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桐生祥秀と山縣亮太がとても楽しみになってきた

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 こんな表現をしたら失礼に当たるのだろうか。だが、そう書かずにはいられなくなった。桐生と山縣は今回の日本選手権で、多田修平やサニブラウン・アブデル・ハキーム、ケンブリッジ飛鳥に敗れた。まだまだ伸び盛りのサニブラウンには雨の中自己ベストをたたき出されてである。  今回の参加標準記録は10秒12。私も信じられないのだが、この記録を持っているランナーたちが今、6名もいる。これは驚異的な出来事だ。間違いなく日本の9秒への壁を突破せんとしている選手がこれだけ揃っているという証拠だろう。だからこそ、桐生や山縣のような何度も9秒台の壁に挑んできた男たちでさえも、決勝で敗れるという事が起きてしまうのだ。 「個人として」大会に出場できない事はさぞ悔しい事だろう。もちろん、まだ決定ではない。ただ、9秒への壁を打破する事を期待している一人である自分としては、大変喜ばしい事のように思える。  この悔しさこそが、次に絶対つながるであろう事態だからだ。プレッシャーなく伸び伸びと走ったサニブラウンと多田。これから彼らに懸かる物は桐生や山縣らに懸かってきたそれと同じものである。そして、そのプレッシャーを感じながら走るという経験は、今後間違いなく劇的なまでの競争を生むことに繋がると思うからだ。

■桐生と山縣に背負わせ過ぎた「期待」。  今からもう4年前になるのかと思うと、驚きだ。織田記念でたたき出されたその記録を見て、驚きとワクワクに胸を躍らせたものだ。10秒01。日本記録は伊東浩司さんが記録した10秒00。まだ17歳だった彼が記録したそのタイムは未踏の地へ踏み込む期待感を滲ませた。  山縣亮太も同じだった。20歳にして10秒08を出すと、その年のロンドン五輪では10秒07の自己新記録を樹立する。大学卒業後も着々とタイムを伸ばし、桐生・ケンブリッジと共にリオデジャネイロ五輪では100×4リレーで1走を担当。銀メダル獲得に大きく貢献した。10秒05はオリンピックでの日本人最速記録である。  彼らは何度も10秒0台のタイムを叩き出した。回数で言うならば、日本人最多記録であるという。だが、それが彼らにとって重荷にはなり過ぎていたのではないだろうか。これは決してメディアが全面的に悪いと言う訳では無いが、誰もが期待する9秒台という記録をやはり記者たちも気にしていたのかもしれない。当然、期待していたファンにも罪は一つもない。  ただ、プレッシャーがレースに集中することを阻害していたのだとしたら。苛烈な競争になっている現在、間違いなくそれは命取りになり兼ねない事態に陥ってしまう。ある意味で、今回のレースは自滅だったとも言えるだろう。もちろん、山縣がケガからの復帰戦だったという事も加味してである。

■この熾烈な競争は間違いなく2人のプラスになる理由  とてつもない挫折だろう。日本トップクラスの二人が世界選手権に出る事が叶わないなんて。サニブラウンと多田という新興勢力が出てきたことで(サニブラウンは200メートルのトッププレイヤーであるという事を加味する必要がある)、自らの立場が危うくなっているということが実感できたのではないだろうか。  これは素晴らしい事である。つまり、目の前の戦いに勝利できなければオリンピックはおろか日本でも勝つことが叶わないという事が今分かったからである。今回、アメリカの予選ではかつて世界記録を持っていたタイソン・ゲイが予選で敗れたという。35歳になるゲイと桐生や山縣を比較することが正しいとは言えない。だが、これだけははっきりと言える。人が負ける時は負けるべくして負けるという事。  だからこそ、最善に最善を尽くす必要が出来たという事だ。一戦一戦に対する集中力が高まってくれば、桐生や山縣の競技者としてのレベルアップするかもしれない。そう思うと、ワクワクしてこないだろうか。  より優れた競技者となるために。この「敗戦」は桐生と山縣が得たものはとても大きなものとなるのではないだろうか。私はもっとすごい桐生を見たい。もっとすごい山縣を見たいのだから。

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陸上競技
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桐生祥秀
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