2番目に多いのが安福智の5本だが、安福が投球回数59回なのに対し河部は28回なので、河部の7本はダントツと言っていい。やはりいくら気持ちで押すと言っても1部の強打者は甘くはなく、力勝負では負けることも多かったのだ。しかし学習能力の高いクレバーな投手なので、前半戦打たれたことを経験値に変えて後半戦はきっと見違えるような好投を続けてくれるだろう。
その河部と対照的なのがもう一人のエース鈴木麻美。若いながらもやはり多くの修羅場を経験してきた投手だけあり、遅いボールを駆使しながら投げた日はしっかり試合を作ってきた。初勝利は河部に譲ったが、かつての1部新人賞投手の名に恥じない投球が多かったと思う。特に織機戦での好投はまさに彼女の真骨頂で、上位チーム相手でも抑えられる投球術を持ってることを証明してくれた。後半戦では2007年にソフトウェアを破ったような上位を破る金星をあげてほしいと願っている、というか、きっとそうしてくれると期待している。
そしてもう一人、やはり3人目の投手が出てこないと1部リーグでは厳しく、後半戦を戦い抜くにはどうしても更ヱ万梨菜の成長が不可欠なのだ。前半戦は先発してもほとんどアウトも取れないまま降板するような試合もあり、すると試合早々から河部がリリーフに出ざるを得ないという悪循環で、河部の不振の一端が更ヱにあると言っても過言ではなかった(1年目の投手に対しては酷だが)。打たれてもいいから取れるところでちゃんとアウトを取り、何回かでも責任を持って投げられるようになれば河部や鈴木に対する負担も大きく減る。本人はチームの足を引っ張っているだけで申し訳ないと思っているかも知れないが、しかし靜甲の後半戦にとっては更ヱの成長が意外と大きな意味を持っているように思えるのだ。
打撃に関しては実力を発揮できていない選手がほとんどだが、久々の1部の前半戦ではこんなものか。出来れば一人二人、特に萩藤寛子や植松尚子あたりが4割に近い打率を残すなど突き抜けた成績を残す選手が出ていてくれたらチーム成績ももっと違った結果になっていただろうが。ただ意外と本塁打に関しては頑張っていて、5本はデンソーやルネサス高崎と同じで織機よりも多い数字。前回1部時は計盛志津子の1本だけだったので大いに飛躍した。長打では引けを取らないのだから後はやはり確実性だろう。特に前半戦2割未満の不振に終わった植松尚子、原田真由美、白井奈保美、田中美穂の4人の好打者には是非とも後半戦は巻き返してほしい。そして初めての1部を経験した吉田早希や菊池美咲、加藤菜奈子などの若手の成長や、二度目の1部の中村夏美や白井加奈絵のしぶい活躍にも期待したい。
<前半戦打率ベスト3(10打席以上の選手、カッコ内は打席数)>
0.261(24) 松井志帆実
0.250(21) 白井加奈絵
0.222(37) 萩藤寛子
<本塁打を放った打者(カッコ内は打席数)>
2(37) 萩藤寛子
1(36) 計盛志津子
1(35) 植松尚子
1(33) 白井奈保美
posted by silvercats |02:42 |
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2011年06月29日
5位:太陽誘電(7勝4敗、●トヨタ、ルネサス、ソフトウェア、マクセル)
開幕のマクセル戦に善戦しながら敗戦した時には監督はどんな気持ちだっただろう。前半戦こんなに好成績を残せるような「手ごたえ」は掴めていただろうか。そのあたりにすごく興味がある。
というのも2節から続く対戦相手が、織機、ルネサス、ソフトウェアで、もちろん勝つつもりで臨んだはずとはいえマクセル戦に負けてしまうといきなり開幕4連敗からのスタートとなる最悪の結果も想定しないといけない状況だったからだ。そういう意味でも今年の誘電にとって第2戦目にオスターマン相手の織機に快勝した試合は非常に大きいものだった。あの1勝でチームもエースに成長した森真里奈も完全に波に乗ったような気がする。
