2007年01月31日

イスラエルで野球

ロンドン五輪から野球が消える野球逆風の中、イスラエルで六月から野球の新リーグが発足する。セミプロ・アマ等の体制は今の時点でのソースでは分からないが、野球の国内リーグがある国自体珍しいので、今から不安な中で期待をしているみたいな新しいパワプロを買うときのような気分だ。リーグの育成担当にはレッドソックスやエクスポズなどでGMをしていたダン・デュケットが就任、なんかちょっと本気っぽいが2003年度にカナダでリーグが出来たときも理想は高いままに一年で消滅してしまっているので、作っちゃった!やったね!うひゃひゃ!とはまだ当分の間言えないだろう。

アメリカの影響が強いイスラエルとは言え野球はそこまで盛んな訳ではない、育成担当なんて役職がある事から分かるように、まだまだ育成が必要なレベル、欧州のレベルと考えても決して野球人口が高いとは言えない。とある話では六十過ぎの爺様がトライアウトに来ているぐらいだったとか、とんだ益荒男っぷり、イスラエルのあぶさんだ、カギーラ・アブドゥルとかだったら益々夢工場どきどきパニック、とりあえずイスラエルに必要なのは水島新司だというところまでは分かった。



リーグ発足にともなって、ダンさんは「中東地域の情勢が安定し、平和が訪れ、夏に野球ができるようになることを願う。しかも野球は国の結束を強めるための大きな力になりうると思う。イスラエルでそれが実現したら素晴らしいだろうね」という高尚なコメントを残している。このコメントにはイスラエルで野球をやる上での問題が如実にあらわれている、治安の問題だ。



先日も観光地で自爆テロが起こってしまった通り、イスラエルの治安はお世辞にも良いとは言えず、決して良い方向に向かっているとも言えない、安心して野球にうちこめる環境・土壌が出来てはいない。人が集まる場所と言うのは普通に考えて目立つ、テロの標的にはなりやすい、サッカーをやっていて地雷で怪我を負ったという話も昔あったが、子供の為が子供の為にならない可能性が否定できないのが実情だろう。野球はマイナースポーツでありながらアメリカの象徴でもある、人気がでて人が集まれば標的だ、だったら人気無くて往年のロッテ戦みたいにしたらいいんじゃないの?というのを思いついたがあんまりにもリアルで笑えないのでやめておく。同じ紛れ込むにしてもやっぱりスポーツの舞台に紛れ込むなら裸のオッサンか犬と相場が決まっている、爆弾抱えた人は似合っちゃいけない、裸のオッサンもテロはテロだけど可愛いげがある、いやないか。



球場施設も問題だ、そうした危険からプレイヤーや観客を守れる設備、リーグにたえうる環境が揃っているとは思えない。まだまだ問題を言おうとすればアキレスのパラドクスのように永遠に言い続ける事ができてしまう、スポーツには国をまとめる力がある、スポーツがあれば話題ができる、話題があれば仲間ができる、問題の山に臆して利益を見失うのは一手としては最悪の一手なのかもしれない。夏に平和にスポーツが行える事は、こんなにも尊い事なのだ。



イスラエル野球のために日本人に出来る事は何か、どんな小さな一手でもやらないよりは変化が起こる、振らなきゃ当たらないは野球やるならいい教訓だろう。

とりあえず、水島新司先生を送るところからはじめよう。

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posted by shoeless |04:43 | ヨーロッパ野球 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年01月30日

A-OKの捲土重来

松阪がレッドソックスに移籍する事でマスコミはイチローとの対決だとか井川との投げあいだとかをしきりに書き立てているが、どうやら松阪の一番のライバルとなりそうな相手はご当地アメリカで既にご指名があったようだ。というのもレッドソックスのジョン・ヘンリー・オーナーと米独立リーグ所属ナシュア・プライドのスタバイル2世オーナーとの間で23日に「賭け」が成立した、らしい、ソースはスポニチ。

