2008年03月31日

ウィークリーヨーロッパ3月第5週

3月第5週

主なニュース

・欧州野球2008シーズンついに開幕、29日開幕のスペインを皮切りに30日にもフランスリーグが開幕。
・WBCの組み合わせが決定、イタリアはアメリカ・カナダ・ベネズエラに囲まれいじめとしか言いようが無い環境に陥る。オランダもギリギリ崖の上を行くように。
・最早風物詩とも言うべき駆け込み寸前で中米から選手がやってくるクラブが相次ぐ。



試合結果

スペインリーグ

Marlins Puerto Cruz 8-0 CD Pamplona
Marlins Puerto Cruz 3-0 CD Pamplona

Astros Valencia 4-8 El Llano
Astros Valencia 5-15 El Llano

CB Viladecans 0-6 CB Sant Boi
CB Viladecans 4-9 CB Sant Boi

San Inazio Bilbao 雨天中止 Baseball Navarra
San Inazio Bilbao 雨天中止 Baseball Navarra

王者Marlins Puerto Cruzは昨年のブービーPamplonaを相手に代表を山ほど抱える投手陣が奮闘、王政復古を目指すSant Boi、二部リーグ上がりのAstros Valenciaの出鼻をくじいたEl Llanoとともに2勝づつでトップに立った。負けチームに言える共通点は何よりもまずエラーが多いことだが、よくよく考えたら完封勝利を挙げたMarlinsのIvan Granadosなんて16三振もとっている、強いチームの投手はほぼかすらせさえしてないんだから守備は関係ないか。なんだろう、この卵が先か鶏が先かみたいな不毛な時間。



フランスリーグ

Clermont-Ferrand 8-2 Montpellier
Clermont-Ferrand 11-2 Montpellier

Savigny 5-3 Paris UC
Savigny 4-3 Paris UC

La Guerche 0-12 Senart
La Guerche 3-2 Senart

Toulouse 3-4 Rouen
Toulouse 8-5 Rouen

昨年惜しくもプレーオフ進出を逃したToulouseが絶対Rouenに対し大金星!と言っても原因はどうもRouenの守備が崩壊していたことにあるらしく、2日で8エラーも喫しているだけに王者の名が泣く。それでももちろん乱打戦を見事演じきったToulouseは立派のきわみ。Templiers Senartも最下位争いをしていたLa Guercheに一敗を喫し、Clermont-Ferrandもまたしかり、最下位筆頭候補であったParisも昨年度二位のSavigny相手に超接戦、しかも延長戦までもつれ込んでいると言うのだから投手陣の更なる成長が伺える。フランスリーグはまさに波乱の幕開け。

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posted by shoeless |22:30 | ヨーロッパウィークリー | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年03月30日

色気のある南アフリカ

特別企画 南アフリカ代表に聞いてみた

主に質問に答えてくださったのはメキシコ戦でも好投を見せた20歳MOSTERT JACOBUS投手。空港のベンチでだらーっとされていたところに馴れ馴れしく近寄ってきたアジア人に対し、快く対応してくれました。

日本選手権三洋対サントリー


真ん中のイケメンがMOSTERT JACOBUS君です。



Q
 お疲れ様でした、今回の大会はどうでしたか。

A
 ああ、あ~まぁ良かったんじゃないかな(悟れよというニュアンスで)


Q
 南アフリカではどのくらいの人が野球をやっているのですか。

A
 分かんないけど、そんなに多くないけど数万人ぐらいだったと思うよ。


注釈 事実数万人規模で行われており、一時期はドイツ並みの野球人口を抱えているといわれたこともあった。


Q
 あなたの国ではクリケットが盛んですよね、あなたはどうして野球を選んだんですか?

A
 あーうん、そう、クリケットとかラグビーとか、でも僕達は野球を愛してるからさ、うん。地域によって違うけど僕は昔から野球をしてたし。


注釈 南アフリカは主に海岸沿いで野球が行われるといわれている。ちなみに彼等のほとんどは今回の大会終わりでケープタウンに帰る予定だった。


Q
 あなたは南アフリカでプレーされているんですよね。

A
 南アフリカにはシニアトップリーグに15のチームがあって、今はそこでプレーしているよ。世代別にリーグがあって、僕はジュニア時代からプレーしていたから、ジュニア代表とかにも選ばれていたんだ。


Q
 代表暦はどれくらいですか。

A
 ジュニアも合わせれば今までほぼ全部出ているよ。WBCもでてたよ。


注釈 WBCの時点で高校生だった彼は30人ロースターには漏れたものの登録メンバーとしてアメリカの地を踏んでいる。


Q
 WBCには南アフリカ次回も出られるご予定ですか。

A
 そりゃもちろん。


Q
 南アフリカの代表は他のチームと比べてもんのすごい若い気がしますがなんか理由があったのですか。

A
 いや別に理由は知らないよ。ただ僕らはこれからWBCとかワールドカップとかでもっともっと強くなっていこうと今頑張っている最中なんだ、野球に期待しているんだ。


Q
 これからいい成績って期待できそうですか。

A
 うん。いずれは韓国とか日本とか倒せるように、ね。


Q
 誰かチーム内ですごい選手っていますか。

A
 知ってる?アメリカのルーキーリーグで野球やってるPHILLIPS ANTHONY?


注釈 アンソニー・フィリップスは16歳の時にマリナーズスカウトに誘われルーキーリーグでプレーしている代表の二塁手、弱冠18歳。プレーの素早さに定評がある、らしい。


Q
 もちろんMOSTERTさんもアメリカでプレーしたいですよね。

A
 したくないやつっているのか?


Q
 そういや南アフリカ野球協会ってホームページとかないですよね、僕たちが南アフリカのゲーム見たりすることってできますか?

A
 難しいと思うよー。


Q
 じゃあユニフォームとかってやっぱり入手は。

A
 君欲しいの?すげーな君!わざわざ日本から。ていうか全試合見てたんだよね?うわ初めてだよそういうの、ちょっと感激した。


Q
 …。

A
 だいたいアフリカじゃ違うけど、こういう国際大会で僕らの試合見に来てる人って身内か留学生達か野球見たい人たちで僕らのことそんな知ってる奴ってはじめてだよ。WBCのカナダ戦とか見てたんだよね?写真とか持ってる?メキシコ戦見てた?俺先発したの。これこれ!これ俺!


Q
 僕は変ですか。

A
 心配しなくていいよ。


Q
 なんか疲れてません?

A
 台中から空港まで経費の事もあってずっとバスで移動してきたの。すごい疲れた、買い物とか行きたくない、だから僕一人ここで待ってたんだよ。


Q
 戦った中ではどのチームが一番強いと感じましたか。

A
 台湾だね、一番強かった。特に張泰山、彼はすごいよ。後はやっぱりカナダかな。強かった。

 
20080318-01.JPG


Q
 南アフリカのプロフィールに関することが、たまにこの選手名鑑のように全員同じ身長体重でまとめられている事があるのですが、なんかの作戦ですか。

A
 え、なにこれ、なんで全員178センチなの。これどこで買った?台湾?おかしいってこれ、だって間違ってるもん、俺達知らなかったよこんなこと、どうなってんのこれ?誰がこんな風にしたの?監督知ってます?