開幕での敗戦を除くと、負けた相手はトヨタ、ルネサス、ソフトウェアという上位陣にのみ。トヨタには1-9と完敗したが、ルネサス、ソフトウェア相手には1点差負けと後半十分に逆転できる点差。とにかく思い切り振りまくる元気のいい若手打線に経験値が加わり、今年ブレイクした岡本由香のような選手がもう一人二人出てきたら、これだけ投手がいいと4年ぶりの決勝トーナメント進出も十分射程圏。とにかく今年は太陽誘電の最終結果に大注目。
<前半戦打率ベスト3(10打席以上の選手、カッコ内は打席数)>
0.417(29) 岡本由香
0.361(40) 河野美里
0.280(38) 谷川まき
<本塁打を放った打者(カッコ内は打席数)>
3(38) 谷川まき
2(40) 河野美里
1(16) 佐野志津香
6位:デンソー(6勝5敗、●ソフトウェア、ルネサス、織機、太陽誘電、マクセル)
開幕前にちょっと吹いたとは言え「全勝優勝も!?」なんて持ち上げてきた手前、そのチームが前半戦こんな成績で終わってくれると正直こっちも辛い立場になる。
でもそこまで期待するくらいに開幕前のデンソー打線は絶好調で、特に新加入の伊藤綾香が打ちまくっていて今年はとにかく点は何点でも取れるという雰囲気がチームに漂っていた。もしかしたら冷静になるべき首脳陣もそうタカをくくってしまったのかもしれない。でもよくよく考えたら、確かに伊藤は日本でも一二を争うくらいスケールの大きな打者なのだがレオパレス時代から思い返してもどうも大事な場面で試合を決めるような一打を放ったのをほとんど見たことがない(たまたまかも知れないが)。彼女の長所でもあり欠点である「まじめさ、気の優しさ」の表れなのかもしれないけど、移籍1年目でいきなり開幕から4番に据えて最大限の結果を求めてしまったのも酷だったかな、と思う。でもあれだけの選手だし早いこと日本代表の中心打者になってくれないといけない選手なんだから、その程度の期待とプレッシャーに負けちゃダメだとも思う。
とにかく3節のマクセル戦で負けてからズルズルと落ち続けて結局は6勝止まりでは決勝トーナメント進出も赤信号点滅。2節のソフトウェア戦の敗戦は豪雨で中断を挟む間の失点で不運な面もあったが、マクセル戦で1回から3回までの3連続二三塁のチャンスのうち二度を4番伊藤、5番ランゲンフェルドで1点も取れなかった時点で前半戦が決まってしまったような気もする。後半は1敗も許されないような状況ではあるのだが、何が起きるかわからない今年の日本リーグ。本気で全勝を目指して戦ってほしい。
<前半戦打率ベスト3(10打席以上の選手、カッコ内は打席数)>
0.467(34) 永吉理恵
0.400(41) 増山由梨
0.333(39) 松本尚子
0.333(28) 今泉早智
0.333(10) 江口未来子
<本塁打を放った打者(カッコ内は打席数)>
3(34) 永吉理恵
1(37) 伊藤綾香
1(27) 衣笠久美
7位:佐川急便(4勝7敗、○織機、シオノギ、靜甲、マクセル)
土日で二日続く試合では「下位チーム相手に外国人エース、上位チーム相手に日本人投手」という明確な投手起用をするチームの一つである佐川急便。そのようなチームゆえ上位チームを破るような試合がほとんどないのだが、そういう投手起用のチームにとって4節のソフトウェア戦が雨天中止で予備節にまわったのはひとつの転換点になっただろうか。ソフトウェア戦が1試合だけ飛んだことで満を持してエースのスメサートをぶつけることができ、6回まで0封で勝利目前まで持って行けた(最後は信じられないような逆転負けだったが)。日本人若手一番手の信長香菜が成長しており、スメサートも強打のソフトウェアですら抑え込める以上、やはり後半は「上位チーム相手にスメサート、下位チームに信長」というパターンで常に連勝を狙って戦ってほしい。
