2007年10月31日
28日、統一ライオンズが台湾シリーズを制覇し、今季の台湾リーグの全日程が終了しました。これまで二年連続プレーオフ出場、前期リーグと後期リーグ両方を一勝差で頂点に立ち損ねている「一番に慣れない強豪」統一ライオンズだけに今回の勝利は喜びもひとしおでしょう。前期後期制をとっている台湾野球リーグでは、シリーズ進出球団は前期後期リーグの優勝球団に全体成績を勘案され選ばれます。シーズン全部を通せば一番勝ち星を挙げている統一ですが、前期は誠泰に、後期はLa newに一敗差で破れ共に二位となりプレーオフを勝たなければいけない身となっていました。前期リーグも三球団入り乱れての大混戦に必死に喰らいついていたのですがあと一歩で競り負け、後期リーグもLa newとのシーズン最後までの大接戦に競り負け頂点を逃し、「一番になれない強豪」というのはほぼ統一のチームカラーとさえ言っていいほどでした。それがリーグ後半の勢いをそのままにプレーオフを圧勝し、シリーズをあと一歩の差でLa newに競り勝つ名試合を見せるとは、もしかしたら、これはアジアシリーズのほうもひょっとするかもしれません。
結果はこんな感じです、参考にどうぞ。
1 統一獅 58 1 41
2 La new熊 58 0 42
3 兄弟象 49 1 50
4 中信鯨 46 2 52
5 誠泰Cobras 44 1 55
6 興農牛 42 1 57
今から考えれば、前後期共に統一が競り負けたことは、結果に大きくすることでした。後期負けたLa newがシリーズに直接出場したことで間隔があき試合感覚が鈍った、と考えるのは多少無茶があるかもしれませんが、統一にとっては試合感覚と勢いを保ち続けられた事は勝ちの大きな要因となったはずでしょう。普通はプレーオフを戦ってくる球団にはそれ相応のリスクや疲労があるため、それと相殺と考えるのが当たり前なのですが、これまた運のいい事に前期彼らが競り負けた相手は誠泰という球団でした。誠泰はオフに身売りで揉め、二年連続で主力を日本に流出させたこともあって投手陣がどんぞこにあります。前期は圧倒的な打率と勢いで投手陣を補ってきましたが、もともと実績がある選手達が多いチームでもない為限界もあったのでしょう、後半戦は投打の狂いに歯止めが利かずぶっちぎりの最下位転落、総合でも五位の勢いのまるで無い状態でした。しかし前期優勝を果たしていることは事実ですのでプレーオフには出てきます、試合感覚を鈍らしたくない、頂点を取るには勢いが必要、そんな統一にとって誠泰とのプレーオフはシリーズへの弾みと言えました。
実際誠泰とのプレーオフを三戦圧勝で勢いに乗った統一ですが、もとからチーム事情を考えてもこうした場は必要でした。今年の統一を表すと、三割を超える打線と安定した先発陣による「主軸が打って先発が抑える」チームと言えました。本塁打王をとった三番布雷に最多安打となった四番高國慶、台湾のエース藩威倫、最優秀防御率の彼得。先発が計算でき、打線には中核を打てる選手がいる、つまり統一のここにいたる不自然な勝負弱さはそれ以外、特にリリーフ陣の薄さにあると言えます。この手のチームが短期決戦でよくやる展開として考えられるのが、「主軸が執拗な外角攻めにあい打線沈黙、先発が苦しい試合を強いられるも、流れを変えられる選手がいない」というもの。例えとしてあまりいいとは思えないのですが、ちょっと前のホークスなんかが似たような感じだったんじゃないでしょうか、松中が止まり、先発投手が守りきれなくなるといったあんな感じ。その上相手は台湾代表級の打線を誇るLa new、点を守り抜くとかぬるい事言ってるばあいじゃありません、勝つためには先発を打ち崩す勢いが必要だったという事に反対される方もいないでしょう。
逆の視点であるLa newの視点から見てもそれは同じです。台湾一の巧打者林智勝に出戻りマイナーリーガー陳金鋒、打線は一流選手ばかり。しかし投手陣に目を向けてみると、昨年の優勝の動力源となったウー・スヨはロッテへ、ケニー・レイボーンは韓国SKへ流出してしまい先発陣はガッタガタ、今年補強で入った先発の柱であるラスはとっくにアメリカに帰っており、まともに計算できる先発投手がほとんどいない状態でした。リリーフ陣はクローザーのマック鈴木を筆頭に駒が揃っており、言ってみれば統一とは逆の状態。La newにしてみればプレーオフをしていないアドバンテージは投手陣が休んでいることですので、是が非でも統一投手陣を削り脆い部分を叩きたかったんじゃないかと思います。後出しになると脆い統一と後出しに強いLa new、接戦に強いであろうLa newと打撃戦にもつれ込みたい統一。「勢いで一気に畳み掛けたい」統一に対し、「粘って逃げ切りたい」La newという構図は、まさに挑戦者統一とディフェンディングチャンピオンLa newという構図そのままだったように感じました。
さて実際のシリーズはと言うと、ズバリLa newの敗因は、サイドキックの活躍という部分につきるでしょう。もっと簡単に言えば、上に上げた人たちがあんまり活躍しなかったという事です、もーっと簡単に言うと、僕の予想は何も当たっていなかったという事です、事ですじゃないよバーカバーカ!統一の三番四番コンビは本塁打王布雷は六戦目まで本塁打無し、四番高國慶は四戦目の満塁本塁打以外は地味な活躍と予想通り警戒されていたようなのですが、僕の言ったとおりならば沈黙するはずの打線はまぁボコスカ打ってくれました。先発投手陣も台湾のエース藩威倫は肩の故障もあって悔いの残る無勝、最優秀防御率の彼得は立ち上がり安定せず投手戦にはならず、予想通りにならないから野球は面白いのですがここまで外れるとさみしくなります。まぁそれも先に述べたとおり他の人たちが名立たる名投手を打って名打者を抑えたからこそ、今年の台湾シリーズは七戦目までもつれ込んだその混戦っぷり通り、混沌とした戦いでした。
結果はこんな感じ。
獅10-02熊
獅07-04熊
熊07-06獅
熊04-11獅
熊08-05獅
獅05-06熊
獅04-02熊
まず第一戦目、その後の統一優勢の立役者となった楊松弦、先発してくるなんて思われていなかった選手が活躍したのを皮切りに、二戦目ニ本塁打の二番二年目藩武雄、今シリーズマック鈴木を打ちまくった劉芙豪と本当に日替わりでヒーローが出たことはまさに圧巻でした。しかしやはり一番の立役者となると、シリーズMVPにも選ばれた先発費古洛でしょう。当初予想されていた先発投手陣残り二人の分を補う三勝を上げる大車輪の活躍、三番四番エースにタイトル保持者を崩してもまだその先が出てくる統一はやはり勢いをもっていて、La newはこの費古洛が持つ勢いを止められなかったことが結果的に致命傷となりました。投手事情もあって踏ん張らなければならないマウンドでしたし、話によればシリーズ途中に体調を崩し医者にかかったとさえ言われています、その上中三日の登板、たまったもんじゃありません。実際数字として悪い内容は出ていませんが、投球内容としての彼のピッチングはそうそういいものではありませんでした。被安打をとっても投球数をとっても彼の苦しんでいたさまは明らか、今回の統一のシリーズは、彼の背中にある炎上をいつもあと一歩で凌ぎきった、そんな展開でした。
あと一歩が足りないと言われ、頂点を逃し続け、そのあと一歩をついに手に入れた統一ライオンズ、ついに彼らはアジアの頂点を決める舞台アジアシリーズへと駒を進めました。欠けたピースはいつも自分達の中にある、まだまだ統一は勢いを失ってはいません。遅ればせながら統一ファンの皆さん、優勝おめでとうございます、いらっしゃいませ、ようこそ東京へ!
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2007年10月29日
さっそくですが皆さんに問題です、IBAFワールドカップ初代優勝国は何年のどこの国でしょうか、ヒントは野球創設。はい正解は1938年のイギリス大会によるイギリスの優勝。イギリスによって形作られアメリカによって育まれた野球は、今から70年前にアメリカとイギリスとの二国対抗戦と言う形で国際戦の幕を開けました。それからすぐ強国キューバが加わり、ワールドカップはイギリスから当時から野球の国際戦に熱心であったラテンアメリカの国々へ本拠地を移動。移動の足が今と比べてまだ発達していない当時と言う事もあって、始めの頃のワールドカップは、参加国中南米の国だけと言うあんまりワールドっぽくない大会でした。当時の常連の顔ぶれを見るとエルサルバドルにコスタリカ、ホンジュラスにグアテマラ蘭領アンティルと、いまじゃなかなかお目にかかれない中南米の国がわんさか。産まれ故郷を離れた遠く異国の地ですくすくと育っていたワールドカップ、そこにもといた欧州勢が戻ってくるのは生まれてからざっと30年後の1970年、コロンビア大会の時でした。
1970年以降行われていくこととなる野球の国際スポーツ化及び五輪への野球売り込み、その為には世界中の地域に枠を与えて新の世界大会となる事は必須条件だったという事でしょうか。この大会で欧州代表としてでてきたのは、その後30年間ヨーロッパの頂点に立ち続ける二国となるイタリアとオランダ。欧州勢にとってのスタートラインとなったこの大会で10位と12位という底辺からのスタートを切った二国は、ここから、長きに渡る国際野球でのなりあがり争いを始めることとなりました。戦いの結果両国が欧州勢として残した成績は最高順位4位、やっとこせ実力でメダル争いに絡み始めた感がある欧州も、いまだメダルを手に入れるには至っていません。理由は簡単、中南米が上位で潰しあうのに対し、欧州勢は下位で食いつぶしあうから。下手な鉄砲という訳ではないですが、やはりもう少し競争相手となる国がいなくては欧州としてこれ以上の結果は望むのは苦しいでしょう。欧州が野球の世界でぐんと存在感を増す為にも、今現在の欧州の野球競争が活性化されていくためにも、やはりあと一カ国ぐらい競争相手が必要なはずなのです。
アジアならば日本・韓国・台湾がそれにあたるかもしれません。しかし実際に、欧州内でトップ2国に噛み付ける可能性を持ったような三番手と考えてみると、なかなか候補を挙げる事はできません。いや魅力的な国はいっぱいある事はあるのですが、いざイタリアオランダの二強とガチンコで渡り合っていける程まで成長するかと言うと、どこの国もなかなか選ぶには難があります。スペインは移民さんたちによる選手補強といい代表の実績といい欧州三位っぽい感じはするのですが、如何せん競技人口がそんなに多くありません。逆に競技人口で勝るドイツやフランスに分があるのかと言われるとこれまた微妙な話ですし…単純に今現在の結果で言うと欧州三強はオランダ・スペイン・イギリスですけれど…イギリスがオランダイタリアに噛み付く存在になるかといわれるとまたなんとも答え辛いビミョーなところで…。このブログではよくチェコをいいよと言ったりしているのですが…チェコは参加姿勢とかが頑張ってそうと言うだけの話であって…三番手になれるかといわれると代表戦ではまだなんの実績も出てないし…というかこのあいだとか最下位処分だし…。
猛省…っ!あんまり愚痴愚痴やっているとブログが福本信行先生原作かと思われるのでここあたりでやめておきまして、歴史的に見たとき欧州ナンバースリーはどこの国なのかというのを簡単かつ一面的に独断と偏見で決めるため、歴代ワールドカップの中から欧州勢の成績だけを抽出してみました。ちなみに73年大会が二回あるのはその当時組織が分割していたからです、そんな時代もありました。年代、三カ国数、順位と国名の順番です、最近こんなんばっかり!
