アメリカ経由ヨーロッパ行き

転換

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 「プロであるもの、自らが常にフレッシュでなければならない…」とは、まだ少年だった高校時代の僕にサッカーの基礎を教えてくれた方が先日その教え子たちに言った言葉です。フレッシュにいるとは…新鮮に、とか、新たな目標とともに、とか…。そういった具合でしょうか。その方は、トレーニングの前のミーティングなどでも、本当に聞いていて実に面白く、ためになるお話しをたくさんされる方で、十何年たった今もなおそういったお話が聞けてまたお話をしたい、と思わせてくれる不思議なパワーを持った方でした。

 今でもなおそういったお話をする、できる、ということは、その方ご自身が自分自身をそれこそいつもフレッシュな状態にし、“アップデート(更新、もしくは最新化)”し続けてきたのだろうというのが僕の考えです。僕は今現在日本で自分自身、もしくは自分のサッカーをアップデート中です。どうしたらいつも最新版の自分になれるか、今年のアメリカでのシーズンにどう準備し戻れるか、年が変わればサッカーも変わる。やれポゼッション、やれカウンター。その時代のトレンドにどう自分をフレッシュにして、さらにはそれをアップデートさせることが出来るのか。今年プロになり17年目のシーズンをアメリカで迎えるにあたり、色々頭の中で考えてはそれを最新化させようと努力中なのであります(笑)。

 日本滞在も少々長くなり、昨年の暮れまでは毎週毎週試合を見に出かけてはその中で様々な方々にお会いさせて頂く機会を持ちました。本当にどの方とも素晴らしいお話が出来て嬉しい限りです。それこそが自分をアップデートさせるものなんだと思ったことがしばしあります。やはり人から、それがサッカー人でもサッカーをやっていない人でも何か話せば自分の知らない素晴らしいことが聞けたり教えて頂いたりと、行った先には必ず何かが“落ちています”。ただそこを拾えるか拾えないかは自分次第。常にアラートになっていなければなりません。というよりもその前に、必ず行動を起こさなければならないなとはつくづく思ったことであります。行動、行動、そして行動の日々です。

 話は変わって先日僕の祖父の三回忌に行った際、そこの和尚さんからのお説教が大変印象に残りました。仏教にもたくさんの宗派がある中で僕の一家の宗派は「他人とうまく共存し人生を豊かにして行こう」というよりもむしろ「自分自身が自分の人生の主役であり、周りの目など気にせずに自分の思うがままを行きなさい」といったものが僕の宗派の根幹となる考え方のようで、それを聞いて驚いたのもつかの間、その後の話にはさらに驚きました。

 その和尚さん曰く、法事とはその故人を偲び慈しむ行事というのが一般的な概念のようでまあそれが僕の中にもあった法事でした。しかしその方のいう法事とは、故人を前にしてその故人の祭壇が全て自分を映し出す鏡だとおっしゃっていたのです。一周忌、三回忌、七回忌と続くなかで自分自身が成長した姿で毎回その故人の祭壇と向き合えるのか…。さらには、その故人の前へ行って“お願い事”をする人々が多くそれが間違っているとも言うのです。「受験で合格できますように…」とか「明日の試合に勝てますように…」などとお願い事をしてしまうその考え方自体も大きな間違いだともおっしゃっていました。必勝祈願や合格祈願をなぜするのか…。それは、他人や他のチームを蹴落としたいと願いに来ていると言っているのと同じではないのかと…(もちろん勝負事は相手あってのことだとは百も承知ですが…)。そうではなく、周りの目や言動、相手をも気にせず自分の思う道を突き進みさらに邁進し続けたほうが良いだろう、とその和尚さんが説いたのです。そしてさらには、その考え方を改めまたその祭壇の前へ行ったとき「あの時の自分が間違っていた、なんて恥ずかしいことだったのか。そんな自分を赦して下さい。」といったとき、人生が「転換」していくそうです。

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現在アメリカのColorado Springs Switchbacks(USL Pro)に所属。2007シーズンより渡米し、センターバック、センターハーフ両ポジションで高い戦術眼を生かしプレーする。渡米以来、4年連続でリーグベスト11を獲得。2010シーズンはリーグベスト11とともに最優秀DF賞獲得、リーグMVPにノミネートされた。日本では横浜Fマリノスをはじめ、複数のチームに所属しJ.LeagueやJFLでタイトルを獲得した。
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