賭けの内容と言うのはレッドソックスの松阪とナシュアに所属する事になる日本人選手の勝ち星を競わせるというもの、賭けの対象はレッドソックスの無料観戦とチームスタッフのスタジアム清掃と流石は自由と悪ノリの国アメリカ、おおらかなのか適当なのか判断の付けようも無い自由っぷりだ。ナシュアは独立リーグなので試合数はメジャーリーグの二分の一程度、明らかに不利なギャンブルを強気に受けたスタバイルオーナーが確率が苦手なのか、よっぽどその選手を信頼しているのかどちらかは知らないが、とりあえず信頼してる方で話を進めたい。



じゃあそんな無茶な事をやらせる程オーナーを心酔させた選手って誰なのだろう。

岡本晃、その人である。

近鉄、オリックスと主に中継ぎで活躍していた岡本は一昨年オリックスから戦力外通告を受けている。トライアウトを経て、彼にお声が掛かったのはオランダリーグフーフトクラッセのADOというチームであった。家族の反対の中オランダに渡り日本野球への復帰を目指したが今年のトライアウトでも彼に声はかからず、彼が新たな舞台として選ぶことになったのが独立リーグ「アメリカン・カナディアン・リーグ」のナシュアだったのだ。



オランダリーグの待遇は確実に日本よか低い、米独立リーグは更に低くなる、上下を決めるような問題では無いのかも知れないが家族が反対するのも当たり前だろう。比較対象としてなら対戦相手の松阪の年俸は七億五千万、対する岡本の年俸は百二十万、ビジュアルで表現するなら750000000VS1200000、対決はなかなかに辛いところだ。メジャーに行く選手がここ十年で増え出したのと同じく、その裏で日本人が知らないリーグに渡る選手も増えて来ている。メジャーが考えるところとはまた違ったところでも、野球は国際化しつつあるということだろうか。



賭けに話を戻す、岡本はこの圧倒的な不利な状況の中松阪に勝つことができるのだろうか?

答えは、限りなく小さな声でイエスである。

15勝程度すればいいとアメリカで予想されている松阪の成績に勝つには、この15勝に並ぶ必要があるだろう。といって独立リーグの試合数はメジャーリーグの二分の一、四試合に一回登板するとしてほぼ余裕は無いに等しい、どうしても岡本には先発回数を増やす必要がある。問題は岡本にそれにたえれるタフさがあるかや先発適正があるかどうかなのだ、参考程度なら岡本のオランダリーグでの成績は17試合に登板し6勝1敗、防御率1.11。限りなく低い可能性ながら、岡本にはギャンブルの勝ちが残されている。



岡本晃33歳、まだまだ老け込む歳じゃ無い。

アメリカで松阪に立ちはだかった最初の障害は、トライアウトを味わった男の捲土重来となった。

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posted by shoeless |04:46 | 北米野球 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年01月29日

五輪野球よ蘇れ

最後の五輪になる可能性があるんだから金をとらなくっちゃ!みたいな雰囲気が凄いので、本当に五輪野球が無くなっちゃうの?と心配になってしまいました。どうせ心配するくらいならと色々五輪野球について調べていましたが、むしろ五輪野球は復活の可能性の方が高いと見たほうが良さそうです、一安心一安心。その根拠の多くはIOCが利益追求団体である事に集約されているようで、今後も安心はできない状況に変わりは無いようです、お尻に力を入れておくに越したことは無いみたいですね。



IOCはもちろん慈善事業ではありません、利益を追求するために置かれた機関、裏を返せば金にならない事はしないし金になることをするでしょう。それを踏まえて話を進めると、五輪野球はロンドンにおいて金にならないと判断されたという事に外なりません。そうした背景には野球をする国としない国との分かれ方がはっきりしすぎているという事が問題となっています。



野球が盛んではない国では観客動員数が入らない事は目に見えていますし、何より特異な設備を必要とする野球はリーグ戦を行える程の設備投資やその後の施設の撤去によって生じる莫大な費用という費用対効果を考える上で非常に大きな足枷を抱えています。アテネ五輪やドーハアジア大会でもそうした場面で無理を通した結果、やはりどこかに負担が生じる結果となってしまいました。またプレイヤーも五輪の試合のレベルに到達しているチームを持った国が開催国になると限らず、その点でも野球は開催国によって実施が大きく左右される競技と言えるでしょう。

