2009年02月24日

20 ふたたびの戴宗

CLもいよいよ決勝トーナメントという時節とあいなりました。
Jリーグの開幕もまもなく。ファンのみなさんも予想・分析でおおいそがしでしょうか?
話題満載のこの時季にわたしが書くのは背番号。ハイ、世間ズレは自覚しております。
まあカンベンしてください。当所はすきま産業という業種に属してましてね。

それではすきまらしく、今日は20番でいきますか。
20は10番のかわりとしてよく使われますからね。セードルフなんかが典型でしょう。
あるいはビアホフやウルサイスのような、大型FWにもなかなか好まれます。
今だと西澤選手なんかが代表かな? 彼もすっかり20が板につきましたね。

そんなフリにもかかわらず、最初にとりあげるのはダニエウ・アウベスです。
今季バルサの右翼を独占しているRBは、ご存じのとおりセビージャからやってきました。
このセビージャは、選手をいい値段で売ることに長けたクラブですね。
レジェス、ジュリオ・バチスタ、セルヒオ・ラモス…。そして昨夏のダニ・アウベス。
彼らはビッグクラブに移籍する際、大金をセビージャに残してくれました。
もっともダニ・アウベスに関しては、一年売りおくれた気もしますが…。
まあそんなこと本人には関係ありませんやね。現在彼はバルサに不可欠な駒なのですから。

それはともかく…。
彼はバルセロナで20番を背負いました。これがわたしには意外だったんです。
というのも彼が移籍した当初、バルサはRBナンバーの2番が空席でしたから。
けっきょく2番はカセレスがつけたのですが、彼はどうみてもバックアッパー要員。
うーん、コレはいったいなぜなんでしょうね?

もっともダニ・アウベス本人は、背番号にさして関心がなさそうです。
セビージャのころは順に8→6→4。出世なのかなんなのかイマイチわかりません。
空いてるナンバーならなんでもよかったのやもしれませんが…。

ところで、バルセロナの20はなぜ空いていたのでしょう?
かんたんですね。先代の20番、デコが移籍したからです。
彼はチェルシーでも20番ですね。ポルト時代は10番つけてCLを獲ったものでしたが。
デコも20には愛着がついたのか、わざわざパウロ・フェレイラから頂戴したほどです。
そういえばパウロ・フェレイラもポルトガル人。ほう、同胞で好みがカブるとは。

じつをいうと、バルサで20番を背負ったポルトガル人はまだまだおりまして。
たとえばクアレスマ。彼が育ったスポルティングとバルセロナで20をつけました。
その後は20番と決別しましたが…。今度のチェルシーでは18のようですね。
あるいはシモン。彼はその後のベンフィカ、アトレティコでも20番です。
今回のダニ・アウベスはブラジル人ですが、ブラジルもポルトガル語圏なワケで…。
なんでしょう? ポルトガル語と20は相性がいいんですかね?

移籍先で20番をつけたといえば、ガーナ人のムンタリもそのひとりです。
近年はウディネとポーツマスで11をつけた彼でしたが、インテルでは空いておらず20番。
…そういえばこの20は、なぜか11番ずきに代替として用いられるナンバーでして。
たとえばラツィオ時代のリベラーニがそう。先ほどいったシモンも代表では11ですね。
もっともシモンの場合はハナシが逆になりますけど…。
理由は当人しか知らねど、ムンタリは20を背負ってインテルの中盤を支えているのです。

ですがまだまだイメージがつくには程遠いですね。ムンタリには悪いけど。
やはりインテルの20番は愛すべききまぐれ屋、アルバロ・レコバのものですから。

左足一本のウルグアイ人。レコバは敵にも味方にも困ったお人でした。
なにせいつ覚醒するのか、さっぱりわからんのです。…ひょっとしたらレコバ本人にも。
調子にのせたらもうおてあげ。トボけた顔してババンバンな左が一閃!
そのかわり試合のほとんどはチンタラしてます。ファンがなに言おうがおかまいなし。
ハードワーク? フッ、レコバの辞書にそんなコトバ存在しませんな。
まあこれだけ計算のたたない選手ってのもめずらしかったですね。
ファンだのサポーターだの。そういう人種をいつもヤキモキさせる男でありました。
実際レコバがすきだったわたしも、彼がインテルに有益だったとは断言できないのです。