70 12 10イタリア 12オランダ
71 10 8イタリア
72 16 15イタリア 16ドイツ
73 08 8オランダ
73 11 11ドイツ
74 09 4イタリア
76 11 11オランダ
78 11 6イタリア 7オランダ 11ベルギー
80 12 6イタリア 12オランダ
82 10 6オランダ 10イタリア
84 13 11イタリア 13オランダ
86 12 6イタリア 9オランダ 12ベルギー
88 12 9イタリア 10オランダ 12スペイン
90 12 9オランダ 10イタリア
94 16 7イタリア 10オランダ 15スウェーデン 16フランス
98 16 4イタリア 6オランダ 14スペイン 16ロシア
01 16 7オランダ A6イタリア A8フランス B7ロシア
03 15 A6イタリア A7ロシア B5オランダ B8フランス
05 18 4オランダ A8スウェーデン B7スペイン B8チェコ
こうして見ると今現在ではやはりスペインか、フランスか、ロシアっぽいですね。
しかしながらこの表を見てもらえば分かるとおり、今現在三番手に上げられている国々はどこも過去の大会には出場を果たしてはいません。彼らが強くなったのか昔良かった国が廃れたのかは、数字だけを見るしかない僕達には知る由もありませんが、野球では新興国呼ばわりされる事の多い欧州にあっても彼らはまだ新興国の部類に入ります。では一体彼らが競りあがる前欧州の舞台で三番手を担っていたのはどこの国だったのか、構成上もうモロバレですが、70年代から90年代前にかけて、その位置にはベルギーという国が座っていました。オランダの南に位置するベルギーは人口一千万人ほどの王国で、世界的にはお菓子の加工業などで有名な国です。北部のフランデレン地域は平野が広がっているのに対し南部のワロン地域はアルデンヌ高地を中心に丘陵地帯が多いという地域的理由、裕福なお国柄ながら深刻な経済格差が主に南北間で見られる経済的理由、オランダ語を話す北部に対しフランス語を話す南部と言語的理由、ありとあらゆる理由で南北の仲が悪いことも有名っちゃ有名かもしれません。
そんなベルギーに野球連盟が設立されたのが1936年、ヨーロッパ野球連盟設立時のメンバーであるベルギーの野球の歴史は実はオランダよりも長いものとなっています。1947年からリーグ戦を行い、1970年代80年代と二回の欧州開催のワールドカップにて欧州三番手として出場も果たしたベルギー、もちろん最下位と言う結果ではありましたが、その当時はそれだけの力を持っていました。しかし90年代の野球競技五輪参加による競争によって存在感が薄れてきたベルギーは、その後競技人口を多く集められる大国や海外から選手を呼び寄せられる国々との競争に勝てなかったか徐々に衰退。ベルギーでも80年代終盤になって今現在一線級で活躍するクラブが多く誕生したり、最近ではオランダリーグにエースが挑戦などという事もあったらしいのですが、今現在は競技人口ニ~三千人規模で国内に100程度のクラブを抱え、一部リーグではセミプロ的な活動が見られる、といった程度にとどまっています。ベルギーリーグ自体の実力を説明することは出来ないのですが、優勝チームの実力はと言うと、ヨーロピアンカップの予選でフィンランドやポルトガル、スイス、スウェーデンあたりをボコボコに出来る程度の実力です、全然分からないね。
そんなベルギーリーグの今年の最終順位は
Royals Greys 24-4
K. Mortsel Stars Nasscorp 20-8
Brasschaat Braves 18-10
Pioneers Hoboken 16-12
Namur Angels 10-18
Borgerhout Squirrels 10-18
Brussels Kangaroos 8-20
Antwerp Eagles 6-22
そしてプレイオフは
Semi-Finals (best-of-three):
Royal Greys - Pioneers Hoboken 2-0 (4-0, 8-0)
K. Mortsel Stars Nasscorp - Brasschaat Braves 2-1 (8-1, 7-9, 5-2)
Finals (best-of-five)
Royal Greys - K. Mortsel Stars Nasscorp 3-1 (3-2, 10-6, 2-6, 7-6)
で優勝はRoyal Greysに決定。一昔前まではBrasschaat Bravesというチームが毎年のように優勝を繰り返していたベルギーリーグなのですが、ここ数年はそのまた昔優勝を繰り返していた経験のあるRoyal Greys、古豪とそのまたもっと古豪の戦いと言うとわかりやすいかもしれません。このリーグを面白く見るポイントとしては、事と場合によっては非常に不謹慎な話となりますが、やはり南部と北部間でのせめぎあいでしょう。実はこのリーグ、クラブの管轄が南部と北部の二つに分かれています、もしかしたら上記に話したような政治的背景があってのことなのかもしれませんが、ホームページすら単独で持っています。論点を南北に絞ってみると、今年はプレイオフに残った4球団のうち3球団が北部のチームで、南部のチームはBrasschaat Bravesのみだったもののセミファイナルで敗退。90年代から長らく続いてきたBrasschaat Bravesの一強時代、その前にはRoyal Greysの一強時代と、その頂点を長く揺るがしあい、このリーグは他のリーグにはなかなか見られない程上手い具合に競争が行われているのです。
ベルギーは、今現在古豪と言う評価を受けています。古豪という言葉は聞こえはいいですが、単に言って昔は良かったねという慰みに過ぎません。五輪と言う大義名分とともに強化を繰り返してきた各国の、その波に飲まれてきたベルギーは、数字だけ見ていれば確かに置いてきぼりにされてしまった古豪でしょう。しかしベルギーは単に衰退するだけの古豪ではありません、衰退して消えて行った様な古豪とは違う、我々が見なくなった後だって歩みをやめなかった強豪でした。ベルギーは2000年代に突入しても新規球団やリニューアルが行われます、細々ながらであったとしても1950年代から今に続くまでここまでちゃんと競争が行われているリーグ、欧州広しといえどそうそうは見当たりません。
欧州三番手がどこかという問いかけは非常に汚いものです、何をもってかで尺度が変わるような質問はスポーツの世界に溢れすぎていて、そしていつも答えは出ません。競技人口、成績、多くの尺度はありますが、そのほとんどは意外と簡単に変わります。例えば野球連盟が五輪をきっかけに本格的に動きだしたように、海外選手の補強で強さががらりと変わるように、そういう数字は大きな事があればすぐ吹き飛んでしまう数字なのです。
そういえばこの日記を書くにあたって、以前TIMEでこんな記事を見つけたのを思い出しました。
http://www.time.com/time/magazine/article/0,9171,1659737,00.html
米国の4大スポーツもコンテンツが楽に配信できる時代に、どんどんと海外進出を始めていっています。時代は大昔のように遠くの地で行う大会には参加しないという時とは変わりました、インフラや市場が整った欧州はMLBにとっても魅惑の土地でしょう。これを機に欧州での競技人口も増えてくれるかもしれません。しかしそれには、いままでの多くの経験からくる、苦い想像もついてまといます。何か大きなショックで物事が変わったとき、それは言ってみれば川の上流に岩をおいたような状態です。岩が流れればすぐに戻るような、大規模だけどそんなに深くない、目に見えるだけの場合がほとんどなのです。そしてほとんどの場合において、大きなショックのあと残された小さな変化はそこに淀みだけを残して去っていきます。
五輪が消えた現在は、ここで出すのも苦しいほどにいい例かもしれません。五輪と言う川の上流にあった大岩が流れ落ち、川の流れは徐々に元に戻ろうとしています、そこに運河を作って代用しようとするもの、大岩を戻して固定しようとするもの、たくさんいますが現状の見通しはどれも明るくありません。ベルギーを例えるなら、源流から勝手に流れを分かち川と平行していた、そんな存在でしょう、水は少ないかもしれないがその流れが途絶える可能性は低い。ベルギーは三番手になって欲しい国であって、三番手になってしまうような事態は困る国、そんな状態で野球を続けています。
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posted by shoeless |04:17 |
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2007年10月26日
台湾ワールドカップの事について全日本野球会議サイト上でなんの音沙汰も無いよ、という日記を書いたのが22日の朝なのですが、なんとその日の夕方にカウンターパンチのように台湾ワールドカップについての更新がなされました。単なる偶然だよね、じゃなきゃ怖いよ、怖すぎるよ。
http://www.japan-baseball.jp/news/news_0193a.html
日程や要綱と一緒に展望も書いてあるのですが、ワールドカップスペインやオーストラリアなどの最終予選組がベストメンバーを変遷してくる可能性が高い事等は感じていましたが、まさかアメリカがトップマイナーリーガー編成で来る気とは。流石はプロ、情報網が半端じゃありません、素人解説が真っ向から捻り潰された形です、皆さん是非御一読ください。まぁとりあえず記事によれば10月末に代表候補も発表されるようですし、これでようやくファンが自分オールスター代表候補考えたり代表候補を見てブーブー言ったりできる準備ができたという事でしょう。
こういう代表戦の楽しさは、ファンにしてみればやはり「オールスター」という部分にあります。日本中から代表候補を選んできてこれがベストとか言い張りあったり、調子に乗って野球分かってねーなとか偉そうな事言っちゃったり。まぁそんな事言ってられるのもなーんの責任もファンだからこそで、実際選択の権利なんか与えられたら嫌でたまらないはずでしょう。日本はまだ国内リーグに戦力は山のようにあるのにそんな想像が出来てしまうのですから、この時期の海外の国々なんてそりゃもう選手選考に煮詰まっているんじゃないかと想像してしまいます。WBCの時が非常に分かり易い例でしたが、地域によって実力格差の激しい野球では、強国と競り合っていくために代表を「補強」する事が通例。野球強国に住んでいる自国籍人や野球の盛んな地域の領土の選手達を呼んできたり、野球がそんなに強くない国々にとっては、代表選考は本当に世界中規模での人探しをやらされているようなものなのです。
昔のプロレスじゃありませんが、長らく見ていても「誰こいつ?」という得体の知れない選手が選出されることは少なくありません。最近の例で言うと前回スペインを訪れた時のイギリス代表なんかがいい例でした。得意げな顔して現地行ったら全然見たこともねー奴がプレーしていた時のあの衝撃、イギリスはヨーロッパチャンピオンシップに向けて、本当に世界中から選手をかき集めてきていたのです。出自だけ見てもカナダ系、アメリカ系、オーストラリア系と様々ですが、プレーしているリーグとなるとアメリカ・カナダの独立リーグから大学リーグ、オランダ・フランス・ドイツ・ポルトガルとアストロ球団並の運命の巡り合わせ。中には現役ハーバード大学の学生とかクロアチアリーグの猛者とか、なんだかどういう選考基準だったのかは分かりませんが、漫画のような集団であったという事だけは間違いありません。
こうして漫画みたいな代表が出来上がっていることは、それそのまま野球の世界でこの方法が最も簡単な強化の方法と認められていること、そしてそれはすなわちそういったコネクションを多く持っている国の優位性を物語ることとなっていると言ってもいいでしょう。こうして世界中から選手をかき集めることを余儀なくされている国がいる中、もし仮に簡単にそれを得ることが出来るのならそこに差は大きな溝ができるという事。それが全てとは流石に言いませんが、くしくも欧州野球の現実は東欧よか西欧の方が強く、中年米移民が多いスペインがフランスに競り勝ち、中南米に領土を持つオランダがイタリアを圧倒しつつあります。系列的に海外に自国ルーツの人々が多く、より野球が盛んな地域により多く、最終的には野球が盛んな地域に領土を持っている事という風に、御丁寧に順序までつけて現実が示してしまっているのです。
