2008年07月22日
どうも最近背番号がちょいちょい話題になってるようです。
ロナウジーニョ移籍の余波で、ミランとバルサの10番が注目されたんだそうな。
わたしがいうのもなんですが、背番号なんてサッカーばなしのオマケでしょう。
それが世間サマの気をひくのだから、やっぱり彼はスーパースターなんですねえ。
(なんかとんでもないオチがついたようですが…。)
ところで移籍したそうなスーパースターがもうひとりいますね。ええ、C・ロナウドです。
彼のハナシも世界の注目のまとですが、移籍したとして彼は何番をつける気でしょうか?
7番はまずムリ。むかし使ってた28はスペインでは使えない。
となると代表でおなじみだった17か…と、よりにもよってアノ人とバッティングですか。
まあアノ人が9番つければそれですむんでしょうけど、危険なニアミスだなぁ。
そしてそんな世間の流れをすっかり読みちがえ、本日のナンバーは4番です。
背番号4がさすポジション。それは多くの国ではCB、イタリアやイングランドでは中盤。
そしてアルゼンチンではRBでした。ずいぶん世界じゅうでとっちらかってます。
(くわしくは左記「背番号よもやまばなし」二編をご覧ください。)
この4番でへんてこな選手といえば、なんといってもナイジェリア代表のカヌでしょうね。
彼がフリットにあこがれてそうしていたことは“27”でもうしました。
あとはやっぱりトリノでもパートタイマーだったレコバかな?
ウルグアイの先輩ダリオ・シルバのまねなのやもしれませんが、4番はやめときましょう。
さて各国でポジションはさまざまですが、そうはいっても背番号4は守備者のものです。
そして守備の人というのはいったんレギュラーを獲るとなかなかかわりません。
そんなワケでこの4番には長期にわたって居すわる選手が多いですね。
インテルのサネッティはその代表格。リバプールのヒューピアもそうです。
バイエルンのクフォーなんぞ印象が強すぎたのか、その後バイエルンに4はいませんから。
クフォーの例でもわかるように、こういう名物選手のあとは引き受ける人も重要です。
ウカツな若手にでも与えればせっかくのイメージが台無しになりますからね。
その点、ミランのアルベルティーニ→カラーゼの場合はうまくいきました。
R・マドリーのイエロ→セルヒオ・ラモスもそうですね(あいだにボルハが入るけど)。
アーセナルのビエラ→セスクもそうかな。セスクは守備者じゃないのが気になりますが…。
そんななかどうにも4番を固定できないのがユベントスです。
今季の4番はアルゼンチン人のアルミロンでした。うーん、まったく印象にない…。
その前のシーズンはロベルト・コバチ。典型的なバックアッパーでしたね。
そのまた前はビエラ。こちらはバリバリのレギュラーだったんですけど、ユーベのB降格を受けわずか1シーズンでインテルに移籍…。
どうもユベントスの背番号4はすわりがよろしくないようです。
それじゃユーベの4を長くつけてた選手はいないのかというと、それがいたんですね。
ハードマークでみなさんおなじみのCB、パオロ・モンテーロその人です。
来季はこのウルグアイ人のイメージを乗りこえるような選手があらわれるのでしょうか?
新加入だと、メルベリあたりが候補ですかねえ…。
来季からはR・マドリーと契約したのがアルゼンチン人CBガライです。
ただし来季はローンでラシンに残留するとのこと。おそらく背番号も4のままでしょう。
カンナバーロの回復も順調のようですから、ベンチにいるよりはいい選択ですね。
なんとなく、R・マドリーがとりあえず若手に“つばをつけた”ようにも見えますが…。
さてアルゼンチンのCBで背番号4というと、わたしは真っ先にアジャラが浮かびます。
実のところアジャラの4番はバレンシア時代くらいなのですが、印象が強いですね。
彼唯一のビッグクラブ経験は98-99から二年間所属したミランで、ここでは14番でした。
しかし出場機会にはめぐまれず00-01にバレンシアへ移籍。
当初の背番号12はちょっと意外で、わたしは覚えていません。ちなみに4番はデシャン。
まあココでのことはみなさんご存じでしょう。彼のクラブキャリアハイライトですから。
リーガ優勝2回、UEFA杯1回。背番号4はいつもバレンシアの中心にいました。
そして今季はサラゴサで6番。新シーズンからはリーベル復帰が濃厚といわれています。
ざっと見てすぐ気がつくのは、所属クラブでの背番号が毎度ちがうことですかね。
ここいらはさすがに南米のプロ。職人のおもむきがあります。
彼ら南米の選手たちは一流となるため、外国人として生きることが義務づけられている。
そのためには些事にはかまうまい。郷に入っては郷に従えです。
しかし自身の商品価値を下げることは断じて許されない。それはプライドもさることながら、扶養すべき家族ひいては世話になった代理人の生活に暗い影を落とすことになる。
まあこれはなにも南米の選手にかぎりません。外国人としてたたかう者が負う宿命です。
たださすがに南米は老舗なので、この自覚のある選手が多いように思いますが…。
アジャラがリーベルに帰るとすれば、それは外国人としての生活を終えることになります。
リーベルでのプレイが簡単なわけはありませんが、まずはおつかれさまといいたいですね。
さて冒頭の二人はまだ若い。そして野心もまだまだありそうです。
たたかう異邦人の孤独とやるせなさを、来季も感じさせてくれることでしょう。
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2008年07月15日
「笑ってくれ。笑われているうちは、まだいい。」
「なんとでも思うがいいさ。君の自由だ。そして俺もなんとでも思ってやる。」
「蚊、叩きつぶす快感を人に教えてくれる奴。どんどん刺せ、血圧が高いんだ。」
…ええ、上記は断じてわたしの発言ではありません。北杜夫さんのものです。
『どくとるマンボウ青春記』によれば、大学時代に書きなぐったもののようですね。
うーん、若さ全開というか…正直かなりハズカシイ。
北さんご本人もこのノートを燃やしてしまいたい衝動にかられるそうです。
まあ若くストレートであるがゆえに、そこには一抹の真実があるのですが…。
それでは本日の背番号、3番に参ります。
この3番は多くの国ではLB、ブラジルやオランダではCBの番号でしたね。
(くわしくは左記「背番号よもやまばなし」二編をご覧ください。)
背番号3のかわった選手というと、インテルにいたモハメド・カロンがうかびます。
インテルは最近この3を永久欠番にしたのですが、FWにやるなんて乱暴もしていたんですね。
ロナウド、ビエリ、レコバという豪華なメンバーがよくケガで離脱し、ベントラとちょいちょい2トップを組んでいたカロン。3と78が前線にならぶすがたは異様な光景でした。
ほかには前回の2番で登場したスクッリが、03-04のキエーボ時代に3番でしたね。