レコバは今季ギリシャのパニオニオスに籍を置きました。背番号は9番なんだそうで。
似合わない? まったく同感。わたしも20番レコバを見たいひとりです。
ですがこれでいいのでしょう。代表とインテル以外で彼は20をつけませんから。
インテルにパスがあったころ、ローン先でレコバはちがう背番号を選びました。
ベネツィアでは11番。昨季出ていたトリノでは背番号4。
きまぐれな彼のくせに、よそさまで20を背負うことはありませんでした。
こんなトコで義理がたさ(?)を見せるから、またまたレコバにだまされるのです。

さていよいよCLも佳境に突入ですね! みなさん真剣勝負をたのしんでください。
わたしはその前にぼんやりと、レコバの左をながめています。


<おまけ>
レコバというとこの歌がかさなるんです。
おそらくはモラッティ会長も…。

posted by 由比彰紀 |15:12 | ナンバー | コメント(9) | トラックバック(0)
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2009年02月17日

4 ふたたびの公孫勝

どうにもこうにも読みにくい書物です、『コーラン』という本は。
『旧約聖書』のような物語性は望まぬにしても、まあその世俗的なことといったら!
「神を恐れよ!」と怒ったかと思えば、急にこまごまとした法律のハナシになるし。
それも相続法だの妻の数だのの問題を、商人用語で切りとるんです。なんとなまなましい。
今のトコロ、まったくもってつかみどころがありません。

ただしひとつわかったことがあります。
このマホメットというおっさん。おそろしく冷静に神とつきあってますね。
『コーラン』は神からの啓示をマホメットが語ったものですが、その内容がコレなんです。
むろん彼がうわごとを述べたとはいいません。彼は神の声を聞いたのでしょう。
ある種の倫理を手にいれた人に、もはや迷いは見られないのかな?
途中まで読んでいだいた感想です。さてさて、いつになったら読み終わるのやら…。

ええ、なんの話でしたっけ? そうそう、今日のナンバーは4番です。
この4番は各国でバラバラなんですね。守備的ポジションのあちこちに散っています。
…とまあ、そんな話はアチラコチラ。
ポジションの話をはじめるとキリがないものですから。以前書いたものをどうぞ。

それではまずローマのブラジル人から。背番号4はCBのフアンです。
彼はさめたイメージがある男ですね。おとなりがメクセスだからかもしれませんが。
そうはいってもこの二人、コンビとしてはなかなかの相性です。
リーグ戦はほぼ終わってしまったローマですが、今季のCL決勝はオリンピコ。
ねらいはむしろコチラですかね? フアンにも期待がかかります。

ところでローマには悪いのですが…。
わたしはこのフアン、レバークーゼン時代の印象が強いんですよ。そのときも4番でした。
彼が加入したのは02-03。レバークーゼンの悲劇、準優勝三冠直後のことです。
それ以降あまりいいことのなかったレバークーゼンですが、彼はよくやってたと思います。
相方にブラジル人が多かったこともあるんでしょうけどね。
ルシオ、ロッキ・ジュニオール。ともに3番だった彼らとコンビを組んでましたから。
ブラジル人が3番と4番でCBにならぶのはなかなかに美しい光景でして…。
おっと、ポジションの話になるトコだった。いかんいかん。
ようするに…忘れえぬ人々なんです。レバークーゼンというクラブは。
背番号的にもざくざくネタがありますから。いずれ触れることもあるかと思います。

セルティックの主将、マクマナスも今季から背番号4を背負いました。
CLでもさっぱりだったセルティック。話題にするほどのことはないですかね?
だけど触れぬワケにはいかぬのです。過去のあやまちは訂正しないといけませんから。

かつてわたしは「セルティックのユース出身選手は背番号が出世しない」と書きました。
それをあっさり否定したのが今季のマクマナス。昨季は44番をつけてましたね。
それはべつにかまわんのです。44を背負ったキャプテンなんざわたしはゴメンですから。
だけどそうすると…マッギーディはなにゆえいまだ46番なんでしょう?

