2008年04月15日

K-1 WORLD MAX 2008 FINAL16 感想

放送から一週間ほど時間が経ってしまっていますが、私生活優先のためです。
ご了承下さい。

世界一決定トーナメント FINAL16
○ ドラゴ VS GORI ●
地上波放送なし。
謎の選手、GORI の正体は結局わからずじまい。謎の宇宙猿人ゴリというオチなのか。

世界一決定トーナメント FINAL16
● イム・チビン VS 城戸 康裕 ○
韓国予選を勝ち抜いた実力者チビンと、日本予選を勝ち抜いた城戸の一戦。
日韓対決はどちらが制するか。

相変わらず鋭く重いキックを繰り出す城戸。
体もチビンより一回り大きく、
チビンの苦戦は必至だろう…と思っていたところに、ヒザ蹴り一閃!
よもや、あの間合い、あのタイミングでヒザ蹴りが飛んで来ようとは…。
しかも、チビンのアゴを直撃しています。
チビンも何とか立ち上がろうとしますが、膝から崩れ落ちてしまい、レフェリーストップ。

ラッキーと言えないこともないかもしれませんが、
兎にも角にも城戸がベスト8進出を果たしました。

世界一決定トーナメント FINAL16
● サロ“ザ・シシリアンドン”ブレスティ VS ウォーレン・スティーブルマンズ ○
地上波放送なし。
どちらも聞いたことのない名前の選手。
ウォーレンの方は、ヨーロッパ予選を勝ち抜いてきた選手だそうですが…。

世界一決定トーナメント FINAL16
○ アンディ・サワー VS マイク・ザンビディス ●
実力者同士の潰しあいとなる試合、その1。
総合的にはサワー優位ですが、
序盤でザンビディスがペースをつかむことができれば、チャンスはあるかも。

ザンビディスの方もそれは承知の上らしく、積極的に踏み込んでパンチを放っていきます。
一方のサワーはキッチリとそれをガードし、地味にローを返していくという形で対処。
2Rになるとザンビディスのパンチのタイミングがつかめてきたのか、
サワーがローで先手を取ったり、
ザンビディスのパンチにあわせてのローを当てる場面が目立ち始めます。
加えて、サワーの左ミドルとレバーブローが効果的に入るようになり、
徐々に試合はサワーペースに。
ザンビディスの方もレバーブローを叩き込んでいるのですが、
なかなかサワーのガードを崩せません。
3Rになると、ザンビディスがさらに攻撃的に。
近距離でのボディーブローをガンガン叩き込んでいきます。
サワーは首相撲でこれを凌ぎますが、
守勢に回った印象は否めず、ドロー判定で延長へ。
延長ラウンドでは、サワーはローとミドルを、
ザンビディスはボディーブローを打ち合う展開に。
顔面へ一発いいパンチを入れたことや、手数の面からサワーが若干優勢に立ちます。
そしてラウンド残り1分というところで、この日初めて出したサワーの左ハイが炸裂!

延長ラウンドまでもつれ込んだ接戦でしたが、
最後はサワーが王者の貫禄を見せつけてのKO勝ちを収めました。

K-1 WORLD YOUTH 2008 特別試合
○ HIROYA VS 藤 鬥嘩裟 ●
大晦日からの因縁となる、次代を担う選手同士の一戦。
試合前から何かと舌戦を繰り広げているようですが、
まぁそれもプロの仕事の内でしょうか。
…ところで、大晦日にHIROYAに勝った雄大はどこへ消えたのでしょう。
まさか、そのせいで干されたとか?

地上波での放送順は、この後に行われた 佐藤 VS ディレッキー 戦の次でした。
しかし煽りVTR中に、何故か中継としてHIROYAの入場シーンが…。
編集が間に合わなかったのでしょうか。
それはさておき試合内容。
1Rを見たところでは、パワー(体格)ではHIROYA、
技術では藤がそれぞれ相手に勝っているという印象。
2Rは、藤が細かい攻撃を(効いているかどうかは別として)当てているのに対し、
HIROYAは大振りのパンチを空振ってしまっているというイメージが強く、
HIROYAがやや不利な展開か。
しかし3R、HIROYAはパワー差を生かし、左ミドルとレバーブローで強行突破。
こうしたHIROYAの『本気』の攻撃をボディーに受けた藤は、
ダウンこそしないものの、一気に動きが低下します。
勝負はそのまま判定となり、HIROYAが3-0で勝利。先輩の面目を保ってみせた形に。

世界一決定トーナメント FINAL16
○ 佐藤 嘉洋 VS ムラット・ディレッキー ●
ディレッキーはクラウスをKOしたこともある、トリッキーでパワーのあるファイターです。
良くも悪くも安定感抜群の佐藤ですが、一発をもらうようなことがあれば、
ひょっとしたら、ひょっとするかも…?

煽りVTRと平行して、佐藤の入場する様子が生中継されています。頑張れ佐藤。
しかし1R、佐藤は案外苦戦。
ディレッキーのパンチの間合いが見た目以上に長く、
佐藤からすれば下手にローを打つとカウンターの危機に晒され、
カウンターでのテンカオも狙い辛いため、
得意な間合いである中距離を維持できないという状態。
それでも2R、佐藤は逆に距離を自ら詰め、
密着状態からのヒザと、離れ際のローで攻めることでこの状況を打開。
そして2R終盤以降からは、完全に『いつもの佐藤の試合』に。
結果も3-0で、佐藤の判定勝ちとなりました。

世界一決定トーナメント FINAL16
○ アルトゥール・キシェンコ VS ジョーダン・タイ ●
ダイジェスト放送。
キシェンコは2Rにダウンを奪われたものの、
その後に盛り返し、逆転判定勝ちを収めたようです。
細かい試合内容が全くわからないので何とも言えませんけど、
相手のタイ選手は相当打たれ強いみたいですね。

