競技場の片隅から

カロリーナ・コストナー、女王の新境地

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女王となったカロリーナ・コストナーは、新しい魅力を身に着けた。

16日、新横浜スケートセンターで「Dreams on Ice 2012 フィギュアスケート日本代表エキシビション」を見る。10回目の挑戦でようやく世界選手権の一番高い表彰台に上ったコストナーは、風格と成熟を漂わせるエキシビションナンバーを見せてくれた。

私の認識に間違いがなければ、曲は「It's Oh So Quiet」 。曲が進んでいくうち「ああ、デデューが演じた曲だ」と気がついた。シンクロのソロの女王、ヴィルジニー・デデューが優勝した2005年の世界選手権で泳ぎ、鮮烈な印象を残した曲である。

唇に人差し指をあてる仕草は、コストナーの別の演技でも見たことがある気がする。コストナーの可愛らしさを際立たせる振り付けで、だからこそ「シーッ」という囁きがアクセントになっているこの曲を選んだのかもしれない。

恵まれた体躯と卓越した才能を持つコストナーには、同時に無色透明という印象がある。優しくてアクのない演技に、個人的には少し物足りない感じを持つこともあった。しかし、この日のコストナーは難しい曲を完全に従えていた。「シーッ、シーッ」という静かなリフレインから一転して、叫ぶような強い歌唱に移っていくのが、女性ボーカルならではのこの曲の魅力だ。静かさも強さも表現できる滑りを身に着けた背後には、地元の期待に応えられなかったトリノ五輪を含む、コストナーの決して順風満帆ではない競技人生がある。

フランスの名花・デデューしか演じられないとさえ感じた「It's Oh So Quiet」。時を経て、才能に経験を併せ持ったイタリアの名スケーターが、日本で同じ曲による素晴らしい演技を見せてくれた。



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