過去をふりかえってみたついでに、前回の4番も確認しておきました。
そこでみつけたのがダリオ・シルバの名前だったんです。
このウルグアイ人FWがすっとんきょうな4番をつけたのは、セビージャ在籍時のこと。
彼がもっとも輝いたマラガでは、ストライカーらしく9番をつけてましたから。
背番号4のサンプルとしてあげるには、少々キビしかったかもしれませんね。

さて、ダリオ・シルバの現役時をご存じのかたには蛇足になりますか。
彼のような狡猾な選手を評する日本語を、わたしは寡聞にして知りません。
狡猾? いやいやその表現もまたどこかちがう。
ダリオ・シルバこそは、南米選手特有のあるキャラクターを如実に示す人なのです。
対戦相手をイラつかせれば超一流。イジるはなじるは、おちょくるは。
足なんかかけられた日にゃゴロゴロゴロ。いつもより多めにまわっております!てな具合。
彼はピッチ上での詐術を毛ほども罪に感じない選手でしたね。
同種はアジャラやボカの7番ギジェ(ギジェルモ・バロスケロット)なんかですかね?
ヒジはいれるはヒザはあげるは…審判に思いつくかぎりのクレームたたきつけるは。
このテにかぎってピッチ外ではつつましやかだから、まったく始末においかねるのです。

彼らの詐術を成立させたのは、彼ら特有の倫理観なのでしょう。
ピッチの中と外とはまったくの別世界なのだ、と。そうでもなければ理解しがたい。
彼ら南米の敬虔な戦士は、この意識をもって世界じゅうに散っているのでしょうか?
ピッチの外はだれも油断ならぬ。ただしピッチ内にはレフェリー以外の倫理はおらぬ。
異邦人として生きる男が背負う究極の倫理。そんな感覚にさらされます。

ダリオは事故がもとで引退しました。アジャラもギジェもまもなくそうなるでしょう。
彼ら南米のいにしえ武士たちを見られるのもあとわずか。
いずれ召されるそのときまで、しっかり目に焼きつけておこうと。そう思うのです。


<おまけ>
今日のナンバーはこの曲。
ダリオ・シルバを見てたらかけたくなりました。

posted by 由比彰紀 |16:12 | ナンバー | コメント(11) | トラックバック(0)
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2009年02月03日

16 ふたたびの張清

書きものにつまると本に走るのが当所筆者の悪癖です。
しかもそれが『イスラーム思想史』。いやあチンプンカンプンでした。
神学論争、神秘主義、スコラ哲学…。形而上学ってのは何者なのでしょうか?
まあそんななかにも、くすぐられるような妄想はさせてもらいましたけどね。
いつのどの時代に行くにせよ、タイムトラベルはたのしいものなのです。

とはいえ、やっぱり背番号のほうがウマが合います。本日は16番でいきましょう。
まず登場していただくのはユベントスのイタリア代表、カモラネージ。
今季はケガになやむご存じアルゼンチン出身のMFは、16をこよなく愛する選手です。
ベローナで、ユベントスで。そして帰化したイタリア代表でも常に16番ですからね。
世界を見わたしてもそうはお目にかかれぬ、屈指の16番マニアなのであります…。

はい、前文にはウソがありましたね。
気づかれたアナタはユベントスファンでしょうか。それとも背番号マニア?
昨季07-08。セリエAに復帰したユーベで、カモラネージがつけたのは8番でしたから。
彼がユーベで16をはずしたのは、あとにも先にもこのシーズンだけです。
これがナゾなんだなぁ。彼のかわりに16番をつけた選手がいたワケでもないし。
クラブがよけいな気をつかったのか何なのか? 事情通のかたは当所にお知らせください。

マンチェスター・Uの中盤、マイケル・キャリックも16番ですね。
彼はほまれ高きウエストハムのアカデミー育ちです。デビュー時は21番でした。
(ちなみにそのころのランパードは18番。ジョー・コールは26。のがした魚は…。)
その後下部リーグへのローンから復帰し、中心選手として6番を背負うことになります。
04-05に移籍したトッテナムでは23。そして二年後ユナイテッドの16番におさまったと。
ざっとこんなぐあいですかね。まあものの見事にバラバラな背番号だこと!