世界一決定トーナメント FINAL16
○ ブアカーオ・ポー.プラムック VS アルバート・クラウス ●
実力者同士の潰しあいとなる試合、その2。
他の選手達も粒が揃っていて、
その上でこの組み合わせになったのならまだ理解できるのですが、
無名の選手同士を組ませた試合がある一方で、
このマッチメークをする意味がわかりません。
次戦以降を見越した、魔裟斗のライバル潰しでも画策しているのでしょうか。

まずは両者とも静かな立ち上がり。互いに手の内を探りあっているのでしょう。
そんな中、先に攻め手を出していったのはブアカーオ。
左ミドルをガードの上からガンガン叩き込み、クラウスの右腕を潰しにかかります。
2Rも引き続きミドルを打ち込むブアカーオですが、クラウスも負けじとパンチで反撃。
手数と印象では確実にブアカーオの方が上ですが、
有効打数ではクラウスが上回っているかも。
3Rもほぼ同様の展開。
クラウスの右腕には確実にダメージが蓄積されているはずなのですが、
そんな様子はあまり見せません。
こうして3Rが終了。判定はドローとなり、試合は延長ラウンドへ。
最初に見た時は、
両者の内で(あくまで比較的に)魔裟斗と相性の良いクラウスを勝ち残らせたいのか…?
とも思いましたが、今思うと微妙なところかもしれません。
(マストシステムならブアカーオだとは思いますけど)
延長ラウンドもほぼ同じ展開が続きますが、クラウスの手数が増した分、
ややクラウスが優勢と言えるかも。
ところが判定では、3-0でブアカーオに軍配が上がりました。

この判定については、疑惑判定というよりもむしろ、
判定基準について疑問符がつくものだと思います。
延長ラウンドの内容でブアカーオの勝利とするなら、
本戦の時点でブアカーオ勝利とするべきです。
それまでの3Rと延長ラウンドの内容が大差ないものだったとみなせば、
一応の説明はつきますけど…。
今回はワンマッチだったこともあり、それほど尾を引くことにはならないと思いますが、
これがもしトーナメントで起こったことだったならば、その意味は大きく異なってきます。
特に、次戦で魔裟斗と対戦する選手を決める試合で同じような事態が発生すれば、
『魔裟斗のための(対戦相手のスタミナ消耗を意図した)延長判定』
という非難は免れないでしょう。
こういう形で興が削がれることを防ぐためにも、
運営側には判定基準を明確に示して欲しいと思います。

世界一決定トーナメント FINAL16
○ 魔裟斗 VS ヴァージル・カラコダ ●
実力者同士の潰しあいとなる試合、その3…と言いたいところなのですが、
カラコダは最近、若干落ち目。
未知の強豪という訳でもなく、ある程度戦い方も割れているので、
魔裟斗にとっては比較的安全牌の選手かも。

1Rから魔裟斗の猛攻というよりもむしろ、カラコダの消極性の方が目に付く試合展開。
攻め所であるはずのパンチの間合いで何故か亀になり、
必死にガードを固めるという場面が目立つカラコダ。
全く手を出していないという訳ではないのですが、狙いの見えない単発の攻撃ばかり。
魔裟斗相手に、1Rから一発KOのみを狙ってこうしているとしたら、
あまりにも頭の悪すぎる作戦ですし…。
人間サンドバックさながらのその姿からは、魔裟斗の猛攻に手も足も出ないというよりも、
まるで手も足も出してはいけないのではないか?という印象を受けてしまいます。
2Rになると、魔裟斗の猛攻がさらに加速。
キックではローとミドル、
パンチでは顔面とボディーへの打ち分けで、一方的に攻め立てます。
一方のカラコダは、申し訳程度にボディーやローも打ってはいるものの、
相変わらずの顔面パンチ一辺倒。
いくら(マイナー団体とはいえ一応は)ボクシング王者のパンチでも、
顔面にしか来ないとわかっていれば、大概の格闘家は対処できますよ。
打撃系の選手なら尚更そうでしょう。
そして3R開始直後、とうとう魔裟斗が『パンチでボクサーを』KO。
磐石の勝利を収めました。

これまでに書いたように、どうもこの試合からは『アレ』な雰囲気が感じられます。
勿論、両者の実力差や相性の関係で
こういう試合になったという可能性も十分にありますけど…。
私は魔裟斗の試合にケチをつけたい訳ではありませんし、
いわゆる『アンチ魔裟斗』でもありません。
しかし、だからこそ、こういう疑念を抱かせるような試合はしてもらいたくないんですよ。
単純にカラコダが不甲斐なかっただけなのかもしれませんが、
そうだとしても、あまりにもお粗末な試合の運び方だったと思います。
それこそ、不自然さを感じさせるほどに。 

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posted by 臣桜花 |07:11 | K-1 | コメント(17) | トラックバック(0)
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2007年12月09日

K-1 WORLD GP 2007 FINAL 感想

とりあえず、前回の記事で触れた心配事が杞憂に終わって一安心。
少なくともリング外のことで落胆させられることはなく、
純粋にK-1を楽しめる決勝大会となりました。

準々決勝
○ ジェロム・レ・バンナ VS チェ・ホンマン ●
選手の格としてはバンナの方が上とはいえ、
ホンマンが一発で決める可能性も捨て切れません。
一方のホンマンに関しても、モー戦でのKO負けにより、
パンチによってKOすることが決して不可能ではないということが実証されました。
もしかすると、ホンマンのKO負けも有り得るかも???