うーん、またしてもコヤツしょうこりもなく…。まあ今ではジェノアの14番ですけど。
今季でいえばウディネーゼのガーナ人、アサモア・ギャンが3番のFWでした。
彼は来季からレンヌでプレーすることに。背番号は25になるようですね。
うん、そうそう。そういう無難な番号をつけておきなさい。
さて無難なのかなんなのか、判断がつきかねるのがガブリエル・ミリートです。
今季期待されてバルサに加入したアルゼンチン人CBは、新天地で3番をつけました。
ところでスペインにおけるCBナンバーは4番と5番。アルゼンチンでは2と6。
ものの見事に3番がないんですね。
ミリートはサラゴサではアルゼンチンのCBナンバー、6番をちゃんとつけていました。
さらに不思議なのは、今季のバルセロナでは2番が空いていたことです。
となると…ミリートの3番はクラブからあてがわれたと考えるのが妥当でしょう。
バルセロナというクラブにはオランダの影響が色濃く残ります。理由は記すまでもなし。
そしてこれは背番号にもおよんでいるんですね。
つまりオランダの3番はCB。これがバルサに採用されたと考えるワケです。
かつてはF・デブールも背番号3のCBでしたからね。
さらにいえばオランダでは3バックのさい4番がハーフに上がるのですが、これなどCBもハーフもこなすマルケスにぴったりの要素ではないですか。
やれやれこれでガテンがいった…。え、なんですか?
ならばプジョルの背番号5はどうやって説明する?
ダービッツやモッタは3番だったが、ヤツらはハーフじゃないか?
…ねえ。これだから背番号のナゾはなかなか解けないのです。
クーマンがいたころは、グアルディオラも3番だったしなぁ。
来季はいよいよCLに帰ってくる(はずの)ユベントス。
ふりかえれば05-06準々決勝アーセナル戦以来ですか。長かったですねえ。
ユベンティーノのみなさんは、来たる新シーズンが待ちきれないことでしょう。
そんなユーベで今季がんばっていたCBがキエッリーニ。背番号3番です。
セリエAでスタメン出場30試合は胸をはっていい成績でしょう。
今夏のユーロで評価を下げなかった数すくないイタリア人じゃないですかねえ。
先ごろユーベとの契約を2013年まで延長した彼。今後も大いに活躍が期待できる選手です。
ですが今季開幕前、彼とレグロッターリエのCBコンビを予想した人はいたのでしょうか?
予想してたといいはるアナタ、ウソつきですね。希望はしていたのやもしれませんが。
まあ想像不可能なのはレグロッターリエのスタメン奪取のほうでしょうが、キエッリーニだって当初はモリナーロとのLB争いと見られていました。
背番号も3ですからね。そのほうが“らしい”でしょう。
おまけに去年の今ごろ、彼には移籍騒動がもちあがっていました。
行き先はエリクソン新監督率いるマンチェスター・シティで、彼も乗り気だったようです。
…このキエッリーニはちょいちょいよけいな一言を発するヤツなんですね。
今季も「インテルが今の位置にいるのはユーベのおかげだ」といって物議をかもしました。
そしてこのときもまた、移籍願望をやや露骨にしてまして。
ユーベはユーベで、いい値段がつけば売るフンイキでしたし…。でも結局のところ残留。
うーん、未来が読めないのは本人たちも同じですねえ。
いまやユベントスで不動の地位をきずいた彼。一年前の発言をどう思ってるのでしょうか。
若さゆえのあやまち?いや気にするほどのことでもないか、北さんのあれに比べれば。
サッカー選手にとってこのテの話題は日常茶飯事ですしね。
そこにある真実をみとめるとすれば…それは若者は試合に出たいということでしょう。
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2008年07月11日
2 玉麒麟盧俊義
ユーロの話題も沈静化し、移籍市場に話題が集中するころあいとなりました。
わたしはこの時季、中島みゆきさんの歌を聴くのが恒例です。(去年からですけど。)
ユナイテッドにとってC・ロナウドは「わかれうた」になるのかな?
そのロナウドにご執心のクラブに対するロビーニョの心境は「あの娘」かな?
バルサに未練をのこすエトーには「見返り美人」がにあうかな?
「悪女」のなかじゃアンタはいったい誰なのさ、アデバヨール?とまあこんなぐあいに。
選手たちはバカンスの真っ只中。思いおもいの「あたいの夏休み」をすごしてください。
いやまあみなさんお金持ちですから、あんなショボくれた夏休みではないでしょうけど。
それでは本日は2番。多くの国ではRB、アルゼンチンなどではCBのナンバーです。
(くわしくは左記「背番号よもやまばなし」二編をお読みください。)
この2番でへんな選手というと、わたしはジュゼッペ・スクッリを思いだします。
02-03モデナで8得点をあげた彼は、背番号2をつけたFWだったんですね。
これはまあ極端な例ですが、さて今季の2番にはどんなのがいたのやら。
リーガの2番にとって、今季07-08は受難のシーズンでした。
マドリーのサルガドはすっかり老けこんでしまったし、ハビ・ナバーロもけがで出場なし。
ビジャレアルのゴンサロ・ロドリゲスも前半戦をけがで棒にふりました。
プレミアの背番号2もG・ネビルを筆頭に不振組が多いですね。
ニューカッスルのカーは衰えが顕著だし、シンボンダの評価も急降下。
冬にチェルシーに加入したイワノビッチにいたっては出番すらなし。
同じく冬からリバプールに来たシュクルテルの活躍とくらべ、さびしい状況でしたね。
そんな不幸な2番のひとりに、ドイツはハンブルクのファン・パブロ・ソリンがいます。
今季の出場は5試合。スタメンにいたってはわずかに1。
まったくもってチームとかみあいませんでした。ハンブルクも彼との契約を解除するようで。
1976年生まれの32歳。ベテランのもうひと花を見たいんですけどね。
このソリンのキャリアはおそろしく複雑でして、とてもじゃないですが書ききれません。
ともかく6カ国、そしてじつに9クラブを渡り歩いてきました。
なかでも目立つのが二回在籍したクルゼイロ。
アルゼンチンの選手がブラジルで活躍するというのは、これはめずらしい。
どうもソリンの場合、アルゼンチンというより広く南米の水が合うようです。
ヨーロッパでは…ビジャレアル時代がいちばん光ってたかなぁ。
あそこも南米の飛び地のようなクラブですしね。
ところで…ソリンのポジションは左のハーフ。あるいはLBです。
いずれにせよ左サイドの2番というのは、わたしはなじめないんですね。
今季はこの左サイドに2番がちょいちょい顔を出しました。
たとえばシャルケのベスターマン。
これはもともとCBだったのを、クラブ事情で急遽彼を左にまわしたのでした。
あるいはラツィオのルーマニア人、ステファン・ラドゥ。
彼はきっすいのLBなのですが、冬の移籍組ですからある程度しかたないかな?
