アメリカ経由ヨーロッパ行き

“批判する”というスポーツ文化

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 Euroも早いもので、まもなく準決勝、決勝をもって幕を閉じようとしています。チーム数を増やして行われた今年のEUROはなんだか“余分な試合”が多かったように思えます(超個人的感想です)。もちろんチーム数を増やすには商業的な理由が多くあって、多くの人々に見てもらい、多くの興行収入や放映権、その大会へのスポンサーを得る等々…。そういったサッカー的要素でないところでのものが多いからチーム数を増やすわけですよね。サッカー的要素だけ見て言えば従来通りで十分で、16チームで4グループ、上位2チームが勝ち抜けで準々決勝から始まるノックアウト方式って言うのが本当にエキサイティングで、上位2チームしか勝ち抜けられないグループリーグはハラハラドキドキな展開で、それがスペイン、イタリアやドイツといった強豪国でさえもなかなか簡単には勝ち抜けられなかったのが本来のユーロだったような気がします。

 ただ今回はグループリーグ3位でも、まだ勝ち抜けが可能な状態で、ポルトガルなどは一度も勝たずにグループリーグを突破してしまったりと、そんなチームも増えて、見てるほうとしては「なんだかなぁ…」と首を傾げたくなる気持ちも分からなくもないと言ったところです。それに加えて、できたトーナメント表の山がだいぶ偏りを見せていて、一方の山なんて、ドイツ、スペイン、イタリア、フランス、イングランドと…。なんとも豪華絢爛な顔ぶれで、先日の準々決勝のイタリアvsドイツはこの大会の事実上決勝戦ともいえる激戦。そのイタリアはその前にスペインを破ってのこの準々決勝。こんな良いチームが何チームもこんな早い段階でぶつかり合い姿を消すことに少しがっかりしているのと、別な山では初出場のウェールズが勝ちあがったり(もちろん実力があるからにほかなりませんが…)、グループリーグの勝ち無しのポルトガルが準決勝まで勝ち進んだりと、やや腑に落ちない感覚で僕は今回のEUROを見ています。

 ただそんな中でも真のクオリティは存在していて、ドイツのサッカーは実に素晴らしいし、デシャンのフランスは開催国の重圧を跳ね除ける素晴らしい強さを発揮しているし、イタリアはイタリアで実に見事な戦術的なサッカーをしていて見ごたえがあるし。ドイツは間違いなく今大会のベストチームで、その中の中心にいるトニ・クロースは間違いなくこのEUROのベストプレーヤーで、彼は“ドイツのチャヴィ”といったところです(笑)。やや残念だったのが、僕の一番好きなスペインがあっけなくイタリアに負けたことは唯一残念なことだったでしょうか。今回のスペインに欠けていたのは、他でもない「リズムチェンジ(緩急)」でした。あのイタリアの5・3・2の守備を突破してゆくにはスローなテンポから突如早いテンポでその中にぐいぐい入り込んでゆけるようなグループでのパスワークや、ドリブルを持った選手が必要でした。ああ、こうなると本当にいまだ恋しいいとしのチャヴィにはまだまだ代表の中核でいて欲しかった、なんてぼやきつつあの頃のスペインはなんてすげぇチームだったのだろうと、そこに思いを馳せてみて楽しむ僕のEUROであります(笑)。

 まあそんなこんなで楽しんでいる毎日なのですが、僕も今年でアメリカでのシーズンが2桁の10シーズン目に到達し、気づけば長いことアメリカにお世話になっていることになります。その長いアメリカ生活の中で人々のいつもすぐ傍にあるスポーツ。ここアメリカは世界でも1番のスポーツ大国といえます。ご存知の通りアメリカには、4大ビッグスポーツがあります。アメフト、野球、バスケ、アイスホッケーと。この4つのスポーツは特に長いアメリカスポーツの歴史の中でも超人気があり、いつもスタジアムは満員。人々は平日働きに出て、週末彼らのプレーをスタジアムに見に行ったり、スポーツバーに行きそこにあるTVでビール片手に思いっきり観戦したりしておのおの好きなスポーツ、地元のチームを応援して週末を楽しむのです。さらにここには、毎日放送されているスポーツ専門チャンネル「ESPN」というものがあり、そのESPNで先週末見た試合のハイライトや次の試合の情報をチェックするということもここアメリカのスポーツ文化の一部となっているのです。

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原田慎太郎/Shintaro Harada

現在アメリカのColorado Springs Switchbacks(USL Pro)に所属。2007シーズンより渡米し、センターバック、センターハーフ両ポジションで高い戦術眼を生かしプレーする。渡米以来、4年連続でリーグベスト11を獲得。2010シーズンはリーグベスト11とともに最優秀DF賞獲得、リーグMVPにノミネートされた。日本では横浜Fマリノスをはじめ、複数のチームに所属しJ.LeagueやJFLでタイトルを獲得した。
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