稲葉甲子園のサッカーコラム

吉田麻也の敗北感!日本代表のために俺をロシアにつれて行くな!【小説・サッカー日本代表物語アナザー】

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「うひゃぁああっ~~!抜かれる!抜かれるーー!!」

 ブラジルW杯第三戦、日本×コロンビアのピッチに吉田麻也は立っていた。俺は張り裂けそうな叫び声を押し殺しながら、エースナンバー10を背負ったハメス・ロドリゲスを必死にマークした。しかし、相手に間合いを詰めれば詰めるほど簡単に裏を取られて抜き去られる。

「やめてーー!もうやめてー!堪忍してっ!お願いだから許してーー!」

 俺の心の叫びは時計の針が進むほど、一層激しさを増していった。このとき、今野泰幸とのセンターバックコンビは完全に崩壊していたのだ。189㎝81kgの吉田麻也、178cm73kgの今野泰幸。一見するとデコボコに見えるこの二人はお互いの弱点を補うかのように感じる。

 しかし、実際には弱点を補うどころか二人の欠点を大胆に露呈する最悪のコンビネーションだったのだ。俺の役割はいわゆるストッパーでバイタルエリアに飛び出して来るフォワードをマークする潰し屋だ。自慢の巨体を生かしてロングボールをヘッドで跳ね返し、前に出るインターセプトの強さでボールを奪取する。

 相棒の今野はストッパーのサポート役で、俺が前に出て行った後の裏のスペースをカバーすることでディフェンスラインを統率する役割を担っていた。だが、日本最強のセンターバックと言われた俺達は、血に飢えたコロンビアの攻撃陣にとって美味しく調理されたカモでしかなかった。

 まずストッパーである俺、吉田麻也はとてつもなくスピードが遅い。攻撃に出るためにディフェンスラインを上げれば上げるほど、コロンビアにカウンターを狙われて、バイタルエリアにぽっかり空いた裏のスペースを使われて簡単に失点する。

 縦に長いスルーパスを裏に通されると勝負は一瞬で終わる。足の遅い俺がトップスピードでチャージをかけてもハメス・ロドリゲスには追いつけず、背番号10を背後から眺めるだけだ。仮にハメスの足元に入ったボールに懇親のタックルをかましても瞬発力の差で敗北する!

 俺が抜かれた穴を今野がカバーリングしてもディフェンス間の距離が遠すぎて一対一を仕掛けられ、プレスをかける前にシュートを打たれてしまう。それに加えてサイドからのクロスボールが容赦ない。178㎝の今野泰幸はセンターバックとしてサイズが小さすぎる!

 実際には175㎝程度ではないか?ロングボールをボックスに放り込まれる度に、今野は空中戦で必ず競り負ける。セカンドボールはコロンビアに拾われてドリブルシュートの雨あられ。タコ殴りにされても攻撃に枚数をかける日本は、ディフェンシブサードに戻ってくる人数が少ない。

 俺は自分自身をデクノボー系センターバックと自虐する癖がある。フランスW杯の秋田豊、ドイツW杯の中澤祐二、南アフリカW杯の田中マルクス闘莉王。歴代の大型センターバックは空中戦こそ強いが裏を取られると一対一のスピードが弱い。

 ディフェンスラインをギリギリまで高く上げて、攻撃型の戦術を採用するブラジルW杯の日本代表には足の速いセンターバックが必要だ。デクノボー系センターバックの出る幕じゃない!それは闘う前から分かっていた。だからこそロドリゲスにドリブルでチンチンにやられた悔しさは半端じゃない!

 そして相棒の今野泰幸はチビだ!俺は上背の無いDFをチビッ子系センターバックと揶揄していた。日韓W杯の宮本恒靖、ドイツW杯の坪井慶介、そしてブラジルW杯にメンバー入りした伊野波雅彦もスピードはあるが競り合いに弱い。世界トップレベルと闘うワールドカップで4バックのレギュラーを張るには能力的に不十分だ!

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この記事へのコメントコメント一覧

吉田麻也の敗北感!日本代表のために俺をロシアにつれて行くな!【小説・サッカー日本代表物語アナザー】

コメントありがとうございます!
吉田選手は欧州を相手に世界と最も多く相対しているのは間違いないですね。
それだけ海外でも代表でも経験もあり、ハリルが重用するのもうなずけます。

しかし、ロシアに向けてどうするか?を考えた場合、センターバックも含めた
選手の競争が必要だと思います。今からレギュラーを固定せず他の選手にもチャンスをと。
岩波、植田がどれほど通用するのか、成長するのかも代表でチャンスを与えてみないとわかりません。

思わぬ選手が代表に発掘されて経験を積むことで化け、注目をあびて欧州へ飛び出せるかもしれません。
やはり、海外移籍させることは世界レベルのCBを作る一番の近道だと思いますね。しかしながら、
Jリーグでの経験しかなかった久保竜彦か欧州の競合国との対戦で通用した事例もありますし、
いつまでも吉田ばかりに頼るばかりでなく、可能性のある選手はどんどん代表で試すべきではと?