監
 知らない。なにこれ、なんでこんな風なの。


Q
 ところで何でオーストラリアの帽子被ってるんですか?(一枚目の写真参照)

A
 僕らはファンなんだ、オーストラリアの。強かったよ。


Q
 ところであそこで荷物番している人って。

A
 うん、うちの四番のWILLENBURG BRETTだよ。


注釈 WILLENBURG BRETTは類まれなる打撃センスで、各種国際大会で主軸を打つことが多い南アフリカ最強バッターにして守備の要のショート。日本で言えば福留あたりが荷物番していると言っても過言ではない。


Q
 南アフリカってどんなチームですか。

A
 これから強くなるチーム。


Q
 また今度はWBCの時にアメリカで会いましょう。

A
 また会おう。



以上です。どうにも若い選手が多いチームなだけあって、よくわからない変な人ではありましたが、初めて自分達のファンといえる人間の登場を歓迎してもらえているようでした。しかし一番気が乗っていたのはむしろ若手というよかチームのまとめ役にして唯一の左腕JEFFRIES GAVIN、始終鼻歌を歌っていの一番のサインをくれました、なんというイメージどおりの陽気なアフリカン。

というわけでこれより下は僕が球場で撮った南アフリカ代表の写真を載せておきたいと思います。色気のある南アフリカ特集。



打って守れるショート 23 WILLENBURG BRETT

20080316 岐阜といえば・・ゴリサンド!



基本的に仕事はクリーンナップの後 15 RAY GAVIN

20080316 仙台サポさんたちの一番人気は、飛騨和牛串焼き?



打てるバーグ二人目 58 LIEBENBERG WILLIAM

20080316 みんなこの日を待っていた



後日写真を追加します。


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posted by shoeless |23:24 | アフリカ野球 | コメント(9) | トラックバック(0)
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2008年03月18日

3月14日世界最終予選2

世界最終予選最終試合、台湾対韓国。本来なら優勝決定戦であろう試合でしたが両国ともにカナダに敗れて目論み外れ、しかし順位決定戦となった事は興行としても結果として良い方向へ転んだんじゃないかと思います。ただでさえチケットは一週間前どころか発売直後に売り切れ、ネットオークションでは高騰に次ぐ高騰でダフ屋でさえも手に入れられない盛況となり、まさに一種の混乱状態のような試合だったのです。これでもし目論みどおりに優勝決定戦になんかなってたりしたら、多分暴動になっていたでしょう。お客さんの入りも果てしなく、屋台も山のように立ち並び、楽器もドンドコ持ち込まれ、試合前の球場近辺はまるで祭りの夜のようになっていました。お客さんたちもそんな異常なムードにヒートアップしていたようで、あちらこちらで気合を入れあう集団もしばしば。「韓国帰れ」とかのプラカードを持っていた人も大勢いたため、ファン同士の小競り合いもあるんじゃないかと一抹の不安を感じていましたが、こんな事言うのはあれですが、持っている台湾人もそれを見ていた韓国人もニヤニヤしあっていて逆に恐ろしさを感じぜずにいられませんでした。



試合がはじまっても球場内にはいれない人たちでごった返し、みんなで外の柵にしがみついて中をのぞく大盛況。僕も一緒になってしがみついて中をのぞいていたら、どう見ても業界人という見た目の方が「もう画はとれたからこれ以上はいいですよね」ってケータイで話しているのと目が合ってしまいました。本人もまさか目の前で恨みがましく中をのぞいているやつが日本人で日本語を理解しているとは思ってもみなかったようで、僕が見ているというのにその場で電話を続けて、どうやら試合も見ずに星野監督だけとって帰ってしまわれたようでした。どうせ帰るならかわってほしい、この間のカナダ戦といい勿体無いよ、局も言っちゃうけどすぽるとの方、どうせ台中の夜に繰り出すならかわって欲しかった。貧乏人である僕には、この柵を越える術などなかったのです。わざわざ台湾まで来て何やってんのって感じですが、チケット持っていない台湾人も多いのに、僕ごときが入れるような場所ではありません。



実は、日本人以外の報道の方や関係者の方から「お前かわいそうだから」と言われたりもしたのですが、やはり問題を起こすのはまずいと自分から選んで柵にへばりついてはいました。しかし偉そうなこと言ったって人間逃したチャンスには未練がましいもので、なまじ自分で選んで蹴ったチャンスだけに試合開始十分もたたないうちにもう限界。mixiとか炎上するわけねーよそもそも書いてねーし、大体向こうがいいって言ってんのに無碍に断る必要ねーよ、様々な後悔が頭をよぎりましたがどっちみちみんな球場入りしてしまった後ではもはや後の祭り、いや今現在進行形で祭り。もうすべてを放り出して僕も台中の町に繰り出してしまおうかとも思ったのですが、根性でその場にしがみつき試合の経過を見守ることを決意しました。柵の隙間からなんとか球場内で取った写真のように見せかけて撮影する…なんという野球愛…醜いほどに美しいアガペーがそうさせたのです…ふああ。とまぁ愛とか関係なく仕方なくその辺に居座っていたら、それが功を奏したのかどうかはしりませんが、たまたまそこを知り合いが通りかかり、これまた運良く入場が可能に。本当ならそれも辞退すべきだったところですが、ここでチケットを余らせても騒ぎの種になるだけと一蹴され、すごすご入場させていただくことになりました。



球場の中には、あふれかえる中国語に鳴り物応援団、一球一球につばを飲む音が鳴り響く試合展開、これぞまさにアジアの威信をかけた戦い、数秒遅れの中継でしか見ることのできなかった舞台が広がっていました。今から振り返ってみると、正直終始空気に圧倒されていただけでまともに試合を見ることさえままならない状況だったように思えます。試合は韓国が先発キム・グァンヒョン、台湾が李振昌という若い二人でスタートし、初回から若さのでた荒い展開となりました。初回に韓国打線がすっぱり三者凡退となった際には、これが流石のアジアのトップのぶつかり合いかとは思いましたが、やはり一筋縄ではいかないようにできているようです。その裏台湾打線は今までにないつながりを見せてキムグァンヒョンの不安定な足元を強襲、カウントを悪くするたびに打たれた青年は瞬く間に2点を失ってしまいます。アジア内とはいえオールスターのそろう台湾打線に、アウェーの観客の圧倒的声援、キムドンジュとコヨンミンという攻守の核を失った内野、韓国のコンディションは確かにプラス材料を見つけるのが難しい状況でした。



しかし一筋縄でいかないのは台湾も同じ、むしろお互い敵をその身のうちに抱え、その結果が露呈しあって荒れた展開を強いられているのだ、と見て間違いはありません。台湾内で史上最弱とまで評された若手主体の投手陣に、それを支えるにはあまりに不安定と危険視された内野手陣。練習試合でもミスを出していた程の彼らの弱点、そのメッキがはげるのも時間の問題だったといえました。2回表、冷めやらぬ熱気をいきついだのはむしろ韓国、イスンヨプの二塁打を皮切りに台湾はエラーやケアレスミスが目立つようになり、あっという間に3点をうばわれ逆転されてしまいます。韓国報道陣は李振昌の好調さを警戒していたようですが、両監督による若手投手への我慢合戦は、彼らの目論見どおりには長く続きませんでした。3回、突如粘りを見せ始めた韓国打線に、李振昌はさらにその神経を削らせます。試合が打者が一巡したことによって、大味な展開から消耗戦へと移行していったのです。