さて、もうこのあたりで皆さん「そんなうまくいってたまるか馬鹿、中南米に領土もってたって弱い国あるわ」と思っていただけているんじゃないかと思いますが、実際その通りでこれからこの法則の例外となる事例を出して急速にオチへ向かっていきます。しかしそうなると疑問なのは「何故反対例を出せるのか」という事。もちろん僕の考えでしかありませんが、その答えは実はそう難しいことではありません、上に書いてあることぜーんぶ嘘だからです。嘘と言うと語弊があるかブログやってる意味無いか、もっと厳密に言うと「結果と原因が逆転している」からということ。西欧諸国が中南米に入植したのは野球誕生よりも随分と前、中南米には野球が強い国が多く犇いていますが、当たり前の話で最初から強かったわけではありません。二つの事をあわせて考えられるのは、今現在野球強国として残っている中南米の地域は、その当時から野球がのびる環境があったという事。逆に言えば今現在野球が弱い地域には、それが伸びないなんらかの要因があったという事でしょう。
一面から物を見ただけで事象の起承転結を想像できるとは思えませんが、ここで一つ例を挙げてみましょう。今現在中南米にあるヨーロッパ領土で野球人気が無い地域、英国領バージン諸島なんかが分かり易い例じゃないかと思います。中南米に位置しながら今回のイギリス代表候補にも全然選手が選出されなかった英国領バージン、そうした部分でも分かるとおり、この地域は野球においてはこれといった人気もなく、代表どころか活動すら見られない地域となっています。プエルトリコやアメリカ等野球強国にも立地的に近いのですが、西側に位置する米国領バージンや蘭領キュラソーと比べると後塵をむしろ拝せないレベルまで差がついてしまっていると言っていいでしょう。そもそも人口が二万人程度しかいない地域なのですが、それでもなお隣のアメリカ領バージンと比べれば大きく違う。違うことはただ一つ、統治している文化圏。英国領バージン諸島が今日英国の野球シーンにおいてオランダにおけるアンティル諸島のような役割をはたせていない要因は、そもそも英国領だったという背景が大きく影響していると見て間違い無いんじゃないでしょうか。
スポーツを語る上ででこうした話をするのは決して気持ちのいい話ではありませんが、人口が一定しか無い以上、各スポーツはお互いに競技人口と言う限られたパイを奪い合う立場にいます。アメリカ文化とイギリス文化のせめぎ合いのど真ん中ともいえる英領バージン諸島はクリケットやバスケットなど人気スポーツが多く、サッカーでさえその総競技人口は多く見積もって千人越えといったところと言われている状況、入ってくるニュースさえも野球は女子スポーツとして確立しているソフトに負ける程のパイしか持ててはいません。アメリカに近い影響もあってリーグなども行われているのですが、メインは春先から行われる全クラブ対抗のリトルリーグ戦と言え、成人による野球リーグの話は情報すら聞いた事がありません。単なる僕の調べ残しと言うなら杞憂なのですが、成人によるリーグが無いという事はすなわち、大成しつつあった子供は皆やめるか海外へ流出してしまっているという事。といって大人になった時目指す先が簡単にあるかと言うと、遠きメジャーや組まれることの無い現地代表とそうそう簡単でもありません。
2006年、英領バージン諸島内のリトルリーグに参加していたチームは総数22。総勢数百人のなかから、この年彼らリトルリーグはリトルリーグワールドシリーズカリブ予選への代表団派遣を果たしました。まぁリトルとは言え激戦区のカリブ地区とあって強豪ベネズエラやキュラソーにもまれて結果は4戦全敗、結果は全敗ではありましたが、これこそこの土地で子供たちが細々ながらも野球をやっている理由なのでしょう。これだけで成人となって続けられないスポーツと言うのはそれこそ原因と結果のはき違いでしょうが、この島々の野球は、大人になるとぱったり情報が聞かれない、目指すべき先も簡単には見当たらない状況が続いています。そんな中、僕たちが想像出来る範囲内でかろうじて「彼らが大人になっても野球やっていける理由」としてあげられる目標、それこそが今現在スポーツの世界、特に実力格差の激しい団体スポーツで行われている「代表補強」でした。
世界中に人々が簡単に行き交いできる時代が到来してもう数十年、スポーツの代表も人種は交錯し、ラグビーや野球などに至っては本当に軽いつながりで国家代表に選ばれることも少なくありません。しかしチャンスが増えるのと同時に、あやふやなところには批判も生まれます。WBCに対するアメリカ人とアメリカ人の代表戦と言う批判、ラグビー国際戦の代表選出のファジーさへの懸念、そして果たしてそれを代表と認めていいのかという考え、どれもアイデンティティーという事を考えると難しい問題でしょう。蘭領アンティル諸島にしても本来は属している連盟によって選手が派遣されるべきだとは言えるのですが、口ではいえても実際そこにあるのは道義上の問題だけで、現実仮に分化したとしてもデメリットの方が多い事は容易に想像できます。前回のベネズエラビザ発給拒否に引き続き、この手の問題に意見を提起できるほど僕は賢くありません。しかし1スポーツファンとして言える事はあります。選手がどこに誇りやアイデンティティーを感じ目標を持ったのか、それを尊重したいということです。
そういえば今回の五輪最終候補において、二大会連続で国家代表に選ばれながら選出から漏れた選手がいました。その名はマイケル中村、日本ハムの守護神、オーストラリアとのハーフである彼はオーストラリアにて二度の代表を経験、故郷オーストラリアをさしおいて今回の日本代表選出を心待ちにしていたそうですが、結果は涙を見るものでした。何故彼が日本代表の為に悔しい思いをしてくれているのか、それはすなわち野球日本代表と言う集団が、人によってそれだけ目標としての価値を見出されているという事にほかなりません。それを理由に野球が続けてもらえ無いならば、そうなれる可能性を知らないか、そこに価値が見出せていないか、どちらかということでしょう。バージン諸島によって英国が強くなるのも違う、英国の代表を目指してバージン諸島が強くなるのも違う。遥か彼方の理想形は、今よりもっと目標とされる英国代表がバージン諸島の選手達によって補強され、互いに切磋琢磨して強くなるという姿しています。アンティル諸島とオランダ、オリウンド(他国育ちのイタリア人)とイタリア、どこにしてもその理想形はかわりません。
涙を流す選手がいるからこそ代表選手の選考は難航する、人を蹴落として選ばれた代表達なのだからこそ、彼らは可能性のある全ての人から目標にされ、多くの選手から涙を流されるような存在にならなければならないし、その事実を忘れたり裏切るようなことをしてはならない。そうして考えれば英国代表も日本代表も、抱えている問題に大きな違いはありません、人から泣かれる存在になれ、人の涙を無駄にしない存在になれっていう事。
英国代表は、長い時を経て徐々に選手に泣かれる存在に近づいてきました。
日本代表は、人が涙までした場所を大切に出来る存在になれていますか?
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posted by shoeless |05:28 |
カリブ野球 |
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2007年10月23日
人間には周りと違っていたいという潜在的な欲求があるのかもしれません、と感じることが良くあります。ファッションなんかでも「周りに一歩差をつける」というのは基本的な方法ですし、マニアの人たちがどう見てもマニアックなものに「常識だし、メジャーだし」とか言うのも一つ「周りと差をつけていたい、違っていたい」という事なのでしょう。没個性と呼ばれていた僕ら日本人は周りと違う状況に過敏に反応してしまうようになってしまったのかもしれません。まさにこのブログなんか周りがやってない事をやって悦に入っているいい例ですので、僕もこうした事例には漏れないどころか肩までつかっています。好きな映画を聞かれて耳をすませばを思い浮かべたり、周りがミニ四駆を改造していた時に一輪車改造してたり、思い返せば人生そんなしょうもないかぶきっぷりばかり。今現在などイギリス滞在の真っ只中ですので住んでいるだけでマイノリティー、本来なら留学生の身として現地文化にもっと積極的になじんでいかなければいけないのでしょうが、がっつりアゲンストで野球の話しまくり。という事でアゲンストの波に乗って今日は昨日の続き、11月6日に台湾で行われるIBAFワールドカップ予選Bグループの紹介です。
予選Bリーグ
キューバ(1>1>1)
平均得点8.10 平均失点1.62
これといって言う事はありませんが、おなじみ世界最強の野球軍団キューバ。予選リーグで試合を落とすことはありますが、ここまで決勝トーナメントで犯した失敗はほぼ無し。金属バットからの木製バットへの移行で破壊力が落ちたとされていた打線もそもそも遥か頭上でちょっともめた程度の話、攻撃のスタイルを変化させまた別の意味で脅威の打線へと成長しています。投手陣の平均失点1.62はトップで、大まかに言うと完封にされる以外の強豪国が勝つにはキューバ打線を2点以下に抑えなければ勝てない計算、そしてそれは不可能、まさに死角無し。普通に行けば三度も優勝を繰り返せばもうそろそろ失態を起こしてもいい頃なのですが、キューバに限ってそういう事があるとも思えません。
韓国(6>8>2)
平均得点6.19 平均失点3.33
代表候補は若手主体で、日本よか大会への注目度が低いと思われる韓国代表。中堅の相手には大体5点以内に抑えられる投手陣と大体5点以上取れない打線で結果試合を落としている事が多く、ここ数年はギリギリでのリーグ突破がいつものことで、実力でアドバンテージのあるチームではありません。しかし決勝トーナメントとなるといやに勝負強く、特に日本には滅法強いです。過去5大会で3回日本戦に勝利し、その全てで2位入賞。日本にとっても韓国にとってもアジア予選へ続く道の勢いづけともなりそうな大会なのですが、今までの流れから言うとここでの対戦結果如何でアジア予選の勢いが変わる事になるかも。勢いづくと嫌な相手という事はもういいよね。
オーストラリア(B5>0>B5)
平均得点4.33 平均失点3・87
日本の鬼門であり野球急進国オーストラリア。ワールドカップにも日本との親善試合や最終予選で出すであろう一級線を取り揃え、マイナーリーガーが肩を並べているようで、五輪予選などと比べ戦力が落ちているであろう国が多い事を考えれば一気に駆け上がってくる可能性もあります。ただ一つ気がかりがあるとすれば、昨今のオーストラリアのマイナーリーガー増加作戦があまりにもうまくいっているおかげで、今後こうした国際戦でむしろやりにくさを感じる選手が出てきてしまわないか、MLB球団から主力選手たちに出場制限がかかってしまわないかということでしょう。まぁこれだけの選手が揃えられれば今回大会が検証する上でのいい例となってくれるかしら?ロースターはこちら。http://www.baseball.org.au/default.asp?Page=39224
オランダ(7>B5>4)
平均得点7.67 平均失点3.00
欧州の中米代表状態から脱却しつつあるオランダ代表。文句なく強豪国の一国といった風格で、ワールドカップにおいてはメジャー先進国よかよっぽど怖い相手と言えます。特に投手陣の質の高さは前から言われている通り、全参加国中4位の3点という実績を見ても分かっていただけるでしょう。ただキューバや日本、アメリカ等優勝候補国相手に二桁失点級の大崩れもまだありませんが、逆に二桁得点級の大暴れもまだ無く、印象としては奇麗にまとまっている感じかもしれません。ホームの利があった昨年とは違って、と言おうと思ったら、そう言えば今年オランダは代表候補を台湾リーグへ送り出していました。最終予選も台湾開催だし、やはり偵察員か!?
