2008年08月12日
8 双鞭呼延灼
とあるかたから、当所のキャッチコピーをいただきました(秋田のお姫さまでしたかな?)。 なんでも「男の背中を語るブログ」なんだそうで。いやあ、かっこいい! …というより、こんなたいそうな肩書いただいていいんですかね? うーん、今のままでははるかに名前負け。な、なんとかせねば…。 このコピーを聞いたとき、真っ先に思いうかんだCMがありました。 ご存じのかたも多いでしょう。1994年にオンエアされたサントリーオールドのCMです。 「課長の背中見るの、好きなんです。…しばらく見てていいですか?」 このセリフにだまされた男は数億人を下るまい! 現に当時ガキのわたしがやられてます。 むろんこれを言われるには、それなりの条件があるのでしょう。 せなににじむは哀愁か。そんなかっこいいオヤジ、まわりを見わたしてもおりませんなぁ。 課長の背中には何がきざまれていたのでしょう? 今日の背中は8番です。 8番といえば中盤ですね。ボランチ、センターハーフ、呼びかたはなんでもいいですが。 このポジションゆえか華麗なる7番に比べ、名手・職人といったタイプが多いですかね? ジェラード、ランパード、ガットゥーゾ…もっとシブくいえばバラハにエルンスト。 もちろん彼らとてスターなのでしょうが、より質実剛健といったおもむきがあります。 ピッチの中央で朴訥に仕事をこなす男。わたしの背番号8はそんなイメージですね。 さて剛健ではあったものの、どうにも違和感のある8番がフランス代表のデサイーでした。 04ユーロを最後に引退するまで、彼が代表の主要大会でつけた背番号はいつも8番。 うーん、屈強きわまりないCBのつける背番号じゃないんだよなぁ…。 もっとも理由ははっきりしてます。デサイーはもともと中盤の選手でした。 そしてその中盤をやってたミラン時代の8番を、そのまま代表に持ちこんだんですね。 後年CBに転身したあとも、代表では背番号8を継続したワケです。 ちなみにそのさい中盤にはデシャンがいました。彼はいつも7番。これまた似合わない…。 あいかわらずやってくれますフランス代表。不思議な背番号の宝庫という所以です。 ブレーメンのRB、クレメンス・フリッツも謎の8番です。 RBが8番とはねえ。まあ彼はFWから順々にポジションを下げた選手ではあるのですが。 別にとくに8番がすきなのだとも思えません。前所属のレバークーゼンでは17番でした。 レギュラーナンバーならなんでもよかったのかなぁ。08ユーロでもなぜか4番だったし。 ん、8と4? ひょっとしてアルゼンチン好きかな。ならばともかくもすじは通るけど。 「背番号よもやまばなし」にも書いたとおり、アルゼンチンの8番は基本ボランチです。 しかし最近のアルゼンチン代表は3バック1ボランチを採用してるんですね。 この場合CBは6・2・4。左のハーフに3番がまわることに。 そして右サイドには8番が出てくるワケです(コリバノフさん、どうも)。 インテルではアルゼンチンのRBナンバー4番をつけてるサネッティが、02W杯では背番号8だったのもそのためでしょうね。 07-08でいえばエスパニョールのサバレタ。彼も同様の理由で8番なのでしょう。 ですからフリッツがアルゼンチンびいきなら、この例にあてはめることができるワケです。 …で、実際のところどうなんでしょうね? たぶん違うと思いますけど。 さてたまには現役の大物に登場ねがいますか。もはやリヨンの象徴、ジュニーニョです。 …とはいえやはり彼も8番ですね。華麗な技術を誇る選手なのにどこかシブみがあります。 そもそも彼は“ジュニーニョ”と呼ばれることにすら紆余曲折がありました。 いつもしっぽに“ペルナンブカーノ”がくっついてましたから。 彼ジュニーニョ・ペルナンブカーノがリヨンにやってきた01年ころ、“ジュニーニョ”といえばなんといってもジュニーニョ・パウリスタのほうでした。 小柄で華奢なからだがくりだすドリブル。くったくのない笑顔。 おおげさではなく、ジュニーニョはだれからも愛される存在だったと思います。 そんな彼が“パウリスタ”をつけられるようになったのは、無論ペルナンが登場したから。 しかしまだまだ趨勢は先輩ジュニーニョに有利でしたね。 しっぽなしで呼ばれるのはいつもパウリスタのほう。 彼はといえばペルナンブカーノをつけられるか、“リヨンの”なる枕詞が必要でした。 わたしももちろんそうです。それどころか見当違いなうらみまでいだいてましたから。 だいすきなジュニーニョにへんなしっぽを生やさせた新参者として。 彼のその後はご存じのとおり。ブレ球FKを武器に世界的地位を確立させました。 いまや“ジュニーニョ”といえばまず彼のことをさします(川崎の天才FWをのぞけば)。 ヨーロッパでのキャリアも先輩のそれを完全に上回りましたからね。 それでいてどこか影がさすのは彼の性格なのか、リヨンにいるからなのか…。 あるいは代表でのキャリアが不遇だったからでしょうか? 彼にとって最後となった06W杯。19番を背負っていたのは偶然ではないでしょう。 やはり代表では不遇だった先輩ジュニーニョが、02W杯でつけていた背番号なのですから。 ジュニーニョはまたもリヨンでCLに挑みます。…そしておそらく今季もむくわれません。 こういうかなしみをおびた男の背中は、しばらく見ていたくなるのやもしれませんね。 <おまけ> なつかしのサントリーオールドのCMへはこちらから。 別バージョンですが田中裕子さん、かわいいですねえ。
posted by shousetsu |16:18 |
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