そんなワケでキャリック本人は、16番に執着しているようではありません。
むしろこのナンバーのもつ意味は、ユナイテッドというクラブのほうにあるんですね。
前回の16番でも触れましたが、ユナイテッドの16といえばロイ・キーン。
ときに荒っぽく、ときに狡猾に。16番は中盤に君臨する名物男でありました。
存在感絶大だった彼のあとがまにと、ユナイテッドはキャリックに期待したワケです。
…キャリックが立派になったあかつきには、スコールズがピッチを去るのかな?
あたりまえのことに一抹のさびしさを感じる。人間とはどうも不思議ないきもののようで。

ところで…。
ロイ・キーンが16をつけてたおかげで、わりをくったフランス人がおりました。
彼の名はファビアン・バルテズ。ご存じフランスの正GKだったスキンヘッドです。
フランスという国は代表でもクラブでも、16番をGKにあてているんですね。
なかでも1番には目もくれず、なぜか16に執着したのがこのバルテズでありまして。
代表の主要大会ではいつも16番。正GKであったにもかかわらず、です。

そんな彼がユナイテッドにきたのが00-01のこと。むろん16番にはキーンがいます。
彼の胸中など知る由もありませんが、ともかくもバルテズは1番をつけました。
そのせいでもないのでしょうが、最終的にこの移籍はバラ色とはゆかず。
03-04途中にクラブを退団し、彼はマルセイユへ去ることになります。
この決断は吉とでました。故国に戻るやいなや、UEFA杯で準優勝したのですから。
さすがに実力者はちがいます。転んでもタダでは起き上がりませんね。

さて問題になるのはこの03-04。バルテズがマルセイユでつけた背番号についてです。
彼はリーグではお気にいりの16を背負いました。
ところがUEFA杯出場の際、彼の背中にあったのは28番だったのです。
これはかつて99番のときにもいった、UEFAのルールがあるからなんですね。
それは1シーズン中おなじ背番号を、異なる選手がつけることを認めないというもの。
バルテズはこの規則にひっかかり、UEFA杯では16をつけられなかったワケです。

なんでこんな話になったんでしたっけ? …そうそう、R・マドリーだ!
今季のR・マドリーには、ふたりのディアラが同様のケースになる可能性があるのです。
中盤のママドゥが今季絶望になったマドリーは、今冬同姓のラサナを急遽獲得。
そしてママドゥを選手登録からはずし、ラサナにママドゥの6番をあたえましたよね?
かりにラサナがCLに登録された場合、これがバルテズ同様ネックになってくるワケです。
ママドゥはすでに今季CLのグループリーグに登録、ならびに出場していますから。
さてさて、マドリーの提出リストを見てみると…26から33までは若手で埋まってますな。
まあ出場機会のない選手にまで適用されるのか。それはわかりませんが。
予想としてはそうだなぁ…36番なんてどうでしょう? 6×6=36なんだし。
万一ラサナがつつがなく6番でCLに出てきたら、当方ボロクソいわれる所存です。

ひさびさに書いてみましたが、やっぱり背番号めぐりはたのしいですね。
本を読んで過去に思いをはせるのとおなじ、すてきなゾクゾクを味わえます。
選手の足跡をたどるのも、歴史をボンヤリながめるのもどこかおなじ感覚なんですよ。
ひとことでいえば「タイムトラベルはたのし」かな?


<おまけ>
そんなワケで本日はこの曲。
これまたなつかしめる人もいますかね。

posted by 由比彰紀 |16:05 | ナンバー | コメント(13) | トラックバック(0)
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