2010年08月29日
ズラタン・イブラヒモビッチ、ACミランへ。
どうやらバルサは今大きな転換期を迎えているようです。昨シーズン、鳴り物入りで入団したイブラヒモビッチを簡単に放出してしまいました。昨季の補強第一希望、“本命”はダビド・ビジャであり、イブラは“オプション”であったのでしょうか。
これまた昨季に大金をはたいて獲得したドミトロ・チグリンスキーはすでにシャフタールへ帰還しています。イブラもチグロも「バルサのスタイルに適応できなかった」と両断してしまえば単純ですが、本当の理由は別のところにある気がします。
なぜイブラではダメで、ビジャがいいのか。昨季、イブラは開幕からゴールラッシュを続け、こう着した状況を打破するトリッキーなプレイやスーパーゴールを決めています。結果という部分でいえば、1年目としてはまずまず合格点と言えるでしょう。それでもダメだしをされてしまった。
1つはリオネル・メッシがサイドではなくよりゴールに近いところで存在感を出し始めたことが原因でしょう。メッシを真ん中におこうと思えばイブラはサイドに張らざるをえなくなる。そうなると本人はもとより代理人が騒ぎ出す。メディアが騒げばチームの和が乱れる。ビジャならば左サイドでも問題なくプレーでき、戦術的な柔軟性が高い、との判断です。
2つ目は予想よりも早く若手が台頭してきたことです。昨季開幕前は全くの無名であったペドロがレギュラー格となり、グアルディオラはもう1・2年はベンチに座らせて成熟を待つつもりであったであろうボージャン・クルキッチも先発が務まることを証明しつつある。さらに、中盤ではジョナタン・ドスサントスやチアゴ・アルカンタラが出てきて、イニエスタを前線に押し出すこともできる。そうなると、イブラは余剰人員とみなすこともできてしまうわけです。
3つ目はカンテラ化をより進め、パスサッカーをより極めるためにスペイン人選手・カンテラ選手を重用するという判断が下された、ということです。昨シーズン、ピッチの上でのイブラは“異分子”でした。タメを作り、強引にシュートを打つ。生粋のストライカー、生粋のファンタジスタで、1人でゲームを決めてしまう。そんな選手が1人いると、チームは助かります。しかし、あえてその助けを捨て去り、パスだけで勝負してやる!そんな決意が、今回のイブラ放出ににじみ出ているような気がします。
最後にチグロについて。「財政難で、仕方なかった」とも言われていますが個人的にはガブリエル・ミリートの復活も大きいのかなと思っています。全く計算できない状態から見事に復活し、そん色ないパフォーマンスを披露してしまった。プジョル、ピケっていう絶対的なレギュラーに、ターンオーバー要員として申し分ないガビ・ミリートがいて、アビダルだって十分CBが務まる。となると、チグリンスキーは“控えの控え”になってします。だったら放出かな、と。
マスチェラーノに続いて駆け込み補強はあるんでしょうか?どうせならインザーギとか欲しいけど、ないでしょうね(笑)カップ戦要員ならフンテラールでもOKな気がしますが、いかに?
posted by shinji18 |15:25 |
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2009年07月03日
練習初日にリベリーを怒鳴りつけたとして今日もスポーツニュースをにぎわせた、バイエルン・ミュンヘンのルイス・ファンハール監督。
彼はその頑固すぎる性格と高度すぎる戦術論がゆえ、ときに成績がともなわず、ときにチームと衝突し、解任の憂き目にあう。
しかしそのたびに彼ははい上がる。その頑固な性格と高度すぎる戦術を駆使して。
そんな彼がアンドレス・イニエスタを登用したことはあまり知られていない事実だろう。
バルサがまさにどん底に沈んでいた2002-2003シーズン途中、「ついにファンハールが狂った」とされる選手起用をする。
見た目は当時知られたフォーメーションにあてはめるなら3-5-2。
センターバックに本来司令塔タイプのジェラール、左右のウイングバックにはガブリとプジョル。そしてこのフォーメーションの花形、トップ下には当時トップチームに昇格したばかりのアンドレス・イニエスタ。
さらに2トップはクライファートとオーフェルマルスで、オーフェルマルスは外に開きっぱなしでほとんどウイングのようだった。
シャビらがけがをしたための急場しのぎのフォーメーションであるというのがおおかたの見方であったが、当のファンハールは
「シャビが復帰したら中盤にシャビとイニエスタを並べたい」
と発言していた。
結局その後すぐにファンハールは解任されたが、今にして思うとこのときのファンハールの戦術こそが現在のバルサのスタイルの源流となっているのではないか。