カナダ(B6>A5>A5)
平均得点5.24 平均失点4.71
メジャーでは強豪国のカナダ代表も、ワールドカップや五輪では予選リーグ突破がままなりません。その立ち位置は天津飯。下位国は完全に蹴散らせても上位国相手にまさかがない、といったところです、順位は完全にその結果でしょう。まぁ実は今回の選手選考は国内組からあえて若い選手ばかり選んだという事なので、以前の結果はたいして参考にはならないかもしれません、25歳以上の選手6人だけですって。そう言う事も踏まえたら、この大会はカナダにとって苦しい大会になってしまうのかも?ロースターはこちら。http://66.241.210.162/eng_cat.cfm?CatID=35&Related=29&OrigID=230
ベネズエラ(0>0>0)
なし
ついに登場いわくつきのベネズエラ代表。前回参加は最下位となった1990年大会。そんなにアマチュア野球の大会で強かったりよく見られたりする国ではなく、それはこのワールドカップにしても同じで、大会に対するモチベーションはかなり低いと見ていいでしょう。そもそもの話、以前の日記で台湾ビザ発給問題と絡めてベネズエラの話をしましたが、今回ベネズエラは台湾に訪れるのかどうか。来たとしても普通以上のアウェーの洗礼を受けるのは必至で、あらゆる角度から見て明るい話題がありません。ここあたりの中南米の諸国がもっと必死になってくれるとワールドカップや五輪が面白くなるんですが、難しい問題です。
ドイツ(0>0>0)
なし
五輪予選ベースになるはずのドイツ代表。調べてみると前回のワールドカップ出場は東西ドイツ統一前の1973年、はっきり言って全てがミステリー、ドイツ野球連盟がこの大会を度の程度重視しているのか、どういう選手を送り込んでくるのか、どういう戦いをしてくるのか、何一つ分かることはありません。実力だけを見れば、イタリアが苦しんでいる今大会においては悪戦苦闘も避けられないはず。グループ下位にめぼしいライバルがいるわけでもなく、若いカナダや三大会連続でリーグ突破を逃しているオーストラリア等上位国もそこまで安泰なわけではないので「もしかしたら」はありうるけれど、そうなると競り合う相手は欧州じゃあさっぱり勝てないオランダ…。
タイ(0>0>0)
なし
おめでとうの初出場江本タイランド。本来は中国が勝ち取っていた枠でしたが中国が辞退したため、アジア競技大会でその次につけていたタイが繰り上がりで参加決定。それもまたフィリピンに勝ったという事実あっての賜物ですので、実力が上がって掴んだ参加と言っても差し支えは無いでしょう。しかしながら最下位筆頭候補という事実が変わるほどワールドカップも甘くはありません。一番の問題は慣れない連戦での体力と見て間違いありません。この手の連戦が続く大会への参加経験が無いという事は対応できる投手が乏しいという事ですし、続くアジア予選に東南アジアゲームと11月から12月初めまで休み無しのぶっとおし。身体がもつのかタイ代表。
という事で以上が全参加国16国の紹介です。リーグを紹介した順はそのまま今回の僕の予選リーグ順位予想となっていますので、是非是非皆さんの予想と照らし合わせて「こいつ野球分かってねーな」的に感じていただければと思います、誰もが見向きもしないなら、こっちから勝手に盛り上がっていこう。そういえばその流れでカナダのホームページで面白いものを見つけたので是非この機に紹介したいと思います。以前ヨーロッパチャンピオンシップを中継していたWEBテレビstadeoTVさんで今回のワールドカップも完全中継していただけるんだそうです。アドレスはこちら、http://www.stadeo.tv/。
ありがとうスタジオTV、頑張れスタジオTV。ネットとは言え世界中のかぶきものが集まるってのはなかなかどうして夢のある話です。少数派と言われて続けてきた世界の野球ではありますが、こうやって放送があることを考えると、シラー会長のレポート通り世界へのアピールに向け少しづつながらちゃんと動き出したのかもしれません。
自分だけが好きとかぶくのもいいけれど、人に分かってもらう努力はしなくちゃ始まらない。どうせどうせと割り切らず、メジャーになることを祈っていったほうがいいじゃない。ミニ四駆と一輪車の違いなんて車輪の数ぐらいと言うのは受け入れてもらえなかったけど、それはそれでいいよ別に。
posted by shoeless |21:03 |
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2007年10月22日
人間は周りに意見を同じにしようとする性質、認知的不協和というものがあります。人がある認知と矛盾した認知に遭遇した時に感じる不協和を解決しようとする心理状態の事を指す社会心理学用語で、分かりやすく言うとみーんながおんなじ意見を言うとなんとなく反対である自分の意見が言い出しづらかったり自分の意見を変えちゃったりするあの感じ、人間という動物は最初からマイノリティーである自分を愛しにくくできているのかもしれません。僕も昔から他人の意見に同調する大きいものにはがぶりよっつで巻かれに行く人生を辿っていますので、この意見は骨身に染みるほどによく分かります。アンケートの好きな映画の欄を「耳をすませば」から周りに合わせて変えたり、特技の欄を一輪車から変えたり、思い返せば人生そんなしょうも無いすりあわせばかり。今現在などイギリス滞在の真っ只中ですので住んでいるだけでマイノリティー、これは別に僕だけじゃないだろうと思いますが、日本の香りがするものがあるとふとチラ見してしまう癖は今となっても直っていません。この間とかはっと気付いたら日本人形とずっと見詰め合ってた。完全にきてる。
まぁこのへん掘り下げるとみんなひくから嘘という事にしておきまして、何故突然認知的不協和の話をしたのかといいますと、実は前々からこれが原因で話しにくい話題があったからです。ちゃんとあるはずで現地ではそれなりの盛り上がりも見られている…はずなのですが、何故か誰もさっぱり話そうとしない、全日本野球会議のサイトでさえ更新なし、もう既に僕の心理状態は五割ほど「実は無いのではないか」という方に傾いています。いや、ある、絶対にある、何故ならIBAFのサイトではあるって言ってるし現地のサイトでは盛り上がってるみたいだから。もうこのまま放っておくと話さないかもしれないので勇み足で話を進めますが、もうすぐ台湾で行われる第37回IBAFワールドカップの事です。まだまだ先のことだと思っていたら、いつの間にやら開催日の11月6日、目前。この時期は日本シリーズやらアジアシリーズやらアジア予選やら山のように大きいイベントが重なるためある程度陰になることは仕方ないですが、ここまでだーれも話さないと今が2007年かも不安になります。という事で今日はアジア予選に先駆け今秋台湾で行われるIBAFワールドカップを出場国別戦績とともに見て行こう!
と、その前にIBAFワールドカップなんて聞いたことねぇよ、WBCの事?という方の為に軽く説明をしますと、IBAFワールドカップは国際野球連盟が2、3年に一回開催する野球の国際大会で、インターコンチネンタル杯とともに国際野球界ではニ大大会と呼ばれている大会です。出場国数は決められていないようですが大体16~18チームが2グループに分かれ予選リーグを総当り、そのうち各リーグ上位4国が決勝トーナメントに進む仕組みになっています。今年は16国で開催地の台湾では同時に開催となるアジア予選とともに重要視されているよう。今年で69周年、初代優勝国はイギリス、キューバ強すぎ、こんなところです。今回は僕の独断と偏見でうんたらかんたら言わないよう、一緒に2001年からの過去三大会の順位と予選リーグの投打平均記録を載せてみました。また長くなりそうでしたのでと恩着せがましくサボる理由をつけて、今日は予選Aグループを紹介しようと思います。順位のところの0は出場していないという意味です。
予選Aリーグ
日本(4>3>5)
平均得点9.77 平均失点2.05
予選Aリーグ一位抜け筆頭候補は我らが日本。過去の大会を振り返ると今回の大会もアマチュア代表がでてくることになると思いますが、過去の成績は善戦といっていいのか否か毎年のように優勝争いに絡んでは負けるピッコロみたいな役割となっています。ちなみにこの平均得点9.77というのは王者キューバを抜いてトップ、流石は勝負強いぜ社会人代表。これを言うとあとの考察がなんにも面白くなくなるのですが、実はこの大会にはいい順位を獲得する必勝法が存在します。キューバが強すぎて当たったら大方負けるのですから、予選リーグの順位を後のトーナメントでキューバから出来る限り遠ざければいいのです。つまりAリーグなら、一位、必死で頑張れ。
アメリカ(2>5>7)
平均得点7.38 平均失点2.86
予選Aリーグ日本最大のライバルアメリカ、と言いたいところなのですが、順位を見ていただければ分かるとおり最近はずるずると順位を落としてきています。平均得失点も2001年の成績が多分に影響した結果で、03、05の成績だけならかなり下がるはず。代表候補はマイナーリーガー無しのオールスターだったと思うのですが、それでこの成績を残せている層の厚みを評価するべきなのか、そんなんじゃ駄目だと言えばいいのか。好材料をあげるなら、過去三大会で毎度のように足元をすくわれてきたニカラグアが今大会に参加していないことでしょう。柔道日本が海外でのルールの違いに悩んでいるように、王者アメリカも慣れない海外での野球に戸惑っている時期なのかもしれません。
台湾(3>4>B6)
平均得点5・48 平均失点3・57
開催地で俄然意気込みも高い台湾。代表候補は話によると海外組や一部の代表候補を除いただけのものだそうなので、もしかするとホームの利も重なって今大会の台風の目になるかもしれません。現在の台湾プロ野球界では先発投手が外国人選手ばかりになると言う現象に見舞われていますが、前回大会も投手陣が止められなかったという印象が強い大会でした。もちろん現在進行形の話なのでそれが直っているとは思えませんが、ホームでやる分投手が制球に迷ったり突然荒れたりすることは少ないはず。その上同じく現在進行形の話で台湾には昨年のアジア競技大会から続く勢いがあります。続くアジア予選やアジアシリーズに台湾球界として一致団結で勢いをつなげたいところ、下手をしたらアメリカ日本と足をすくう立場となるか。
