2009年03月03日

【2009年世界選手権団体銅メダルを振り返る~その1】

 ノルディック複合が世界選手権で金メダルという大快挙を成し遂げた翌々日、ジャンプ団体も負けじと銅メダルを獲得した。しかもこれは前回地元札幌大会に続く銅メダルであり、続けて獲得したというところに非常に価値があるだろう。来年の五輪に向けて大きな望を抱かせるこの結果に至る過程を、詳しくここに記しておきたいと思う。

【1巡目1人目】
1-4:K・ストッホ(POL、123m)
※比較的良いジャンプでPOLに勢いをつける。

1-7:栃本翔平(JPN、123.5m)
※POLを抜いてトップに立つ。今回のメンバーとしてはもっとも心配していた選手だったが十分な結果を残す。次のRUSのD・コルニロフが123m、GERのM・ノイマイヤーが121.5mであったため、一人目で日本は4位につける大健闘。

1-10:A・バーダル(NOR、128.0m)
1-11:M・ハウタマキ(FIN、128.5m)
1-12:V・ロイツル(AUT、131.0m)
※この辺りの選手はさすが。他の国を圧倒する層の厚さを見せつける。


【1巡目2人目】
2-7:岡部孝信(JPN、127.0m)
 ※ここまで6人飛んで最長がSLOダミヤンの122m。各国が苦労する中、大ベテランの岡部が見せた。残り6人が飛んでもNORヒルデの122が最長。AUTのコッホでさえ121m。このグループではダントツの飛距離。日本はここで一気に2位に躍り出る。

2-10:S・ホッケ(GER、113.0m)
 ※岡部一人が抜けたが他はK120m点前後。そんな中、実力国ドイツのホッケが大失敗。GERの順位を10位に落とす。


【1巡目3人目】
3-4:S・フラ(POL、127.0m)
 ※3人目でPOLのフラが見せた。127mの大ジャンプはこのグループ最長。AUTのモルゲンシュテルン(123.0m)やNORのエベンセン(118.5m)も苦労する中、一気にPOLの順位を2位に上げる。

3-7:伊東大貴(JPN、118.5m)
 ※一方の日本、若きエース伊東大貴は118.5m。POLには交わされたが、グループ内では最低限の仕事。岡部の貯金でまだ日本は3位に踏みとどまる。

3-8:I・ロスリヤコフ(RUS、112.5m)
 ※2人目のドイツに続いてここではRUSが大失敗。ロスリヤコフが失速し、順位を9位と2回目進出圏外に落とす。


【1巡目4人目】

4-4:A・マリシュ(POL、121.0m)
4-7:葛西紀明(JPN、122.0m)
 ※POLの英雄・アダムマリシュと日本の英雄・葛西の一騎打ち。ともにK点を少し越える「失敗しない」無難なジャンプで後半勝負に持ち込む。

4-8:D・ワシリエフ(RUS、117.5m)
4-9:M・シュミット(GER、112.5m)
 ※さて、日本が3位に入るとしたらライバルになりそうだったRUSとGER。しかしこの両国の絶対的なエースがまさかまさかの大失速。今季個人での表彰台もあるRUSのワシリエフは117.5mに終わり順位を8位以上に上げることが出来ずまさかの1巡目敗退。
 それより驚いたのがGER。前日の世界選手権の個人LHで2位になったシュミットがこの組最下位の飛距離。3人目ウルマンが7位に上げた順位を9位にまで落とし、ロシアとともに1巡目で敗退。日本にとって、この両国の1巡目敗退がかなり心理面を楽にしてくれただろう。

4-10:A・ヤコブセン(NOR、126.5m)
4-12:G・シュリーレンツァウアー(AUT、127.0m)
 ※さすがNORとAUTのアンカー。実力国のエースが各国120mのK点付近に集まる中を群を抜き、一気にこの両国が抜け出る。



1巡目を終わって日本は4位。何より、ドイツとロシアが2巡目に進めなかったのは大きい。さらに、一人目ハウタマキが大ジャンプしたがその後パッとせず徐々に順位を落としてしまったフィンランドの結果も日本には追い風となった。この3カ国が落ちてくれないと日本のメダルは無いわけだが、それが見事に揃ってこけてくれたのである。
ただしそのフィンランドを上回って5位につけてきたチェコ、日本を上回る3位に入ったポーランドが非常に不気味な存在となる。もちろん、フィンランドの巻き返しも十分あり得る。

休憩を挟んだあと、さあ2巡目が始まる。
<2巡目に進むのは「AUT・NOR・POL・JPN・CZE・FIN・SLO・FRA」の8カ国である>


<図 1巡目の順位変遷(日本人選手名は飛んだ順番)>
silvercats-ski-jump-73664.jpg



posted by silvercats-ski-jump |21:30 | WC 2008/2009年シーズン 結果 | コメント(1) | トラックバック(1)
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2009-03-05 12:38 | 続きを読む
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【2009年世界選手権団体銅メダルを振り返る~その1】

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まだまだ課題はありますが、よくやりました。
ただ、朝刊紙の一部に「層が厚くなった」とあるが、それは果たしてどうか。
予選免除の10位以内に何人も入るようになって初めて「層が厚くなった」と言えると思います。
その辺りをあと1年でどうするか…だと思います。

posted by HERO | 2009-03-04 21:49

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