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神野大地が「箱根では終わらない」3つの理由

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 箱根駅伝で活躍したランナーは大成しないという言葉をしばしば耳にする。だが、それは本当なのだろうか? 確かに柏原竜二さんや竹沢健介さんのように学生時代とは程遠い結果に終わってしまう走者は決して少なくない。  今井正人だって2時間7分台を出すまでには中々の時間を要したし、マラソン日本記録を持つ高岡寿成さんと犬伏孝行さんは箱根駅伝を走った選手ではない。その一方で、近年では少なくともそれが当てはまらなくなってきている事は証明されている。  今回世界陸上でマラソンに内定した中本健太郎は拓殖大学では芽が出なかったとはいえ箱根駅伝を走ったランナーである。川内優輝も学習院大学時代に山下りを経験した。そして、井上大仁は山梨学院大学の主将を務めた経験もあり、エースであったオムワンバが欠場した91回大会では20位から大逆転となるシード獲得のきっかけを作った。  他にも候補は多くいる。設楽兄弟の弟である悠太は初マラソンながらサブテン切りを果たしたし、服部勇馬も2回目のマラソンでまだまだ伸びしろがあるところを証明した。トラックに目を移しても、村山謙太は1年前の東京マラソンでは果敢に攻めるレースを展開したし、弟の紘太は10000メートル走の日本記録を持っている。5000メートル走の日本記録保持者である大迫傑も、初マラソンで見せたポテンシャルの高さには驚かされたほどだ。

 そのような中で、神野大地が一番多くの陸上ファンにとっては懸念されているのではないだろうか。「箱根でつぶされた選手」にならないかどうか、という点についてだ。その点については、紛れもなく断言できる。彼は箱根駅伝でつぶされるような男ではない、と。  もちろんこんなことをわざわざ論じることが、神野に対して失礼ではある。だが、柏原さんが引退した際に多く流れた「箱根で潰された」論はもう、神野への論評は出来ないという事だ。それは何故か。もう彼の目は東京へと向いているからだ。これが理由の一つ目だ。  小さく、軽い身体をダイナミックに使った走りで箱根路を沸かせた神野は、それゆえに大学4年次は故障に苦しんだ。それでも山登りでは他を圧倒する走りを見せて箱根駅伝2連覇に貢献して見せたのだ。それは彼が今までの中で作り上げてきた実績であり、財産だ。一方で、社会人ではその論理は通用しなくなる。所属するコニカミノルタは駅伝でも実績を残す強豪チーム。記録会に出ながら駅伝でも結果を出さなければならない。  身長165センチに対して体重が45キロしかない神野にとって、長距離で走るという事は脚だけでなく全身にダメージを与えかねない。だからこそ、神野は青山学院大学時代からお世話になっている中野ジェームズ修一氏と個人トレーナーとしての契約を結んだ。自分自身に眠る最大限の可能性を発揮するために。  コニカミノルタサイドもよく認めたな、というのが本音だったのだが、それを容認する程神野が懸命にトレーニングやケアを行っていたという証拠だろう。本気で東京オリンピックで金メダルを獲りたいから。その為に自分の課題と向き合う強さを持つ強さがある。

 大きな目標を立てて、それで終わってしまう選手たちも世の中には多くいる。これは私たちもそうではないだろうか。神野はその点で言うと、今自分に足りないものを考えながら必死にそれを埋め、そして更に成長しようと努力を続けている。そして、周囲からもその努力を認められている。  だからこそ、コニカミノルタの磯松監督も神野の負荷を考えてトレーニングメニューを考案してくれているし、チーム全体で神野をサポートしてあげようとする意識がとても高い。これは彼が持つ天性の徳であるとも言える。それを引き寄せたのは無論、彼自身。これが彼が箱根で終わらないという2つ目の理由だ。  今の自分の状態を分かった上で、より良くなるために練習を積んでいく。「練習は嘘をつかない」というのは大いなる事実で、その為にケガをしないようにするというのも立派なトレーニングなのだから。  端的に言えば「神野大地は意識の高い選手である」ということ。多くのアフリカ人ランナーの天下である以上、小柄で軽量な彼が太刀打ちするにはやはり練習量。そして、他の人とは違うやり方で鍛えなければ勝てないと踏んでいるのだろう。

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記事カテゴリ:
箱根駅伝
陸上競技
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中野ジェームズ修一
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