2009年03月27日

セントエルモスの奇跡

WBCが終わってすぐだと言うにもかかわらず、もうすぐ次のイベントがくる、これが球春、まったくもって幸せな話ですがうんたらかんたら。どうせ中身のない前置きは今回はやめておくとして、さっそくですが3月31日から4日にかけて、イタリアのNettunoとMatinoにて2009年度ヨーロピアンカップが開催されます。ヨーロピアンカップってなんだか抽象的なニュアンスでアタシ好きになれないって人の為にご説明しますと、ヨーロピアンカップとは全欧州の野球クラブのつわものたちが最強のクラブを決めるために集まる、それはそれは伝統と権威のある大会です、まる。今年は前年から少し日程が変わり、2グループに分かれた12クラブが6月の4チームによる最終決戦を目指して戦うという仕組みに変わりました、前年まで行われていた6月のヨーロピアンカップがシーズン前に移行してきた、みたいな感覚でいいと思います。WBCに参加していたイタリア・オランダの2チームにとってはほとんど連戦みたいなもの、他の国のリーグでシーズンが開幕しているのはスペイン・フランスってところですが、本当ご苦労様としか言いようがありません。



さて気になる12クラブとその振り分けはこんな感じ。

Nettuno:
2 Danesi Nettuno イタリア リーグ準優勝
6 Tenerife Marlins スペイン リーグ優勝
1 L&D Amsterdam オランダ リーグ優勝
25 Port of Antwerp Greys ベルギー リーグ優勝
9 Buchbinder Legionaere Regensburg ドイツ リーグ優勝
10 Rouen Huskies フランス リーグ優勝

Matino:
4 Corendon Kinheim オランダ 前年度第一覇者、リーグ準優勝
2 T&A San Marino サンマリノ リーグ優勝
12 Fortitudo Bologna イタリア イタリアンカップ優勝
14 Templiers Senart フランス チャレンジカップ優勝、リーグ準優勝
13 AVG Draci Brno チェコ リーグ優勝
5 FC Barcelona スペイン 前年度第二覇者、リーグ準優勝

簡単に言えば、各国のリーグ優勝者とカップ戦の優勝クラブによるって事ですね。前年まで第二のヨーロピアンカップという立ち位置がよく分からないとされていたのですが、今年からは各国カップ優勝者のリーグも第二という扱いに、ずいぶんわかりやすくなったんじゃないでしょうか。ちなみに欧州野球の専門サイトであるMisterbaseballのランキング順位も横につけておきましたので参考にどうぞ。



とまぁここまでくれば毎度好例である戦力分析を行いたい、となるのが普通なのですが、今回は時期が時期だけに、そうそう簡単にはいきません。まだリーグ前と言うこともそうですが、今年のヨーロッパリーグはイタリアがプロ化に向けて欧州選手の事実上の解禁を行ったあおりをもろにうけており、選手の移動がとても激しい年だったのです。主役のイタリアのクラブでいくと、昨年のレギュラーシーズン覇者ボローニャはドミニカ人選手二人に付け加えてカナダ人捕手やらなにやら合成に補強。対するライバルオランダも負けてはおらず、L&D Amsterdamが即戦力扱いの選手を7人移籍させているようで、こんな大盤振る舞いをされてしまうと、はっきり言ってどこのチームも値踏みがききません。またその一方でこのヨーロピアンカップ、外国人選手の登録は3人までと規定されており、解禁を迎えてわんさか補強したイタリアのクラブは戦力がアップしてんだかダウンしているんだかも分からない始末、まさに、近年まれに見るカオスな状況と言えるでしょう。



WBC組が多く疲労は隠せないオランダ勢、イタリアにおっつけるようにして押収選手を解禁に踏み切ったスペイン、謎の動きを見せる今年のチャレンジ枠チェコ・ベルギー勢。不確定要素がわんさかありすぎるところが見所と言えば見所ではあるのですが、なかなかコメントしづらいところ。とまぁこれだけたくさん言い訳を書けばもう十分だと思いますので、この辺で僕の今年の予想を載せてお茶を濁そうかと思います。

ファイナルへ勝ち抜け
L&D Amsterdam
Corendon Kinheim
T&A San Marino
Buchbinder Legionaere Regensburg

特に今回穴馬になるんじゃないかなと思っているのはドイツ最強Buchbinder Legionaere Regensburg、今年のイベントわんさかイヤーの中では、最も地味と言えば聞こえは悪いですが安定感を保ちつつ開幕を迎えています。Rouen Huskies・Tenerife Marlinsのフランス・スペインの最強クラブの出方ももちろん問題ですが、両チーム確かに圧倒的実力を保ってはいるもののその強さはどこか例年通りに近く、それだけで上位2国のクラブを上回れないと言うことは、もう言うのも飽きたレベルのように思えます。ならばまだ情報が少ないBuchbinder Legionaere Regensburgのチームとしてのまとまりに賭けたほうが危険ながら返りも多そうなわけで、例年大会の制度を隙をつくように中堅クラブが上位進出を果たしている事を考えれば、その枠に入るのはドイツ勢、これもはや必然でしょう。



欧州勢にとってはワールドカップ前唯一と言っていい実力ためしの場ですし、IOCの御意向で競技の決定がワールドカップ後の10月から8月に動かされる可能性も高そう、欧州のプロ化の問題もありますし、近年重要度が急騰している流れに拍車がかかりそうな気配です。にしてもシーズンの結果が最終的に分かるのが来年の6月とは、一度の大会では終わらせてもらえないとは、野球でもこんな時代が来たのねと驚くとともに、シーズンと言う言葉に違和感を感じる時代が来るなんてと驚きを隠せません。悔しい話ですが、野球不毛の地とさえ称される欧州野球なはずなのに、制度的な面では最近羨ましいなと思う事も多くなってきました。野球でもこんな時代が、みたいなループになりそうなのでこの辺で終わります。

posted by shoeless |23:26 | ヨーロッパ野球 | コメント(0) | トラックバック(0)
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