パナマ(5>2>3)
平均得点6.77 平均失点4.50
見たかこの順位を、ワールドカップの鬼門パナマ、今回ももちろんのことダークホース。順位の良さの理由にはキューバとなかなか当たらなかったという運の良さもありますが、何よりその大物食いの性質、過去に日本代表からメダルを奪い、アメリカ大陸五輪ではキューバの喉元に噛み付いたという経歴は証拠として十分でしょう。得体の知れないところも多く、一大会内に大勝ちしたり大負けしたり大番狂わしたり大番狂わされたり、見てて面白い事は間違いなし。なかなかアメリカキューバの壁に阻まれて姿を見せることはありませんが、ワールドカップのような枠の多い大会では出場が出来る、結果を残せている国、言ってみればワールドカップ内での強豪国。代表はほぼ国内リーグ組なはず、そういうところも好成績の判断材料の一つかしら。
メキシコ(0>B6>0)
平均得点5.00 平均失点4.29
強豪犇くアメリカエリアの陰に隠された強豪メキシコ。プロ選手をぼんぼん派遣できるわけではないでしょうからそんなに強いわけではないはずですが、アメリカ同様層は薄くない国ですので侮れません。まず打てる、毎試合ちゃんとヒットは出る、そして下位国に負けない、短期間のリーグ戦に必要なこの二つをしっかり兼ね備えている事はかなりの強みです。もしかすると2003年のブラジルのように下位国を落とさず強豪との試合を耐え忍ぶという姿勢が守れれば、パナマやイタリアがライバルのこの予選リーグ、突破も無い話じゃないはず。逆にこういう大会で足元をすくわれる強豪と言うイメージがあるのが日本なので、日本にしたら末恐ろしい相手になるかもしれません。
イタリア(A6>A6>0)
平均得点3.46 平均失点5.00
ヨーロッパ選手権のリベンジをかけた参戦のイタリア代表。前回大会は代表がスウェーデンに枠を奪われるという状態で出場すらままならず。得失点にも現れている通り、全体を通して感じることは「敵わないわけじゃないんだけど結局負けている」というもどかしい様。五輪予選代表のときは代表の面々に選手選考で苦悩したことが感じられる傾向がありましたので、今回の代表もどう変えてくるかは面白いポイントかもしれません。それなりに強いはずなのに何故かいつも最下位寸前に沈んでいるのも不思議な話なので、やはりイタリアはまだ一皮向ける前の状態といえるかも。ただ見劣りしている訳では無いのは先ほども言ったとおり、後はどうやって残り一歩を縮めるか、そして今大会でそれが縮まるかじゃないでしょうか。
スペイン(0>0>B7)
平均得点4.00 平均失点7.63
五輪出場最終予選行き組スペイン。前回大会は久々の参加ながらコロンビアとチェコを抜き7位に躍り出ました、といったもののやはりまだ上位国との差は激しく、中堅国相手にはとれて3点、抑えて6点と言う状態。目標は前回の記録の更新と行きたいところでしょうが、他国と比べてなんらかの利点があるかといわれると言葉に詰まります。他の大会でも言えることですが、スペインはどんな試合でも何故か得点効率が試合相手より悪く、損な感じで負けている印象。前回大会を例に出すと、日本戦はヒット差3に対し得点差7、ニカラグア戦はヒット差1に対し得点差3、プエルトリコ戦はヒット差2に対し得点差3。相手投手が勝負強いのか、スペインが案外プレッシャーに弱いナイーブな人たちなのか。
南アフリカ(A7>0>A9)
平均得点1・87 平均失点8.87
ラグビーワールドカップ王者も野球ワールドカップではほぼ予選リーグの安牌扱い。特に打撃陣はコンスタントに貧打で、下位国相手にも同じような得点しか出来ないのが平均値に響いてしまっています。投手陣はボッコボコにされたりまぁまぁ抑えられたり、そういう事を考えると、もしかすると一度勢いを止められると息の根まで止められてしまうタイプの国なのかもしれません。今回は同リーグに参加ブランクがある国や参加経験が少ない国があるので、まずはそこを落とさなければ合格点といった感じでしょう。過去の実績だけ見ればスペインについで最下位争い筆頭候補。イタリアメキシコパナマと上位リーグに行く可能性の高い国々はどこか信頼の無い部分も多いので、運がよければ抜けられるかも。
明日は予選Bグループ、あのベネズエラとかエモトタイランドとかです。
やっぱりマイノリティだって自分の好きな話をしていたほうがいい。そういや前に友達と遊んでいたとき、外出のプランを聞かれ「うーん別に案は無いよ、君はどこがいい?」ばかり言っていたら怒られたことがありました。僕は別に心底遊ぶ場所はどこでもよかったのでそういっていたのですが、彼からしてみれば所謂「意見を言わない人間」にもどかしさを感じたのかもしれません。日本人は意見を言わない、こうやって考えてると確かに海外の人は日本人より「意見は合わせるよりちゃんと言って欲しい」という思いが強いように感じます。どうせどうにもならないなら、もうちょっとくらいマイノリティである自分を好きに誇りに思ってもいいんじゃないかしら。結局今日はこれを見るって言って見せた耳をすませばの面白さは分かってもらえなかったけど、それはそれでいいよ別に。
posted by shoeless |07:32 |
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2007年10月21日
世界に先駆け一足早く、ハワイでウインターリーグがスタートしていました。今年のウインターリーグは9月29日から11月19日まで行われ、ちょうど今の時点で40試合のレギュラーシーズンの半分程度を消化したところ。日本からは阪神、ヤクルト、西武、日本ハム、ロッテ、オリックス、楽天の七球団が20選手を派遣し、日本ハムの宮本が防御率トップ、ロッテの古谷が最多勝をの位置をキープしています。ハワイウインターリーグなんて初耳だわ、という人の為に御説明しますと、ハワイウインターベースボールリーグ、略してHWBは、MLB・NPB・KBOの三国の野球プロリーグの若手選手派遣によって構成される、冬の間のみハワイで開かれる野球リーグです。ホノルル・シャークス、ウエストオアフ・ケインファイアーズ、ワイキキ・ビーチボーイズ、ノースショア・ホヌの4球団によって争われるペナントは現在ホヌが数ゲーム差でトップ。マイナー球団がなくなって野球の遠のいたハワイ市民にとって、今一番身近な野球リーグと言えるでしょう。
実は日本人にとっても意外となじみのあるリーグで、今までも多くの若い日本人選手達がこのリーグ参加をきっかけに、可能性を持て余さんばかりに飛躍を遂げています。イチローや松井稼、井口に田口岡島とメジャーリーガーも軒並み参戦経験アリ、昨年度の例で言うと有銘や能見なんかが参戦組。こうやって面子を見ていけば、「ハワイでの活躍は来期を占う」と縁起物扱いされている経緯や、日本プロがこのリーグへの選手派遣をどううけとめているだろうかが分かっていただけるでしょう。二軍の若い選手達にとってはハワイから既に来シーズンはスタートしているようなもんとも言えます。もちろん日本人だけでもなく、アレックス・オチョアにベニー、メジャー組もA.J.ピアジンスキーにトッド・ヘルトン、ジェイソン・ジアンビにデレック・リーとビッグネームがいっぱい。もっともーっと日本人に親しみやすいところで言うと、巨人にいたキャプラーとか阪神にいたスペンサーとかもこのリーグのOB選手です。あの、まぁ、なんていうか、ようは「ハワイにいてこんなレベルの野球が見れるんだ」という事だけ伝わればいいので、選手の経歴云々については、深い追求は、しま、せん。
アメリカ50州の一つハワイ州、アメリカ本土から遠く離れた地に野球が持ち込まれたのは今から150年ほど前だとされています。とは言え当時はまだアメリカ領ではなくイギリスとフランスによって領土抗争が激しかった頃、多くのアメリカ移民とともにハワイに持ち込まれた野球は、彼らを基盤に先住民へと伝わっていきました。そして1926年、今現在のモイリイリ球場前公園にホノルルスタジアムが建設されると、それを皮切りに多くの野球チームやリーグが創設されるように。続く1933年にはメジャーからベーブ・ルースやルー・ゲーリックが訪れ公開試合を開催、1960年にはハワイ初のプロ球団である3A球団ハワイ・アイランダーズが前述のホノルル・スタジアムをフランチャイズに発足。マイナーリーグ最高の人気と関心を持って支えられたアイランダースは、リーグの強豪として華々しい戦跡と多くのファンをハワイに残しました。ハワイの野球の歴史、それはほとんど寄り道の無い、非常にまっすぐな普及の歴史だったのです。
しかし1988年、遠征費がかかり過ぎることを理由にアイランダースが撤退すると、それからしばらくの間ハワイから観戦できる野球がなくなります。アメリカ50州の一つでありながら本土から一番の遠地であるハワイは、遠地であるがゆえにプロスポーツがフランチャイズできず、50州の一つであるがゆえに代表戦などに代表選手を派遣するという事がありません。単純に言えば、市場は有りながらアメリカ4大スポーツがなかなか参入しづらい地域であるということ。アイランダーズが去ってから5年、そうしたファンの需要に応える為作られたハワイ独自のプロスポーツリーグ、ようやくここまでたどりついた、それこそがハワイウインターリーグでした。他の国にあるような「自国出身のスター達だけで構成するウインターリーグ」はなかなか難しいため、オーナーであるデュエイン・クリスのもとリーグは日米韓三国による競演となって発足。三国のリーグにとっては冬の間の経験の舞台として、ハワイのファンにとっては生でプロスポーツを見る機会として、このリーグは誰からも愛される形で産声を上げました。
毎試合ほぼ数百人以上程度の観客を呼び、教育リーグとしても参加選手達が元のリーグで急成長。ハワイ内でも年々順調にその客足を伸ばし、島に根付いていったウインターリーグ。しかしいくら順調であると言っても、現実と言うのはそうそう甘くはありません。一試合数千人を越える程の興行もまんざらではない状態となったウインターリーグではありましたが、膨張する経費に財政上の問題をきたしリーグ運営が困難な状態に陥ってしまったのです。世界とハワイの夢を繋がんと作られたリーグにも、お金の問題は無情に降りかかります。資金繰りが限界となった1998年度はついに興行を行えず活動はストップ、満足な支援策が打ち出されるわけでもなく、ハワイからプロ野球は再び消えることとなりました。活動停止後もHWBはハワイのファンのため幾度となく活動復活の機会を探ってはいましたが、如何せんお金の問題となると無い袖は振りようがありません。結局戻ってこれたのは停止から8年もたった2006年、昨年度の秋のことでした。