それに比べるとソリンの2番はちょっとねえ。納得いきません。
ああ、それからドイツ代表のヤンゼンくん。キミも2番を即刻返上するように。
あとは…だいたいこんなものかな?へんてこな2番は。
各国の適正に合わないケースはまま見られますが、まあ目をつぶるとしますか。
サッカー界のボーダレス化は進行してますし、ポジションの変更もありますから。
…と、そんなことでかたづけられない選手がいましたね。
アーセナルのアブ・ディアビ。センターハーフにして背番号2です。
中盤をこんな番号にウロチョロされては困るんだなぁ。右サイドならまだしも。
そういえば今季はスラビア・プラハのフランス人、タバレも中盤で2をつけてました。
うーん、フランス人は個性的な背番号を好む選手が多いんですかねえ。
フランス代表はナゾの背番号の宝庫でして。これにはおいおい触れることもあるかと…。
とはいえ冒頭のスクッリほどムチャな選手はいませんでしたね。今季の2番。
いい傾向だと思います。やはり背中でポジションを語ってもらいたいですから。
来季の編成に余念のない各クラブのみなさん、背番号もたいせつにおねがいしますよ。
選手にはよりいっそうの奮闘を!
…といいたいところですが今はバカンス。戦士にはゆっくり休息をとってもらいましょう。
「ファイト!」ばかりでは、はりつめたものが切れてしまいますからね。
さぁまばあけえいしょん なぁつひるぅがーえれっ!
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2008年07月08日
人生におけるハイライト。人はみずからそれを選んで生きられません。
なかには計算する人もいるやもしれませんが…あまりうまくはいかないでしょうね。
ユーロでのスペイン優勝をみて感じたのがこれでした。
むろん彼らはこれからも栄光を追い求めてゆくことでしょう。代表でもクラブでも。
たたかう者が満足をおぼえてしまったら、それは選手である資格を失いますから。
さてレギュラーナンバー第一弾は背番号1。いわずとしれたGKナンバーです。
これがちとやりづらいんですね。
というのは前回までに各国背番号の適正を紹介したワケですが、そんななかわたしは
「どうせならレギュラーナンバーはすっとんきょうな背番号のヤツらでやってやろう!」
などとたくらんでいたからなのです。
しかしさすがにGKは独立したポジションで、なかなか該当者がみつかりません。
82W杯のアルディレスなどはあまりに有名なハナシですしねえ。さあどうしましょ?
背番号1は守護神の象徴。それにふさわしい選手がゴロゴロしています。
ブッフォン、カシージャス、チェフ、クペ…そして今季かぎりで引退したオリバー・カーン。
いやいや、きら星のごとくとはいったものです。みなさん風格がありますなぁ。
そんなわけで、こんなスゴイ選手たちはよっこらしょと。
ドイツの若き1番たちにご登場ねがいますかな。
レバークーゼンのアトラーとシャルケのノイアー。ともに今季、07-08からの1番です。
彼らはそれぞれ昨季、ブットにロストという両ベテランからポジションを獲得しました。
二十二三の若さでこれはすごい!ドイツは1番の敷居が高いですから。
優秀なGKを大量に輩出するブンデスリーガでは、背番号1はほとんど神々しい数字です。
中堅以上のクラブであれば、まずポッと出の若造なんぞに1はご縁がありませんね。
これはドイツ代表にもいえることです。
06W杯直前。開幕まぎわにドイツのGKはレーマンに決まりました。
時を同じくして、それまで当然のことだったカーンの1番が剥奪されたのです。
そのカーンが出場した三位決定戦は、じつに36年ぶりの記念すべき試合となりました。
背番号1がW杯に出ないゲームは、70W杯のボルター出場以来のできごとだったのです。
ドイツにおけるナンバー1の価値がいくらかわかっていただけでしょうか?
二人の若者にとって今季は背番号1が重たいシーズンでしたが、そういう経験をすることによってたくましいGKになっていくのでしょうね。
これに対し背番号1が軽いのがフランスです。
「クペは?ランドローは?二人ともクラブじゃ1番で正GKじゃない」とおっしゃるアナタ。
たしかにそうなんですが、それでもドイツの重さとはまるで比較にならんのです。
それが端的にあらわれるのが代表チームでしょうね。
今度のユーロではレギュラーはクペで23番。セカンドのフレイは16。
1番はもっとも格下のマンダンダがつけました。
この傾向は今回にかぎったことではありません。06W杯を思いだしてください。
正GKを争ったバルテズとクペがそれぞれ16と23で、かやの外のランドローが1番。
むしろレギュラーは背番号1を回避しているようにみえるほどです。
…実をいえば、フランスの1番が最後にW杯に出場したのは三十年も前のことでして。
78W杯でバラテッリが交代出場して以降、この国の1番はW杯のピッチに出ていません。
ドイツとフランス。ともにGK大国ですが、この対照はどこから来るのでしょう?
