2010年03月15日

「ホッケーの『神』」、鈴木貴人

日本ではマイナーなアイスホッケーというスポーツに対する情熱が、鈴木貴人を支えている。

「逆境からの挑戦~アイスホッケー 鈴木貴人~」(「スポーツ大陸」、NHK)を見る。常に日本のアイスホッケープレーヤーとして一番の高みを走ってきた鈴木が、昨季まで所属していた西武の廃部後、新たな出発の場として選んだ日光アイスバックスでの最初のシーズンを追った秀作だった。

コクドで有力新人として華やかにデビューした頃から鈴木を見てきたはずなのだが、私にとってはいつも活躍していることが当たり前のスター選手であり、逆に注目することがなかった。私が本当に鈴木の凄さに気づいたのは、うかつにも西武での最後のシーズンとなった昨季である。西武最後の試合となったプレーオフ・ファイナル最終戦で、勝ちをあきらめない気迫のゴールを決めた姿には鬼気迫るものがあった。ホッケー選手としては小柄な鈴木のハンディを補っていたものは、心の強さだったということに、やっと気づかされたのだ。そして日本のアイスホッケーへの思いが、鈴木に日光アイスバックスでプレーする道を選ばせることになる。

プロ意識の高さからか、鈴木は取材で弱音を吐くことがない。常に高いところに意識を保っていることが感じられ、取材する側としても事前に質問を吟味して臨むのだが、いつも緊張を強いられる。だが、取材する機会を逃したくないという思いから、観戦した試合後のミックスゾーンではいつも彼を探してしまう。

番組の中で、バックスの若手は鈴木を「ホッケーの神」と呼んでいた。今季目標としていたプレーオフ進出を逃したことを鈴木は悔やんでいたが、鈴木の存在がバックスに変化を起こしたことは確かな事実に思える。来季こそ、日光でプレーオフのゲームが見られることを願う。

posted by satoko |12:02 | アイスホッケー | コメント(0) | トラックバック(0)
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