2007年03月28日
オーラ ヘルマン・マイヤー
オーラとは発するものなのか、感じるものなのか。 ワールドカップの舞台で最も存在感のある選手といえば、このひとをおいて他にはいない。 ヘルマン・マイヤー。 今季はとうとう1勝もできなかった。最高位はヒンターストッダーGSの3位である。 しかし、コース上で、スタートエリアで、表彰式で、存在感は他を圧倒している。 オーラというものが存在するならば、彼は間違いなく強烈に発していることだろう。 常に一番最後に現れる彼のインスペクションは、見るものを荘厳な世界に誘うと言っても決して大げさではない。 まるでコースそのものを飲み込んでしまうかのように、じっとイメージしたラインをみつめるその姿は、芸術品と言ってもいいかもしれない。
そんなスーパースターに似合う車はやはりBMW。 この車にインスペクション用のスーパーGのスキーを中積みにして彼はやって来る。 言葉にはできないオーラを発して彼はBMWから降り立つ。 いつまでも、オーラを発し続けて欲しい。 ヘルマン・マイヤー、来季の「復活」を期待したい。
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posted by shinichiro |21:52 |
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オーラとは発するものなのか、感じるものなのか。
ワールドカップの舞台で最も存在感のある選手といえば、このひとをおいて他にはいない。
ヘルマン・マイヤー。
今季はとうとう1勝もできなかった。最高位はヒンターストッダーGSの3位である。
しかし、コース上で、スタートエリアで、表彰式で、存在感は他を圧倒している。
オーラというものが存在するならば、彼は間違いなく強烈に発していることだろう。
常に一番最後に現れる彼のインスペクションは、見るものを荘厳な世界に誘うと言っても決して大げさではない。
まるでコースそのものを飲み込んでしまうかのように、じっとイメージしたラインをみつめるその姿は、芸術品と言ってもいいかもしれない。
1秒に満たない瞬間をあなたはどう思うでしょう。
そのほんの一瞬が、今季のスラローム年間チャンピオンの座を分けました。
ワールドカップに限らず、すべてのレース競技は100分の1秒でも、1000分の1秒でも速いほうが勝者だということは今更言うまでもありません。
しかし、その「ほんの一瞬」を日常生活で実感することはほとんどないと言ってもいいでしょう。
それはまさにレーサーだけに与えられた、「貴重な一瞬」と言えるかもしれません。
私の学生時代のスキーコーチは、私たちだらしない学生によく言ってくれました。
「1分1秒を争うレーサーが決められた時間に遅刻するな」と。
それぐらい、時間に対する気遣いをしろという戒めでした。
それ以来、私は時間を大切にしようと努めてはいます。時にはだらしなくなるときはありますが。
マリオ・マットとベンヤミン・ライヒはチームメイトとして、また良きライバルとして共に今シーズン1年、戦ってきました。
1年を通して戦うなかで、
年間チャンピオンとその後塵を拝する2位に分たれた1秒にも満たない時間。
0秒97という一瞬、あなたはどう考えますか?
ただひとつだけ確かなことは、その一瞬のために、マットとライヒ、いや、出場した全レーサーは死力を尽くして闘ったということでしょう。
素晴らしいレースをありがとう。

激闘から一晩あけました。
シーズンの終わりは私にとっても様々な感慨にひたるときでもあります。
昨日、最も印象的だったのは、スヴィンダルやライヒではなく、マリオ・マットでした。
彼はここ2戦、ガルミッッシュとクラニスカ・ゴラで連勝しSL種目別トップ、波にのっていました。ライヒも彼の調子の良さにはかなわないだろうというのが戦前の予想でした。本人も自信があったと思います。
しかし、結果は2本合計でライヒに0秒97の大差をつけられ完敗。
今までの勝利で得た自信を根底からくつがえされたような敗戦だったのではないかと心配になってしまいました。
ゴールでの落胆の表情は、表彰式でも変わりませんでした。
「どうしたらライヒに勝てるか?」
もしかしたら昨晩は眠れなかったかもしれません。
それほど、悔しそうな印象を私は受けました。
