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香港代表サブマリンの趙嗣淦投手がチェコリーグに移籍

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香港代表のサブマリンの趙嗣淦投手が今季からチェコでプレーしているということをご存知でしょうか?

どうやら現在香港代表を率いている日本人の色川冬馬監督と上に埋め込んだアカウントの中の人(日本人の欧州野球の代理人)の接点があったことから生まれた移籍のようです。

趙嗣淦は香港代表の主戦投手になって久しい。26歳にして10年くらいは代表でプレーしているのでは?という印象です。 以前インドネシア代表の野中監督が印象に残る投手として挙げてくれたこともあります。

私は一度映像で見たことあります。2010年の広州アジア競技大会ですね。 プロ野球のスター選手を打線に並べる台湾代表戦に先発したのですが、制球が定まらず四球を連発。初回で降板してしまいました。 本来は120キロ台でシュートする癖球が武器のアンダーハンドの投手です。アジアの野球後進国のアンダーの投手にしては結構球威があります。

そして、26歳ながら香港代表ではベテランに属するんですよね。

香港の場合、ナショナルチームを構成する選手の年齢層は学生くらいが中心です。理由はシンプルで、職に就いてから継続するのが難しいから。 日本で社会人しながら週末にマイナー競技を継続するのとハードルはたぶん変わらないんじゃないかなー、と。

香港は年代別代表などを見ていても、アジアの第二グループのレベルではかなり良い選手が出てくる部類の国です。 第二グループをけん引しているパキスタンやフィリピンともそこはそん色ない。でも選手がなかなか野球を本格的なレベルでは継続できないので、なかなか選手層が厚くならないという事情があります。代表のトップチームなのに年齢制限のある代表みたいになっている。代表トップチームが4世代くらいのU18代表チームの選手で構成されるようになれば、第二グループの主導権争いにも入っていけるポテンシャルはあるように思います。

そう考えると、今回の欧州への移籍は答えの一つになりますよね。 マイナーリーグや独立リーグレベルは無理でも、野球で生活する手段はあります。ヨーロッパの野球だと給料はピンからキリまであると思いますが、少なくとも生活は出来る程度の手当てを外国人選手に出してくれるところは思いのほか多い。マイナー競技でも競技を継続できる環境がある程度整っているのが、アジアと欧州のスポーツの文化の違いってところでしょうか。

香港に限らず、アジアの第二グループの国の選手が野球を継続するうえで受け皿になれるのがヨーロッパの野球なのかもしれません。

趙嗣淦が移籍するオリンピア・ブランスコは昨年久々に一部リーグに復帰し、10チーム中9位。今年も4連敗中のようです。

チェコはナショナルチームは日本の社会人チームとそん色ない水準にある国です。昨年のWBC予選ではメキシコと1点差の大接戦を演じたことは記憶に新しい。代表の供給源になっているドラシ・ブルノやコトラルカ・プラハといったチームも同様にレベルが高いですし、これらのチームの助っ人外国人となるとマイナー経験者が普通にいる。コトラルカ・プラハは今年のWBCオーストラリア代表だったミッチ・ニルソン(元中日ディンゴの甥)がプレーしていました。 一方、リーグ全体の層は厚いとは言えず、上位と下位の差が激しい。オリンピアも一部と二部の間にいるようなチームでしょう。 こういったチームにとっては、アジアの第二グループの主力選手は「ちょうどいい」という側面はあるのかもしれません。あるいはチェコよりももう一段とレベルの落ちるリーグのチームにも同じことが言えそう。

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