さて妙ちきりんなポジションの1番はすくないと先程いいましたが、そうはいってもみなさん、ひとりは確実に知ってますよね?ええ、そのとおり。彼のことです。
現在はAEKアテネにいるパンテリス・カフェス。MFにして1番を好む選手です。
彼の1番嗜好がいつにはじまるのか定かではありませんが、PAOKにいたころにはすでに背番号1をつけていたようです。
その後のオリンピアコス時代が、やはりいちばん有名ですかね。
背番号1のフィールドプレイヤーは、CLで大いに名を売ったのでありました。
彼が移籍したとたん、オリンピアコスがグループリーグを突破したのは不憫でしたが…。
そんなカフェスですが、やはりギリシャが優勝した04ユーロははずせません。
カフェス自身の出場はなかったのですが、文句なく彼の獲得した最大のタイトルですから。
おそらくは控えとしてチームをもりたてていたのでしょう。1番をつけて…って、あれ?
カ、カフェスの背番号が16番になっている!
背番号1は正GKのニコポリディス?な、なんで!
いえ、わたしはへんてこな背番号の選手には基本的につめたいんですよ?
ただそれにしても…1番にナゾの執着をしめし、各クラブで正GKといらぬ葛藤を生じたであろう奇特な男が、よりにもよって選手としてのハイライトを16番でむかえるなんて!
ギリシャにとって優勝は望外のよろこびでしたが、カフェスには運命の皮肉でもあったワケです。これを気の毒と呼ばずしてなんというのでしょう。
カフェス、キミの1番は許します。AEKでCLに帰ってきてください!
posted by shousetsu |
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2008年06月24日
11 10 9 8 7
6 5 4
3 2
1
シンプルですねえ。どうして?なんて疑問をはさむ余地がまるでない。
どうも、背番号語りでございます。今回はむかしばなしとあいなりました。
まあお茶をいれたり、ようかんを切ったり、おせんべかじったりしながら聞いてください。
ぽつぽつおはなしすることにいたしますので。
冒頭の数字の羅列、あれはフットボールのフォーメーションです。ただし1920年代のですが。
選手を区別する必要から背番号が生まれたのは、この頃のイギリスにおいてのようです。
システムは2-3-5と呼ばれるもの。当時は世界じゅうにこれが広まっていたそうで。
これが、のちに各地でさまざまな変化をとげる背番号図の基本になります。
1930年代、イングランドではバックスが2枚から3枚へと変わりました。
これにはオフサイドルールの変更が関係しているのですが、ここでは乱暴にも割愛。
興味のあるかたはこちら ※(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/ports/category/1)
記事番号4、5、あるいは26などで触れられています。
さてこちらは背番号。バックスが1枚増えたところから続けます。
これはハーフの真ん中にいた5番が、2枚のバックスのあいだに割りこんで成立しました。
つまりはこういうことです。
11 9 7
11 10 9 8 7 10 8
6 5 4 → 6 4
3 2 3 5 2
これがあまりにも有名なWMシステムです。またの名を3-2-5ともいいますね。
前線のかたちがいくらか変わった気もしますが、まああまり頓着せんでください。
ともかく後ろが3枚になり、5番がDFラインに吸収されたこと。
これがヨーロッパの背番号に決定的な意味をもってきます。
その後このWMはヨーロッパ中に広まっていったようですから。
…どうもフォーメーションのはなしは気乗りがしません。みなさん寝てませんか?
やはり選手の汗のにおいがしないからですかね。普段もそんなもの書いてないけど。
まあしんぼうしてください。なんとか背番号のハナシだけに切りつめますから。
さてWMシステムはヨーロッパに大きな影響をあたえました。
しかし背番号のほうはかならずしもそうではなかったようで…。
というのは1953年、イングランドと対戦したハンガリーはこんな布陣だったのです。
11 9 7
10 8
6 5
4 3 2
流行の布陣に伝統の右ならえを採用しています。温故知新とでもいいましょうか。
どうやらこの“右からならべる”意識は、このころにはまだ残っていたようです。
このときのハンガリーについては「いや、あれは実はこういうフォーメーションだったんだ」
などとアレコレ言われているようです。さすがは伝説の試合。
ただしすくなくとも公的にはWMに見せようとしていたこと。
それはこの数字のならびを見れば明らかですね。あまりに美しい右ならえなのであります。
なおこの“マジック・マジャール”について知りたいかたは、※のページへどうぞ。
記事番号90・91、あるいは目次にはまだない新しい記事に詳細が述べられています。
もしくはWMの影響・非影響についてなら、67・68・69あたりですかねえ。
背番号のハナシにもどります。とはいえ、いにしえの語りにそろそろつかれてきました。
ですから大いそぎで結論に達しようと思います。おおざっぱですよ?
1958年W杯、4-2-4のブラジルが初優勝を成し遂げました。
これにならったのか、このあとしばらく世界的に4バックが流行します。
かんたんにいえば、このときDFラインに吸収されたのが4番なのか6なのか。
それでヨーロッパ主要国の背番号は決まることになるのです。
たとえばドイツ・フランス・スペインなどは基本的に4番がDFラインに下がりました。
対してイングランド・イタリアでは6番がCBに。
けずられたハーフには前線から8番がおりてきます。10番も場合によってはそうですね。
アウトサイドは11と7。ウイングだろうとハーフだろうとかわりません。
そして残る9番はもちろんCF。いくらかサンプルを挙げておきましょう。
9
11 10 7 10 9
8 6 11 8 4 7
3 5 4 2 3 6 5 2
〈例:ドイツ〉 〈例:イングランド〉
これで終わり!といきたかったのですが、そうは問屋がおろしません。
とんでもない例外がいますからね。そう、オランダです。
またもやしあわせ未満に終わったオランダですが、この国の背番号はとても不思議なのです。
それがもっともよくわかるのは5番の位置でしょうね。
今回の背番号5はファンブロンクホルスト。04ユーロ、06W杯に続き三度目の5番です。
ところが知ってのとおり彼のポジションはLB。今までの例ならLBは3番が妥当なのに。
別に彼がとくに5番がお気に入りというわけでもありません。所属先でも毎度バラバラです。
ちなみに00ユーロの5番はゼンデン。98W杯ではニューマンといずれもLB。
まあニューマンのほうは3バックの左もやりましたが…。
それでは3番はどうなのかというと、長らくスタムが務めたあと06W杯ではブラルーズ、そして今回のユーロではハイティンハとCB色の濃い選手がそろっています。
いったいオランダの背番号はどうなってるんでしょうか?