コヨンミンの代わりの三番キムジュンチャン、韓国の青木ことイヨンギュ・ノリチカ、日本よりも徹底されている感のある韓国のスモールベースボール要員はなかなかアウトになってくれず、投手の体力と集中力はどんどんと失われる一方。むしろ台湾にとってはホームランバッターのような打者で終わらしたほうがいいような展開が続き、毎度毎度のように危険な展開を目の当たりにしなければいけないファンたちは、走塁プレーで生き残った走者に対してもブーイングを飛ばすようになっていきます。若手投手の当番には我慢が不可欠→粘りのある打線でどんどん消耗→大味なバッターで切り抜けるしかない→毎度毎度ピンチで切り抜ける→いつかは崩壊するのをどこまでも我慢し続ける、うわーハメ技や。もちろん台湾も小技には小技でと牽制死を奪ったりしてピンチを切り抜けはしましたが、この回更に一点を失い、洪一中監督はこの我慢合戦に早めに見切りをつける策を選びます。



李振昌は2回1アウトで降板し、その後マウンドに登ったのはベテラン張誌家。一方のキムグァンヒョンも我慢合戦には勝てども試合は勝たせられないのか5回にまたも失点、マウンドを国際線に慣れてきた感のあるファン・ドゥソンに譲ります。試合は折り返し地点を迎えていつの間にか両国実績と経験がものを言う勝負へと移り変わっていきました。こうなると試合は維持と経験が交錯し均衡、大体パターンとして一点が更に遠のいていくもの。この試合もそんな例に漏れず回を追うごとにアウトを重ねるごとに重苦しいムードは増し、守る韓国はリリーフが安全なアウトでも取り急ぎ、攻める台湾は打線が粘って隙を作ろうと動くようになっていきました。展開だけ見ていればどちらかが集中力を切らすかというゲームと見ていいようにも思えましたが、このアジアの頂点ではやはり両国そう易々と切れてはくれません。流石はアジアの雄、とは言いたいところでしたが、そうなればおのずと試合の展開は決まってきます。どちらも集中力を切らさず回を追うごとに押し合いを続けるのならば、逃げる韓国追う台湾、その積み重ねが最後の最後にこの試合の一番の山を作るはず。そしてこの試合の頂にあったのは、やはりこの試合一番の山場でした。



9回、韓国が送り込んだチョンデヒョンに対し、台湾は脅威の粘りを見せます。誰一人としてすぐ目の前に見える同点タイムリーに釣られる事なくつなげる姿勢を貫き通し、2アウトながら得点圏上にランナーを置いて4番張泰山を迎える状況を作り上げることに成功。もしかしたら彼らの意識に変化の理由を求めるよりは、国際線という大舞台に張泰山という大打者が引き寄せられるのは当然と考えたほうがいいのかもしれません。しかし、舞台に呼び寄せられたもう一方の相手方韓国は、このパートナーを大変お気に召さないご様子でした。いくら言ってもこの場面の選択権が韓国にあるのは事実、韓国バッテリーは張泰山との勝負を嫌い敬遠を選択してしまいます。しかし、韓国にとっても敬遠は安易に選択できる策ではありません。当然に巻き上がるブーイング、わきあがる対立感情、一打で逆転の大ピンチ。引き寄せられた役者が塁を埋め、テンションが最高潮の最後の舞台に上がったのは、レッドソックスマイナー林哲瑄。本来ならこの土壇場でファウル狙いの打撃に専念するのは追い詰められているようにしか見えないものですが、林哲瑄の必死の食らいつきはどちらが追い詰められているのかわからないほどの闘志に満ち溢れていました。何球も粘り続け、両者にとってようやく決着がついた打球は、アウト。1点差を制し最終予選最後の試合は、韓国の勝利で幕を閉じました。気迫と気迫がぶつかり合う、まさに、ナイスゲームでした。



試合後会場では大会の閉会式が行われていましたが、正直、浴びた熱に浮かされていたような覚えしかありません。優勝チームであるカナダや韓国・台湾チームの表彰、それに群がり拍手を送る大勢の観客たち、いまだ渋い顔で試合を見つめる各国スカウトやスコアラー、一斉に記事を送り始めた記者たち。画面の向こう側まで来たはずなのにいまだ画面の中の出来事を見ているような心地で、あっという間にみなそれぞれがすべき場所へ戻ってく終了後の一時間は、ここで行われていたことがまだ迫り来る本番への過程で、それに僕がまったくついていけてないことの良くわかった時間となりました。何か良くわからない大きな流れがすぐそばをかすめていった、そんな感じでしょうか。最終予選の一週間、思えばずっと、現地に来てみても画面越しに見ているような、球場入りしていても柵越しに見ているような、そんな感覚がぬぐえなかったような気がします。近づけば近づくほどにその底が遠のいて見えるようになる世界の野球の舞台、ここへ来てもまだその実態はよくわかりません。



我来台湾的目的是観棒球 了

posted by shoeless |15:31 | 国際大会 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年03月17日

3月14日世界最終予選

スペイン 1-2 メキシコ


世界最終予選最終日、もうあらかたの順位には決着がついてしまい、がっくり肩を落とすもの同士の蹴落としあいとなったスペイン・メキシコ戦。メキシコは大会途中何度も喜怒哀楽を激しく見せる一週間だったため、さぞかし肩を落としての球場入りだろうと思っていたのですが、皆さんプレッシャーから解放されたためか南アフリカ戦の数倍のびのびしていて、むしろメキシコの面子よりほっとしたりスペインの面子よりがっかりしたりしてしまいました。いいかげんナイーブなんだか陽気なんだかはっきりしたほうがいい。スペインも皆同じく試合前とは思えないのびのびっぷりで、ブルペンの側で必死になって球種とか確認しようとしてた自分が悲しくなってしまうほどで、むしろ選手に僕が見られてるレベルでした、余計に悲しくなった。まぁ確かに最終日だし楽しくやるにこたしたことはないよね、という事で僕も調子に乗ってコンビニのおでんとか買いまくってたらさっくりお腹を壊してしまい試合前はトイレから出られない羽目に、もうどうにでもなれよ。そういやトイレで思い出したんですが、あの球場のトイレ水圧が凄いんですって水圧が。便所自体はきれいなのに流す勢いが強すぎて金隠しの淵に水がぶっかかっちゃうから、横から漏れちゃっていつも前方二箇所だけが汚いの、アウトローにも程があるよ。



さて試合はメキシコSilva Escalante Walter JoelとスペインOlivera Cavero Manuel Tabareの両先発でスタート。もとよりスペインではとびぬけた安定感を誇るエースオリベイラを登板させていたため普通よりかは安定したゲーム展開になる、とは予想していましたが、両投手やはりかなりできたのいい立ち上がりを見せます。試合数を重ねた事もあってかコントロールに慣れが見え、ストライク先行の見事な投球合戦、逆に言えば両打線共にまともに見せ場は作れずあっという間に3回が終了していきました。この手の削りあいにおいては先に投手の枚数で劣る国から先に崩れていく、有体に考えればそりゃ先に崩れるのはスペインじゃないのか、とならないのがやはりスポーツの面白いところで、均衡を破ったのはあろうことかスペインの打線からでした。4回3塁にGarcia Alvarez Luis Alfonsoをおいた場面で、打者は6番のTerrazas Magana Ivan Martin。大きいのを狙う意識傾向は前から見え見えでしたが、打ち上げてしまった当たりは結果運良く外野まで運ばれ、スペインは今大会を通して待ちに待った一点が値千金の犠牲フライで転がり込んできます。しかしこのリードが近い回に数倍返しにされて意気消沈してしまうのが野球の後進国家の負けパターン、この一点がどこまでの優位をスペインに与えてくれるのかこそが実質的な問題だったところでしょう。ただしかし、今回スペインのマウンドに立っているのはスペインナンバー1投手オリベイラ、そして彼は確かにスペインで最も一点を輝かせることの出来る投手でした。メキシコにとってはハンデに近いほど低いハードルであった1点は、力押しにもひるまずテクニックにも惑わされない彼の前に5回を終わってもとどかず、試合は気付いてみればメキシコがもがき苦しむ投手戦となっていきます。