まずバンナは試合開始直後に左のボディストレートをホンマンに打ち込んで
パンチの威力を意識させます。
そうしてホンマンを前に出にくくさせてから、スピード差を生かし、
ホンマンの前蹴りの間合いの外から一気に踏み込んでロー、そして離脱といった具合に、
ローを中心としたヒットアンドアウェイで攻める戦法で攻め立てます。
ホンマンはこれに全く対処できないまま、1Rが終了。
2Rにはバンナの攻撃がさらに加速。左ミドルが何度もホンマンのレバーをえぐります。
追い詰められたホンマンは、最終ラウンドになってようやく自分から攻め始めますが、
皮肉なことに、これによってボコボコにされたのはホンマンの方でした。
駄々っ子パンチとも揶揄されるホンマンのパンチは全くと言って良い程クリーンヒットせず、
バンナのパンチが面白いようにホンマンの顔面を捉えます。
ホンマンはこれで気持ちが切れてしまったのか、目に見えて動きが低下。
後半からは立っているのも辛そうな様子に。ミドルも効いているのかもしれません。

こうして勝負は判定へ。結果は3-0で、バンナが文句無しの判定勝ちを収めました。
KO負けこそ避けられたものの、3Rは事実上サンドバッグ状態になり、
バンナの攻めに背中を向けてしまう場面も作ってしまったホンマン。
前回以上の完敗を喫してしまいました。

準々決勝
○ セーム・シュルト VS グラウベ・フェイトーザ ●
下馬評ではシュルトの圧倒的優位とされていますが、
極真代表としても一格闘家としても、
グラウベは同じ相手に3度負ける訳にはいきません。
グラウベがシュルト対策をどれだけ練り上げてきたか、という点に注目の一戦です。

ホンマンと比べ、遥かに攻撃的かつ動きが速いシュルト。
圧倒的な攻撃でグラウベを1Rから圧倒します。
さらにあの巨体でバックスピンキックまでも撃ってみせたのには、驚愕の一言。
2R、このままズルズル行ってしまうのか…と思い始めたその刹那、
グラウベのブラジリアンハイキックが、
まさに美しいとしか言えないような理想的な形でシュルトに炸裂!!
しかしシュルトは倒れない。
一瞬崩れ落ちたものの、ロープを助けにしてダウンを逃れます。
グラウベもここぞとばかりに追撃を試みますが、仕留めきれません。
逆にシュルトは全く効いていないぞ、とでも言わんばかりの猛反撃。
コイツはバケモノか。
3Rにも何とかブラジリアンハイキックを当てようと試みるグラウベですが、
シュルトは一度喰らった攻撃を何度も喰らうような選手ではありませんでした。

そして最後まで2度目のアップセットは起こらず、
そのままシュルトが3-0で磐石の判定勝利。
結局、グラウベのシュルト対策って、
ブラジリアンハイキックの一撃に全てを賭けるってことだったんでしょうか…。

準々決勝
● バダ・ハリ VS レミー・ボンヤスキー ○
試合前から舌戦を繰り広げている両者。
両者共にスピード&テクニック系の試合巧者なだけに、面白い試合が期待できそうです。

序盤から手数を多く出して攻めているのはハリの方。流石に早い。
もちろんレミーも負けておらず、1Rには見応えのある攻防が繰り広げられました。
このラウンドを見たところでは、
一発一発のスピードと威力ではハリでも、コンビネーションの技術はレミー。
中距離~遠距離戦はハリの間合いでも、近距離戦はレミーの間合い、という感じ。
1Rは若干ハリが優勢という印象でしたが、続く2Rでは逆にレミーが優勢に。
ハリは何故か動きが落ち、手数が一気に減ります。
1Rで勢いに乗って攻め過ぎたのか???
レミーがプレッシャーをかけ、
ローをガンガン叩き込んでいくという展開でこのラウンドは終了。
そして勝負の3R。
ハリは逆転を期しての攻勢に出ますが、
攻めれば攻める程に動きからキレが失われている、
即ち、レミーのローが効いてしまっているということがわかってしまいます。
手数こそハリの方が上回るものの、ダメージが色濃いのも明らかにハリの方。

こうして3R戦い抜いた両者。
判定では2-0と1人がドローをつけたものの、レミーが貫禄の勝利を収めました。

準々決勝
○ ピーター・アーツ VS 澤屋敷 純一 ●
余裕のアーツに不敵な澤屋敷。何が起こるかわからない雰囲気が漂っています。

しかし試合が始まってみると、
澤屋敷はカウンターを狙うことさえ許されない程に圧倒されてしまいます。
強烈なローで動きを止められると、ガードの上から刈り取るような豪快なハイキック、
そしてワンツーからの右ストレートで続けざまにダウンを喫し、無念の1RKO負け。
まさに為す術無し。

それでも澤屋敷が若手の有望株であることに変わりはありません。
これを糧にしての、さらなる飛躍を彼には望みたいと思います。

準決勝戦
● ジェロム・レ・バンナ VS セーム・シュルト ○
底の見えないシュルトに対し、2度目の挑戦となるバンナ。打倒シュルト成るか!?

絶対に受けに回らないよう、常に先手を取って攻め続けるバンナ。
これはシュルト対策の基本戦法ですが、
その際に一番気をつけなければならないのはヒザ。
バンナもそれは重々承知だったと思うのですけど、
それまで押していたため攻め気に逸ってしまったのか、
ラウンドの終わり際にヒザをもらってしまいます。
これでフラついてしまったバンナでしたが、
ゴングに救われる形で何とかダウンだけは回避。
しかし、バンナにとって直接の致命傷となった攻撃はヒザではありませんでした。
2R開始時、1R終わり際にもらってしまった右ヒザへのローキックによって
ヒザに致命的なダメージを負ってしまったのか、
バンナが右足を引きずっているのが確認できます。
どう見ても試合を続行できる状態ではありませんし、まして相手は最凶王者シュルト。
ここでタオルを投げなければ、何のためのセコンドなのかわかりません。

結局、2R開始から1分といった辺りでローをもらったバンナが倒れ、
タオル投入となりました。

準決勝戦
● レミー・ボンヤスキー VS ピーター・アーツ ○
レミーとアーツという、王者経験者同士が準決勝で激突。
この組み合わせは初対決だそうです。
ハリ相手にフルラウンドの激闘を繰り広げたレミーと、
澤屋敷を圧倒して1RKOに仕留めたアーツ。
体力的にはアーツが有利と思われますが、果たしてどうなるか。