もしかすると、伝統の右ならえがDFラインにあらわれているのやもしれませんが…。
いくらか謎は残りましたが、背番号とポジションの関係についてはもういいですかね?
そんじゃわたしは背番号コラムにとりかかりますか…と、ん?
ああ、南米の背番号について説明してませんでしたね。
うーん、でも南米は…。ムズかしいんだよなぁ。
まあそのうちなんとか書いてみます。なんて言いきってよいのだろうか…。
〈お礼〉
本項を作成するにあたり多くの資料のお世話になりましたが、わけてもコリバノフさんには貴重なご教示をいただきました。ありがとうございました。
posted by shousetsu |
17:05
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2008年06月20日
ゆえあって宇都宮徹壱さんの『股旅フットボール』について書くことになりました。
いやまあ、プレゼントに当選したから。ただそれだけなんですけど…。
それにしてもアタるというのはやはりうれしい!
とくに就職活動にスカり続けている身としてはね。
宇都宮さん、東邦出版さま。どうもありがとうございました。
恩義に報いるためにも、これははりきって書かねばならんでしょう!
…と、ここで冷静になりました。
『股旅フットボール』の発売は今年の四月。今から二ヶ月も前です。
あたりまえのことですが、すでに書評はズラリと出そろってますね。
一覧は宇都宮さんのサイト「徹壱の部屋」(http://supporter2.jp/utsunomiya/)をどうぞ。
まあ語りつくされてますわねえ。うーん、何書きゃいいんだろ?
この『股旅フットボール』は地域リーグ(4部相当)のクラブ、なかんずく将来のJリーグ参入を夢みる地方クラブの悲喜こもごもを追ったものです。
Jリーグ百年構想がとなえられてはや十二年。
当初は関東の都市が多くこれに食いついたのですが、ここ数年の中心はいよいよ田舎。
宇都宮さんが取材したのも、FC町田ゼルビアをのぞけばいずれも地方都市のクラブです。
腰の重い田舎の人たちにもようやく浸透してきた。そういうことなんですかね?
まあそういうワケでもないことはこの本に書かれているのですが…。
ところで宇都宮さんのプロフィール。
福岡県生まれのようですが、「幼少からずっと東京で暮らす」となっています。
それは本文中にもあらわれていて、「生粋の東京育ちゆえに、中央への羨望とも地元への劣等感とも無縁の生活を送ってきた私」なる記述が。
うんうん、これ。これでいきましょう。
当方生まれは福井市の病院。ものごころついてからはとなりの丸岡町ははずれの育ち。
まずは田んぼのなかで育ったというところです。
そんな“生粋の田舎者”たるわたしが、田舎者目線でこの本を読んだ感想とは?
これなら他の人たちとカブることはなさそうですからね。
日本各地でJをめざすクラブに次々と取材していく宇都宮さん。
そんな各クラブの関係者はこんなコメントを発していますね。
まずはグルージャ盛岡の場合。
「商売にも言えることなんですが、慎重すぎるんですよね、私が言うのも変ですけど。石橋を叩いても渡らない。岩手の県民性なんですかねえ。積極性がないんですよ。だから盛岡でも岩手県でも、何かもうひとつパッとしない。」
続いては北陸、ツエーゲン金沢。
「金沢には『余所者、若者、馬鹿者』という言葉があるんです。何か新しいことをやるのなら、余所者で、若くて…そして無我夢中でやれる人に限ると…」
耳がいたいなぁ。わが福井にもそっくり当てはまりそうだ。
田舎者が保守的なのはもうおっしゃるとおり。少数の例外はもちろんあるでしょうけど。
そしてそれは個人の性格もさることながら、めいめいの属するコミュニティを守る意識から生じるのではないかと思います。
そういうトコロでは既存の秩序を崩す者は排除される。出る杭は打たれるというヤツです。
そうすると「よそもの、若者、バカモノ」の意味がよくわかりませんか?
まず、そもそもコミュニティの外にいるよそもの。
既存の秩序に対して、たいした理由がなくとも反発する若者。
そして方向はよくわかっていなくても、とにかく駆けだしてしまうエネルギーの持主。
いずれも改革の際には必須の条件なのであります。
…もっともこれ、いちがいに地方限定にはできませんかね?
中島みゆきさんは「たたかう君の歌をたたかわないやつらが笑うだろう」といいました。
「日本最大の田舎」大阪にもこれは当てはまりそうだし、そもそも日本そのものが千年以上にわたって舶来コンプレックスをかかえる根っからの田舎者のような…
おっと、マクロにしすぎると焦点がボヤけてしまう。やめておきましょう。
宇都宮さんは「おらが町のクラブ」なる言葉を批判して次のように言います。
「結局のところ「おら」とは、中央から見た地方へのステレオタイプな眼差しであり、…「おらが町のクラブ」という何気ない言葉が、実のところ、中央が地方を睥睨するかのような物言いであることに、われわれはもっと自覚的であるべきではないだろうか。」
ふうむ、考えもしなかった。そんなもんなんですかね。
だけどおそらく田舎者は「おらが町のクラブ」といわれても、自分たちのことだと意識すらしないと思いますよ。せいぜい小林一茶の「おらが春」を思い出すくらいか。
なんせ自らが全国的なテーマになるなんて、まるで考えてもいないのが田舎者なんです。
「ふうん、そんなことがあちこちで起きてるんだ」と遠いまなざしをする。それが田舎者。
とはいえそうじゃない人たちがいるからこそ、Jをめざすクラブが出てくるのでしょうけど。
もとより地方は中央にコンプレックスをいだいています。それは否定しません。
ただしそれはこういうことばに対する反発ではありません。
それがもっとも尖鋭化するのは道路問題ですかね。
じつはこれ、実益問題に見えますがそうじゃない。感情論なんです。
まあここはサッカーのおはなしの場。これ以上はいたしませんけど。
宇都宮さんがFC岐阜を取材したときのこと。次のように書かれています。
「岐阜の町に活力と潤いを与えていた繊維業界は、近年は頭打ちとかで、駅前にはシャッターを降ろしたままの店舗が並んでいる。岐阜パルコもこの夏で閉店し、どうにも町全体に躍動感が感じられない。」
別の箇所でもこんな記述が。
「どこまでも続くシャッター商店街、活気があった時代を遠い目で懐かしむ小料理屋の老夫婦、そして深夜のコンビニで座り込む虚ろな目をした若者たち…取材先で何度も目にしてきた光景である。」
うーん、これはひとこと言いたい!