一つ目の問題点は、開催国なのです。



ならば開催国に頼らず野球で客が呼べればいいのではないか、そうした場合野球で世界的に客が呼べる集団はメジャーリーグしかありません。しかしメジャーは自国の試合の利益を優先するため五輪に選手を派遣する事を原則禁止しており、現実ならそれは不可能な話なのです。メジャーリーグにしてみれば自分達の後にあらわれた新しいスポーツ団体が自分達に割を食えというのは気に入らない話なのでしょうし、IOCにしてみたら世界のスポーツの統括である自分達に否定的なメジャーは気に入らないのでしょう。



二つ目は、MLBとIOCがあんまり仲が良くないという問題です。

さて、野球が復活するにはIOCの行う投票において「競技に加える投票を行うかどうかの投票」、そして「競技に加えるかどうかの投票」にて過半数をとる必要があります。では前回行われた投票、つまり野球がロンドンから消えた投票はどういったものだったのかと言うと、野球開催賛成50票・反対54票とほぼ拮抗したものでした、4票なんて近所の駄菓子屋の賞味期限のアバウトさから考えたら誤差の範囲内みたいなもんです、この時期この話題は駄目かしら。まぁつまり世界が野球開催を必要としていないような状況では無いということ、むしろ場合によれば野球開催を望む場合の方が高いという事なのです。



一つ目の問題については北京五輪が終わってからでなければ開催地は確定はできませんが、今上がっている候補でいけば有力なのはズバリ東京、そして福岡、アメリカのニューヨークなんかも上がっています。野球が盛んではない国ももちろん手を挙げていますが、アフリカはオリンピックに耐える事の可能な基盤を持つ国の中で手を挙げているのはアフリカ内では野球が強い南アフリカ、ヨーロッパはロンドンに続いて選出される可能性が少なく、アジアなら商業的な視点もあって先に手を挙げている東京になる可能性が高くなっているでしょう。



問題な問題で問題が問題なのはメジャーリーグとの対立の方かもしれません。

メジャーリーグは野球の国際化を目指し、アフリカやヨーロッパ、中国等に勢力的に視察、派遣を繰り返したりWBCを開催したりしていますが、実際のところこれらの努力の数倍の宣伝力をオリンピックは有しています。五輪野球を野球大会の中での価値の位置付け上げることはそのまま宣伝力や国際化の話に繋がっていくでしょう。しかし今の所MLBとIOCは相互の宣伝力及び集客力と己のプライドの妥協点を探り合った上で今度は相手との妥協点を探り合う福本信行の漫画のような状況。MLBがオリンピックの宣伝力が野球の国際化、ひいては自分の利益に繋がりIOCとの共存や利用が可能であると判断すればこの問題は解決するはず、野球国際化が急務となりつつある今のメジャーリーグならばその雪解けはひょっとして近いかもしれません。



もちろんこれをもって五輪野球復活!ウッヒョーイ!とかのたまいたてまつる事はできませんが、これらが容易に想像しうる未来である事は確かでしょう。じゃあなんで似たような境遇にあったラグビーはロンドンでやんないの?野球ナショナルチームの発足の難しさの話は?まだまだ幾多の問題はありますが、それらはたったの一つの言葉でかたがつきます。

今まで語って来た話は全て、努力の問題なのです。

開催地の話にしても機関同士の和解の話にしてもたゆまぬ努力があってから語られる話、今五輪に入らずに片付けられているスポーツはそのほとんどが「我々は我々でやる」というスタンスを持っているように見えます、必ずしも積極的かつ圧倒的な動きを見せている訳では無いでしょう。大昔のサッカーのイングランドのように、「別に世界一なんて決めなくていいよ」のスタンスは悪い事ではありません、しかしじゃあそのスポーツを世界でやるとなった時、誰かが走り誰かが話す事は絶対に必要になってくるのです。



はじめてオリンピックで野球が行われる事になった時、動かないメジャーに変わってその役を担ったのが日本人のオリンピックロビイスト山本でした。野球に限らず世界で自分のスポーツをオリンピックでやりたいと思っている関係者の方々、スポーツで汗をかくために他の場所で汗をかく必要があるって、なかなかおつな話じゃないですかね?