ハワイのファンのため、夢を掴むをスローガンに戻ってきたHWBを待っていたのは、いい意味で昔と変わらないファン達と悪い意味で昔と同じファン達でした。8年も時間をおいてしまったHWBの2006年度の観客動員数は、創生期よかよっぽど低い状態にまでおちこんでしまっていたのです。こうやって考えてみれば、リーグが停止していた8年はハワイの野球にとって初めてとなる「空白の時間」、初めて味わうリセットに近いものがあったかもしれません。今季は近隣の島々にも興行の範囲を広げ、活動を進めていくHWB。彼らにとってもハワイの野球にとっても、今年は新たに始まった二年目のような、まっさらなスタートの年と言えます。世界中から集う選手にとってもそれは同じ、ハワイはファンにも選手にも毎年スタートラインの役割を果たしてくれる、世界でも珍しい舞台です。夢が残っている事を理由に一度倒れたところから立ち上がったリーグの姿は、若い選手のような新たなスタートラインを求める選手達に似つかわしい姿なのかもしれません。
遠く離れた太平洋のど真ん中、世界の野球がクライマックスを迎える中でひっそりとスタートを切ったハワイウインターリーグ。ちょっと世界に目を向ければ、野球って本当一年中終わらない、まだまだ皆さんここからが本番です。
posted by shoeless |06:37 |
オセアニア野球 |
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2007年10月20日
残すところイングランドと南アフリカの決勝戦のみとなったラグビーワールドカップ、開催地のフランス内では大統領の離婚問題だとか交通関係の大規模ストライキだとか絵的には楽しくない事件も含めて盛り上がっているようですが、ここイングランドでも一次リーグボッコボコにやられた南アフリカとのリベンジマッチとあって更なる盛り上がりを見せています。これぞまさに留学をイングランドに決めたうまみ、多くのスポーツの強豪国であり中心地である場所でより現場に近いファン達にお話が聞ける、インターネットで情報が入りやすくなったこの時代と言えどスポーツファンにとっちゃ涎でろでろもんの環境です。残念ながら日本代表チームは既に敗退をしている大会ですが、日本じゃ普段出来ない普段見られない話も溢れかえっているこの場にめぐり合わせられた事は、手放しで喜んじゃってもかまわない事でしょう。今は出来るだけ気を落ちつけて、寝ながら果報を待つのみです。わーい。やっほー。
といって現実にここイングランドのファンが何を話しているかと言うと「フットボールの代表は駄目だな、ラグビーを見習ったほうがいい」という話がほとんど。僕たち日本人からするとラグビーもサッカーも世界で1、2を争うイングランドが何を贅沢言うかとも思うのですが、やっぱり世界中どこでも人間の本質は一緒、人間はどこまでも不足を感じ続ける生き物なのでしょう、まだまだ戦力が足りないと思う巨人のフロントみたいな。まぁそういう事が分かったのもちゃんと現場まで来て体験しているから、昔の人が「百聞は一見にしかず」といったのも頷けます。何か話をするときはやはり現地に行って生の情報を見てみないとリアリティにかける。いくら世界がワールドでワードなウェブにつながれても、結局情報は発信する人間がいない限り得られない、携帯は持ってても鳴らない、世の中ってそう考えるとまだまだ原始的です。
こんなこと言っておいてあれなのですが、基本的にこのブログの情報は海外のサイトやブログから引っ張ってきた情報、そしてニュースや資料をもとにしているため、自分でも言ってて不安になるときがある程度の信憑性によって書かれています。もちろんほとんどが公式にアナウンスされている信憑性の高いソースを選んでいますのでまったくもって間違っているという事は無いはずなのですが、自分の目で見ていないことを強く言い切る人間もなかなかいないでしょう。結果、このブログの日記は「らしいよ」とか「だそうですよ」とか弱気なことこの上ない台詞が羅列されるはめに、もともとソースがネット上にさえあまりない国際野球ですから弱気度は加速していきます。やる人間が少ないのだから発信する人間はもっと少ない、ちゃんとしている情報はもっともっと少ない。信じるものはよー、足元すくわれるってのが俺の信条なんだよー、マドハンドAB。
ある程度公式に知られた話以外はしないほうがよいってのは当たり前の話ですので今更あーだこーだ言うわけでは無いのですが、そうしてあやふやな情報を保留保留と続けてきた事は、今になって現在進行形で少し困った状況を作り出しています。国際野球というジャンル自体とんでもないニッチ産業であるというのは皆さん肌で感じてくださっているといいのですが、そんな中でもたった二つだけ一般人受けしそうな話題が五輪とWBCの話題、普通に考えて需要があるのならこうした話題を供給していった方がいいはずでしょう、事実このブログでも北京五輪関連の話は幾度となく扱ってきました。しかし、どんどん需要に媚びていこうよ!といきたいところなのですが、実際はそうはいきません。困ったことに五輪の話題でありながらまったく信憑性のある情報が無い地区が存在してしまっています。アフリカ地区、この地区に関する情報がまったくはいってこないのです。
野球不毛の大陸であるアフリカ、国際競争力があると言われている国は南アフリカ程度で野球ではほぼ名が聞かれない国々がひしめき合っている地域です。もともとネット設備が他地域に比べて揃っている地域でもないため、情報がはいってこないと言うのはある程度仕方なくもあるのですが、それにしたってこの地区の情報はあやふやなままと言えます。まず第一にアフリカ最終予選に関する情報なのですが、春の段階でアルジェリアで行われるとされていた大会はいつの間にか南アフリカに変更されており、7月開催だったはずの大会もいつのまにか12月に延期されてしまっています。もう流石に変わることは無いはずでしょうが、正直僕の希望的観測と言われると反論が出来ません、ブログでおおっぴらに書くと後でやーいやーいロボット超人と言われる可能性も無くは無いでしょう、この情報を前提にして話を進めるのはあまりにリスキーと言えます。
まぁ時期や場所なんてどこでもたいした変わりないじゃん、と言って話を進めることもできなくはありませんが、第二に参加するであろう国がさっぱり掴めていません。参加するであろう国と言うのは地域ごとに行われる予選の状況によってある程度はつかめてくるものなのですが、何よりこの大元である地域予選の情報がさっぱりはいってこないのです。どれだけの地域に分かれて予選大会があるのか、というかその大会はいつやっているのか、そもそもそんな大会があるのか、全てが謎に包まれています。かろうじて分かっている事は西アフリカ大会はナイジェリアで行われるであろうという事ぐらい、といってまたこのナイジェリアも癖の強い国で、いつまでたってもうんともすんとも言いません、本来なら夏にあるはずの大会だと言うのに、です。これは言い悪いと言うよりかは、民族性の問題なのかもしれません。ま、なるようになるんでしょう。
まったく全貌がつかめないそんなアフリカ野球で、6月、ウガンダと言う国が北京五輪アフリカ予選を戦っていました。アフリカのちょうど中央に位置するウガンダは2600万人の人口を抱える国家で、旧イギリス領の国の一つです。それなりの規模の国ながらお世辞にも治安はいいとは言えません、70年代のイディ・アミンによる独裁、そして粛清などは2006年に映画化されたりするほどに大規模だったと一時は騒がれていました。1978年のタンザニア侵攻、1985年のクーデターとつい最近まで内政はがたがたの状態。今現在は大掛かりな動きが見られる訳ではありませんが、いまだ反政府武装組織「神の抵抗軍」との摩擦の火種はくすぶりは続けており、財政、治安の両面からスポーツの足を引っ張る問題を抱えています。
情報はまったく無いアフリカの野球ですが、あえて順位をつけるなら南アフリカを頂点としてその下にナイジェリアやジンバブエがいるといったような構図をしていると思います。簡単に言うとウガンダの位置づけはアフリカの中でもあまり高いとは言えないという事。野球人口も三桁ようやくと言った程度で多くなく、生い立ちもアフリカに野球連盟が作り急がれた1995年組とまだ幼く、何より費用面で苦しんでいるという話も多く聞かれます、参加するだけでも辛いと言うのが実際のところじゃないでしょうか。6月に行われたのはアフリカ大陸予選と言う名目のケニアとの試合、ウガンダはこの試合で同じ1995年生まれのケニアに圧勝し、成長の違いを見せつけ次のステージへの切符を手にしました。
こうして改めて考えてみると、ウガンダの野球の確かな情報を聞くのなんて2004年以来かもしれません。2004年、ウガンダから12人の野球少年少女達が来日したことがありました。今のウガンダの代表メンバーにはかなり若い選手も参加していると聞きますので、もしかしたらあの時のメンバーの中の子達ももうすぐナショナルチームを目指せる時期に来ているかもしれません。日本の協力団体のはからいによって日本を訪れた当時のウガンダの子供達は、報道の中でどでかいマリンスタジアムに目を輝かせ、異国で見た夢を胸に抱き帰って行きました。あれから3年、夏に行われたヨーロッパトライアウトにもウガンダの選手が参加し、ナショナルチームは日本人の小田島裕一氏が指導、数年ぶりの五輪とともにウガンダの野球が日本からみえる位置に近づいてきました。
南アフリカ一強であろうと極東で言われていたアフリカの野球も10年の時を経て、段々と一概にそうとも言えないような状況になってきたのかもしれません。便りが無いのがいい知らせ、未知だからこそ夢の抱きようがある。日程がコロコロと変わるアフリカ予選も時期が差し迫り、10月26日のナイジェリア開催西アフリカ予選、12月17日の南アフリカ開催アフリカ最終予選と段々確かな情報が入ってくるようになりました。情報の途切れる霞がかかっていたアフリカ野球も、ついにその霧が晴れようとしています。親父が出ないことを祈って女の子に電話かけると同様、一昔だったらアフリカの野球なんて存在自体知りようが無いのが当たり前だったはずなのに。昔当たり前だった状況に我慢できなくなっているのもまた、人間が不足を感じ続けるという本質なのかもしれません。