中央と地方の格差拡大は明白な事実でしょう。田舎の経済も活気がないのかもしれない。
現にわが親父なども憤懣やるかたないようです。
しかし駅前のシャッター商店街、これだけで田舎を語られては困るのです。
すべてそうとは言いませんが、おおむね地方は車社会です。車がないとハナシにならない。
年寄りが免許を返上したがらないのもそのためです。
そんななか駅前にかわり繁栄するのが郊外のバイパス沿線。わが地元では国道8号線です。
せめてこのことを言ってくれないと、まるで田舎はゴーストタウンになってしまう。
田舎は保守的といいましたが、とくに古くからの商店街の保守性たるや…
いや、これはわが地元だけかもしれませんけどね。
わたしの田舎者の見かたに不愉快なかたもいられるかと思います。
なかには「なんだこのインチキヤロー!」なんていきりたつ田舎の若者もおられるかも。
いいんです。遠慮なくどんどん怒ってください。
おそらくあなたこそが、田舎を変えていく原動力になるハズですから。
みやげにもらったサイコロ二つ。股旅宇都宮さんはこれからも地域リーグを追っていくようです。
わが福井には北信越1部にサウルコス福井。2部に丸岡フェニックスが。
彼らもそのうち宇都宮さんの目にとまることになりますかね。
…いかん!すでに他人事目線になっている!
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2008年06月13日
ユーロの話題はどこでも大盛況のようですね。
各国代表の背番号を見て思うところもあるのですが、まあそれはそれ。
そんななか、大久保選手が“やっちゃった”のもまた騒がれていたようで。
わたしは大久保選手、まちがいなく日本でいちばんすきなFWです。
あの点が欲しくてギラギラした目にホレてしまったのだからしかたありません。
多少やんちゃな選手のほうが、わたしは好みなんですよねえ。
さてそんな悪童好きの声に応えたのか、平成18年1月1日、サッカーダイジェスト誌(以下SD)はそれはそれはすばらしい企画の雑誌を発行しました。
その名も「バッドボーイズ―反逆児たちのフットボール」。
これはピッチ内外でモメごと、騒動を引き起こす選手たちを大特集したものであります。
いやはやとんでもない企画ですね。
ベスト、マラドーナ、カントナといった超ド級の選手たちの所業に長々とページを費やすのですから。
SD誌企画“ファンタジスタ”シリーズのしめくくりは、番外編として「バッドボーイズ」を見ていくことにしようと思います。
さてそんな「バッドボーイ」では、当代のワルももちろん選出しております。
選者はご存知イル・ジョルナーレ紙のクラウディオ・デカルリさん。
デカルリさんもワルはおキライじゃなかったようで。
せっかくなので、少し多いですがエントリーした選手全員のリストを挙げることにします。
当時所属(05-06) 今季所属(07-08)
1 ルーニー マンチェスター・U 左に同じ
2 カッサーノ ローマ サンプドリア
3 イブラヒモビッチ ユベントス インテル
4 ディカーニオ ラツィオ チスコ・ローマ
5 ダービッツ トッテナム アヤックス
6 ミハイロビッチ インテル 06現役引退
7 アネルカ フェネルバフチェ チェルシー
8 マテラッツィ インテル 左に同じ
9 ロナウド R・マドリー ミラン
10 ムトゥ ユベントス フィオレンティーナ
11 カダフィ ウディネーゼ 不明
12 クライファート バレンシア リール
13 フランシスコ・リマ L・モスクワ ブレシア
14 ルシアーノ キエーボ 左に同じ
15 ロイ・キーン マンチェスター・U 06現役引退
16 ディコフ ブラックバーン ブラックプール
17 サベージ ブラックバーン ダービー
18 セーザル ラツィオ インテル
19 ポウルセン シャルケ セビージャ
20 ボウヤー ニューカッスル ウエストハム
21 エムレ ニューカッスル 左に同じ
22 バートン マンチェスター・C ニューカッスル
23 モンテーロ サンロレンソ 07現役引退
さすがは問題児のみなさんです。
わずか2シーズンのあいだに所属先が変わったヤツの多いこと!
まあサッカー選手にとって移籍など日常茶飯事ではあるんですけどね。
その移籍の際にも、彼らはなにかと苦労があるようです。
これは某常連さんから聞いたハナシですが、サベージなんざ移籍のたんびに真人間宣言をせねばならんそうですから。
さてわれらがSD誌編集部。やはりデカルリさんに選を任せるだけではすませません。
今回もすばらしい記事をご用意してくれました。
名づけて「バッドボーイズのタイプ別研究」。
これは多様多種にわたる悪童を、いくつかのタイプにわけてみようとの試みでありまして。
(SD誌編集部、まちがいなく遊んでいます!)
そんなわけで各カテゴリーを紹介しましょう。ついでにSD誌が挙げた代表的な人たちも。
1.バイオレンス系 おもな例:ジブリル・シセ
2.ビッグマウス系 おもな例:ジョゼ・モウリーニョ監督
3.プレイボーイ系 おもな例:デイビッド・ベッカム
4.ドラッグ・酒系 おもな例:アベル・ザビエル
5.ビッグチャイルド系 おもな例:サミュエル・エトー
6.イリーガル系 おもな例:ロベルト・ホイツァー元審判員
1についてはピッチ内外問わずとのこと(なんの解説なんでしょう、コレ?)。
2は監督が多いですね。そんななかザホビッチやベラミーの名前もちらほら。
3はそのまんま。男にはあまり好かれませんかな。人にもよりますがわたしは大好物。
4はごく一般的なアル中やコカインから、筋肉増強剤などの禁止薬物までも含めています。
ちょっと守備範囲が広すぎる気もしますが…。
5に関してSD誌は“わがまま・自分勝手”とも評しています。和を乱す人たちですね。
そして6。これは正真正銘の“犯罪者”。おナワをちょうだいしたということです。
こうしてわけてみるとさすがは悪ガキ、ひとつの枠におさまらん輩が多いですな。
上記の23人でいえば、たとえばロイ・キーンは1・4・6をひとりでカバーしますし、イブラヒモビッチは2でも5でもいけます。
バートンに至っては3以外はほぼすべてに該当。守備範囲が広いなぁ。
これには当然SD誌編集部も気づいておりまして。
「実際のバッドボーイは…むしろ、ひとつに分類される者の方が少ないといっていいほどだ」とのコメントを残しておられます。ま、そらそうでしょうね。
ところで…。
上にかかげたバッドボーイたちは二年前に選ばれたものです。
移り変わりの早いサッカー界のこと。彼らのなかにも現役を退いた選手がいます。
そうなると当然、このリストに新たに加わった選手も出てくるワケで。
たとえば今なら、C・ロナウドとロナウジーニョはまずエントリーされることでしょう。
ロナウジーニョは最近の不振が原因ですが、C・ロナウドは?