決勝戦のことを見越しているらしく、両者共に序盤から飛ばしていきます。
1Rはパワーで上回るアーツが優勢。
レミーはやはり、ハリ戦のダメージが色濃いように見えます。
2Rにはレミーも反撃を試みますが、やはり圧力で勝るアーツ。
レミーにとっては苦しい展開に。
しかし2R残り1分といったところで、レミーがラッシュ!
ガードの上から強引にパンチを打ち込んでこじ開けようとしますが、
これに対してアーツは何と、自らガードを下げてニンマリと笑って見せます。まさに不敵。
3R、ボディーとローを効かされてしまっているレミーはかなり苦しそう。
それでも何とか一発逆転を狙おうとするレミーですが、
蓄積したダメージが響いて思うようにいきません。

こうして最後までアーツ優勢のまま、3Rが終了。
3-0の判定勝利でアーツが決勝へ駒を進めました。

スーパーファイト
○ 武蔵 VS ソーレイマン・コナテ デビッド・ダンクレイド ●
ソーレイマン・コナテの負傷欠場により、デビッド・ダンクレイドが代替出場。
放送時間の尺の調整のためなのか放送されましたけど、正直言って、どうでもいい試合。

相変わらず、パンチの届かない間合いから
「わふっ!わふっ!」と叫びながらジャブを出す武蔵。
知識が浅いせいか、私にはこの行動の意味が未だにわかりません。
もしかして、牽制なのか…???
さらに得意のはずのキックの攻防でも先手を取られてしまう武蔵。
急遽出場が決まったため、ろくに調整もできていないような相手にこれでは…。
こうした試合展開が続き、
ひょっとしたら武蔵負けちゃうのでは?と思い始めた1R終了間際、
武蔵の左ミドル一発でダンクレイドが崩れ落ち、そのままKO。
思わず呆気にとられてしまいました。

武蔵は何やら勝ち誇っている様子でしたが、
それ程良い内容の試合だったとは思えませんでした。

決勝戦
○ セーム・シュルト VS ピーター・アーツ ●
昨年と同カードになった決勝戦。
とはいえ昨年はアーツがリザーブファイトからの連続KOで決勝進出を決める一方、
シュルトは判定2つでの決勝進出というアーツ有利の状況だったのに対し、
今年はアーツ、シュルト共にKO1つと判定1つで決勝に勝ち上がって来たという状況。
さらにそこまでの試合内容も考えると、
この状況はむしろアーツにとって不利と言えるでしょう。

若干の諦念感と、それでもアーツなら…という淡い期待感が漂う中、試合開始。
ダメージの影響がチラホラと見て取れるものの、意地と誇りで奮戦するアーツ。
しかし、決着は思わぬタイミングでやってきました。
シュルトのジャブを受けてバランスを崩した際、
アーツが叫び声をあげながら不意に崩れ落ちます。
どうやら右足を捻るか何かして痛めてしまったらしく、立ち上がることができません。
流石にこればかりは如何ともし難く、アーツは無念の負傷KOを喫することに。

こうしてシュルトは前人未到のGP3連覇を達成。その強さには圧巻の一言です。



総括
最も見応えがあったと思われるのは、ハリ VS レミー戦で、次点はレミー VS アーツ戦。
ハリの実力の高さと、レミーの復調、
そしてアーツの強さが良い意味で印象に残った大会でした。
一方、悪い意味で印象に残ってしまったのはホンマン。
バンナがスピード勝負を仕掛けたせいもあるのかもしれませんが、
動きが異常に遅く感じました。
しかもあの巨体を誇りながら、自分から攻めたら逆に劣勢になる、というのは致命的。
また、グラウベに関しては…強いとは思うんですよ。
トップファイターであることに間違いはない。
ただ、何と言うべきか、シュルトが相手では相手が悪すぎるとしか…。
とにかくシュルトが強すぎるんですよ。
しかも圧倒的過ぎて、試合内容があまり面白くない。
かといって、強過ぎるから出場禁止!とすることもできない訳でして。
決勝大会を面白くするという意味でも、シュルトを倒せる選手の登場が切に望まれます。 

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posted by 臣桜花 |23:51 | K-1 | コメント(3) | トラックバック(0)
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2007年12月05日

このタイミング、嫌な感じ…

セフォーとハリッド欠場、リザーブはモーvs.スロウィンスキーの1試合に

>レイ・セフォーとハリッド・“ディファウスト”の欠場が決定。
>リザーブファイトはそれぞれの対戦相手同士となる
>マイティ・モーvs.ポール・スロウィンスキーの1試合となった。
>セフォーは右眉の負傷、ハリッドは虫垂炎(盲腸)のためドクターストップとなった。
>また、第8試合のスーパーファイトで武蔵と対戦が予定されていた
>ソーレイマン・コナテも負傷欠場となり、
>チームメートのフランス人ファイター、デビッド・ダンクレイドが出場する。

セフォーやハリッドの欠場自体は、まぁ仕方がないと思うんですよ。
しかし、その発表が何故このタイミングなの?と。
以前にもKIDやホーストの欠場を似たようなタイミングで発表し、
『出る出る詐欺』とまで揶揄されたこともあるというのに。
(中には欠場自体が仕込みだ、と言われる方もいるでしょうけど、
そこまで言い始めるとキリがないですからね…。
とりあえず今回は、その線についてはスルーで。)

もっとも、所詮はリザーブファイトのカード変更なので、
これ自体にはそれほど大きなバッシングは起こらないと思うんです。
気がかりなのは、

本戦で負傷者
↓
リザーバーも両者共に負傷
↓
仕方がないので、スーパーファイトで勝った武蔵が本戦へ!