ほとんど上位に勝たないとは言っても、2008年に熊本八代大会でレオパレスを破ったり、2009年に岐阜長良川大会でソフトウェアに勝利したりと、年に1回くらいは勝つチームでもある。しかも負けたチームはその1勝分が届かず決勝トーナメントに進出できないというジンクスがある。ということは今年は織機が決勝トーナメントを逃す番か?そんなジンクスを打ち破るためにも、今年は1勝と言わず2勝目3勝目と上位から勝利を重ねていってほしい。
<前半戦打率ベスト3(10打席以上の選手、カッコ内は打席数)>
0.435(40) S・ポーター
0.296(37) 高木美晴
0.292(33) 柳瀬友紀
<本塁打を放った打者(カッコ内は打席数)>
2(40) S・ポーター
1(38) 松下友里
7位:Honda(4勝7敗、○佐川急便、シオノギ、大鵬薬品、靜甲)
今年は開幕戦で1試合を見ただけで、その他のリーグ戦はもちろん練習試合もオープン戦も見る機会がなかった。もしかしたら後半戦も1度も見る機会がなく終わってしまうかも知れない。
なのでチームがどういう状態で、新人がどの程度の役割で、パウリーがその後どうなのかもチームの速報サイトを通じて知るだけなのであまり詳しいことを書くことはできない。
ただ完封負けが何試合も続いて、今年は例年以上に打てないのかな、と思っていたがそれでも前半を4勝して終えたのには驚いた。正直もっと勝てないのかなと思った。それとパウリーがあまりにも多く投げすぎて後半戦ほとんど使えないのかなとも思ったが、記録を見ると46回1/3と半分未満。意外とうまいこと使っているので後半戦も少なくとも同じくらいは勝てそうな感じだ。
ただ去年はルネサスキラーでリーグを盛り上げたチームとしては今年の4勝はまだまだ全然物足りない。後半戦は去年のミラクルHondaの再現と、全日本総合での優勝、それからトヨタ戦勝利を目指して戦ってほしい。
<前半戦打率ベスト3(10打席以上の選手、カッコ内は打席数)>
0.276(34) 芝﨑恵梨
0.273(26) 小川絵里加
0.250(21) 村上由里子
<本塁打を放った打者(カッコ内は打席数)>
1(32) 田中清香
1(26) 小川絵里加
7位:日立マクセル(4勝7敗)
2部から上がったばかりで一度も残留経験がないチームとしては前半戦4勝は大健闘、なのかもしれないけど、監督も選手もファンも今年のチームをそんなレベルでは最初から見てないし、むしろ「もっと勝てたはず…」と思って悔しくて仕方がないはずだ。
去年復帰した呂偉が今年は開幕からいることはもちろん(前回の1部時は後半からの来日だった)、小野奈津子と田中梢子の元レオパレス二人の補強がすごく大きくて、この二人の軸が入ったことで阿部環や中村祥子、小林朝子、高崎千恵、東綾華といった元からいた選手の役割がはっきりしてとても機能的なチームになった。そして何より元伊予銀行の西村瑞紀投手が入ったことで、呂が投げない試合で上位相手でも期待の持てるシーズンとなった。。
そんな戦力が充実したマクセルの前半戦を振り返ると、ファンでなくても悔しくなってくるような惜しい試合ばかりなのだ。2節の佐川急便戦は小野、中村が本塁打を放ちスメサートをノックアウトして4-1とリードするも終盤にリリーフの西村が打たれ逆転負け。4節のシオノギ戦では不運な判定から逆転を許して1-2の惜敗。5節1日目のソフトウェア戦では1-2とリードしながら最後まで呂を温存したことが裏目となり7回裏逆転サヨナラ負け。翌日の靜甲戦では満を持して登板させた呂が靜甲打線につかまり河部にも完封を許して靜甲に初勝利を献上した。靜甲戦は相手に2部優勝の意地を見せられほぼ完敗だったが、4節のシオノギ戦での敗戦から続く悪い流れを断ち切れなかったのも大きい。あのシオノギ戦で勝っていれば5節の2試合もどうなっていたかわからない。佐川急便、シオノギ、靜甲には小林監督も勝ちを計算していただろうし、もしソフトウェアを合わせたこの4つを取っていたら前半戦8勝3敗で、ソフトウェアより上を行き織機と並んで3位タイとなる数字なのだ。初の残留どころか一気に決勝トーナメントも見えてくるような数字で、ソフトボールファン全体のマクセルに対する注目度もケタ違いだったはずだ。それだけの戦力を持ちながら結果的には3つの負け越しで前半戦を終えてしまったというのは、やっぱり一ソフトボールファンとしても残念としか言いようがない。