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posted by shoeless |04:47 | 国際大会 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年01月28日

イタリア野球の動悸

2009年シーズンからイタリア野球リーグがセリエAを改革独立した形で「イタリアンベースボールリーグ」として再出発をする。2006年度は外国人選手に関する改革、2007年度はトップリーグの縮小と毎年がらりと様変わりしてきたイタリア野球またしても一年もたたずに大改革、イタリア野球はつんくプロデュースなのか、つんくプロデュースでも様変わりまで卒業させるには数年かけるよ。まぁ改革のほとんどは2005年度の時点で想定されていたようで、イタリア野球が散々と口にしてきた「プロ化」への道を着々と進んでいるようだ。



プロ化と言うのは主に「野球を職にできる」、「イタリア人の野球レベルがプロに達する」事と言える、つまりは国内のプレーヤーが野球で御飯を食べていければ一通りは完成と言う事、セミプロ状態からの脱却をはかる画策をしている事になる。具体的に言えば2006年度の改革がイタリア人の野球レベル向上のため、2007年度の改革が野球を職にするための改革と言えるだろうか。



2006年度に行われた改革はORIUNDOと呼ばれるイタリア系の選手と国外選手に関する内容のもので、ORIUNDOとはイタリア系ながら海外に居住している人々を指すイタリア語だ。国内でそこまで盛んではないイタリア野球は、レベル維持の為の人材を海外(アメリカやオーストラリア等)の出身選手に頼らざるを得なく、イタリア野球は彼等によって引っ張ってこられた部分さえある。

これは何もイタリアだけに限られた話じゃなくアテネ五輪でのギリシャ等野球が盛んではないすべての国に通じる話で、国内リーグから過半数を選ばない代表チーム等の現状をなんとかしたいのだろう。海外出身の選手やORIUNDOの出場を制限する事によって国内のプレイヤーのレベルを向上させより助っ人選手自体のレベルも上げ、併せて全体をプロのレベルに近づけるのが目的だった。国内での競争を激化させようとしているのだ。



2007年度は競争の激化を更に促進させるため、トップリーグであるセリエAのチーム数を減らし今まで以上にお金の余裕のあるチームだけが上に残っていく仕組みとなった。お金のあるチームが小数で高いレベルの選手を保有し、そこから利益が下部リーグに還元されていく、多様なスポーツのプロリーグの体型そのままな姿勢だ。スポーツのは大きく勝ち負けがつくのは仕方がないし弱者は去るシステムなのだから当たり前かもしれないが、劇薬と言わないまでもイタリア野球、急激にプロ化がすすまされている。



一方セリエAリーグに残留する権利の売買については難色を見せたイタリア野球協会、一見するとプロ思考に慎重なようにも思えるが舞台はイタリア。日本のように企業チームでは無く地域性の高いクラブチームがスポーツの基本単位である欧州ではチームのフランチャイズ移転は難しい、保有選手のレベルの問題で実績の無いチームがリーグを構成するのを嫌がったとも読み取れる。



アジア地区内での日本プロ野球のメジャーリーグ化が目立っている、それが良いのか悪いのかはまだ当分の間は分からないが、イタリアリーグが欧州唯一の野球プロリーグとして欧州で肩身を狭い思いをしている野球少年達の夢の舞台になればこんなに嬉しい事は無いはずだ。

頑張れイタリアンベースボールリーグ、ヨーロッパ王者じゃ終われないって話だよ。

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posted by shoeless |04:48 | ヨーロッパ野球 | コメント(0) | トラックバック(0)
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