これをうけたスペインは早々に勝ちを固めるべく、二番手投手、スペインのGGことGutierrez Gutierrez Fernando Joseをブルペンにいかせますが、これが予想通りでよかったんだか悪かったんだか試合の流れを変える分水嶺となってしまいました。6回、絶好調を維持するメキシコの4番Garcia Alvarez Luis Alfonsoがついに少ないチャンスを逃さずオリベイラから同点タイムリー、肩をつくりにブルペンに入った直後に訪れた振り出しとあって、ブルペンのJoseにかかったプレッシャーは並大抵ではなかったんじゃないでしょうか。それに付け加えるようにしてではありますが、第一5回から登板のメキシコAlvarez Ramirez Victorもノーヒットに抑えこむ好調っぷりをキープしており、リードを守り続けていたとは言えスペインは薄氷の上を渡っているだけに近い状況でした。投手戦を演じているという事は「自分達も決定的な一打を打ちあぐねている状況にある」ということそのものですので、メキシコの放つプレッシャーは徐々にスペインの投打を蝕みつつあった、そのいつかが今来てしまったという事なのかもしれません。オリベイラは七回までなんとか同点を維持しきりましたが、失点のタイミングやムードは確実に失ってしまったものとしてチームに残っていました。まさかのすっぽ抜け暴投に、どう見ても焦りの産物であるエラー、Joseは準備通り試合を作りはしましたが、それには尊い一点を犠牲にしなくてはなりませんでした。



土壇場で一点を返さなくてはならなくなったスペインですが、8回と言うタイミングは投手戦で点を失うには最悪と言えるタイミングです。ここでとられるという計算の下で行動するという事は負けを覚悟しているに等しい行為ですし、とられてからではあまりに対応に短すぎる時間しか残されていません。9回メキシコのマウンドに立ったのは一点をもらってテンションも爆上げのクローザーDiaz Adame Rafae、回を重ねた事に遠のいていった二点目のホームに、スペインがたどり着くことはもうありませんでした。1-2、スペイン敗戦、前評判で言えば大善戦でしたがなまじ勝てる試合だっただけに、喜びの前に悔しさを覚える結果なんじゃないかと思います。何より終始感じたのはメキシコとスペインの一点の見せ方の違い、メキシコの一点ビハインドよりもスペインの一点リードのほうが不安に見えるといった現象は、単に前評判の実力差やこれまでの実績の結果では無いように思えたのです。もしこの試合実力は全て一緒でスペイン代表が、キューバやアメリカチームの名前を持っていたとしても、前評判のみで一点の重みを高めることはできない、って言ったらいいんでしょうか。メキシコは点数こそ奪いませんでしたが、随所でスペインの勢いや作戦、体力や退路を奪うように行動し、同じ1点がスペインとメキシコの間で重みに大きな違いが出来ていました。ポーンを犠牲にしまくってでもチェックメイトにもっていく、数字に見えるだけの優位が優位でない、メキシコは運もあったとは言え圧力のかけ方にうならせるものがある試合でした。野球は27のアウトをいかにとるか以上に27のアウトをいかに良い形でとらせるか重要なゲーム、スペインには気の毒ですがメキシコ代表が場数を踏んでいる分の勝利だったんじゃないかな、といったところでしょうか。



とまぁここまでプレッシャーだけで書いてはきたんですが、スペインベンチとか試合中も正直全然のびのびしていた事実を隠すとこれ捏造になってしまいますので、素直に言うとそんなプレッシャーを感じるみたいな話はぜーんぜんからっきしこれっぽっちもなかったのかもしれません。頭にコップのせたてスタッフの女の子とキャッハウフフしてたり、バナナもっしゃもっしゃくってたり、終始とってもフリーなご様子でした、今から思えば。というか勝ったメキシコでさえも全然プレッシャーの駆け方とかそんなうすら面倒くさい小理屈とか並べるタイプではなさそうで、試合後わざわざ選手通用口から出てきているのにもかかわらず人の多いとおりに出てスタジアムをバックにキャッキャワイワイと写真撮影とかしてました、日常の煩わしさから逃れやってきた観光客よりストレスを感じてそうにない。あんたら、この間もW杯で来たばっかりだろ、ここ。

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2008年03月16日

3月13日世界最終予選2

韓国 3-4 カナダ

全勝街道をひた走るアジアナンバー2対カナダナンバー2の事実上の優勝決定戦!という事で昼間は落ち着いたムードだった球場もいつの間にやら妙な熱気に包まれ、雲行きさえリアルな意味で怪しくなってきたワクワクの一戦。やはり注目度も高かったのか韓国からの観客や報道陣もどっと押し寄せ、それにまけじとばかりにカナダ側にもカナダサポーターが押し寄せていました。韓国がいつも国際戦で使用しているバットを持って声を張っているその向かい側でカナダのファンがすでにビールの缶を積んで選手にちょっかいをかけている、まさにあの時、センターに座っていた僕を境にしてアジアの野球と北米の野球がせめぎあい、球場全体に国際戦独特な文化のぶつかりあいが起きていたのでしょう。異様な空気に包まれた球場にはさらに混沌に拍車をかけるように星野監督御一行が到着、日本のテレビも韓国のカメラも二階席をとりやすいバックネット裏からこぞってVIP席にカメラを向け、何故か報道陣がグラウンドに背中を向けて立ち並ぶというカオス極まりない状況の中での試合開始となりました。また到着後も星野監督ご一行がなかなか外に顔を出さなかったため日韓台の報道の方もかなり混乱されていたようですが、むしろカナダのみなさんの方が状況においてきぼりをくらい「おいあいつら何撮ってんの?」とか「そもそも今日のオーダーって誰?見慣れない名前だけど」「韓国って強いのか?」「多分この後またドミニカ戦とかじゃないのか」とかなり混乱されていました。



それぞれ違った思惑が渦巻く中、先発のマウンドに上がったのは、韓国が若きエースRYU HYUN JIN、それに対するカナダはレッズ下部AAの若き長身投手AVERY JAMES。韓国はキム・ドンジュ、チェ・ヒソプとあとビョンギュ様とか欠いたメンバーの多い試合ですが、初回から1・2番が2塁打構成であっという間に1点を奪う素晴らしい滑り出しを見せます。しかし、そんなリードに安堵する間もなく試合は動いていきます。その裏ぴりっとしないRYU HYUN JINはあっという間にピンチを招き、犠牲フライでカナダも息もつかせぬすばやさで同点に追いつきます。韓国国内では圧倒的なピッチングを見せるRYU HYUN JIN、若き左腕は確かに今の韓国を代表する投手ではありましたが、何故か国際戦ではピリッとしない印象が強く、僕も彼の登板を不安に思っていた人間の一人でしたが、良いのか悪いのかその予感は的中することになります。1点をとられて気が抜けたのか、あっというまに5番ROGELSTAD MATTに2ランホームランを打たれ3失点。それどころか普通は投手を盛り立てるべき存在なはずの守備の間に、セカンドで攻守の要であったKO YOUNG MINが相手走者と接触し負傷退場することになり、RYU HYUN JINを含め韓国サイドは一時騒然となりました。日本戦だとこの展開は非常にきな臭い流れにつながる事が多いのですが、注意はすぐに試合展開に引き戻され、初回から荒れに荒れ悪い流れだけ残された韓国は、結局RYU HYUN JINを2回途中で諦めることとなります。



