2007年06月25日
メメント・モリ
この世に野球が人気があるというような国は両手に数えられるようなほどしかない、という話を以前した覚えがあるのですが、目を大昔に向けてみると意外とその数は多くなります。例えばフィリピンなどはアメリカ統治時代にはぶっちぎりのナンバーワン人気を誇っていた国でしたし、今現在野球で見かけないカリブの国々も大昔はメジャーリーガーを輩出したり出来ていました。南アフリカやヨーロッパでも大昔と比べれば今現在は陰、中国でさえ文革の前にはそれなりに野球を出来ていた頃があったのです。現代と過去に細かな違いはあれど、それと比べれば今現在が衰退しきった状態というのは、嘘ではありません。 今現在野球が一番レベルで人気な国というと、まずこの国日本、王国キューバ、そしてお隣台湾、ベネズエラ、ドミニカ、ニカラグア、バスケと競合しつつあるプエルトリコと言ったところ。アンティル諸島も中核キュラソー島だけ見れば野球人気なのかもしれませんが、全島揃って一番なのといわれると見当がつきませんし、韓国も国内リーグの人気如何で競技の人気の優劣が決まっているとは思えません。さて、ここまで話したことは前にも話したことがある話ですし、皆さんも「てめーに言われなくたって知ってるよ」という気持ちでいっぱいであろうはずですのでとっとと本題に入りますが、実は野球人気国はまだこれだけではないのです。 といって「アメリカでも全然大人気だし」とか言い出そうとか言う訳ではなく、本当に上に上げたような野球でよく名前が聞かれる国々以外に野球が一番人気を争えているような国があるのです。海外領土とかじゃ無く国でですよ、答えは帛琉です、もう少し分かりやすくかくとベラウです、もういい加減しつこいですね、南国の島国パラオです。 パラオは人口が二万程度の小さな島国で、1994年に国連の信託統治から独立したまだまだとても幼い国といえます。1880年代にスペイン領になったパラオはその後ドイツに売却、第一次大戦のおりに日本軍によって占領され、その後はアメリカによる信託統治が続いていました。日本では親日国として知られているパラオですが、確かに日本の影響が大きかった事もあってか野球が盛んになり、その後また野球国であるアメリカがきたことも手伝って、今なお野球は盛んに続けられています。マリンスポーツ、そして野球・ソフトを筆頭とするアメリカ発祥スポーツといったところと言われています。 パラオ国内の野球はというと、16州に分かれている行政区域それぞれに一つづつクラブチームが置かれたリーグ戦が行われており、パラオ・メジャーリーグなんて名前がつけられています。ナイターがある日なんかには多くのお客さんも訪れるそうで、人口二万人の島国という事を考えればこれはなかなか立派な状況といえるでしょう。ちなみにパラオには今もいくつも日本統治時代のなごりが残っていて、建物や文化などに色々な日本を感じることが出来るのですが、パラオにある野球場には朝日フィールドという名前がつけられていたりします。 国内では意外とにぎやかに行われているこのパラオ、しかしながら体外的な部分に目を向けるとうまくいっていないというよりか、まずパラオ代表なんて見ることがありません。そもそも人口の面であまりにも不利なオセアニアの国々はなかなかスポーツの場でみかけられないのですが、そんな中でもパラオは出てくることはありません、オセアニア地区でスポーツとなるとオーストラリアとの差がですぎてしまうからという事もあるのでしょうが、それにしたって見たことさえありません。 99年に創立以来表に出た国際試合、そう思ってパラオが国際試合をしたという記録を調べてみたのですが、オーストラリアとの親善試合でボコボコにされたという記録しか見つかりませんでした。パラオの野球は、そうした部分とはまた違った時間が流れているのでしょう。大規模であったりレベルが高いというわけでもありませんが、そういうしがらみから逃れた野球がそこにはあります。パラオに昔の日本人のよさが今もちりばめられて残されているように、パラオには昔の日本の野球の名残があのときの時間に近い状態で流れているのです。 しかし、そんな島国もここへきての「野球国際化を急ぐ」流れには逆らうことは出来ず、国際試合への道が大きく開かれることとなりました。今年九月、サモアで行われるオセアニアの島々の大会にパラオも参加をすることになったのです。あまり野球の認識の高くないオセアニアの国々、ここでそれなりの大会を開くというのは急務でもありました。参加国はサモア、フィジー、アメリカンサモア、ニューカレドニア、そしてパラオの五国、この面子で行けばパラオの優勝も無いわけではありません。 http://www.sportingpulse.com/assoc_page.cgi?c=2-3549-0-0-0 切羽詰ってから動き出したような急激な流れに今、パラオが長年続けてきたような野球も対面しています。五輪を追われた野球の急いだ国際化の波は、静かに野球を続けてきていた南洋の島国まで押し寄せてきました。何が変わって何が変わらないのか、時代の変わり目はどちらに転んでも面白いです。
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posted by shoeless |16:01 |
オセアニア野球 |
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メメント・モリ
コメント投稿者ID : OOH00036245
以前聞いた話で「野球は島国で人気が出やすい。」と言う話を聞いたのですが、パラオのような小さな島国でも人気なところを見ると、あながち的外れではないんだなあと思います。
全てではないけれども、野球が一番人気の国は島国が多いので、この仮説は結構有力かも・・・・。(アメリカはアメリカンフットボールが一番人気。)
posted by ヤモリ倶楽部 | 2012-01-07 16:21
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