アメリカ経由ヨーロッパ行き

確率論最強説~統計と集計の大きな違い~

このエントリーをはてなブックマークに追加

 サッカーは本当に難しいスポーツです。今僕のチームはアウェイで勝ってもホームで連敗と、中々勝ちきれない今シーズン。難しい状況が続いております。この状況を打開すべくやっておりますが他のチームも必死でやってきます、簡単でないことは分かっています。が、それにしても難しいシーズンです。こんな時こそ我を見失わず毎日変わらずにプレーすることが大事でしょう。変わらず変わらず…どんな状況でも冷静に。熱くなるときは勝手に熱くなりますから。ただ、その自分の感情の“温度調整”を感情的に行うのではなく理性的に行うことが大事だと思っています。冷静にいられるのは理性ですが、熱くなるときも理性でコントロールしなければと思います。もちろん感情ですから、理性も何もないときもありますが“熱くなるフリ”をすることも大事だとここ数年感じます。“いつ熱くなるか”です。チームや個々の選手の今感じてることを汲み取り、その場その場で感情を使い分ける。まあ文章で書くことは簡単ですが、それが出来れば良いでしょうね。とにかく変えずに、ぶれずに…と思ってやっているところです。

 さて話は変わりますが、僕が二十歳そこそこのときにあるオレンジ色のある伝説的なコーチが「慎太郎、サッカー確率や!」といつも僕にそう教えてくださいました。今でももちろんそれを信じていて、今の僕のキャリアに役立てている教えです。そして当時それをより噛み砕いて教わりました。確率とは、試合に勝つ確率を高める。勝つ確率を高めるには、点をより多く取る。点をより多く取るには、チャンスを多く作る。チャンスを多く作るには、ボール保持率(ボールポゼッション)を高める。ボール保持率を高めるには、フリーマンを作る。フリーマンを作るには、ピッチを広く使う、良いポジショニングを取る、ファーストタッチを正しく止める…。といった具合にどんどんどんどん結果から掘り下げて、理屈を事細かに教わりました。その指導に実に感銘を受け、今でもそれが僕の土台となっているわけです。そこで出てくるのが“数字”です。その中でも僕が特に気にする数字は「ボールポゼッション」の数字です。ある手記であのクライフが「1シーズン通してボール保持率を65%以上保てれば、8割以上の試合に勝てる。よってシーズン終了時には優勝をしているという計算になる…」と、言っていたことを思い出します。結局90年代初頭のバルサは“ドリームチーム”なる伝説的なチームとして人々に記憶されることになるのですが…。

 もちろんいろんなタイプのサッカーがあるから面白いのであって、何もポゼッションにこだわれって言ってるのではなくこれはあくまでも数字。超ディフェンシブなシステムや、奪ってカウンター主体のチーム。ロングボールをたくさん使うチームなど…。どんなスタイルがあってもいいのです。だからこそサッカーは本当に面白いと感じます。ワールドカップがそれを証明してくれました。ただ、数字というものは全く嘘をつかず真実のみを教えてくれるものです。実はそれこそが今回のワールドカップが教えてくれた大きなファクターであります。

 ある有名な統計会社の数字を組み合わせて見る今回のワールドカップの記録を見たところ、やはりドイツのチーム、選手たちが素晴らしい数字を打ち出していたことが分かりました。その統計は、ボール保持率、パス成功率、パス本数、シュート数、ゴール、アシスト、インターセプト数、タックル数、セーブ数、クロス、ドリブル…。これらを自分で好きなように組み合わせて自分のベスト11を作れるというものなのですが、どの項目を組み合わせてもやはりドイツの選手たちが最低5、6人以上の割合を占めるのです。特にボール保持率、パス本数、成功率、において素晴らしいデータが残っているのも納得のいくものでした。もちろんドイツは7試合を戦っているので必然的にシュートやパス、クロスなどの本数が多いのは当然でしょうが。ただ確率が高いことがやはり証明されております。2010のスペイン、今回のドイツと、保持率やパスの成功率でもどのチームをも上回ったことが優勝に繋がったのは偶然ではないのだと思っております。結局彼らはどの試合も“数字上”でもコントロールできていたのだと思います。

2ページ中1ページ目を表示中

記事カテゴリ:
タグ:

【お知らせ】
Yahoo! JAPAN IDで記事にコメントできるようになりました

このブログの最近の記事記事一覧

この記事へのコメントコメント一覧

この記事にはまだコメントがありません

こんな記事も読みたい

不思議の勝ちあり、不思議の負けなし<ガンバ×甲府>【酒の肴はBSサッカー】

大宮アルディージャとサンフレッチェ広島の試合を見てきたよ【BLUEWIND ブログ版】

第15節  FC東京vs鹿島 鹿島に不足する決定力 【No soccer No life!って言うほどではないけれど・・・】

ブロガープロフィール

profile-iconshinharada

原田慎太郎/Shintaro Harada

現在アメリカのColorado Springs Switchbacks(USL Pro)に所属。2007シーズンより渡米し、センターバック、センターハーフ両ポジションで高い戦術眼を生かしプレーする。渡米以来、4年連続でリーグベスト11を獲得。2010シーズンはリーグベスト11とともに最優秀DF賞獲得、リーグMVPにノミネートされた。日本では横浜Fマリノスをはじめ、複数のチームに所属しJ.LeagueやJFLでタイトルを獲得した。
  • 昨日のページビュー:0
  • 累計のページビュー:318883

(12月04日現在)

ブログトップへ

このブログの記事ランキング

  1. “批判する”というスポーツ文化
  2. やっとスタートライン
  3. 目には見えないリーダーシップ
  4. 多彩なサッカー選手
  5. 確率論最強説~統計と集計の大きな違い~
  6. 「価値」有りか、無しか…
  7. 摩擦を起こせ!
  8. 赤と黒の歴史、アディダスプレデター
  9. 過ぎたるは猶(なお)及ばざるが如し
  10. 社会性

月別アーカイブ

2016
09
07
05
04
02
2015
05
04
03
01
2014
09
07
06
05
04
2013
10
07
06
05
04
2012
08
06
05
04
03
01
2011
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
2010
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
01
2009
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
2008
12
11
10
09
08
07
06
カテゴリー

このブログを検索

スポーツナビ+

アクセスランキング2016年12月04日更新

アクセスランキング一覧を見る

お知らせ

rss