シャビとイニエスタという生え抜きのパサーを並べる中盤に加え、DFの中心に中盤の選手を入れるという発想は現在のバルサの4-1-2-3の「1」に通ずるとことがある。
さらにその当時ははちゃめちゃともとれるフォーメーションに戸惑う他の選手を鼓舞するようにプジョルがオーバーラップしまくっていた。これは現在のダニエル・アウベスのようだ。
本人はなんというかわからないが、当時からファンハールはディフェンダーの前にリベロ的に中盤の選手を据え、サイドバックがゲームの組み立てに積極的に関わるスタイルを考え出し、従来のトップ下ではなく、スペインではピボーテと呼ばれる守備的な中盤の選手こそが司令塔としての役割を果たすようになる現在の潮流に気がついていたのではないだろうか。
posted by shinji18 |23:09 |
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2009年05月24日
いよいよヨーロッパのサッカーシーンも大詰め。
今年のチャンピオンズ・リーグ決勝は、今シーズンの総決算にふさわしい2チームの対決となった。
王者マンチェスター・ユナイテッドに挑むのはペップ・グラウディオラ監督のもと、自慢のパス・サッカーに磨きをかけ、「いまもっとも魅力的なサッカーをしている」と言われるバルセロナ。
いちバルセロニスタとしては堂々と打ち合って快勝を望みたいところですが、冷静に見るとどうもバルサの方が旗色が悪そうです。
まず負傷者および出場停止者を見ると、バルサは両サイドバックのアビダルとダニエル・アウベスを欠き、後方からの組み立てを担うべきマルケスもいない。後ろからの押し上げと攻撃参加がなければ、バルサが誇る3トップも孤立し、個人での突破に頼らざるを得なくなる。
その突破を担うべきイニエスタとアンリも万全ではないとなれば、シャビにかかる負担は増大し、ほとんどメッシ頼みになってしまう恐れがある。そしてそれこそメッシを自由にせんと血眼になって戦略を立ててくるであろうファーガソンの思う壺だ。
一方マンチェの方はフレッチャーを欠くものの、代役はギグス、アンデルソン、スコールズ、パク・チソン、キャリックと中盤のタレントは多く、さほど痛手ではない。むしろファーディナンドが万全でないことの方が気がかりだろう。
バルサはディフェンスラインが急造で、かつ前線も怪我あけのアンリ・イニエスタがどこまでできるか未知数。よって苦戦が予想される。
さらに、バルサのベンチにはボージャン、フレブ、グジョンセン、ブスケッツと人材はいるものの、テベス、ベルバトフという超一流のタレントと比べると正直見劣りする。
疲れの見えたところで、テベスなりベルバトフなりを入れられたり、おそらくどちらかはベンチに控えているであろうギグスかスコールズを投入されると局面を打開されてしまう可能性が高い。
再三繰り返したが、戦前に予想ではバルサ不利。マンチェが2-0、3-0くらいで勝ってもおかしくないのではないか。
両者譲らぬ展開となり、メッシ、イニエスタ、アンリ、エトー、ボージャンらバルサが誇るタレントの誰かが、チェルシーとのセカンドレグ同様一瞬のきらめきで勝負を決めてくれることを祈ってはいるのだが…。
posted by やーり |16:54 |
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2008年04月19日
チャンピオンズベスト4決定の話題には完全に乗り遅れたので、もはやどうにも避けられなそうなロナウジーニョの移籍について書きたいと思います。
エラーの連続でリーガは間違いなく落とすであろうバルサ。こうなれば意地でもチャンピオンズはとりたいところなのに、どうにもいまのレッドデビルズ相手では玉砕しそうな気配。決勝でチェルシーと久々のライバル対決!もしくはリバプー相手に昨シーズンの雪辱を、なんていうシナリオは口にも出せない。
そんな中、もはや今シーズンは終了したかのような状態で、かつての絶対的なエースが移籍交渉に入っているというのはなんともお寒いです。
ロナウジーニョのリーガでの成績を振り返ってみると、
06-07 32試合 21得点
05-06 29試合 18得点
04-05 35試合 9得点
03-04 32試合 15得点
で、今シーズンは20試合足らずの出場で8得点。
思えば03-04シーズンは前半チームの形が見えずどん底で、後半ダービッツが入って巻き返し、チャンピオンズへ。そして04-05シーズンに思い出されるのはチェルシーとの激闘と超絶ゴラッソ。エラシコが大ブームになったのはこの頃からかな?