数々の計算違いに顔を曇らせたのは韓国側に間違いはありませんでしたが、忍び寄る雨雲に打線を湿らせたのは両者ともにかわらなかったようで、初回の危うさは3回以降すっかりなりを潜めてしまいます。どんどんと続く閉塞感のあるゲーム、しかし初回のチャンスを逃さなかった通り、そんな中でもしたたかさを見せたのはやはりカナダ。七番Weglarz Nicholasがチャンスを演出しづらいゲーム展開にソロホームランを放って点数を稼いだかと思えば、なんとその回まで無四球無失点を続けていたAvery Jamesを4回ですっぱりおろし継投策をとるなど先手先手の攻勢を仕掛けます。今回は若手主体で代表を構成してきたと公言していたカナダではありましたが、若さと青さは一枚岩でない事を証明する合理的かつしぶーい野球を見せてくれます。実際その目論見はあたり、動きが少ない展開で動きも取りづらい湿っぽい展開で、先手先手に動いたカナダ相手に韓国はまさになす術無しといった感じでずるずると点数にならない出塁を繰り返すのみ。続く0進行に7回裏にはついに雨も降り始め、芝は湿り、球も湿り、打線も湿り、展開の停滞に拍車をかけます。コヨンミンとキムドンジュという走塁作戦と一発攻勢の核を失った韓国には、本当に悪夢のような流れへと進んでいっていたんじゃないかと思います。



いくら最早五輪行きが決まっていた試合とは言え韓国のファンは通夜のような薄暗い顔で、応援の仕方が緩い米国圏のカナダファンとの対比もあって必死さは隠せないようでした。そういや試合中カナダのファンと話したりしたのですが、カナダのファンの男性はほぼ100%ビールの缶を積む間に野球を見ているレベルの呑みっぷりで、「ピッチャー疲れてんだろー」とか野次を飛ばしたり国際戦とは思えないごきげんっぷりで、試合前の選手団との交流も含めこれが北米での野球のあり方なんだなとしみじみ感じてしまいました。しかし前述通りみなさんノリで来ただけで、アジアで行われていたよく分からない野球に興味深深だったらしく、「本当にドミニカに勝ってここへ来たのか、いやそんなはずないよ」とか「エアーアウトってフライアウトなのか」とか「お前は韓国が負けているのに喜んでいていいのか」とか疑問満載。まぁ説明した結果結局素面でも分かってはもらえなかったようですが、各々酔ったまま何故かよく分からない自己解決で納得していらっしゃいましたのでいいんじゃないかと思います、試合展開より自分の帰り道の方を心配したほうがいい。



しかしいずれは酔いもさめれば雨もやむもの。カナダのファンの酔いがさめた後に雨がやんだか、雨がやんだからカナダのファンの酔いがさめたのかはわかりませんが、雨が降り止んだ9回、ようやく泥沼を抜け出した韓国打線がカナダの抑えBurton Timothyに襲い掛かります。国内でも守備で飯を食ってるイメージが強かったパクチンマンが、失礼とは承知の馬鹿当たりで1点を奪取、カナダとしてはついにここで先を読んで動いてきた継投が裏目に出る結果となり、この試合の最重要ポイントで対応の変化を迫られることとなりました。9番はこの試合当たっているKim Joo Chanと言う事もあって、無理に王道通り力でねじ伏せるのは避けたい展開。Kim Joo Chanとしては犠牲フライでもいいので1点を追加したい心持ちだったはず、そこでカナダはこの局面を1点を犠牲にして1アウトを得る方向で進めます。Kim Joo Chanとしてもカナダバッテリーとしても文句無しの内野ゴロとなった彼の打球は、迷うことなく一塁へ運ばれ、カナダ内野陣はまだ本塁上でランナーがさせる余地があったと言うのにもかかわらず安全なアウトを選択、国際戦において勝敗の内容は語る意味を持たず下手なリードより守るべきものがある、まさにそんなゲームの流れの変動を垣間見れる究極の重さを持つ1アウトでした。



そして2アウトの場面に韓国はCho In Sungを代打に送り、カナダはラストピッチャーKusievicz Michaelを投入。カナダにとって幸運だったのは如何に彼がヒットを打とうとも、負けるまでには至らない確率の高まりにあったのかもしれません。仮にこの場面を1アウトで迎えていれば、ランナーの本塁到達にあと一本分の余裕があるとして、3番にはいっていたコヨンミンの負傷退場により開いた打線の穴によってそこで最低限延長にもつれこめる精神的優位があります。逆に打席に入っているCho In Sungからしてみれば、点差の開いた1アウトよか点差のつまっている2アウトの方がプレッシャーを感じるのはなおさらでしょう。結果やはりというかなんというかCho In Sungは期待に沿うことが出来ずアウト、Kusievicz Michaelの前に萎縮してしまったようにも見えた事は、あながち気のせいでもなかったのかもしれません。そんな韓国とはまたも対照的に、勝ったカナダ代表は優勝決定に大喜びでバク転等のパフォーマンスを披露しまくり。最後にはスタンド中のカナダ人ファンを集めてのグラウンド内での撮影会と、カナダチームの若さを見つけてほっとする反面、プレッシャーの消化の仕方がごく自然に出来ている様を見ていると、ここにアジアの国々の選手がメジャーでぶつかる壁があるようにも見えました。



何はともあれ、おめでてえ。僕はカナダ人ではないけれどちょっとでもそんなアットホームの雰囲気に混ざっていたい、そんなことを書いていたら、今更になってですが、そういや帰りに記念撮影しているカナダ人ファンが、アジア人で唯一カナダの勝利を喜んでいる僕の事を見てさっきの日本人だと気付いたようで、グラウンドから拍手する僕に必死で「モシモシ!モシモシ!」と叫んでくれていたなんて事を思い出し、思わずうるっときてしまいました。ありがとう!でもそんなに無理する必要はどこにも無いんだ!

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2008年03月15日

3月13日世界最終予選

スペイン 0-9 オーストラリア

2004年の再来をもくろみ押し合いへし合いを続けるオーストラリアと欧州予選の時ほどうまくいっていないスペインの一戦。まぁカード的にどうしても午後開始のアジア2国の試合と比べれば裏カードとなってしまうカードでしたし、平日という事もあって客足もまばら、ご機嫌な陽気も相まってなんともごゆるりとした雰囲気に包まれた国際戦となっていました。当然なんにもすることがなかったので暇潰しに球場内で買い食いしまくったり両国のベンチをジロジロ覗いていたりしていたのですが、そんな事をしていたらオーストラリアベンチの裏で急に台湾の人になにしてんのと話しかけられました。その時は、すわ!フェンスにのぼるなとお叱りに来た球場スタッフか!と思ったのですが、どうにもスタッフの人にしてはラフな服装、ちゃんと話を聞いてみると、どうも彼女はオーストラリアを応援するためにわざわざ台北から来た本日唯一といっていいオーストラリア専属サポーターで、オーストラリアベンチをジロジロニヤニヤ見ている奴がいるので仲間かと思って声をかけたのだそう。やはりこんなカードを見に来る人たちとですので何があって来ているのかお互い気になるのかもしれません、これぞ世界の野球ファン同士の交流とおもわず胸も高まりましたが、かく言う彼女はオーストラリアに留学経験があってオーストラリアの地を第二の母国と考えているからと高尚な理由をお話になられていたため、とてもじゃないですが「単なるミーハーでやってきました!」とかいうこっぱずかしい理由を明かすことが出来ませんでした。