…なんてミラクル展開が起こったりしないか、という懸念があること。
我ながら深読みし過ぎだとは思いますが、
武蔵に関しては、一時期のある意味では最強(?)と言われた程の贔屓判定こそ
鳴りを潜めたとはいえ、今年も横浜大会や香港大会などで一悶着を起こしていますし。
開幕戦でのホンマンの一件もあって、
ここ数年の流れを見るといまひとつ安心できないですよね…。残念なことに。

こうならないことを切に祈ります。

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posted by 臣桜花 |17:25 | K-1 | コメント(10) | トラックバック(0)
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2007年11月15日

過去ログ掲載:K-1 WORLD MAX 2007 ~世界一決定トーナメント決勝戦~

前回に続き、K-1ヘビー級決勝トーナメントまでの間繋ぎとして
ここには掲載していない過去の大会の感想をコピペしました。
今回は、先月頭のMAXの決勝トーナメントの感想です。
前回と同じく、「今更こんな大会の感想なんか載せて…」と思われる方は、
迷わず『戻る』をクリックして下さいませ。(もしくはブラウザを閉じる)

見識のある方から、何かしらのご指摘を頂ければ幸いです。

世界一決定トーナメント準々決勝
● ブアカーオ・ポー.プラムック VS 魔裟斗 ○
魔裟斗の指名で、初戦から豪華なカードが実現。
とはいえ、ちょっと別の部分で気になるところが。
というのも、実は去年、一昨年と3年続けて、魔裟斗はトーナメントでは
一番有利とされる(試合時間の関係で休憩時間がより多く取れるため)
第1試合にエントリーされてるんですよね…。
第1試合に魔裟斗が出れば盛り上がる、という狙いもあるのかもしれませんが、
3年連続というのは流石にいかがなものかと思います。
結果的には魔裟斗有利に働く訳ですし。

それはさておき試合内容へ。
蹴り合いではブアカーオが圧倒的に有利なため、
徹底してパンチの間合いに持ち込もうとする魔裟斗。
対するブアカーオは、ボクシング技術が上がったことへの自負があるのか、
打ち合いに応じます。
いつも通りにミドルと前蹴りで距離を保って削る戦い方をすれば、
磐石だと思うのですが…。
トーナメントのことを考えてKOを狙っているのか、
ホームタウンデシジョンのことを考えて、
パンチでも圧倒する必要があると考えているのか…。
しかしこれが裏目に出てしまい、
1R終わり際にブアカーオはフラッシュダウンを喫してしまいます。
一方、ダウンの代償として、
1Rに魔裟斗はブアカーオのローを何発かまともに受けてしまいました。
そのため2R以降でのブアカーオ逆転の余地は、充分に残されるという形に。
とはいえダウンを喫している以上、
削る戦い方ではいくら圧倒しても勝てそうにありません。
おそらくこうした理由があり、2Rもパンチ主体の攻防に。
ブアカーオにとってはローに活路を見出す(ローでダウンを奪う)しかないため、
パンチの撃ち終わりに積極的にローを織り交ぜていきます。
魔裟斗の方もパンチでの攻防に意識を集中させているため、このローをカットできません。
これが効いてしまい、2R終了時には魔裟斗の左足は半壊状態に。
魔裟斗は細かいパンチをコツコツと当ててはいますが、足がこの状態では…。
それでも3R、魔裟斗は気力を振り絞ってパンチで攻勢に出ます。
ブアカーオはスタミナが切れたのか、パンチのダメージが大きいのか、防戦一方に。
頼みの綱であるはずのローもほとんど(一発も?)出さないまま、ラウンド終了。

結果は、3-0で魔裟斗の判定勝利。
しかし勝利の代償として、魔裟斗は左足に深刻なダメージを負ってしまいました。

世界一決定トーナメント準々決勝
● マイク・ザンビディス VS アルトゥール・キシェンコ ○
鉄の拳 VS 家族愛の好青年、という構図の対決。(意味がわからない…)

何故か3Rからの放送。
キシェンコはリーチ差を生かして、ザンビディスの間合いの外からチクチクと削ります。
ザンビディスも踏み込んでのパンチを狙いますが、
キシェンコのガードが堅く、なかなか有効打を叩き込めず。
その流れで淡々とラウンドが終わり、判定へ。結果は1-0で、延長ラウンドへと突入。
1Rと2Rを見ていないので何とも言えませんけど、それが放送されていない以上、
もしかして魔裟斗の次の相手の体力を削ろうとする意図があるのでは?
と勘ぐってしまいます。
延長ラウンドでは両者共に手数を出すようになります。
この結果、有効打数ではザンビディスが上回ったように見えたのですが、
判定では何故か3-0でキシェンコ勝利。
やはりどうしても、次の魔裟斗戦への配慮があるのでは?
という疑念が拭えない判定内容に。

世界一決定トーナメント準々決勝
● 佐藤 嘉洋 VS アルバート・クラウス ○
佐藤にとってはリベンジマッチとなる一戦。同郷出身者としても、頑張って欲しいところ。

序盤からテンカオを積極的に狙い、パンチも繰り出していく佐藤。
前回のクラウス戦で喫したような印象負けを繰り返さないために、
戦い方を変えてきたらしい。
しかしこれが逆に、間合いに入らせないままローで一方的に削る、
という佐藤本来の恐ろしさを消してしまう結果に。
ボクシング技術が低い相手であれば、この戦い方は効果的なのでしょうけど、
クラウスを相手に自らパンチの間合いに飛び込んだり、
更にはパンチの打ち合いに応じてしまうというのは、正直に言って愚策としか…。
3Rにはローをクラウスに効かせるものの、
パンチの打ち合いでダウン寸前まで圧される場面を作ってしまい、
結局3-0でクラウスが判定勝利。

佐藤のこの新しい戦い方は決して悪くないとは思うのですけど、
もう少し使うタイミングを考えなくては…。
下手をすれば、佐藤の戦い方そのものを崩してしまうことにもなりかねないと思います。