05-06はバルサでのキャリアの頂点。ついにチャンピオンズを制す。バルサとロナウジーニョとの蜜月は引退まで続くのかと思われた。(もしくは、少なくとも向こう5年以上はエースとして君臨するだろうと。)
しかし、06年のワールドカップを境に、パフォーマンスの低下がささやかれはじめ、チームも下降線をたどっていく。06-07シーズンは入団以来最多の21ゴールをリーガで決めながら「太りすぎ」などと揶揄された。
過去2シーズンのハイパフォーマンスに比べられてしまい、点を決めていてもベストパフォーマンスでなければ批判されるという状況であった。そして無冠に終わり、エトーとのケンカ騒動やエジミウソンの爆弾発言などなど。
今思えば昨期終了時が「売り時」だったのかもしれない。今シーズンも負の連鎖が止まらず、復帰してゴラッソを決めたかと思えばまた怪我をしたりと、シーズンを通して不安定なパフォーマンスのままシーズンを終えようとしている。
ここ1・2年のスランプや数々のゴシップがあったにせよ、入団後3年間の絶大なる貢献を考えれば、このままバルサを去ってしまうのはあまりにも悲しい。せめて、その最後の舞台は彼らしく華々しいものになって欲しい。ブーイングから逃げるようにさっていくロナウジーニョは見たくない。
5月。
願わくば、彼に最高の舞台が訪れんことを。
posted by やーり |21:37 |
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2007年08月02日
ティエリー・アンリ、エリック・アビダル、トゥーレ・ヤヤ、ガブリエル・ミリト。
レギュラー・クラスの(しかもアンリ以外は名をより実をとった)選手を4人補強し、戦力充実、07-08シーズンのリーガとチャンピオンズの大本命となったバルサ。今日はそのバルサが本当に盤石なのか、問題点はないのかを考えたい。
まずは戦力を把握するため、4-3-3の各ポジションに2人ずつ選手をあてはめていこうと思う。なお、移籍検討中のエスケーロ、モッタ、マキシ・ロペスに関しては除外して考えたい。
GK バルテズ(ジョルケラ)
このポジションは全く問題なし。バルテズにはそろそろカシジャス大先生を脅かしてほしい。
左CB ガブリエル・ミリト(マルケス)
マルケスを控えに使えるという贅沢さ。
右CB プジョル(テュラム)
昨年は期待外れだったテュラムには、マルディーニのような活躍を期待したい。
左SB アビダル(シウビーニョ)
どちらかというと守備的なアビダルとブラジル人らしく攻撃的なシウビーニョはいいオプション。アビダルなら試合中に3バックへの変更にも対応可か。
右SB ザンブロッタ(べレッチ、オレゲル)
ザンブロッタが本来のポジションである右サイドバックに専念される。CBが充実したため、オレゲルの出番があるとすればここか。ローマ移籍の噂もあったべレッチは移籍の可能性も。
DH トゥーレ・ヤヤ(エジミウソン)
長年懸案だった中盤のフィルターは新加入のトゥーレに託されそう。コンディションが万全ならエジミウソンにも出番はありそう。
左CH イニエスタ(デコ、グジョンセン)
中盤の攻撃的なポジション。昨年後半から完全にポジションをとったイニエスタがそのまま起用される模様。チェルシー時代のようなグジョンセンの中盤でのプレーもみてみたい。
右CH シャビ(デコ)
CHの組み合わせはイニエスタ、シャビがファースト・チョイスだが、中盤センターはデコも含めた3人で回していく模様。欲を言えばもう一人控えがほしいところだが、けが人が出た場合はトゥーレのポジションをひとつ上げて、マルケスやエジミウソンを中盤の底に起用することで対応できる。
左ST ロナウジーニョ(アンリ、グジョンセン、エトー)
右ST メッシ(グジョンセン、エトー)
この二人はコメント不要でしょう。けが等でどちらかが欠ける場合はグジョンセンかエトーが入りそう。左はアンリも務まりそうだが、それならば2トップにしてしまった方がしっくりくるか。
CF アンリ(エトー)
前線の3つの椅子に対してアンリ、ロニー、メッシ、エトー、グジョンセンの5人。今季のバルサのキーはここをどう回していくかに尽きる。これに加えカンテラ上がりのジョバンニ・ドス・サントス、ボージャン・クルキックも起用できるだけに、ライカールトにはうれしい悩みだろう。
しかし、気になるのはジュリ放出で純粋なサイドアタッカーがチームにいなくなったこと。よりポゼッションへの志向を高めるねらいからかもしれないが、攻撃が中央によってしまう可能性はいなめない。そのあたりは監督の腕の見せ所であろう。個人的には、器用に前線ならどこでもこなせるエトーとグジョンセンをどう使っていくかがキーになると思う。
特にグジョンセンは、CFとしてはエトー、アンリに次ぐ3番手になってしまったため、セカンド・トップかトップ下として生きる道を選ぶしかない。チームとして彼をベンチで腐らせるか、戦力の一人、貴重なバックアップとして活用できるかは長いシーズンやチャンピオンズの厳しいトーナメントを戦っていく上で一つの岐路になりうる。
錚々たるメンバーの名を連ねる各ポジションを見てもらってわかる通り、純粋な戦力値の合計で見るなら間違いなくヨーロッパNo.1だ。あとは監督がいかにしてチームをマネジメントし、機能させるか。そこにかかっている。
具体的には、サイドアタッカーなしでいかにバルサ伝統の3トップによるサイド攻撃を具現化するか。また、敵がバルサのパス回しに慣れ、こう着した試合のリズムをいかにして変える采配が打てるか。加えて、充実した選手をうまく回し、ベンチに座る選手のモチベーションをいかにして保つか。以上の3点がテーマとなってきそうである。
ライカールトがこの課題にどう挑むかはこれからのプレシーズンのお楽しみ。いずれにしろ、シーズン開幕が楽しみだ。
posted by やーり |22:54 |
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