<前半戦打率ベスト3(10打席以上の選手、カッコ内は打席数)>
0.375(38) 小野奈津子
0.324(40) 阿倍環
0.265(36) 小林朝子
<本塁打を放った打者(カッコ内は打席数)>
4(38) 小野奈津子
2(33) 中村祥子
1(34) 田中梢子
posted by silvercats |21:45 |
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2011年06月25日
1位:トヨタ自動車(10勝1敗、●デンソー)
ここ数年はほとんど顔触れが変わらず、完全に熟し切った感のトヨタ自動車。今年はそこに長崎望未という大型新人が入り、怪我の前薗理絵の穴を十分に埋める活躍でさらに戦力が増した。
第2節の地元豊田大会で、ミス(※)を重ねてデンソーに1敗したが、相手の染谷美佳投手も今年は絶好調なので敗戦自体は特に問題ではない。それどころかむしろこの1敗をうまく利用して、チームはますます強くなったような気がする。
完璧な選手が揃うトヨタで、唯一にして最大の弱点が遊撃手ワトリーの守備力だった。開幕のソフトウェア戦でも1点差で勝ちはしたが、このワトリーの失策から出した走者で同点にされてもおかしくない場面があった(相手の走塁ミスに助けられたが)。三遊間に飛んだ打球に対しての処理が緩慢だったり、バウンドを合わせ損ねることの多かったワトリーだが、アメリカ代表の主力選手でもあり世界一のリードオフマンでもあることから少々のミスでは替えることはできない。それがデンソー戦でミスをして失点につなげてしまいアボットの連勝記録をストップさせたことで「いいキッカケ」ができた(この試合後、ワトリーはDPで起用されることとなる)。
ただあの試合、ワトリーのミスの前にファーストの藤崎由起子もミスを犯している。敗戦後の監督インタビューで「ミスをした選手は外す」と言っていたことから、「藤崎だけを外してワトリーには手をつけられないんじゃないか」と思っていたが、次の試合から思い切って二人を外してきた(ワトリーはショートをはく奪)。あんな世界的にすごい選手に対してミスを理由に外すというのは大英断だし、監督としてよほど力量がないとできないことだ。ただ、すごい選手でありながら人間的にも素晴らしく、外されたからと言って決して腐ることのないワトリーだからこそできたことでもあるだろう。しかしそれでも、ミスを犯したのがワトリー一人だったら外せたかどうか。あの試合で藤崎も同じようにミスをしてくれたからこそ二人を同時に外すことができ、そしてどちらの選手にも大きな痛手を負わせずに済んだ。その後もワトリーはどんな投手からも打ちまくり、代わりに出た渥美万奈も4割を超える打率を残し、藤崎の代わりに出た馬渕朝子もブレイクし、そして藤崎も毎試合何かしらの形で出場してチームに貢献している。
そういう意味ではあの試合は「非常に大きな価値のある1敗」であり、それ以上に「非常に大きな価値のある藤崎のミス」だっただろう(笑)。
※デンソー戦でのミス
デンソーの先頭の倉成が一塁内野安打で出塁し、進塁後に、松本のショート強襲ヒットで決勝点を奪われた場面。公式記録では二つともヒットだが、普通に判断するとともにエラーがついてもおかしくないプレーだった。