世界一決定トーナメント準々決勝
○ アンディ・サワー VS ドラゴ ●
ドラゴは開幕戦で負けたにもかかわらず、推薦枠で決勝トーナメント出場。
とはいえ、小比類巻とTATSUJIが開幕戦での推薦枠査定試合で
あまり評価できない内容の試合をしたため、
この2人よりはマシ…という訳で、仕方ないのかも。

1R、攻め手を出しているのはドラゴでも、
有効打数ではサワーが上回っているという印象。
2Rになると、両者共に本領発揮。
強引な攻めでガードをこじ開けていこうとするドラゴに対し、
サワーは的確な攻撃を返していきます。
結果的にこれがKOとなったサワーのカウンターに繋がり、
サワーが貫録勝ちを収めました。

世界一決定トーナメント準決勝
○ 魔裟斗 VS アルトゥール・キシェンコ ●
左足のダメージと決勝戦のことを考えると、優勝するためにはKOを狙うしかない魔裟斗。
序盤からパンチとローでガンガン手数を出していきます。
しかしこれは逆に、キシェンコの方が精神的に優位に立っているということ。
手数や有効打数では魔裟斗が上回るものの、
キシェンコは的確にローを返していき、
ラウンド終盤にはパンチで魔裟斗をグラつかせる場面も。
しかし2Rになると、1Rで魔裟斗が打ち込んだローのダメージが表れてきます。
足が動かなくなったキシェンコはパンチ主体の攻め方に変更。
こうなれば、パンチの得意な魔裟斗にとっては占めたものです。
2R開始から30秒が過ぎた頃、パンチの打ち合いから
魔裟斗の左フックがキシェンコのテンプル辺りを捉え、そのままKO。

この辺りの勝負強さはさすが魔裟斗という感じ。

世界一決定トーナメント準決勝
● アルバート・クラウス VS アンディ・サワー ○
魔裟斗と同様、準々決勝でのダメージが大きいクラウス。
KOを狙いパンチで積極的に攻めますが、サワーの堅いガードを崩せません。
一方のサワーは徹底してパンチには付き合わず、ローで着実に削っていきます。
2Rになると佐藤戦から蓄積してきたローのダメージが顕著に表れ始め、
クラウスのパンチは手打ちに。こうなれば試合はサワーのもの。
パンチの打ち合いでもサワーが優位に立ち、
効果的なレバーブローを何発も叩き込みます。
3Rにはクラウスが意地の攻めを見せますが、手数はあっても威力が…。
こんな威力のない攻撃では、いくら手数を出そうとサワーのガードは崩せません。
結局、2Rからの試合の流れをひっくり返すことはできず、2-0でサワーの判定勝ちに。

…ところで、あの試合内容でドローにしたジャッジって…。

世界一決定トーナメント決勝戦
● 魔裟斗 VS アンディ・サワー ○
ローのダメージが致命的に蓄積してしまっている魔裟斗に対し、
かなりダメージの少ないサワー。
短期決戦に勝負を賭けるしかない魔裟斗は、
玉砕覚悟と言っても良い程の攻撃一辺倒という戦法に。
しかしこれへの対処法がサワーのトップファイターたる所以なのでしょう。
顔面へのガードだけはしっかり固めて致命的な一撃だけは防ぎつつ、
ローを確実に返していきます。
これをやられてしまっては、
既にジリ貧の状況に追いやられている魔裟斗に打つ手はありません。
2Rになると、サワーが魔裟斗を仕留めにかかります。
これは魔裟斗にとって、貴重な逆転のチャンス。
…しかし如何せん、魔裟斗の足に蓄積したローのダメージが大き過ぎました。
ただでさえサワーは一発で倒すのが難しい選手である上に、
ローによるダメージまであっては…。
そこへ更にサワーがローで削ってくるのだから、堪ったものではありません。
ラウンド終盤には魔裟斗のパンチも手打ちになり、ローのカットすらできない状態に。
さらにラウンド終わり際にはローのダメージにより、
ダウンと紙一重の場面を作ってしまいます。
ここはゴングに救われたものの、
インターバルに入ると同時にセコンドに対して首を横に振る魔裟斗。
魔裟斗はインターバルの間も座りません。
おそらくは、一度座ったらもう立てないという状況なのでしょう。
そして…とうとう、魔裟斗は座り込んでしまいました。
苦渋の表情で、もうやれないと訴える魔裟斗。
その表情(というよりむしろ眼光)からは
「辛いからもう嫌だ」という心が折れたような雰囲気ではなく、
「続けたいけれど続けられない(体が言うことを聞かない)」という
無念の気持ちが感じ取れます。
そして3R開始直前…とうとうタオルが投げ込まれました。
魔裟斗、決勝戦にして無念の敗北。

こうしてサワーがブアカーオに続き、2度目の戴冠。
魔裟斗の気持ちの強さが印象的な大会でしたが、
総合力ではやはりサワーが上回っていました。 

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posted by 臣桜花 |22:50 | K-1 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年11月12日

過去ログ掲載:K-1 WORLD GP 2007 IN SEOUL FINAL16

K-1の決勝トーナメントまで大分時間がある上に、
大晦日での曙とサップの件くらいしか話題がないので、
ここには掲載していない過去の大会の感想をコピペしてみました。
なので、「今更こんな大会の感想なんか載せて…」と思われる方は、
迷わず『戻る』をクリックして下さいませ。(もしくはブラウザを閉じる)

見識のある方から、何かしらのご指摘を頂ければ幸いです。


○ バダ・ハリ VS ダグ・ヴィニー ●
ヘビー級王者のハリと、最終予選でリザーバーから勝ち上がって来たヴィニーの一戦。
誰もがハリが勝つと思っている中、ヴィニーは大アップセットを起こすことができるか?

