2007年02月20日

CL、決勝Tを占う

 イタリアで怪物がかつての輝きを取り戻し、スペインでは昨季の覇者がも極度の不振にもがき苦しんでいる。一方、グラスゴーの雄は早くも優勝を決めるかのような勢いだ。そんなフットボールシーズンの佳境とも言える2月。

 いよいよ06-07シーズンのチャンピオンズ・リーグ、ノックアウトラウンドがやってきた。ここで残るか残らないかが残りのシーズンの戦い方を左右すると言ってもいい。リーグにかけるしかなくなるか、再びCLとの2足のわらじを強いられるか。

 今シーズンは近年まれに見るほど番狂わせが少ないグループリーグとなり、勝負の行方を予想するのは相当難しくなっているが、それでもやはりいちサッカーファンとしては結果を予想する楽しみに興じざるをえない。欧州の、いや世界のクラブシーンのトップを勝ち取る戦いに生き残るのはどこか。

 
 バルセロナ vs リバプール

 
 間違いなく決勝トーナメント一番の注目カード。昨年の覇者と一昨年の覇者の激突。しかも両者ともホームでは圧倒的に強い。となるとアウエーでの戦いが勝負を分ける。バレンシアに敗北した嫌な流れで初戦を迎えるバルサは正直厳しい。バルセロ二スタとしてはバルサの突破を信じたいが、正直現状ではリバプール優位。ルイス・ガルシアが出場できないのは痛いが、逆にスペイン人以外の選手(ペナントやカイト、べラミ)の方がバルサはやりにくいのではないか。


 リヨン vs ローマ

 
 攻撃的なチーム同士の面白いカード。ただ、両者に共通するのはバックアッパーに不安が残るところと、ジュニ-ニョ、トッティという替えのきかない選手を有すること。脇に役者がそろうものの、結局は両者の双肩にすべてがかかっていると言ってもいいだろう。CL用の切り札・バロシュを獲得したリヨンは最後のピースを得たが、短期間でどれだけチームになじめているかは未知数。CLの経験ならリヨンにあるが、ローマにはリーグ戦を諦められるアドバンテージがある。個人的には、トッティに花をもたせてあげたいけど、リヨンがしたたかに勝ち上がるのかな、と思う。


 バイエルン・ミュンヘン vs レアル・マドリッド


 かつては激しく欧州の盟主のを争った両者であるが、現在は迷走している。バラックを失ったバイエルンと、ジダンを失ったレアルは、いまだ新たなチームの確かな軸を見つけられずにいる。しかし、選手のポテンシャルではレアルに明らかに分があり、無様な戦いになろうと勝ち上がってしまうだろう。そして、カペッロはそういう戦いが得意である。正直、あまり見る気のしない勝負ではある。


 PSVアイントホーヘン vs アーセナル


 ここは間違いなくアーセナル。ヒディンクだったらPSVにかけたかもしれないけど、クーマンだったらヴェンゲルでしょう。どちらもいいチームだからこそ、結局選手のクオリティが勝負を分けてしまうはず。ファン・ペルシがいないアーセナルは優勝というのは相当厳しくても、PSVなら悠々突破できるはずである。


 FCポルト vs チェルシー

 
 ありえない、とは思いながら、クアレスマがチェルシーに一泡吹かせる姿を想像してしまう。現実には一泡ふかせるシーンもあるかもしれないけど、結局はチェルシーに軍配が上がりそう。ここもやっぱり選手のクオリティに差がありすぎる。 


 マンチェスター・ユナイテッド vs リール

 
 マンUが圧勝して、たからかに復活ののろしを上げるんじゃないかな。ここ数年でベストのシーズンを送っている彼らは、ひそかに今期のCLの本命なんじゃないかと思う。スコールズ、ギグスなんていう栄光を知る大ベテランと、クリスティアーノ・ロナウド、ルーニーらタイトルに飢えた若き名手がうまく絡んでる。こういうタイトルに飢えたチームは強い。


 ACミラン vs セルティック


 決勝トーナメントで番狂わせが起こるとしたらここしかない気がする。そして、客観的に見ても中村俊輔の左足にそれはかかっている。ミランはロナウドのおかげでリーグでは勢いを取り戻しそうだけど、その起爆剤がCLに出場できないのは痛い。カカ、ピルロはW杯から出ずっぱりでその勤続疲労はかなり厳しいものがあるはず。そしてネスタの不在。彼を除いてフェネホール・オフ・ヘッセリンクの高さに90分間耐えられるDFがミランには見当たらない。つまり、一試合に何度かは必ずセルティックにもチャンスが訪れる。そこを中村が生かせれば、勝機は十分あるはずである。

 加えて、中村が最も強いころのミランを知っているというのも大きい。彼がレッジーナにいた頃のミランは、画期的なピルロのレジスタシステムを導入したてで、まさに日の出の勢いだった。その頃に比べいまのミランは下り坂という印象はぬぐえない。中村の左足が、ミランの一時代の終わりを告げる一撃を放つ可能性は、決して低くはないはずである。

 
 すみません、うっかりインテル vs バレンシアを忘れていました!


