2008年11月25日
村主章枝を見ていると、フィギュアスケートというスポーツで勝つためにはジャンプの成功がいかに重要であるか、改めて思い知らされる。
ロシア杯・フリーの後で、得点を見る村主の表情には落胆の色が濃く現れていた。スケートカナダで2位となり、プレ五輪シーズンの始めに復活への道が見えた村主だったが、ロシア杯のフリーでは克服しつつあったジャンプという課題が再び村主を苦しめた。ショートプログラムではジャンプも見事に決め、ほぼノーミスの演技だっただけに惜しまれるフリーの内容だった。
村主の表現力には定評がある。試合会場で村主が登場したときの歓声と拍手の大きさは、熱心なフィギュアスケートファンに村主の情感溢れる演技が愛されている証だと思う。しかし、フィギュアスケートがスポーツである以上、ジャンプを決めることは試合で勝つために絶対に必要なことだ。村主はそれを誰よりも良く分かっているからこそ、課題であるジャンプの修正に力を入れ、今季の良い滑り出しにつながったのだと思う。ただそのジャンプはまだ安定しているわけではないようだ。フリーで乱れた理由について村主は「ちょっとした調整ミス、体の持っていき方」としか答えなかったそうである。村主だけのことではないのかもしれないが、試合毎に強いられる少しの狂いも許されない微妙な調整の困難さについては、想像するだけで素人は立ちすくむしかない。
バンクーバー五輪を目指すと決めたときに、その道程においてジャンプとの苦闘が避けられないことは村主自身予想していただろう。それでも村主はあえて茨の道を選んだのだと思う。演じる力は誰にも負けない村主が、アスリートとしては避けて通れないジャンプという難題をいかに克服していくのか。27歳の村主が自らに課した戦いは、五輪シーズンである来季まで続いていく。
posted by satoko |13:33 |
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2008年11月18日
決勝点となったSEIBUの3点目は微妙なゴールとなり、王子の抗議もあって試合は中断したが、結局SEIBUが接戦をものにした。観客も多かった好カードだけに、後味の悪さが惜しまれる。
バンクーバー五輪予選によるリーグ中断後のゲームだったが、SEIBUのFW・内山朋彦は「しっかり休めてみんな体調いいと思います」と話した。自身の体調も「ばっちりです」。「みんな走れてた」とゲームを振り返り、翌日のクレインズ戦についても「今日みたいなゲームすれば、勝てると思います」と自信を見せた。
SEIBUのFW・小原大輔は王子について「フォアチェックが早くてPKも上手かった」と語った。
「僕自身何度かチャンスあったんですけど、そういうとこどんどん決められれば、もうちょい楽な試合出来たんだと思います」
今のSEIBUについては「劣勢になっても、気持ちが全員で切れないっていうのが強み」と話した。
「気持ちが今季は強いのかなっていう気も…昨季負けてるだけに、そういうのはあると思う」
代表に選ばれていた小原は、時差ぼけは治ったものの現地でひいた風邪がまだ治らないという。しかし「試合やる分には問題ないくらい」と軽症であるようだ。
予選の2戦目(対イギリス戦)の決勝点となったショートハンドゴールについては「まぐれ」と笑う。敵のスティックに当たったそうだが、「ラッキーとはいえ、『シュート打つのが大事だ』って周りの選手もみんな思ったと思うんで」と得た教訓もあったようだ。
本来のポジションはセンターだが、代表でのウィングとしての起用については、マーク・マホン監督とコミュニケーションもとっており納得している。進出を決めた最終予選については「グループ的に相当厳しい」と楽観はしていないが、「前向きに考えて、いい試合が出来るようにっていうことだけ考えていきたい」と意気込みを語った。
posted by satoko |14:04 |
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2008年11月11日
日本におけるアイスホッケーが、マイナーなスポーツであることは否定できない事実である。開催国枠で出場した1998年・長野五輪を思い起こせば分かるように、アイスホッケーという馴染みの薄いスポーツに世間の関心を集めるための最も有効な手段は、五輪に出場することだ。選手も関係者もそのことをよく理解しているから、2010年・バンクーバー五輪予選にかける意気込みは並々ならぬものがある。
女子日本代表は、長野大会以降の2002年・ソルトレイク大会、06年トリノ大会ともあと一歩というところで五輪出場を逃している。最近の国際大会での成績を見ても、悔しさを知る彼女たちなら今度こそ五輪への切符を勝ち取れるのではないかと期待していた。しかし、11月6~9日に上海で行われた最終予選で、日本は勝った方が五輪出場を決める中国との最終戦に敗れ、またも「あと一歩」の無念を味わうことになってしまった。
個人的には、日本リーグ時代からシーズンになれば試合を見る機会があった男子に較べ、女子については注目してこなかった。しかし今回、五輪予選前の報道で、恵まれない環境の中「五輪出場」という夢に向かって走り続ける選手たちの姿を少しは知ることになった。ホッケーが好きという気持ちだけで戦ってきた彼女たちの落胆の大きさには、想像を絶するものがある。今まで女子への目配りを怠ってきた自らの姿勢を顧み、もし報道されることで少しでも女子アイスホッケーを取り巻く環境が良くなるのであれば、遅まきながら出来ることはしていきたいと感じている。
一方男子日本代表は、11月6~9日・ポーランドで行われた予選でグループ1位となり、最終予選への進出を決めている。動画で見た、2戦目(対イギリス)での日本代表FW・小原大輔のショートハンドゴールは痛快だった。長野五輪では会場で観戦する幸運に恵まれた、日本の勝ち試合は忘れられない。歓喜を再現すべく、来年2月の最終予選でも是非いい戦いをしてほしい。
posted by satoko |13:46 |
アイスホッケー |
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2008年11月04日
不振に苦しみ続けた村主章枝が、表彰台に戻ってきた。
フィギュアスケートのGPシリーズ第2戦・スケートカナダで、27歳の村主が2位に入り、2季ぶりにGPシリーズでメダルを獲得した。村主らしい丁寧で心のこもった滑りと、嬉しそうな表情が印象に残った。
トリノ五輪ではメダルまであと一歩の4位となり、バンクーバー五輪への再挑戦を決めた村主だったが、ここ2シーズンは不振に終わっている。若い才能がひしめく日本勢のなか、プレ五輪シーズンの始めでベテランの村主に復調の兆しが見えたことを大変喜ばしく思う。弱点であるジャンプも確実に決めて、いいシーズンのスタートを切れたのではないだろうか。
ショートプログラム「『恋人たちのアパルトマン』サウンドトラックより」もフリー「秋によせて」も、村主の優れた表現力が生きる曲で、若手には出せないしっとりとした情緒が魅力的なプログラムになっている。苦しい時期を過ごしながらも、村主が自らのスケートを磨き続けてきたことがうかがえる、気持ちの入った滑りだった。
一方、村主本人は技術的な遅れを課題として挙げているようだ。バンクーバーへの道のりを見据え、今の自分に何が足りないか、ベテランである村主は誰よりも良く分かっているのだろう。
スケートを愛し真摯に努力し続ける村主が、五輪へ向けて再び歩み始めた。
posted by satoko |13:48 |
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