意外なことに1Rはヴィニーが善戦。
ハリは様子見をしているのか、それほど攻撃的ではありません。
しかし2Rになると、徐々にハリの本性が表れてきました。
パンチの打ち合いをしたかと思うと、次には鋭いローを叩き込んでいきます。
そして2R中盤、ハリの右ストレートがカウンターでヴィニーを直撃。
ヴィニーは10カウント以内に立ち上がることができず、ハリは文句無しのKO勝ちを収めました。

○ セーム・シュルト VS ポール・スロウィンスキー ●
開幕戦で王者シュルトに挑むのは、
最もレベルが高いといわれるヨーロッパ予選を勝ち抜いてきたスロウィンスキー。
しかしそれでもやはり、シュルトが圧倒的優位というのは変わらず。

なかなかいい動きを見せるスロウィンスキーですが、
シュルトが前に出始めるとあっとういう間にシュルトペースに。
最終的にはロープ際に追い詰めてのヒザを決め、シュルトがKO勝ち。
まさに圧倒的。本当に圧倒的過ぎて、この言葉以外のコメントが思いつきません。

○ レミー・ボンヤスキー VS ステファン“ブリッツ”レコ ●
昨年の決勝トーナメントでボンヤスキーに2度の金的を喰らわせ、
ダメな意味で戦闘不能に追い込んでしまったレコ。色んな意味で、因縁の一戦です。

試合開始から、ボンヤスキーの攻撃一発一発に殺気がこもっています。
気持ちはわかるぞ、ボンヤスキー。
若干ながらもボンヤスキー優勢という試合展開でしたが、1R終了30秒前、
ボンヤスキー渾身の(金的の恨みを込めた)右飛びヒザ蹴りがレコに炸裂。
レコは立ち上がってファイテングポーズを取るものの、何故かジャッジはここで試合をストップ。

レコのファイティングポーズは確かに中途半端といえば中途半端でしたが、
止めるほどのダメージを受けたがためにそうなった、というようには見えなかったのですが…。
プロであるジャッジの目には止める必要があると映ったのか、
それともちゃんとしたファイティングポーズをとらなかったレコの態度を問題視したのか…。
どちらにせよ、何かしらの説明が主催者側から欲しいところです。

○ グラウベ・フェイトーザ VS ハリッド“ディ・ファウスト” ●
蹴りのグラウベと、パンチのハリッドという一戦。
相性的にはグラウベが有利と見られますが、どうなるか。

徹底的に間合いを詰めてのパンチを繰り出すハリッドですが、グラウベのガードが堅い。
逆にカウンターのヒザを合わせられ、ダウンを奪われてしまいます。
しかしそれでも、前に出続けるハリッド。もしかして、これ以外に武器がないのか?
そしてこれが功を奏したのか、グラウベのガードが徐々にこじ開けられていきます。
ところがハリッドが攻勢になり始めた瞬間、グラウベの左正拳突きがカウンターでヒット。
ハリッドは2度目のダウンを喫します。ひょっとしてグラウベ、ガードを緩くして誘ってた?
2Rは、両者共に激しく動く展開に。
ほぼ互角の、見応えがある攻防が続き、あっという間に3分が経過してしまいます。
ダウンを喫しているのに前に出続けるハリッドの気持ちの強さには、圧巻の一言。
そして3R。今度はハリッドが優勢に。グラウベはやや消耗しているという印象。
一方、グラウベの攻撃も良い形で入っているのですが、ハリッドは倒れず、勢いも止まりません。
こうして勝負は判定へ。徐々にハリッド優勢になっていった試合展開とはいえ、
1Rに喫した2度のダウンが大きく、結果は3-0でグラウベ勝利。

ハリッドは試合に負けて勝負に勝った、という印象の残った試合でした。

○ ジェロム・レ・バンナ VS ルスラン・カラエフ パク・ヨンス ●
カラエフが一週間前に交通事故(!)に遭ったとK-1サイドから発表があり、
急遽、『武蔵に金的を連発した挙句にKOされた選手』として有名なパクが
代替選手として立候補。
正直、パクのこの行為は自殺行為としか思えないのですが…。無理矢理やらされてるのかも…。

そして試合は予想通り、バンナの圧勝。
公開処刑という展開にはならず、パンチ一発でのKO決着だったのがせめてもの救いでした。

● 藤本 祐介 VS 澤屋敷 純一 ○
日本人最強決定戦。決勝戦に日本人を残すためのカードという声も聞かれますが、
このカードを組むのにベストな時期は今をおいて他にないのではないでしょうか。

1Rは藤本が優勢に試合を進めます。
ローで先手を出し、懐に踏み込んでのパンチ連打で
澤屋敷のカウンターを封じようという作戦らしい。
しかし、澤屋敷はこれだけで攻撃を封じることができる程度の選手ではありませんでした。
2Rになると、踏み込んでくる藤本に対しテンカオを4発、5発と叩き込んでいきます。
これが致命的に効いてしまった藤本は、急激に失速、そしてダウン。
何とか一発逆転を狙おうとパンチを振り回す藤本ですが、足がついていかず、スリップダウンに。
2Rに2度のダウンを喫し、3Rではダウンと紙一重のスリップダウンを連発してしまいます。
このスリップダウンは明らかにダメージから来ているものなので、
流石にジャッジも3、4回目のスリップダウン辺りからはこれをダウンと判定。
その後も藤本は立て続けにダウンを喫し、3ノックダウンでのKO負け。
先日の金戦とは違い、文句のつけようがない程の完敗です。

金戦に引き続き、10歳近く年下の澤屋敷相手にこれでは…。
藤本はそろそろ引退を視野に入れた方がいいのかもしれません…。(武蔵は言わずもがな)

○ ピーター・アーツ VS レイ・セフォー ●
ベテラン同士の一戦。最近登り調子のアーツに対し、
セフォーはシュルト戦以降、パッとしません。
今回、(ブレギーに査定試合で負けたのに)主催者推薦で出してもらった以上、
セフォーはここで負けてしまうと、来年は予選からの再挑戦となるのは避けられないでしょう。

