2008年02月18日
回想カリビアンシリーズ2008最終戦
2月8日、カリビアンシリーズ最終戦、とくしくもなってしまった試合の総括です。 アラグア 5-7 ヤキス 先日ドミニカ勢を打ち破りながら、結局今年も優勝に絡めなかった二球団の親善試合マッチ、だったもののやはりこうした試合こそ面白く見られるのがカリブの野球の真骨頂といったところ。両チームここへきてようやく本調子が出せるようになったのか、ヤキスはベタンコート・バルデスコンビが、アラグアは先発サンティアゴが好調のスタートを切り、要所要所を締める鋭いピッチング合戦を披露して試合は2-2のまま9回までもつれこみます。 アラグアのマウンドには前回から引き続いてあがっているリリーフロレーヌ、ここまでいまいち調子があがらないヤキス打線でしたが、四球という形で突如隙を与えられると空腹のピラニアのようなものでした。爆発する機会を失っていたヤキス打線はロレーヌが揺らいだところにすかさずくらいつき、そこからまさかの4連続タイムリーで一挙に5点を追加、ゲームを決めにかかってしまいました。しかしこの大会打線が爆発の機会を失い続けていたのはヤキス打線だけではありません、その裏、やはりアラグアもその打線に火をつけようとしていました。 意気揚々と抑えに出てきたメキシコカステヤーノに対し、さっそく出塁を決めると、犠牲フライで一点返上。その後もタイムリーを続け、この土壇場で3点を返す攻撃を見せます。もうあと少しでアラグアの打線は完全に爆発する、しかしアラグアにはもうそんな時間的余裕は残されてはいませんでした。ヤキスはこの9回、駄目そうならすぐに投手を替えを繰り返し、結局3アウトをとるのに3人の投手をつぎ込む超過密リレーを決行。結果、そんな奇策にこの短時間で打てる手などなく、せっかくのチャンスもダブルプレーでゲームセット。 これにて両チームは2勝4敗同士の同率最下位で大会が終わり、来年への課題を残しての帰国となりました。ほとんどのプレーヤーはそのまま自主トレーニングへ向かうために帰国、いや本当お疲れ様です。 アギラス 2-8 リセイ 歴史あるカリビアンシリーズ、そのちょうど節目に当たる第50回大会優勝決定戦、となりかけの試合。ドミニカンシリーズの再現がなされるのか、それともアギラスの天下はたった3日のものなのか。星取りでリセイに一歩で遅れ追い詰められる形での一戦となったアギラスは、この大一番にレンジャーズのアルフレッド・シモンを立て、対するリセイはここで試合を決めんとブリュワーズのホセ・カペランをぶつけてきます。地元の都市の人口そっくりそのままの期待をその肩に背負ったシモン、50回という歴史の重みを背負ってしまったシモン、今から考えると彼が折れてしまう要因は山のようにありました。 立ち上がりから危なっかしい投球をおっぱじめたシモンに、それを盛り立てるかのようにこちらも危なっかしいプレーを見せる守備陣。2回2番ペレスにさっそうとタイムリーを浴びると、3回にも一点を失い、調子の悪さをごまかす展開が続きます。そこはいつも投手陣を守ってきた打線ががんばる番だと、アギラス打線も3回2番ファーカルが同点ホームランを叩き込みシモンを援護はしましたが、残念ながら肝心のシモンは援護がなかったから荒れていたというわけではありませんでした。結局その裏4回にもシモンは崩壊し、かわったファビオ・カストロまでもが炎上。アイバーとフランシスコの2・3番に4点を奪われ、試合の手綱をもぎとります。 こうなれば後はリセイにとって敵はアギラスのその打線のみ、アギラスにとって苦手であり、実績があり、こういう大舞台でも勝てる投手、これはもう今大会直接対決で好投したラモン・オルティス以外に選択肢はなかったのでしょう。そして予想通り、アギラス打線はオルティスの前に赤子の手をひねるように転がされていきます。あれほど前評判で恐ろしいと評されていたアギラス打線が、気づいてみれば5回を費やしてたったのヒット4本無得点。そして9回、投打両方の羽をもぎ取られもがくアギラスに、リセイは追い討ちをかけるようにして2点を追加し、土壇場に復活する意欲や奇跡さえも踏み潰しました。 試合終了、スコアは8-2でリセイのカリビアンシリーズ10度目の優勝。リセイはドミニカンシリーズでの屈辱を見事に晴らし、このカリビアンシリーズの歴史において誰が最も強かったのかを世に知らしめる勝利をあげました。一方のアギラスは、ただただカリビアンシリーズの歴史の前に、そしてホームの大観衆というプレッシャーの前に、からまわりして自滅していった、終わってみればそんな印象を残す大会となりました。優勝はリセイ、カリビアンシリーズ最強の古豪。プエルトリコの参戦中止、新たなメンバーの増加、新しい制度の中で節目のときを迎えるカリビアンシリーズにおいて、変わらない強さを見せ付けたリセイの優勝は、どこかロマン漂うような結果だったように思えます。 リセイファンの皆さん、優勝おめでとうございました。
posted by shoeless |00:07 |
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