南アフリカのMOSTERT BERTUS君が言っていた通り、野球の国際戦における観客は留学生や企業しているアメリカ圏の人々、アメリカ在住経験のある方々や選手の身内と、どうも絶対数が少なそうな人々で構成されている気がありありと感じられます。もとより日米以外の野球場がとても選手に近い客席であることが多いのもあって、非常に選手とファンの距離が近いというのは国際戦の一つの醍醐味となっていると言っていいでしょう。この日はオーストラリアの国旗を広げる彼女とそのまま共に観戦をしていたのですが、どうもオーストラリアのベンチは僕もオーストラリアサポーターと思ってくださったようで、事あるごとに声をかけてもらったりコアラの人形を客席に投げ込まれたりと、よくよくサービスというかコミュニケーションをとらせてもらえました。なんか妙にノリノリだったKINGMAN BRENDANとかBERG DANIEL含む若手組等オージーファン涎ダラダラものの面子、あと特にPAT KELLYコーチとは試合中何度も意識しちゃって目線そらしちゃう程目線があい、あずきちゃんを見ていたときのような気持ちにさせられました。ここでもらえたコアラはその後打点が上がるごとにこちらに放り込まれ続け、最終的にコンビニの袋に有袋類をつめこんで帰る羽目にまでサービスが膨れ上がりました、皆さんももしオーストラリア戦を観戦するご予定がありましたら是非ベンチ裏でオーストラリアを応援してみてください、コアラの雨が降るぞ!



さてそんなこんなで試合前はゆるーい感じで時間が過ぎていったのですが、やはり試合開始直前には空気が張り詰めていき、試合開始と共にムードは一変しました。スペインの先発はワールドカップでイタリア・メキシコ相手にボッコボコにやられたスペイン3・4番手投手HERNANDEZ DIAZ YOEL、オーストラリア先発は昨年バレンタインにロッテ相手に投げた事もあるWILTSHIRE GREG。この試合主審はキューバの方がやっていたようなのですが、この違う文化圏から来たストライクゾーンに、両国投手はどうにもこうにも苦しめられます。初回スペインはさっくり3者凡退を喫してしまったのですが、その裏のスペインの守備にこの違いは大きく響きました。もとよりこのところ国際戦で初回から大崩れする傾向にあるHERNANDEZ DIAZ YOEL、しっかりとこの試合も制球を崩し、直球は高めに浮き変化球は振ってもらえずで結局この回だけで3失点。ここで崩れてしまった投手を盛りたてる守備や相手打線を焦らせるリリーフと言うカードがスペインにあればよかったのですが、そもそもスペインとオーストラリアではこの遠征に連れてきている人数からして違っています、戦術として使える選手の絶対数にスペインはまだ分がありません。ニ遊間にでてしまうミスと荒れる彼を引っ張るしかない投手事情、2回を過ぎた時点で6失点と試合はすでに捨て試合の様相を呈していました。



皆さんご存知のとおりスペインはカリブ地域からの移民も多く、もちろんのこと彼等はスペイン代表の中でも重要な戦力となっています。しかしスペインはカリブ地域の人々が主体であるからといって、MLBで見られるような大柄であったりとびぬけて俊足であったり、ラテンのノリで野球をやっているというようなチームではありません、むしろ成績だけ見てもらっても分かるとおり、ホームランなど似つかわしくない渋い野球をするチームとさえ言えます。それは簡単に言えば日本人的に見て無理の無い野球と言えるのですが、あまりに脆い部分がよく見られます。例えば今回の相手オーストラリアが守備が脆い理由は、身体能力に頼る部分が大きいプレーであるため、日本のように連係プレーや捕球の形を何千回とやって身体にしみこませ修正される野球から見れば、そつなくこなすという意味では上下の揺れ幅が大きいから、と屁理屈をこねることが出来ます。しかしスペインにでるミスのほぼほとんどは、グラブからこぼれたりはじいたりといった凡ミスである事が多く、何が理由であるかちょっと判断しかねるところがあります。それだけならまぁいいのですが、打球の判断においても、冒険してもいいじゃないか場面で冒険しない場合が多く負け試合と競る試合がはっきり別れたり、あんまりいい表現ではありませんが負け慣れている感がしてなりません。集中力が切れやすいそして諦めやすい、なんていうか感じとしては「そつなくこなせない日本」といった感覚かもしれません。



結局上位から中軸と打つべき人たちが打ち、二番手投手BALBOA MIGUEL JORGEの登板も4回に更に3点追加の9点で試合序盤に試合結果は決定しました。後はコールドかどうかが問題と言うところでしたが、そこは時すでに遅しとなる前にBALBOA MIGUEL JORGEが踏ん張り続け、なんとか9回まで試合を成立させることに成功、スペインのメンバーもとりあえず最低限のノルマは果たせたかな、といった気持ちだったかもしれません。勝ったオーストラリアは藁にもすがる気持ちで投手四人をつぎ込み勝利への執念を見せつけました、メジャーへ選手を送り込むようになって早幾年、いつの間にやら強豪の一角にまで成長したオーストラリアですがそこからの一歩はなかなか踏み出す気配を見せません。WBCではメジャーリーガーの数の違いに阻まれて苦戦、五輪ではメジャー・マイナーリーガーを出せず苦戦続き、オーストラリアの苦悩もひとしおと言ったところでしょうか。そういえばちらっとっていうかふわっと小耳をかすった程度の話なのですが、どうも来年か再来年頃にMLBからの肝いりでオーストラリアのプロリーグが復活する可能性が出てきたんだそうです。もともと米国への就労ビザが足りずに国内に有望選手をあまらしていたオーストラリア、四国リーグに代表選手を派遣するなど選手のプレー環境整備に苦労していたそうなので、どっちかといえばイスラエルリーグのような市場開拓の拠点というより、選手の受け入れ先として性格が強いリーグ復活という事になりそう。まさか本当にアジアリーグオーストラリア参加論まで話が繋がるとは、メジャーと国内で揺れ動くオーストラリアもついに第二の転換期に差し掛かっているのかもしれません。

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posted by shoeless |00:12 | 国際大会 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年03月14日

3月12日世界最終予選2

帰ってきました、ぼちぼちレポートしていきます。

南アフリカ 0-5 メキシコ


今大会もなかなか勝ち星が遠い南アフリカ対なかなか大会盛り上げ役の座から脱することが出来ないメキシコの一戦。今大会は全体を通して、ホストである台湾がスペイン相手に揉めたり韓国相手に接触事故を起こしたり、なにかと波乱の中心にいるため隠れがちになってしまったカードではありましたが、実はその影でメキシコも何かと話題を振りまいていました。初戦カナダ戦において11-15で負けて取材拒否、と思ったら翌日には昨日はゴメンよと快く応対、8チーム中いまいち強さの値踏みがきかない不気味さもあり、本当国際戦になると彼等の話題に事欠きません。プロ野球ファンの皆様の為にもっと親しみやすいところで言うと、現メキシコ代表監督であるホセ・トレンティーノ氏の動向。かつて西武ライオンズで主にオープン戦で活躍した外野手であった彼は、今現在メキシコ代表の監督に就任しており、審判に食って掛かるタイプの監督としてちょっとした注目の的となっています。国際戦でも何度か審判に出て行けと言われていたようですが、今回もしっかりと台湾が揉めている裏で警告を喰らっており、そういう意味でもなかなか目を離せない試合と言えました。ちなみに氏の名誉の為に言っておきますと、本人はファンサービスにも熱心で情熱に溢れる陽気で紳士なメキシカンです、アミーゴ。