便りが無いのは元気な証拠、身を立て名を上げ安否を示せ。はたしてアフリカ諸国は王者南アフリカにボッコボコにやられた歴史のリベンジははたせるのか。一昔前じゃ聞けない話が溢れかえっているこの場にめぐり合わせられた事は、手放しで喜んじゃってもかまわない事でしょう。今は出来るだけ気を落ちつけて、寝ながら果報を待つのみです。わーい。やっほー。
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posted by shoeless |09:14 |
アフリカ野球 |
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2007年10月19日
秋も終わりに近づき野球シーズンも大詰め、MLBもワールドシリーズが近づくにつれて、周りのベネズエラ人と台湾人が騒がしくなってきました。二人とも野球が好きな上に英語が喋れるほうなので非常に罵りあい超盛り上がり、どうせ日本にいたって「中日はもうそろそろ空気を読むべき」とか「ソフトバンクは呪われている」とか聞くことになっていたのですが、というか僕がいう事になっていたのですが、まさかここイギリスに来てまで同じ話を聞くとは。感慨深さを通り越して何故か言い知れぬ所帯染みた気持ちを感じます、来日した大物歌手がひらがなのTシャツ着てたみたいな、親近感が沸くのと同時に「えーそんなもんー?」て思っちゃう感じ。まぁこうやって同じ話題でやいのやいのと盛り上がれるのも世界が広いようで狭いといういい証拠、プレーするにしても話題にしても、スポーツは親睦を導くいい手段なのでしょう。ルールさえ知っていれば言語の壁無しに誰しもが楽しめるという点で、スポーツは世界でも有数の有料コンテンツなのかもしれません。
スポーツは世界に平和をもたらす。スポーツはそれだけのポテンシャルを秘めているからこそ時にそんな夢物語を語られます、が、現実がそうそううまく行かないのは既にスポーツ平和党が明らかにしてくれた事でしょう、スポーツ平和党単独政権時代。大昔ならばオリンピックのボイコット合戦やWBCのキューバ参戦反対、少し前だったら韓国スピードスケート選手団の領土保有主張、世界の目に付きやすいスポーツだからこそ、あらゆる場面で政治的問題の主張に利用されてきました。政治が平和のあり方に大きく関わるものであることだけを考えれば、スポーツの舞台は政治の問題を穏便に解決するための舞台として役に立ってきたのかもしれません。しかし実際のところそれで解決した問題はわずか、スポーツはいつの世もその影響力を利用される側の立場にあります。もちろん想像でしかありませんが、「スポーツの世界に政治を持ち込まない」という暗黙の了解が世界中で共通してもたれていることは、世界のスポーツ関係者達がスポーツを平和の舞台にしたいと願ったその結果なのでしょう。
もちろん野球も当然政治と離されていて、と言いたいところなのですが悲しいことに、野球でもそうした事件はいくつか存在してしまっています。先ほどあげたWBCにおけるキューバ参戦拒否などその際たる物で、アメリカとキューバとの政治的事情によって入国から賞金の授与までかたくなに拒否。最終的に入国は折れましたが、賞金の問題はキューバが妥協を見せる形で決着。華々しく野球の歴史に残る予定であったWBCも、二国間の政治的理由でスポーツの舞台に私情が介入していい事は無いと言う、今後の野球界に残るいい教訓となってしまいました。それを教訓に今後なければそれでいい、それでよかったはずなのですが、結果この教訓は報われることはありませんでした。今年の夏、今度は親米の陣営の側から入国拒否を受けるはめになった人たちがでてしまったのです。今となってはただの親善大会に格下げとなった世界AA選手権大会、開催国となったベネズエラが出場チームである台湾に対して、政治的理由を背景にビザを発給しないという事件がおきたのです。
8月16日、ベネズエラで開催予定であった世界AA選手権を前にして、台湾は再三の要求にもかかわらずベネズエラ側から満足な解答さえ得られていないでいました。その後開催前になってベネズエラはIBAFに対し、今回のビザ発給が「政治的理由」によって決定されたことだと認め、台湾に入国ビザを発給しない意思を公式に明らかにします。台湾内では「中国に友好的なベネズエラのチャベス大統領の指示」と新聞で報道され、IBAFに今回の事件を抗議。IBAFは台湾からの抗議を受けてベネズエラで行われる大会から公認を外し大会を中止、結果ベネズエラで行われるはずだったAA選手権は台湾を抜いた状態で親善大会として行われました。しかし結局のところ公認があろうがなかろうが世界代表が集まった大会ですので、あまり価値が変わることもありません。残ったのはつまはじきにされた台湾代表とそれを許してしまった周りだけ、表立った実のある制裁も未だ聞かれず、野球界がまたもスポーツに政治を持ち込むことを許してしまう結果となりました。
ここでわざわざ僕が言うまでもなく、ベネズエラは世界でも有数の反米の国です。急進左派で反米路線と表裏一体をなす新中路線をとるチャベス大統領に率いられた、キューバと双璧をなす反米路線の国。一方の台湾は中国から目をつけられている国、と言い切ると角が立つので地域とここでは言いますが、平たく言えば親米反中のイメージをもたれている地域です。政治的な立ち居地を考えれば政敵ともいえる立場をとる二国、ベネズエラの真の政敵である当のアメリカはちゃんと入国して大会にも参加していますので、アメリカや中国に対するアピールとして台湾が利用されていただけという可能性は非常に高いと考えられます。あらゆる場面で台湾の参加を反対してきている中国も、スポーツの場面において「チャイニーズタイペイ」名義での参加が通常となっている台湾の参加を拒否したり圧力をかけたりしたという事は聞いた事がありません。そもそも北京五輪を控えたこの時期にスポーツの舞台で中国がそういう声を強め始めたと考える事は難しく、やはり普通に考えれば台湾はベネズエラの単なるアピールプレイの犠牲となった、という事なのでしょう。
もともと台湾に対し非情なまで否定的な姿勢をとっていたベネズエラ、そしてチャベス大統領。よくよく思い返してみると、1999年のチャベス大統領就任以降ベネズエラで行われていた大会に台湾が参加したという記録は一つもなく、またその逆もありません。台湾は近年多くの野球国際大会を誘致しているのですが、それでも唯一ベネズエラが参加権を得た2004年度の世界AAA選手権も、ベネズエラは土壇場になって大会参加を放棄しています。ベネズエラ野球連盟もIBAF裁定に対して抗議を行いましたが、最初にIBAFに語ったとおり理由は「ベネズエラでは、台湾に対してのビザはチャベス大統領の許可なしに給付できない」というもの。平たく言えばベネズエラ開催は最初からこういう事が起こると予想できるものだったはず、もちろん「疑いがある」という事で開催を止めるなどそれこそ不届きな話でしょうが、起こってしまった後には後悔しかたちません。政治の介入を防ぐことを理由に政治的立ち居地によってスポーツ大会の開催地を考えることはいささか本末転倒な気もしますが、最悪の事態が避けられるのならばそれも選択の一つとしてあったという事には変わりがありません。
後悔をもししないとしても反省をすればいい、とは言えこの問題の質の悪いところは、これを今後教訓にしていくという意志の表れがあまりにないところでしょう。IBAFはICOと共に定める政治不介入の原則を持ってベネズエラの注意を促しましたが実刑と呼べるほどの罰が下されているわけでもなく、大会の中止を決定はしましたが実際には上記の通り、名前だけ変えて行われてしまいました。これを戒めに再発を防いでいくには、アクションは目に見えてありません。今回の件でベネズエラが国際スポーツの舞台において信用を失った事は、確かに今後ベネズエラを世界の舞台から遠ざける、言わば懲罰の代わりになるはずでしょう。しかしそれは単に起こりうる結果であって、関係者達の行動によって明確になされた意思表示ではありません。大切なのはそれを許さないという了解を守ろうとする姿勢を見せ付けること、それが事件から欠けた場合にそれは後の歴史で教訓とは呼ばれず、前例と呼ばれ続けることとなります。
最初にも言ったとおり、スポーツはほとんどの場合において利用される立場にあります。スポーツ関係者の意思とは無関係にその場が利用される可能性があるからこそ、その可能性を許すような前例を作ってはいけないのです。今回で言えばベネズエラ野球連盟自体に台湾を拒否する気持ちが無いはずなのと同様、今現在中国野球連盟の関係者にこの前例を利用しようと言うような気持ちは無いはずでしょう。もちろん誰が今後この前例を利用してどうこうするという事は僕には考えられません。しかしながら残念なことに、それは今後中国政府がどう動くかとはまったく関係の無い話です。そういう事をしようとする意思の有無如何にかかわらず、我々はそういう事を出来るという前例を与えてはいけなかったのです。
僕はこのブログにおいて、各国の外交姿勢や政治的態度を批判、批評するつもりはありませんし、僕程度にできることでないことも理解しています。しかしそんな僕であっても、スポーツの世界に政治を持ち込んでいいことは一つも無い、それぐらいの事は分かります。批判にさらされるベネズエラ、出場の機会を失った台湾、情熱を持った人々が不可抗力によってその熱意を潰されるのならばこんな悲しい事はありません。ベネズエラ人も台湾人も野球と言うスポーツの中では平和になれる、現実にこんな自然に出来ていることが国際舞台で出来ないはずが無い。高まる二人の野球熱を見て、この問題が笑い飛ばせる教訓となってくれる可能性と、理想と現実のギャップを見た気がしました。
どうせ現実は世知辛いんだからさ、せめてスポーツの事話しているときぐらい楽しくやろうよ。
あんまりにもうだうだ言っている二人にそのようなニュアンスの事を言ったところ、台湾の人から「バントばっかりしてそうな選手が好きな君こそもっと夢を持つべき」というお言葉を頂戴しました。てんめー!たかが野球の話とは言え聞き捨てならねー!そんな事言う奴は日本来たって俺の地元案内しない!もうあいつ出入り禁止!