彼は以前からなかなかの問題児だったというのに。
とどのつまり彼が正真正銘の“大物”になったんでしょうね。
スターであればこそ注目もされ、愛されもし、憎まれることもまた然り。
人の住む世界での出来事ですから。この原則はいつでもどこでも通用しそうです。
『天才芸人 横山やすし』で小林信彦さんは「書名は、半ば皮肉である」としてこういいます。
「破滅型とはコトバが立派過ぎ、大げさである。…横山やすしについていえば、<自滅型>という方がぴったりくる気がする。」
おそらくは多くのバッドボーイにも通じる真理です。
彼らのほとんどは十年後、人々の記憶から遠く消えてしまう選手たちでしょう。
リストがつくられてから二年。みなさんは何人の顔と名前が一致しましたか?
そして残りのごくわずかは、肥大化した伝説で後々までいろどられることになります。
いずれにせよ孤独を背負う彼ら。次なるバッドボーイは浮かびますか?
たたかうきみの歌を たたかわないやつらが笑うだろう
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18:34
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2008年06月10日
雑誌Ⅲ
前回は「2004 ファンタジスタ50」(以下「2004」)に挙げられた上位10名を紹介して終わりました。
念のためにもう一度掲げておきましょう。
当時所属(04-05) 今季所属(07-08)
1 カカ ミラン 左に同じ
2 ジダン R・マドリー 06現役引退
3 カッサーノ ローマ サンプドリア
4 トッティ ローマ 左に同じ
5 ロナウジーニョ バルセロナ 左に同じ
6 ギグス マンチェスター・U 左に同じ
7 ラウル R・マドリー 左に同じ
8 フィーゴ R・マドリー インテル
9 スタンコビッチ インテル 左に同じ
10 ルーニー マンチェスター・U 左に同じ
ジダン、ギグス、ラウル、フィーゴの四人はまたもや入選。
デカルリさん、彼らのことはよほど気にいってると見えます。
そしてまずバッジョが外れました。これは03-04限りで現役引退したからです。
ルイコスタ、レコバ、ベロン、ベッカムの四人も50位以内には選ばれていますね。
唯一リバウドが選からもれました。
前のシーズンのミランのCL優勝にも貢献できず、この年12月にはミランを退団。
デカルリさんにも“終わった”選手と判断されたのでしょうね。
さてそれでは新たに加わった五人について見ていくことにしますか…
と、その前にもう一度“ファンタジスタ”の定義についておさらいしておきましょう。
平成14年12月に発行された「ファンタジスタ50NOW!」(以下「NOW!」)で、サッカーダイジェスト誌(以下SD)編集部はファンタジスタを次のように定義していました。
1.創造性豊かで非凡なセンス、アイデアを持つ。
2.ワンプレーで局面をガラリと変えることができる。
3.戦術に縛られることなく、本能のままにプレーする。
4.ポジションは、古くはトップ下とウイング(10番、7番、11番)。
5.少なくとも守備を責務としていないFWもしくはMF(4の系譜を継ぐ選手)。
さてこの条件を新たな五選手にあてはめてみると…
カッサーノ、トッティ、ロナウジーニョはまあ問題ないですかね。
カカ…ま、まあいいのかな?
ルーニー…彼は以前からよくボールを追う選手でしたねえ?
そしてスタンコビッチ。もはやファンタジスタというより中盤の万能戦士という感じです。
彼になると完全に、定義3や5にはあてはまらない選手の気がしますが…。
実をいうとスタンコビッチのような例は、11位以下にも続々とランクインしています。
エメルソン、デコ、バラック、ランパード、ビエラ…。
彼らが優秀なMFであることにまったく異論はありません。
ですが彼らをして“ファンタジスタ”と呼べるのならば、先ほどのあの定義はいったい何だったの?と言いたくもなります。
どうしてこんなことになってしまったのでしょうか?
SD誌編集部もこの大いなる矛盾には気づいていたようです。彼らの言葉を引きましょう。
「現代サッカーにおいては、どんなファンタジスタであっても、分業制に組み込まれた一員である。与えられたエリアのなかでは、守備も大切な仕事であり、手を抜くことは許されない。」
これは二年前に自らが主張していた、定義3ならびに5を完全に否定しています。
彼らはなぜ定義を否定したのか?それはおそらく、サッカーが変わったからなのでしょう。
90年代のトップ下は、ラストパスを送ることに専念し守備意識の乏しい人たちでした。
しかしやはり守備人数が気になったのか、彼らはそのうちFWへと居を移すことに…。
それは今季のCLでも顕著でしたね。
トッティやC・ロナウドがトップに張っていたのは、象徴的に思えます。
(もちろん彼らの得点力が高いこともあるのでしょうけど。)
かわりに中盤の大黒柱になったのが、デコであり、バラックであり、ランパードであった。
SD誌は彼らを“8番”タイプのファンタジスタであるとこの時点ではしていました。
しかしそれはもはや“ファンタジスタ”ではなかったのです。
平成18年5月10日、SD誌は「ニュープレーメーカー30」という雑誌を発行しました。
この雑誌のサブタイトルは「“将軍”から“軍曹”へ」。
ピッチの王様は10番から8番へと正式に移りました。
そしてそれはやはりファンタジスタとは呼べなかったのです。
登場する選手は、ランパード、デコ、バラック、ジェラード、スタンコビッチ…。
先ほどファンタジスタとしていた面々とあまり変わりませんからね。
もとよりわたしは、トップ下が永遠にサッカーから失われるとは思っていません。
中島みゆきさんは「時代はまわる」と歌いました。
数年後、十数年後、あるいは数十年後。
攻撃と守備の永遠のイタチごっこのなかで、10番が復活しないといったい誰が言えるのでしょう?