私は来季のマリオ・マットに注目したいと思います。
それにしてもライヒの1本目の滑りは圧巻でした。
その時点では総合優勝の可能性もあっただけに、
それは「鬼気せまる」スラロームでした。
もしかしたら、ライヒは普段、自分の力をすべて出し切らずに滑っているのではないかと疑いたくなるような、今季、「最速」のスラロームを見せてもらえたように思います。
私はチューリッヒで少し感慨に浸りながら、明日の便で帰国の途につきます。
なーんて、ただ、今日の航空チケットがとれなかっただけなんですけど。はは。
稀に見る熾烈な総合優勝争いを制したのは、アクセル・ルンド・スヴィンダル(ノルウェー)でした。
ベンヤミン・ライヒも今日のSLで優勝し猛追しましたが、スヴィンダルが15位に入ったため、わずか13ポイント差でクリスタルトロフィーには届かず、連覇の夢はついえました。
スヴィンダルはここレンツァハイデの最終戦で、DH、SG、GSと3種目怒濤の3連勝。
ここ一番での勝負強さは、ノルウェーの英雄、ケティル・アンドレ・オーモットを凌ぐかもしれません。
戦いを終え、表彰式でたたえ合う2人の姿がすがすがしく写りました。
これで、今季のw-cupの撮影はすべて終わりました。
暖冬による雪不足に悩まされ続けたシーズンでしたが、どうにかこうにか、それぞれの会場関係者の努力でレースを開催することができたと思います。
地球温暖化への対策も真剣に考えなければならないと思わせる5ヶ月でした。
さて、ブログはこれでしばらく「お休み」ということにはしません。
頻度は減ると思いますが、随時更新していきたいと思っています。たまにちらっとのぞきに来てください。お待ちしています。
2007年3月18日、スイス・レンツァハイデにて 田中慎一郎
勝負は最後の最後までわからない。
まさにそれが現実となったような今日のレースでした。
1番でスタートしたGS種目別トップのベンヤミン・ライヒがまさかのコースアウト。
それは、誰も考えもしなかったジャイアントスラロームでのコースアウトでした。
その時点で、激しい総合優勝争いの相手、アクセル・ルンド・スヴィンダルは少し気が楽になったことでしょう。会心の滑りをみせ、優勝。GS種目別チャンピオンも手にしました。
昨日の段階では誰もがライヒ有利とみていたと私は思います。たとえスヴィンダルが勝ったとしても、好調ライヒも上位につけ、ポイント差はつかないだろうと。
そして、ライヒは明日のスラロームで高ポイントをとって逃げ切るだろうと。
さて、最後の一戦、明日のスラロームを残して、スヴィンダルとライヒの総合ポイントの差は97。
1位100、2位80、3位60、以下、50、45、40、36となっていき、15位で10ポイント以上となるため、ライヒが優勝したとしてもスヴィンダルが15位以内に入れば、総合チャンピオンの座につくことになります。
ライヒの総合チャンピオンの可能性はかなり低くなったと言わざるをえません。
しかし、勝負は最後の最後までわからない。冒頭の言葉を繰り返しておきます。
今日は「一休み」なムード漂う国別チーム対抗戦。
エントリーはオーストリー、イタリア、フランス、スイス、カナダ、アメリカ、スウェーデンの7チーム。優勝は毎度のことながらオーストリーがさらっていきました。
スーパーGとスラロームを同一チームの選手が2本ずつ、合計4本滑ってタイムではなくそれぞれの順位をポイント換算して争います。
トップ選手同士でも男女でつくタイム差は、2秒~3秒。
撮っていてもファインダーに入ってくる、あるいは逃げて行くスピードが実感で違います。
写真はコースのなかで一番の急斜面、男子と女子ではラインこそ違わないものの、スキーを横にしないで落ちて行くのが男子、女子はわずかにスキーを横にしてブレーキングをかけながら落ちて行く感じです。
スラロームは男子のほうが直線的なラインで攻めてきますし、左右への動きの速さもかなり違いがあります。
国別チーム戦ならではの比較でした。
さて、明日は男子GSと女子SLが行われます。
2ポイント差で熾烈極める男子総合優勝争いの行方がある程度決まるといってもいいでしょう。
ベンヤミン・ライヒが逃げ切るか、ここレンツァハイデ2連勝中のスヴィンダルが逆転するか、過去に例をみない僅差の勝負。
勝利の女神はどちらに微笑むのか?