posted by shoeless |05:01 |
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2007年10月18日
「ありえないとはいえない」とか「これを励みに」とかといった何の足しにもならない情報を小出し小出しにし続けてきた星野JAPANが、ついに、ついに北京五輪アジア予選の最終代表選手達を発表しました。詳細はこちらからどうぞ。
http://www.japan-baseball.jp/nationalteam/2007/asia_player_final.html。
人生においてここまでおっさんに焦らされる時期が来るとは夢にも思いませんでしたが、そうやってじれったく思ファンがいたり代表選出に一喜一憂した選手達がいたのならば、それは星野監督が当初思い描いていた作戦通りの結果なのかもしれません。11月22日、23日にはオーストラリアとの代表親善試合も福岡yahooドームで組まれることとなり、野球日本代表もようやく代表らしい動きを見せてきました。何の確証も無いけど前回の大会から学んだのかもしれないと期待させるこの雰囲気。またこのオーストラリアと言う対戦相手の選択が憎たらしい話で、やはり前回の五輪で苦渋をぺろぺろさせられた経験がきいているのかもしれません。
アテネ五輪でのオーストラリア銀メダル、WBCでの韓国独走、ここ数回の大規模な国際戦において「格下とされてきた相手に足元をすくわれる」という事は日本に代表につきまとった一番の敵ともいえました。もちろんそこに敗因があったと一概に言えるわけでは無いのですが、事前のリサーチが甘かったことや気概で負けていたことは今でも否めません。本来なら短期間のリーグ戦において一番大切なことは「取れる勝ち星を落とさないこと」、そこを落としていたのならば、やはりそこには「驕り」や「侮り」があったのでしょう。それを受けての今回のオーストラリアとの親善試合や韓国台湾に対する執拗なリサーチと言うのならば、これはそのまま今回の日本代表が彼らを侮りがたい相手として認めていることにほかなりません。逆に世界からの視点で見れば、それはつまり野球強国である日本を脅かせる存在があらわれるほどに進歩をしてきたという事。長い長い時を経て、野球強豪国も格下の国々に目を向ける必要がある時代に来たのです。
久しぶりなんだし上手いこと「やったね!」的な終わりにしておけばいいのですが、まことに残念ながら、国際的に競り合う状況と言えば聞こえに反し、そこにはいくつかの難しさがあります。現実問題、多くの大会においてもトップ集団では実力が肉薄してきており、そこに今までに見ない国々が出てくることも多くなってはきました。しかしながら野球界全体で細部まで見たときはというと、上位陣での争いが比例して反映されているとはなかなか思えない状態が継続中。欧州におけるオランダやオセアニアにおけるオーストラリア、アフリカにおける南アフリカや南米におけるベネズエラのような、一国が圧倒的に強い状況。今現在世界では五輪に価値が置かれている野球ですので、メダルに一番近い強豪がどんどんと強くなり、その他の国がそこにお金を割くのを惜しむようになるという事、がそのままあてはまっているかどうかは知りませんが考えられなくも無い話でしょう。
光あるところに影あり、ヨーロッパチャンピオンシップでのイタリアとオランダのごとく、上位が輝くにつれて下位が輝きを失っていく、強豪に近づこうとする後進国が光だとするならば成長のきっかけを掴みあぐねる後進国はまさに影です。どんなスポーツにでも多かれ少なかれこういう事はあるのでしょうが、野球は今現在五輪削除と復帰と言う問題の並みの狭間に揺られている競技です。五輪がなくなった今こそ強豪30以外の70国をたてていかなければならないのですが、悲しいかなそもそもメダルが狙えないと分かりきったレベルの競技に強化の策を立てるという事はありえないでしょう。こうした方向の先にあるのはラグビーやクリケットなど少ない数の熱狂的強豪国で争われるスポーツの体型ですが、大英帝国の領土とともに広がった二つのスポーツに対して野球はこれといった文化的後ろ盾を持ってはいません。運営するにも上位国でさえ人気の差が激しく、上記の二つのスポーツを追随するような状態になる事は簡単ではありません。五輪かメジャーの威光に頼るしかない現状では、この影はあまりに大きなものと言えます。
そのことを踏まえれば、今現在の段階で本当に目を向けられているべきなのは、追い上げて来ている国のその向こうの国々なはず。オセアニアで言えばオーストラリアのその向こう、海に浮かぶオセアニアの島々という事になります。そもそもスポーツではオーストラリアが人口で他を圧倒している地域であるため、オセアニアは「一国が強すぎて他が死ぬ」という傾向が顕著に出ている地域でもあります。今までもオーストラリアとの親善試合のような様相で行われてきた五輪予選ですが、今回の五輪予選に至ってはついに中止でオーストラリアスルーでの出場。歴史的に見てもさっぱり野球が伸びる気配の無い地域で、実際ほとんど野球はおこなわれていません。しかしそんな中でも本当に細々と行われている野球、ちょうどマニアがヨーロッパ予選で騒いでいるその裏、南国の島サモアでオセアニアの島々による野球の国際大会が行われていました。
8月30日から9月6日まで開かれた13回サウスパシフィックゲームズ、その名の通り南太平洋の国々による国際大会で、野球競技にはパラオ、サモア、アメリカンサモア、ニューカレドニア、フィジーの五つの国と地域が参加。ほとんどの国が代表としてアメリカ産まれやアメリカに関係のある選手を持ってきているのが興味深いところですが、狙いとしてはこの地域の下位の国々に野球での競争をもたらせれば、それで成功と言って差し支えなかったのかもしれません。結果は前評判どおり圧倒的強さでパラオが優勝、続いて大健闘のニューカレドニア、銅メダルにアメリカ領サモア、セミファイナルで負けたフィジーに、最下位は開催国サモア。サモアとしては初の自国開催の国際野球大会だったのにもかかわらずボコボコにやられ、多分不本意だったことでしょう。逆にニューカレドニアは前回大会でメダルを逃した事もあって、思いもひとしおだったかもしれません。
ただ少し気がかりだったのは参加チームの変遷、このサウスパシフィックゲームズは二年に一度の大会なのですが、今大会は前回大会の一位と三位が欠けていた大会でした。具体的に2005年のパラオ大会と2003年のフィジー大会の参加チームと順位を掲載すると
2005年
1グアム2パラオ3ミクロネシア4ニューカレドニア5北マリアナ諸島6ソロモン諸島
2003年
1グアム2アメリカンサモア3パラオ4ミクロネシア5ニューカレドニア6ソロモン諸島7フィジー
といった感じ。参加数が減っているというよりは、ほとんどの国が都合によって出たり出なかったりしているようです。金銭的理由なら新会長が出されている新プランにもあるようにこれから支援していく目処もありますが、先ほど語ったような単なるモチベーションの問題だと、この変遷の捉え方は大きく変わってきます。
このブログを書くにあたって、僕は以前自分で書いたオセアニア野球に関する日記を読み返していました。基本的に僕のブログは同じ話題をしつこい言い回しでしつこく繰り返し話すという水で薄めたシャンプーみたいなスタンスを取っていますので、今更読み返さなくとも書いてあることは同じ、長々と書いてあったにもかかわらず結局その日記も「この地域には競争が足りていない」という事が書いてあっただけでした。しかし大会が終わって思い返すのは、「競争」が起こるには「目指す目標」が必要なこと、そして競争があれば陰になる者がいること。オーストラリアと言う大国の影に隠れ、彼らにこの大会の先の舞台となる大会が無いと言うのならば、オセアニアの国々に競争が起こるには「この大会こそ目標とされる大会になる」か「目指すべきプロリーグがある」ことが必要となるではずでしょう。1地区大会とは言え、人によっては競技をやっている理由とならなければいけない大会で、人によっては実際にこれを目標にプレーを続けている、はずなのです。
根本的なことを言えば、アジア大会でもその考え方に変わりはありません。台湾も韓国も中国もフィリピンもタイも、みんな後が無いという気持ちでこここそが最終目標と言う気持ちできているはず、一国として最初から次の舞台があるものと考えている国は無いはずでしょう。それも全て、このアジアに強豪日本が君臨しているからこそ、そしてその背中を追っているからこそ。
相手をなめてたら辛酸をなめてたなんてなりたく無いのなら、侮っちゃいけない覚悟の相手だってやっぱり気付くべきだったって事ですって。
posted by shoeless |20:59 |
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2007年10月02日
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす
ヨーロッパの人たちが故郷を懐かしむ事を表現して「故郷の教会の鐘の音が最も美しい」というものがあるんだそうです。同じ鐘の音でも人によって聞こえ方はまるっきり違ってくる、立場を変えれば事の本質が様変わりするというのは世界の真理でしょう。一方遠いアジアで聞ける鐘の音、祇園精舎の鐘の音は「諸行無常」を表しているというように言われます。ただ一口に諸行無常といっても、この世を制した源氏にとっては祝いの鐘に感じたことでしょうし、長年栄華を守り続けてきた平家にとってはそれがカーテンコールに聞こえた事でしょう。勝者にとって大きな転機となった鐘の裏で敗者がとぼとぼと去っていくことになる、今年のヨーロッパ選手権はまさにヨーロッパ諸国にとって鐘の音のような大会でした。
長年ヨーロッパ野球の頂点に君臨してきたオランダとイタリア、ロンドン五輪から野球が消えた一つの集大成とも言える今年のヨーロッパ選手権だったのにもかかわらず、敵を寄せ付けない強さで優勝したオランダの裏でイタリアにつきつけられたのは予選敗退という現実でした。フランス、イギリス、スペインという三国に負けて沈んだイタリア、フランスとスペインと言う二国に接戦で負けた事実は言い訳の聞かないものでしょう。ヨーロッパ内での大会で表彰式にイタリアが並ばない大会、王者と謳われたイタリアが数少ない観衆の中で順位決定戦を戦う様は言い知れぬ哀愁がありました。結果周りから聞かれた評価は「何故負けたのか」「何をしているのか」という手厳しいものばかり、イタリア野球の進歩の足が緩んだように見られたというのが全体の評価でしょう。
ヨーロッパ内の強豪として知られるイタリアも簡単にその地位を築けてきた訳ではありません。イタリアの港町ネットゥーノに野球が伝わってから60年、イタリア野球の歴史は伸びれば打たれるを繰り返す不遇の歴史でもありました。伝統的に国内リーグに重きを置くような姿勢を見せ、伝わってから20年程度でヨーロッパ諸国に先んじて野球が発展し地域をリードする存在になったイタリアですが、カリブ地域に領土を持つオランダの後塵を拝する事は避けられず、国際試合へのプロ参加が可能となった後はその傾向はより顕著となりました。ようやく路線を変更にかかった矢先、今度は金属バットから木製バットへの転向を余儀なくされ、ここ数年は欧州内でも世代切り替えがうまくいっていないとされていました。
代表戦では負けたとは言えセリエAは欧州の中でも最も進んだ野球リーグです、進歩の足が緩んでいるどころか、問題の多さに比例して進歩は素早いといえるでしょう。上にあげた幾多の問題を乗り越え、ここ数年も欧州初の独立プロリーグへ向けいくつもの改革を行ってきました。外国人選手に制限をかけて国内選手のレベルを上げようとしたり、経営体力のある球団を絞ってプロを構成しようとしたり、それこそ他の欧州諸国が追いつけないような理想を掲げて邁進しているのです。しかしセリエAプロ化が予定されている2009年が近づきプロ化へ向けの動きが佳境に入るにつれ、今現在の体制から移行していくには難しい部分が多く見つかってきており、話が難しくなってきていました。そこへきてのこの敗戦がどう影響するかは想像がし辛いところです。
今回の負けが代表の更なる進歩を予感させるものだったのならば話は違っていたのかもしれませんが、目に見える姿はヨーロッパカップで勝機を逃した悪い流れを引きずっているように感じられました。逆に言えばジュニア代表が欧州で優勝した流れを受け継ぐことが出来なかった、そしてそここそが今回のイタリア代表を語るポイントでしょう。今回のイタリア代表選手たちに共通して言えることは、世代的にイタリアが弱体化していったとされる2000年代初頭を経験している選手達であるという事です。2003年のワールドカップを筆頭に代表を率いてきたこの世代は、ちょうど上記にあげた鉄製バットから木製バットへの移行期の選手達で、欧州でもうまく勝てなかった次期に突入した、言わば「穴の世代」にあたる世代でした。この大会は彼らにとって、一つの集大成となる大会だったのです。
イタリアを心配する声に反し、今後イタリアが強さを増していくと予想できる好材料は山のようにあります。木製バットへの移行の終了、今回のジュニア代表の好成績、2009年のプロ化予定、実際欧州におけるイタリアの壁はそうそう薄いものではありません。特にここ数年急激な改革を行ってきたイタリアはこれから飛躍の年を迎えます、しかしそれは裏を返せばこの次期にプレーしてきた今現在の代表が変わる、もしくは去るという事にほかならないでしょう。それは果たしてイタリアにとって喜ばしい予兆なのか、悲しい結果なのか。イタリアにとって転機となるであろうこの大会のラストに肝心のイタリア代表の姿が見られない、それは良くも悪くも欧州野球が変わっていくであろう姿を十分に予感させるものでした。
バルセロナから帰る事になった最終日、空港で飛行機を待っていると免税店にどうみても空港に似合っていない巨体の集団が蠢いているのが目に入りました。街でマッチョが歩いていると目がいってしまう気持ちは皆さんも分かっていただけると思うのですが、不審にならないレベルでジロジロ見つめているとどこかで見た顔。記憶をめぐらせて見れば簡単な話で、皆さんにとっては話の流れ上簡単な話で、イタリア代表の選手達でした。当たり前の話なのですが予選敗退からバルセロナの街に滞在することになったイタリア代表、近くで見ると度を越した筋骨隆々さ。せっかくなのでこの筋骨を皆さんにもお届けしようと写真をお願いすると快く了承してくれました。「試合を見ていました」という声かけに対して返されたのは満面の笑み。
この転機が誰にどう聞こえているか、誰にどう意味しているかはまだまだ分からない。皆さんの目に、今回の大会はどう映ったでしょうか。11月の台湾ワールドカップ、イタリア代表がどう感じていたかが楽しみです。

posted by shoeless |17:40 |
ヨーロッパ野球 |
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