戦前には、セフォーの腹筋が割れていたら勝負は五分、
そうでなければアーツ、と思っていました。
そして試合当日、リングに立ったセフォーのお腹は…タプついていました…。
(普段からこんな感じだったという気もしますけど)
試合はやはり予想通り、アーツが圧倒する展開に。
セフォーは動きが鈍く、ほとんど手が出せません。
1R終盤にはローでダウンも喫してしまいます。
それにしても、セフォーの動きの鈍さと消耗の激しさはちょっと異常。
インターバル中には吐き気をもよおしている様子も見られ、結局ここでタオル投入。
アーツのTKO勝ちとなりました。

試合後のインタビューによると、セフォーは熱があって体調が非常に悪かったとのこと。
しかしプロとしてリングに上がる以上、そんな言い訳には意味がありません。
プロの格闘家ならば、体調管理も仕事の内です。
さらに、セフォーは以前にも敗戦後、同じような言い訳を口にしているんですよね。
確かにそういった試合での動きを見れば、セフォーが万全の状態でないことはわかります。
とはいえ、これだけ頻繁に起こるということは、何かしらの原因があるのではないでしょうか?

○ チェ・ホンマン VS マイティ・モー ●
今年3月の横浜大会でこそモーが驚きのKO勝ちを収めたものの、
体格差と相性の問題上、やはりホンマンが圧倒的に有利なことには変わりません。
しかも開催地はホンマンのホームである韓国。判定になればホンマンの勝ちは堅いでしょう。
ある意味では結果よりも、ホンマンが判定狙いで逃げの試合をせず、
リスクを冒してでも攻める姿勢を見せられるか、という点の方が重要な意味を持つ試合です。

それで、試合内容なんですけど…。一言で表せば、

アレがまかり通るなら、
韓国開催の大会では
誰もホンマンに勝てんわ。

という感じ。この試合については、それ以上のことを語る価値はありません。
あえて言うなら、せめて決勝トーナメントのリザーバーにはモーを採用してくれ、
ということだけです。

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posted by 臣桜花 |17:39 | K-1 | コメント(5) | トラックバック(0)
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2007年10月26日

金的問題と角田発言

K-1競技統括プロデューサーである角田信朗氏が、
香港大会後に自身の日記において金的問題について触れられていました。
細かくは以下を参照して下さい。
角田信朗ウェブサイト > dialy > 8/5の記事
これを読んだとき、確かに角田氏の言ってることは
間違ってないと思いつつも、どこか違和感を感じたんですよ。
それで、何故今頃この話題を引っ張り出してくるのかというと、
この違和感の正体が先日の 内藤 VS 亀田 戦でわかったからです。

この試合において、亀田擁護派は試合後に
「内藤は亀田の圧力に押されてまともなボクシングができなかった」
などという意見を出しています。
まず、これについてよく考えてみます。
例えば亀田の頭をグローブで押さえつけるなど、
確かに内藤もボクシングらしくない動きをしているのは事実。
では、何故そうしなければならなかったのか。
極端な亀田信者とでもいうような人たちでない限り、これは自明ですよね。
即ち、カット狙いのバッティングを警戒していたからです。
要するに、この試合において内藤が
まともなボクシングをすることができなかった理由は、
相手が反則攻撃をしてくることを前提に戦っていたからということ。
これが重要なポイントなのです。

これを頭に置いた上で、上記の角田氏の発言について考えてみましょう。
この発言の根幹には、「金的を喰らう方も悪い」という考えがあります。
彼の日記にあるように、勝負師、武道家としてならこれは間違いなく正しい。
喧嘩で最初に狙われるのは目と金的ですから、
これを防御できない武道家は、武道家としては失格でしょう。
しかし、あくまで競技としてのリング上でも
これをそのまま適用することができるかと言えば、そうでもありません。

例えば、先日行われた開幕戦におけるホンマンがモーに与えた金的ダウン。
あれを見て、選手はどう感じるでしょうか。
恐らくは、
「ホンマンと戦う際には金的に気をつけないとヤバイ」
と警戒するでしょう。
ここで、冒頭に挙げた内藤の例を思い出してみて下さい。
内藤は亀田の反則を警戒していたので、
まともなボクシングをすることができませんでした。
同様に、次にホンマンと戦う選手(バンナ)がホンマンの金的を警戒し、
その分だけ戦い方が制限されるということは想像に難くありません。
このことから何が言えるのかというと、
モー戦での金的が故意か否かとか、
次のバンナ戦で金的を打つか撃たないかということに関わらず、
相手が警戒することで結局ホンマンは有利に立てるということです。
要するに、対戦相手に対して
「アイツは反則をしてくるかもしれない」
と思わせることに成功した時点で、その選手は優位に立てるという訳。
ひょっとしたらホンマンは、
決勝トーナメントでのバンナ戦で前蹴り(金的)を打つと見せかけて
パンチで顔面を狙う、なんてことをするかもしれません。

加えて、ありとあらゆる格闘技において、
その競技としてのレベルの高さを維持する役割を持っているのがルールです。
ミルコは総合に専念したことにより立ち技のみでの技術が低下し、
スパーリングでボンヤスキーにボコボコにされた、という情報がありますし、
内藤も反則を念頭に置いて戦った故に、「ボクシング」ができませんでした。
このように、ルール外のことを相手がやってくるということを前提にして
試合をすると、必然的に競技としてのレベルまでも下がってしまいます。

つまり「金的を喰らう方も悪い」という考え方は、
突き詰めるとK-1(及び、リング状で行われる格闘技)の競技性を否定し、
そのレベルを低下させる危険性を孕んでいるということです。

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posted by 臣桜花 |21:10 | K-1 | コメント(16) | トラックバック(0)
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