今日も快晴のスイス・レンツァハイデでスーパーGの今季最終戦が行われ、トップに立っていたボディ・ミラーが5位に入り、逃げ切りで種目別総合優勝を獲得。
女子はコースアウトしたものの、レナーテ・ゲッティルが昨日に引き続きスーパーGもクリスタルトロフィーを手中にしました。
また、最終戦には恒例となっている「引退ラン」はフリッツ・シュトローブル。
モーツァルトの仮装?をコーチ、他の選手までまきこんで「豪華」なセレモニーとなりました。
今日は涙なし。
引退のシュトローブルを含め、皆、笑顔のセレモニーでした。
明日は熾烈を極めてきた総合優勝争いはひとまずお休み。
まだお祭り的な要素が強いチーム戦が行われます。
日本は急に寒くなっているようですが、ここレンツァハイデは非常に暖かく、毎日、日焼けしております。
また涙腺がゆるんでしまいました。
今季のダウンヒル種目別総合優勝は先週すでに、ディディエ・キューシュに決まっていました。
今日のレース後、表彰台にあがった彼はクリスタルトロフィーを受け取ると、
じっと眺めてから、両手で高々と天に突き上げました。
そして、またじっと我が子を優しく抱くように両手に抱え、ひざまずいて下を向いてしばらく動きませんでした。
スイス国歌に顔をあげた彼の目はサングラスで覆われていましたが、その下から一筋の涙がこぼれ落ちていきました。
ワールドカップデビューから苦節14年、度重なる怪我にもめげず32歳のベテランが、初めて手にする種目別総合優勝のクリスタルトロフィーでした。
心から「おめでとう」と言いたいシーンに出会った私は、男泣きのキューシュをファインダーで捉えながら涙をこらえるのが精一杯でした。
ほんとうにおめでとう。
いよいよ今シーズンも最終戦となりました。
毎年のことですがこの時期になると、長いようで短いシーズンだったなと感じます。
今年は歴史的な暖冬に悩まされ、多くのレースのキャンセルや変更を余儀なくされました。
ここ、最終戦レンツァハイデも雪不足ですが、コースコンディションは比較的良好、地元大会組織の意地を感じます。
今日のダウンヒルトレーニングランのラップはマルコ・ビュッフェル。
今季は初戦レイク・ルイーズのダウンヒルで勝利し、シーズンを通して好調をキープしてきました。
ディディエ・キューシュには種目別タイトルを持っていかれましたが、最終戦で勝利し、今シーズンを締めくくりたいところでしょう。
彼はカメラを向けるといつも笑顔で応えてくれます。
とても気さくで、ベテランの余裕を感じさせるレーサーです。
おそらく本人もレースに出ること自体を楽しんでいるのでしょう。ワールドカップレーサーのなかでもどこの会場でも人気のある選手のひとりです。
女子はマリス・シールドがトップ。
男子と同じコースですが、数旗門、ポールセットを男子より簡単にかつ安全になるようにずらして行われました。
彼女は現在、総合優勝争いのトップに立っています。このまま逃げ切るとベンヤミン・ライヒとの「カップル総合優勝」も夢ではありません。
ちょっと出来過ぎな話ですが、ここ数戦のライヒの好調ぶりを見ると「達成」の確率はかなり高いと言えるでしょう。
ここのコースは撮影場所が少なく、2年前の最終戦も苦労した覚えがあります。
明日はどこで撮るか一晩、悩んでみます。ではまた明日。
また、最近気がついたのですが、ライヒは公開ドロー(スラローム前夜のスタート順抽選)などでファンと接するとき、「マイ マジック」を持参しています。
ファンからサインをねだられると、ウエアの胸ポケットからマジックを取り出し、それで続々にファンの差し出すものにサインをしていくのです。
当然、ファンの差し出すペンをいちいちやりとりする手間が省け、より多くのファンにサインを届けられるというわけです。
それは、もしかしたら彼自身のアイデアではないかもしれません。
でも、アルペンスキーの盟主であるオーストリーのトップ選手としての立ち居振る舞いは「完璧」といっても過言ではないでしょう。
そんな彼が、昨シーズンに引き続き総合優勝のタイトルを手にするか?18日まで、注目してください。
Akira 7th.
He came back podium !
asu kikoku no to ni tsukimasu.
deha suujitsugoni.
shinichiro Tanaka
Benjamin Raich won !
bun ha kikokugo ni.
Nicole Hosp won at yesterday.


