アメリカ経由ヨーロッパ行き

果てしなき先にある「Spanish Futbol」

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 訳あってあまり今年はサッカーの試合をなかなか見れていない僕だけど、昨日のチャンピオンズ決勝は後半終了まではちゃんと見ました。もう後半までで十分ってぐらい楽しんだ試合でした。ぜひこのことだけはブログで僕の考えを発信したいと思い、今パソコンに向かっています。

 皆さんは、今年あんなアトレティコを見たことあるだろうか??ボールをプレーして、キープして、またプレーして…。チャンスを作り出し、同点にして試合を難しくした。そんなアトレティコは今までのアトレティコだったかな?皆さんの答えはきっと「あれはアトレティコのスタイルではない、彼らは自陣に引いてカウンターを繰り出すチームだ」って、皆が皆思っているのではなかろうか。だけど昨日のアトレティコは、ボールをプレーして、またプレーした。もちろんマドリーが一点目を先にとり自陣に引いて守備をする時間が少し早かった、というのも理由になるかもしれないが、それでもアトレティコは普段のアトレティコとは違った顔を見せて戦った。

 僕は、結果はPK戦にしても何にしても嘘をつかないって信じていて、彼らが負けたのもまた真実で、マドリーが勝ったこともまた真実だと疑っていない。あのグリーズマンの後半開始早々のPKが決まっていれば…、PK戦でファンフランが決めてサドンデスに持ち込めていれば…。などなど色々あるかもしれないけど。ただ、昨日僕は感動とため息に支配された。あのいつ見ても縦に早い攻撃と堅守が売りのアトレティコがボールをプレーしたからだ。

 しかし、彼らはマドリーに、ただボールをキープさせられていた訳ではない。ここがポイントだ。彼らは、遅行になれば自ら“オーガナイズ”を作り出し、ポジショナルにプレーして相手を揺さぶりファイナルサードまで追い込み、マドリーを攻略していた、ということだ。彼らは、カウンターだけでない「そういったサッカーもできる力がある」ということに驚きを隠せなかった。

 「カウンターがダメならオーガナイズ作って攻めてやるぜ」あれがダメならこれがある、これがダメならあれがある…。そう、彼らにはそういった“引き出し”が数多く存在する。それに驚かされたと同時に、スペインサッカーのレベルの高さに、「ハァ…」ため息をついた。これがリーガのレベルの高さだ、彼らはただボールを動かしていなかった。「オーガナイズ」「ポジショニング」「トライアングル」「フリーマン(ライン間での)」を意図的に作リだし、マドリーを相手陣地で追い込んだ。

 昨日のアトレティコのスタッツは、ボールポゼッション52%(リーガでの平均ポゼッション率は48.7%)、パス成功率は82%(リーガでのパス成功率は77.9%)、パスのトータル本数は671本(マドリーは611本、アトレティコがだいぶ上回っている)、そのうちの582本がショートパスで、マドリーの518本に対してかなり上回っていることが分かる。

 このように昨日の結果から見ても分かるとおり、彼らは普段とは違う顔を出したということだ、それも何食わぬ顔で。ということは彼らはそのやり方を知っているが、堅守からカウンターを主に彼らのスタイルとしているだけ…ということだ。ちなみに、彼らがチャンピオンズ準決勝のバイエルン戦(バイエルンホーム)で出したファイナルスタッツは、ポゼッションで27%、ほぼボールを持っていないよ試合中(笑)!!トータルパス本数バイエルンが693本なの対しアトレティコは261本、その中でパス成功率56%、ほぼ2回に一回ミスしてる計算。まあこれがわれわれが普段見ているアトレティコ、ということになるけど昨日は違った。彼らは何食わぬ顔で、違う顔を見せて戦った、そこに彼ら、そしてスペイン人、スペインサッカーのレベルの高さが伺える、ということを声を大にして言いたかったわけです(笑)。

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現在アメリカのColorado Springs Switchbacks(USL Pro)に所属。2007シーズンより渡米し、センターバック、センターハーフ両ポジションで高い戦術眼を生かしプレーする。渡米以来、4年連続でリーグベスト11を獲得。2010シーズンはリーグベスト11とともに最優秀DF賞獲得、リーグMVPにノミネートされた。日本では横浜Fマリノスをはじめ、複数のチームに所属しJ.LeagueやJFLでタイトルを獲得した。
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