<前半戦打率ベスト3(10打席以上の選手、カッコ内は打席数)>
0.487(46) N・ワトリー
0.486(45) 鈴木美加
0.400(29) 渥美万奈
<本塁打を放った打者(カッコ内は打席数)>
3(45) 鈴木美加
3(46) N・ワトリー
1(40) 長﨑望未
1(36) 小野真希
1(43) 藤野遥香
1(29) 渥美万奈
2位:ルネサスエレクトロニクス高崎(9勝2敗、●織機、トヨタ)
開幕戦でオスターマンに投げ負けたのは仕方がないとして、大鵬戦でノックアウトされたりと今一つ調子が上がらない上野だが、それでも防御率が0.73なのだからすごい。むしろ今年は打つ方で活躍し、4番の岩渕有美とほぼ変わらない成績を残して前半戦を終えた。
高卒新人の市口が0.545と驚異的な打率を残しているのだが、前稿でも書いたように、比較的楽な相手に楽な場面で打ったものがほとんどなので、この選手が前半戦のチームの好成績をぐいぐい引っ張った、という感もしない。日本代表に選ばれている山本優にしても蔭山遥香にしても打率がそれぞれ0.189、0.194と相手投手を考えるとサッパリで、結局は長年チームを支えてきた岩渕有美、大久保美紗、峰幸代の3人が打線の軸として支えてきた前半戦だった。宇津木麗華監督も今年は微に入り細を穿つような選手起用で多くの打者、投手にチャンスを与えており、そのことも好成績に大きく影響しているだろう。投球回数10回の黒川春華や12回の山下絢などずっと上野の控えだった投手たちも今年は例年以上に大事な場面で起用されて結果も残している。いろいろな勝つパターンを持っているチームでもあり、やっぱり強いな、という印象である。
ただそれでもデンソー、誘電に1点差の辛勝で、大鵬にもあわやという場面もあり、トヨタのように力でねじ伏せるチームでもない。それでもこの前半戦9勝2敗の好成績には「相手がルネサスだから」、「相手が上野だから」ということで相手チームがエースを避けて勝手に萎縮して戦意喪失してくれたことも大きな要因だろう(毎年のことでもあるが)。ただ後半戦で一緒に回るのが最下位の靜甲であり、その点がどう働くか。誘電とまわった前半戦は相手がエースを誘電にぶつけてルネサス戦は避けたが、靜甲とともに回るなら相手がルネサス戦にエースをぶつけてくることは十分予想される。非常に楽しみなルネサスの後半戦であるのだが、それでもやはり志の低い中堅チームは靜甲戦にエースをぶつけ、ルネサス戦は半分捨てゲームで臨むことになるかも知れないが。
<前半戦打率ベスト3(10打席以上の選手、カッコ内は打席数)>
0.545(27) 市口侑果
0.471(43) 大久保美紗
0.417(13) 金澤杏奈
<本塁打を放った打者(カッコ内は打席数)>
1(35) 岩渕有美
1(18) 中野久美
1(30) 上野由岐子
1(41) 山本優
1(27) 市口侑果
3位:豊田自動織機(8勝3敗、●誘電、佐川、トヨタ)
ルネサスに勝ち、ソフトウェアにも快勝しながら、誘電と佐川急便にエースのオスターマンをほぼ完投させての敗戦。そしてその試合まで全敗だった靜甲相手にも相手のエース鈴木麻美に翻弄され、最後は何とかサヨナラ勝ちと、強いのか弱いのかサッパリわからないいつもの織機が今年も見られて、ファンとしては本当に嬉しい限りである(もちろん皮肉である、笑)。
2節の初戦でいかに誘電の森がいいとはいえほぼ何もできないまま完封負けで、しかもオスターマンもしっかりと打たれた。マクセル戦には勝利したが3節の佐川急便戦でまたしも打線が沈黙して1点差負けと、正直その時点では「今年はもうダメかも」という雰囲気が漂っていた。田中幹子、長澤佳子、松岡恵美、小森由香といった長年チームを引っ張ってきた日本を代表する選手たちが抜けた穴の大きさをようやく痛感しているわけだが、それでもこの成績を残せているのはもちろんオスターマンさまさまでもあり、そして何より織機が持っている「伝統の力」そのものではないだろうか。