CBだけでなく、中盤の守備を整備しろという意見は同意です。個人的な意見では現段階で
日本が強豪国とまともに戦える可能性があるとしたら堅守からのカウンターくらいではないかと?
CBもボランチもオフェシンブハーフも含めて、守備に穴のない選手を揃えることが必要だと思います。

中盤の選手は90分間プレスをかけ続けられて、ディフェンスラインの選手を含めてCBはマンツーに
強い選手が欲しいところです。日本にはセルヒオラモスのような完璧なセンターバックはいませんが、
他のCBと能力的に大きな差を違いを感じない、吉田をCBの中心に置くのは問題ありと思います。

堅守からのカウンターを考えればディフェンスラインから縦に長いフィードがほしいところです。
岩波や植田にはその才能を感じますし、CBには攻守に変化をもたらす選手を発掘してほしい。
吉田選手をCB前の大きな壁としてアンカーにしたら?という提案も日本が強豪国と対戦した場合、
超守備的な戦術が必要になる。新しいタイプの大型アンカーも試験できれば?と思ったからです。

速くて強いCBを発掘する。一試合通してプレスをかけ続けられる攻守に強い中盤の選手を発掘する。
得点能力の低い日本が世界と戦うために堅守カウンターの戦術を徹底したい。
守備組織に穴を作らない選手選考はないものか?

そのために新たな選手を発掘し、適材適所に選手のポジションを配置転換してほしい。
吉田選手の代表でのセンターバック限界説やアンカーへの転向説は、そんな思いからです。


皆さん、スポーツナビへの記事投稿もコメントも本当に真剣で本気ですね。驚きます・・・
凄すぎてついていけないときがあります!自分の意見を文章で伝えるのって大変(笑
自分の意見をストーリー風に書くことが僕は面白いのですが、皆さんの意見はホントに
レベルが高くてついていくのが大変!これからもストーリー風に楽しく書きたいと思います^^

吉田麻也の敗北感!日本代表のために俺をロシアにつれて行くな!【サッカー日本代表物語・アナザー】

正直吉田が世界で通用するCBとは私も思いません
ですが、欧州レベルの選手とより多く相対しているのは吉田で間違いありません
(五輪以下の世代代表はまあものは考えようなので最悪入れてもいいですが)

管理人の内容を読むと、どうしてもチアゴシウバだとかセルヒオラモスだとか、いわゆるスピードも強さもキック精度もあるCBを望んでいるように見えます

でも残念ながら日本にはいません
植田、岩波 私も期待はしています、でも多分今からA代表に置いて、コロンビアのような強豪が止めれるとはとても思いません

はっきり言って、Jリーグで通用するだとか アンダー世代で活躍することよりも
欧州クラブで定期的に試合に出て年間通じてミスを少なく活躍すること
のほうが重要です

テストマッチで使ってみる分にはありかもしれませんが、彼らはまだその土俵にすら立てていません

CBに限らず、日本代表の主力選手たちは、干されたり怪我したりライバル選手たちが加入してもゾンビのように復活して試合に出ています
一方で、柿谷や宇佐美のように、期待もされ、国内では輝き、代表の試合にも使われ、そして海外に移籍
そこまでやっても 今は期待にまったく答えることができていません


まずは海外に移籍することでしょう
A代表で一試合出てみて、ちょっと活躍するくらいでは(マスゴミさんは喜びますが)ただの一過性の活躍でしかありません

ビギナーズラックはなにもFWに限ったことではないでしょう

五輪世代や、今の25歳前後の世代のCB達が、もっと欧州に出て行って、欧州人選手や南米人選手を一人で止め続けるような活躍をすれば、誰も文句も言えず、そして監督も使わざるを得ないでしょう


そしてほかのコメ者さんも書かれていますが、日本は中盤の守備がはっきり言ってひどすぎます
ザックのときもそうでしたが、ネガトラ遅い プレス弱い 距離は遠い その上スタミナがないので後半まで続かない
W杯のコートジボワール戦 スッカスカでしたよね ドログバにやられる前の相手のパス回しに対するプレスの稚拙さをもう一度見ればわかります

はっきり言って、今の日本代表に世界クラスのCBがきたとしても、世界ランク上位勢には勝てないでしょう
一人じゃ二人以上は止められないですし、ドイツやスペインなどパス回しの速さと連携を高めている国も増えています

マケレレダービッツクラスまでとは言いませんが、事前に中盤で相手を少しでもシャットできる人材がいないと、そもそも日本の守備は始まりもしません

それこそ日本人の平均身長が10センチ伸びて、もっと動けるノッポが増えれば可能性はありますがね


これだけ日本人の欧州所属選手が増えたとは言え、リーガ勢は乾だけ ドイツには多数いれど結局バイエルンには歯が立たない プレミアも近年は全体的なレベルが落ちている(もちろん岡崎の今の頑張りはすごいのは事実ですが) イタリアもユーベがやっとなんとか戦えてるレベル
2流選手が一部いるってだけで、世界的には3、4流レベルでしょう

2018W杯時点でもまだ無理でしょう 戦えません 2022W杯でバイエルンやリーガ3強あたりに個人技が通用している選手がいるかどうか そのレベルでしょうね

なんによせJなんかにいつまでも残ってないでさっさと海外に行って欲しいです

第二第三の槙野が出ようと知ったこっちゃないですし それはただの実力不足ですから

吉田麻也の敗北感!日本代表のために俺をロシアにつれて行くな!【小説・サッカー日本代表物語アナザー】

コメントありがとうございます!
センターバックは日本の弱点のひとつだと思っています。
A代表のセンターバックはレギュラーを固定される傾向があるので、
個人的にはもっと色々な選手を試して欲しいと思っています。

吉田選手も優れた選手だと思いますが、テストマッチではもっともっと
色々なセンターバックを試して、どの選手がどのくらい通用するのか
見てみたいです。選手が固定されてしまうと・・・個人的には残念です。

吉田麻也の敗北感!日本代表のために俺をロシアにつれて行くな!【小説・サッカー日本代表物語アナザー】

吉田は植田・岩波の年齢で既に海外移籍してたからなぁ。CBにスピードが求められるかは戦術次第だし。レスターやサウザンプトンの様に中盤でちゃんとプレスが掛かれば問題ないよ。守れない中盤の選手こそ不要。

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