 インテル・ミラノ vs バレンシア


 圧倒的な戦力を誇るインテルにバレンシアがどう立ち向かうか。均衡した勝負になればなるほど、バックアッパーに劣るバレンシアが厳しくなる。ホアキン、ヴィセンテあたりの奮起にかかってくるだろう。順当にいけば地力で勝るインテルが勝つだろうが、モリエンテスとビジャの2トップはハまれば得点を量産するかもしれないだけに、面白い戦いになるはず。インテルは豪華メンバーだけにここ一番の先発メンバーに迷いがち。そこにバレンシアの付けこむスキがありそう。

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posted by やーり |02:54 | コメント(5) | トラックバック(0)
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2007年02月11日

だからカズは辞められない

 横浜FCのカズ(39)がプレシーズンマッチ(vsロッソ熊本)でコーナーキックにジャンプ一番合わせて、今期初ゴールを記録しました。

 詳しいフォーメーションはわかりませんが、某サッカー番組で見たダイジェストによると左サイドからドリブルで切れ込む場面などもあり、左ウイング・もしくはセカンドトップでの出場であったと思われます。

 今期の横浜FCは久保竜彦の1トップに左右のウイング(サイドハーフ)、トップ下に奥大介という布陣が濃厚で、カズのポジションは必然的にMF、もしくは控えFWとなります。

 近年、というか一般的にはカズはストライカーであるという印象があるため、このポジションの転向を否定的にとらえる考え方もありますが、実はブラジル時代のポジションは左ウイングであり、「代表クラス」であったといわれています。カフーも「なぜ帰化しなかったんだ?」と言っているくらい。

 それにカズはFWにしては前からプレスをかけて守備にも貢献できるタイプで、もともとサイドに流れての切れ味鋭いドリブルからのチャンスメイクや、そのままシュートに持っていける選手でした。ラモス現東京ベルディ監督が、京都パープルサンガ時代の1トップを張って得点に専念するカズを見て「あれはホントのカズじゃない、全然ダメ」と言っていました。

 つまり、今年カズは努めるであろうポジションは、ベテランになったが故にポジションを下げられたのではなく、むしろコンディションが整っているからこそ運動量を求められるポジションを任せられていると考えられます。

 さて、このように今期の活躍を期待されるカズですが、なぜ彼は40を迎えてなお現役にこだわるのでしょうか。本人いわく「サッカーが好きだから。プレーし続けたいから、必要としてくれる場所がある限り続けたい」ということなのですが、私はやはりW杯に出ていない、ということが彼の背中を押し続けているように思えてなりません。

 もし、フランス大会に出場していたなら。カズはもうとっくに現役を引退していてもおかしくないはずです。これは横浜FCに集う他の選手にもいえます。奥大介、久保竜彦は長く代表チームに名をつらねながらW杯には縁がありませんでした。

 山口素弘はW杯に出場したものの、それからの彼のキャリアは決して順風満帆とはいえませんでした。名古屋から新潟へ移り、J1へ引き上げたものの再びプレーの機会を求めJ2へ。彼らにも、このままでは辞められない理由があるのです。小村も含め、まだ彼らは己の死に場所を見つけられないでいるのです。

 W杯を経験していたら、もっとプライドをもって早々と引退できてしまうものかもしれません。

 城、前園、中田といったいわゆるアトランタ世代の人間が30早々に現役を引退してしまう理由に、そろってサッカーへの情熱の衰えを挙げています。トップ・フォームでない自分のプレーに納得できない、というような発言もみられます。

 彼らはオリンピック、W杯(前園除く)と駆け足で経験し、そこに彼らのサッカー人生のハイライトがありました。中田がもっとも輝いたのも結局はフランス後すぐのペルージャ時代です。つまり、彼らには明確にキャリアのピークと一生に一度あるかないかの大舞台の経験がありました。だからそのころの自分を振り返って現役を退くことができたのです。

 しかし、横浜FCのベテラン陣はまだそれを探し続けている。彼らの輝かしい経歴の中で、引退後に振り返るべき最も美しいシーンを。

 それを今期J1の舞台で見つけられたのなら、彼らも安心して現役を退けるかもしれません。

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posted by やーり |00:46 | Jリーグ | コメント(2) | トラックバック(0)
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