そのとき彼らが何と呼ばれているのか、それは定かではありませんが。
それはともかく…。
「2004」の段階で、SD誌はなぜ“ファンタジスタ”という言葉に固執したのでしょうか?
今から見ればすでに、ファンタジスタという概念はほとんど破綻していたというのに。
やはりファンタジスタという言葉に対する想いを断ち切れなかったのか?
あるいは、この言葉に対する読者の訴求力に期待したのか?
おそらくはそのどちらでもあったのでしょう。
そしてその結果、今からするとイビツなことになってしまったワケです。
人というのは時代の子で、時代の空気からは逃れられないんですね。
それはSD誌のみにかぎられることではありません。
「今度のファンタジスタは誰だろ?」
なあんてのこのこ本屋に向かったヤツが、ここにもまた一人いるワケですから。
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17:13
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2008年06月06日
前回のことをおおざっぱにまとめると以下のようになるでしょうか。
・平成13年6月、サッカーダイジェスト誌(以下SD)は「ファンタジスタ50」(以下「50」)なる企画の雑誌を発行した。
・選者デカルリさんは、ひじょうにおおらかなファンタジスタ観を披露してくれた。
・デカルリさんの選考に、SD誌編集部にもすくなからぬ困惑が見てとれた。
本当におおざっぱですがこんなところでしょうか?
よくわからない場合は前回のものを読んでいただくとして、先へ進むことにします。
この「50」は好評だったのか、以下さまざまな続編が発行されることになります。
平成13年8月には「ストライカー100」が。内容はいわずともわかりますね。
そしてその後、平成14年12月25日に発行されたのが「ファンタジスタ50NOW!」(以下「NOW!」)なのであります。
前回の「50」が歴代の選手を対象にしていたのに対し、この「NOW!」は当代の選手、02-03当時に活躍していた選手にスポットを当てた企画でした。
選者は今回もイル・ジョルナーレ紙のクラウディオ・デカルリさん。
本来ならここで50名全員のリストを並べるのがスジなのでしょうが、そうするとたいへんな量になるので上位10名を挙げるにとどめます。
当時所属(02-03) 今季所属(07-08)
1 バッジョ ブレシア 04現役引退
2 ジダン R・マドリー 06現役引退
3 リバウド ミラン AEKアテネ
4 ラウル R・マドリー 左に同じ
5 ギグス マンチェスター・U 左に同じ
6 フィーゴ R・マドリー インテル
7 ルイコスタ ミラン ベンフィカ
8 レコバ インテル トリノ
9 ベロン マンチェスター・U エストゥディアンテス
10 ベッカム マンチェスター・U LAギャラクシー
前回もご覧になったかたは、顔ぶれにまったく変化がないことにお気づきでしょう。
デカルリさんにとってこの二年ほど、彼ら10人に対する評価は不動だったようです。
ちなみに10位以降にいる主な面々にはトッティ(ローマ)、ロナウジーニョ(当時PSG)、
アイマール(当時バレンシア)、デルピエロ(ユベントス)などの名前が。
ほお、彼らがまだ次点ですか。隔世の感がただよいますなぁ…。
さて前回の「50」の際にはデカルリさんの選考にとまどっていたSD誌編集部。
しかし今回の「NOW!」では免疫ができたのか、もはや困惑の色は見えません。
それどころかデカルリさんの選考を踏まえたうえで、“ファンタジスタ”の定義までしてくれています。
わたしがゴチャゴチャ言うよりも、そのまま引用させていただきましょう。
まずはファンタジスタの資質から
1.創造性豊かで非凡なセンス、アイデアを持つ。
2.ワンプレーで局面をガラリと変えることができる。
3.戦術に縛られることなく、本能のままにプレーする。
そしてポジションについては
4.古くはトップ下とウイング。
5.少なくとも守備を責務としていないFWもしくはMF。
以上のようになっています。
1と2はそりゃ当然。
3に関しては、デカルリさんが口をすっぱくして言ってたことを思い出させますね。
「ファンタジスタは戦術主義と対立する存在である」というアレです。
そして5についていえば、4の系譜を継いだ選手ということのようです。
となると10番(トップ下)、7番(右サイド)、11番(左サイド)の選手になるでしょうか。
あ、余談ですがポジションと背番号の関係についてはいつか書こうと思っています。
そうでないと背番号コラムがいつまでたってもレギュラーナンバーに至りませんからね。
ただ各国の背番号変遷歴については…当方勉強不足ゆえ、いまだ未定であります。
勉強、勉強。日々是勉強…。
さて「NOW!」もまたよく売れたのか、SD誌はまたまた新たな雑誌をプレゼンします。
その名も「2004 ファンタジスタ50」(以下「2004」)。平成16年11月10日発行です。
今回もやっぱり選考はイル・ジョルナーレ紙のクラウディオ・デカルリさん。
「NOW!」の発売からほぼ二年。
前回はトップ10の顔ぶれに違いはなかったわけですが、はたして今度はどうなったのでしょうか?
ですがそれは次回に…なあんてことはせず、発表しちゃいましょう。今回の上位10名です!
当時所属(04-05) 今季所属(07-08)
1 カカ ミラン 左に同じ
2 ジダン R・マドリー 06現役引退
3 カッサーノ ローマ サンプドリア
4 トッティ ローマ 左に同じ
5 ロナウジーニョ バルセロナ 左に同じ
6 ギグス マンチェスター・U 左に同じ
7 ラウル R・マドリー 左に同じ
8 フィーゴ R・マドリー インテル
9 スタンコビッチ インテル 左に同じ
10 ルーニー マンチェスター・U 左に同じ
…ずいぶん顔ぶれが入れ替わりましたねえ。
それだけじゃなく、なんかアヤしい名前もあるなぁ。
まあこのヘンのことについては、今度こそまた次回に。
posted by shousetsu |
18:08
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