努力して苦労していい成績を残し、「強い織機」の伝統を築きあげてきてくれた過去の多くの選手たちの積み重ねが、結局はこの成績になって表れているような気がする。なのにどうも今の選手たちはその伝統を背負う重みや大切さをあまり理解していないような気がしてならない。20年近く決勝トーナメントに出続けてきたチームの一員であるという誇りと責任感を持って、もっともっと一人一人が大きく成長してほしいと願っている。あまりにも身近に松岡や田中がいたからついそれに甘えかつ「自分たちとは世界が違う」と思いすぎてないか。若手はあの偉大な選手たちを目標にするどころか追い越してくれないと困るのである。
うーむ、前半戦の総括というか、こりゃ完全に織機の若手に対する愚痴だな(笑)。
<前半戦打率ベスト3(10打席以上の選手、カッコ内は打席数)>
0.433(34) 国吉早乃花
0.364(13) 川口藍
0.342(39) 白井沙織
<本塁打を放った打者(カッコ内は打席数)>
2(39) 白井沙織
1(13) 川口藍
4位:日立ソフトウェア(8勝3敗、●トヨタ、ルネサス、織機)
終わってみれば8勝して4位タイ。馬渕智子が抜け、完投できる投手も藤原麻起子一人なことを考えると十分すぎる結果であるが、あの打線の粘り強さはそれこそがこのチームの伝統でもあり持ち味で、決して偶然のことではないだろう。
その粘りが最初に出たのが第2節の大鵬戦。大鵬の1番佐藤光紗の大活躍などで5対3と2点ビハインドで迎えた5回裏、3つの四球に3つの内野ゴロと送りバントを絡め、外野に運んだのは濱本の犠牲フライだけというノーヒットの攻撃で一挙に4点を奪い試合をひっくり返してしまった。そして極め付けが雨で中止となった4節神奈川大会の予備節の天城大会佐川急便戦。体調不良で試合帯同できなかったエースの藤原に代わって先発した山中しほが打たれて序盤で2失点、その後山口憲子もホームランを打たれ3点差で迎えた7回裏にまたしても奇跡的な粘りを見せる。濱本静代が粘りに粘って佐川のエース、スメサートから四球を選ぶと、山田恵里がしっかりヒットでつないで無死一二塁、ここでこの試合まで28打数3安打の打率0.107とどん底だった5番杉山真里奈が起死回生の同点スリーランを放つと、林佑季の二塁打に最後は眞鍋幸維がエンドランを決めてサヨナラ勝ち。これ以上ない最高の結果で前半戦を締めくくった。
その2試合以外にもHondaに1-0、誘電に5-4、マクセルに3-2と、すべて1点差ながらしっかりと勝利は収めており、結局負けたのは上位陣3チームにだけだ。去年までのソフトウェアのように爆発的に打ち勝ったのは靜甲戦だけで(11-0)、今年はチームとしても実にしぶとい試合を続けている。予備節で活躍した山口が後半戦で少しでも使えるようになればもっと楽に戦えるようになるのだが、この打線の勝負強さが続けばやはり今年も最終4チームに残ってくるチームになるだろう。ただ4位争いのライバル、デンソーが大コケしてくれてはいるが、代わりに誘電が1敗差で迫ってきているため決して油断できない。1試合も取りこぼせない、公式サイトの試合速報が一喜一憂の大わらわになる後半戦になるのは間違いない(笑)。
<前半戦打率ベスト3(10打席以上の選手、カッコ内は打席数)>
0.357(35) 山田恵里
0.300(36) 濱本静代
0.300(39) 溝江香澄
<本塁打を放った打者(カッコ内は打席数)>
2(35) 山田恵里
2(36) 林佑季
1(39) 溝江香澄
1(34) 杉山真里奈
1(28) 田邊奈那
1( 1) 濱名真未
posted by silvercats |18:56 |
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