南アフリカは若さ溢れる先発MOSTERT BERTUS、対するメキシコはメキシカンリーグで夏冬共に防御率2点台をたたき出したベテランCAMPOS MACHADO。方やメジャーリーグ経験者、方や昨今南アフリカが行ってきたエリート教育の一番手とあって、この試合も南アフリカが押されてしまうのかという風に見えましたが、初回から南アフリカMOSTERT BERTUSが年に似合わない老獪なピッチングを見せ無失点に切り抜けます。対するメキシコも経験溢れるピッチングで初回からバットにかすりさえさせぬ怪投。試合は予想を大きく裏切り、投手戦の様相を見せ始めます。当然その背景には若い投手を支えられる守備があり、特に4番WILLENBURG BRETTとルーキーリーグのPHILLIPS ANTHONYが守るニ遊間、好リードを見せた捕手のWEITZ KARLは国際戦とは思えない落ち着きを見せていました。前述のとおり南アフリカはここ数年でかなり代表の血の入れ替えをしており、現行チームの若さは他を圧倒するものとなっています。24人の代表のうち23歳以下が10名、70年代生まれの選手が2名という徹底振りで、ほぼほとんどの選手が経験豊富とはいえない中でこうした落ち着いた試合展開を見せられたことは、ちょっとした驚きだったように思えます。



守備においても攻撃においても南アフリカは若い、例えるなら高校球児のような姿勢と呼べるかもしれません。試合中の守備連携に声を出すというのはまぁ当たり前の話なんですが、南アフリカ守備陣はことあるごとに俺がとると絶叫、全力感がにじみ出るプレーもかなり多かったように見受けられました。ベンチからの声かけや励ましあいも抜きん出て大きく、年代が近い連中が多いこともあってか仲間意識も高い様、彼等の野球は素晴らしい意味で青く泥臭いといったところなんじゃないかと思います。ただ惜しむべきなのは、彼等が良い意味でも悪い意味でも若いプレイヤー達だった、というところでしょう。初回、二回と確かに点数的には無得点の投手戦ではあったのですが、徐々にタイミングをあわせられてくるMOSTERT BERTUSに対し、CAMPOS MACHADOは面白いようにバットを空振らせていました。球速も140はでていなかった両者でしたが、やはり場数の分だけメキシコのよみが勝っていたという事なのか。3回に失点を喫したMOSTERT BERTUSは4回にも2点を失い6回途中で降板。3失点ならまだ試合を作れる範囲内と言えなくも無いのですが、その頃には若い南アフリカ打線はとっくにCAMPOS MACHADOの手玉に取られ、なす術が無い状態でした。



といっても今大会どうも今ひとつ覇気が無いメキシコ代表も、先日ライバルカナダがコールド勝ちした相手に対し攻めあぐねる様子を見せます。南アフリカのように、出したバットを止められなかったり、計算できない冒険をしてしまったり、同じ攻めにつられてしまったりといった甘さが無いこと、すなわち経験や実力の差で押してはいるのですが、今まで蹴散らしてきた相手に起爆となるきっかけをつかめないでいました。メキシカンリーグから有数の選手を集めてきたはずなのですが、本国で見せる爆発力のあるプレーが見せられなかったメキシコ。おのずと試合展開は閉塞感漂うものになり、じりじりと削られていく南アフリカを見届けるといった表現がぴったりだったんじゃないでしょうか。実はこの試合僕は記者席近く、フィラデルフィア・フィリーズの極東スカウトの近くに座っていたのですが、彼も含めて観客は皆なんとも煮え切らない表情。それどころかこの試合と同時刻、第二会場である斗六球場では台湾対オーストラリア戦がやっており、オッサン達は会場に設置されていたテレビに群がりまくり、フィリーズのスカウトまでもテレビ見てたし、球場より通路のほうが盛り上がってるという摩訶不思議な空気はちょっと文章にしがたいものがありました。



そういやこのフィリーズ極東スカウトが試合中ずっとそわそわしていたので理由を聞いたのですが、どうも彼はオーストラリアの人なんだそうで、裏でボコボコにされていた自国の事をずっと嘆いていたんだとか。ここぞとばかりにオーストラリア代表に選出されなかった阪神のウィリアムスやオクスプリングの事を聞いてみたのですが、「僕はこのチームの事は何にも知らないんだ、ただこの30人はベストな30人のはずだよ」とうまくかわされてしまいました。しかしよく考えるとわざわざベストなと断ったという事はこいつらがベストじゃないと僕が考えていたと即座に判断できたという事ですし…、そもそも僕は彼等について知っているかと聞いただけでここにいない理由なんて…みたいな勘繰りによる適当な疑惑だけでこのブログは支えられています。まぁとは言っても、台湾戦視察に来ていた星野監督ご一行を「誰だっけ星野さんって」と首をかしげていたので、もしかしたら本当に知らなかっただけなのかもしれません、大丈夫か極東スカウト。



試合はその後もCAMPOS MACHADOがまさに打者を翻弄する投球を続け、8回を終わってなんと2安打の18三振と言う圧巻なピッチングでメキシコ勝利。一方の南アフリカは無四球でバットに当てることもままならずと完全に勢いが空振りし、若さを露呈する良い例となってしまいました。メキシコは今大会、初戦でカナダにやられてから調子が出ないようですが、やはり面白い野球をする面白い存在です。大物を食い小物に隙を与えるその戦いっぷりは、国際戦においていつも波乱を巻き起こす中心にいることからも明らかでしょう、徐々に他国も追い上げてはきていますがやっぱりメキシコは欠かせない、という事を改めて実感したようなゲームでした。歴史の積み重ねのある国は、やっぱり強さが底知れないです。
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posted by shoeless |23:28 | 国際大会 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年03月13日

3月12日世界最終予選

我来台湾的目的是看棒球

3月12日、空港から台中へのアクセスに悩まされ、英語がまったく通じないアウェーの中、バスも鉄道もないアクセス状況の球場へ向かわなくてはならない。幾多の障害を乗り越え、ついに僕は今、五輪野球競技世界最終予選が行われるここ台湾インターコンチネンタル球場へ到着しました。ここに来るまで一体どれほどのお涙頂戴イベントがあったことか、本来ならそのイベントの日記のみで普段のごとくわんさか書くところですが、「久しぶりに更新したと思ったら旅好きのOLのブログに」みたいになるとあれなので、大人しくレポートだけ書いて終わりにしようと思います。自重。



まぁでも上の情報もあながちレポートに関係ない話ではありません。幾多の困難の中には、上にあるとおり球場へのアクセスの問題があったからです。今回の大会の舞台の一つ台中洲際棒球場、日本名「インターコンチネンタル野球場」は主に国際戦で使用される、台湾でも有数の奇麗な球場です。コンビニからお店、カフェやらマクドナルドもあり、日本の総合施設的な野球場とイメージは近いかもしれません、芝生の手入れも行き届いており外野席や電光掲示板も完備、流石は台湾が誇る球場といったところでしょう。しかし台中市にフランチャイズを構える興農ブルズは別に球場を持っており、いまだプロ使用の球場ではない事が理由だと思うのですが、球場へのアクセスがあまりよくありません。まぁ野球場なんて大体土地の問題で郊外に立てるもんですが、それにしたって最寄のバス停、駅、ともに無し、観光客はほぼタクシーを使用しているんじゃないかと思います。どこを台中中心部と言うかは難しいところですが、台中のデパートSOGOからは20分程で到着できます。今からでも来るよ!という方は参考にしてみてください。



