2009年05月11日

若さという最大の武器

 新生シンクロ日本代表の若さは、弱点であると同時にこの上ない強みにもなるだろう。

 5月2~5日、東京辰巳国際水泳場で行われたシンクロナイズドスイミングの日本選手権で、7月の世界選手権(ローマ)に臨む新生日本チームの演技が初めて披露された。北京五輪代表が一人もいない、19.9歳という実際の年齢と同時に経験値の面でも若いチームだ。

 日本チームが最初に登場したテクニカルルーティンは、素人目にも不出来な演技だった。はっきりと同調性を欠く部分が複数回目につくというのは、日本代表にはありえないことだ。選手にとっても練習以下の内容だったようで、ノーズクリップが外れてしまったというアクシデントも含め、悪い意味で若さを露呈した。

 しかし、フリールーティンでは日本は見事に立ち直った。予選・決勝ともリフトは今ひとつの出来だったが、曲とマッチした若さ故の勢いが好ましく、荒削りななかにものびしろを感じさせた。点数は表彰台に上がるためには苦しいものだったが、若い日本は成長も早いはずだ。

 五輪後、各国の代表は世代交代の時期に入る。北京五輪でも抜きんでた強さを発揮したロシア代表だが、新しいチームで臨んだ2001年・世界選手権福岡大会は苦しい戦いだったという。前年のシドニー五輪で日本に肉薄された危機感から、ロシアは美しさから力強さへと目指すものを変え、以前とは違うスポーティなタイプの選手を代表メンバーに選んだ。ロシアを率いるタチアナ・ポクロフスカヤコーチは
「子供のような選手たちを育てなくてはならないので、ここへ来るまで面倒を見るのが本当に大変だった」
と語ったそうだ。しかし、2001年を育成の一年として耐えたことが、現在に至るまでロシアが世界最強であり続けている要因になっている。

 北京五輪で初めてチームのメダルを逃し、日本のシンクロは正念場にある。若い選手たちにとり、メダル奪還という使命がときには重圧となってのしかかるだろう。しかし、歴代の日本チームと違って挑戦者として臨むことが出来るローマでは、若さは大きな強みとなるのではないだろうか。今年の我慢が、ロンドン五輪では成果になると考えたい。

 ロンドン五輪への第一歩である今夏の世界選手権。攻める気持ちで、のびのびと新生日本をアピールしてほしい。走り出したばかりの日本代表には、たくさんの可能性があるのだから。
 

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posted by satoko |14:58 | シンクロナイズドスイミング | コメント(0) | トラックバック(0)
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