そんな事もあって台湾での注目は非常に気になるところだったのですが、いざ来てみればスポーツニュースはほぼ最終予選一色、空港から広告の幕をデデーンとたらしビラもありまくり、台湾戦は連日超満員でチケットは完売御礼、これならば十分、「今台湾は最終予選に注目が集まっている」と言っても良いでしょう。昨晩のニュースによれば台湾VS韓国戦のチケットは値上がりしまくって今じゃ4倍の値が付くとも言われており、正直僕もうかうかしていられないじょうきょうになってきました、景気がいいようで喜んでいいんだか悪いんだか。ホテルの台湾の人たちからチケットは手に入らないとさんざ脅されていたような状況に、ダフ屋にぼられたらどうしようとびくびくしていたのですが、まぁそれは主に台湾戦周りの話だったようで、いざ球場に行ってみればびっくりするぐらいのほんわかムードで当日券も簡単に手に入れれました、ガラガラとまでは言いませんが、観客も多くはありません。ちなみにチケットの値段は300台湾ドルから500台湾ドル、ヨーロッパ選手権とほぼ同じ、誰が決めてるんだろ。



ドイツ 1-12 韓国

ドイツの先発はナショナルチーム史上最速の男とコーチからお墨付きとなった快速投手HENKENJOHANN TIM、対する韓国の先発はかつては韓国球界ビッグ3の一人と呼ばれた軟投派SON MIN HAN、正反対の二人の投げ合いとなった試合は韓国応援団のおっさんのビックリするぐらい美しい国家斉唱で始まりました。ドイツは初回からSON MIN HANのひとをおちょくったような怪投に操られ、あっというまに出鼻をくじかれます。もともと大きく振りぬくタイプの多いドイツは変化球にスッコスコにやられる印象があったのですが、それにしたってSON MIN HANの最高球速は130中盤、ヨーロッパ予選であれだけ打ってきた球だというのにドイツは手も足も出ません。そんなすべりだしのベテランSON MIN HANと対照的に、HENKENJOHANN TIMは初回から韓国打線に苦しまされます。自慢の直球の速球が定まらず、キャッチャーがおっつけとりになる場面もしばしば、そんな彼をオールスターの韓国打線は逃しませんでした。WBCで見せた機動力は健在のようで、初回からどんどんと揺さぶりをかけに来ます。一度ランナーを気にしだしてしまったが最後、HENKENJOHANN TIMは徐々に緻密さを失い、牽制球でさえ暴投に仕掛けたあげくミスから進塁を許し、早々と2点を失う渋い立ち上がりとなってしまいました。



SON MIN HANとHENKENJOHANN TIMで何が違ったのか、それは一概にはこれと断定はできませんが、こうやって改めて考えてみるとドイツの打線全体からはひとつのテーマめいたものがみえてきます。それは端的にボールカウントへの意識が積極的ではないという事と言えるでしょうか、気のせいかもしれませんが、ドイツの打線、チーム全体から、振って塁に出たいという精神が感じられたような気がしたのです。野球がボール打つべきゲームなのか選ぶべきゲームなのか、どちらの精神が正しいかは今は考えませんが、一例としてこの試合全体の打者のフォアボール数をだしてみますと、韓国7に対しドイツはたったの1、両国投手陣の制球の差を差し引いてもドイツ打線の四球に対する消極的さが伺えるかと思います。基本的にカウントを悪くしてからの勝負が多く、出塁してもなかなか後が続かない展開。この試合もまたその例には漏れず、2回には5番LUTZ DONALDによってホームランは出ましたが、やはりソロホームランで、その上2球連続ファウルで追い込まれた後からの球でした。振りは良いのに当たらない、当てられるのに続かない、SON MIN HANの投球はドイツ守備陣のリズムをも蝕んでいきます。



以前ドイツは我々の想像よりか大味でアメリカ的な野球をすると言った事がありましたが、一つ一つのプレーで見たとき、ドイツの選手は守備にそこまでの難があるわけではありません。事実ここまで5試合のエラー数も合計3。所謂堅実で細かい訳ではないですが、練習においてもほぼほとんどの実践においても、ジャッグルやトンネル落球等のミスが目立つチームではないのです。そんなドイツがこの状況である理由の一つには、やはり単純な捕球云々以外の部分のあやうさが背景にあるのかもしれません。上記の通り韓国打線の走塁に神経をとがらせていたバッテリーの焦りが、することによって傷口を広がかねない危なっかしい牽制を呼び、2連続での暴投を呼びます。両者ともエラーではないですが確実にミスと呼べる代物だった事は間違いなく、焦りはそんなプレーと共に伝染していきます。連携ミスで走者を予定の一つ先の塁へ進めさせ、判断ミスで走者を生かし、ピッチャーゴロを落としながらも完成させる様はエラーのつかない守備難の代名詞とも言えるでしょう。試合中ピッチャーゴロを投手と捕手がぶつかりかけて内野安打にしてしまった場面がありましたが、あの場面こそ今のドイツの「打ち取れる力を持ちながらあと一歩うまくいかない」状態の最たるものだったような気もしました。



2回で5失点、4回には一挙6点を失ったドイツはそのまま復活することなく7回コールド負け。オールスター陣容の韓国が強すぎたのか、ドイツが試合をあっさり捨てたのか、幾つか疑問が試合が残るもののなかなか面白い試合内容でした、まぁしいて言えば二国共に対照的な国だったと言えるかもしれません。最初に述べた二人のピッチャーが140後半と130中盤と言う事も一つそうですし、会場を睨み続けてた韓国ベンチと台湾バナナをむさぼっていたドイツベンチというのもそう。そういえばドイツベンチで思い出したのですが、試合中、急にドイツベンチが「ウオオオオオーン」と唸りを上げた事がありました。あんまり突然に発作のごとく唸りだしたのであっけにとられる暇もなく「あれはそういうもんだよね、うん」と納得してしまっていたのですが、試合後ようやく理由が分かりました。ドイツの背番号12番、wulfさんが打席に立っていたから、多分もじりで遠吠えしていたんじゃないかと思います。みなさんも今後ドイツ戦を見る機会があれば是非注意してみてください、吠えてるから。まぁトップをひた走る韓国と棚ボタで出場枠を得たドイツでは注目度が違う、というのも仕方の無い話かもしれませんが、これら違いはそういう部分の違いと言う事なのでしょう。



報道陣ももちろんのこと両国間で差はありましたが、入館許可書を得て球場入りしている人たちもかなり韓国がお目当て、という感じがしました。報道の人たちから漏れ聞いた話によると、日本からは中日スカウトと横浜スカウト、メジャーからはフィリーズやジャイアンツの極東担当スカウトが来ていたようで、現場最先端でうずまく大人の仕事の臭いを感じずにはいられません。それ以外のところで言えば、韓国で野球を取材していらっしゃっている室井さん(当ブログにリンクがあります)やNHK取材陣、日本代表の参謀といわれている三宅スコアラーも来場。そんなビッグネームの中で僕一人ボケーっと野球を見れたこと、僕、一生忘れないからね!



南アフリカ戦の日記についてですが、今書いていた文が回線の不調でさっくりお釈迦となりました。明日以降にアップします。




kyujo


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posted by shoeless |01:28 | 国際大会 | コメント(1) | トラックバック(2)
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2008年03月07日

それでは

台湾の最終予選でお会いしましょう。僕も途中参加で台湾に向かいます。

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posted by shoeless |02:24 | 特別企画 | コメント(3) | トラックバック(0)
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