2011年10月24日

長州力が語った総合格闘技

伝え聞いただけであっても
みょうに引っかかって、離れない言葉というものが
誰にでもあると思います。

その昔、長州力選手が
総合格闘技ブームに対して言った言葉が
私にとってはそのひとつでした。

『PRIDE』をはじめとする
総合格闘技がブームになった頃、
プロレスはそれを無視できないんじゃないか?

そう聞かれた長州力選手の言葉は

「もう出来事だよ、俺が見ている分には」

でした。

出来事。
できごと。

その言葉をわたしは
聞き手であったGKこと金沢克彦さんから
こんなふうに言っていた、というように
伝え聞く形で教えてもらったのです。

多分、5年位前に、お酒の席かもしくは
雑談の流れで聞いたのだと思います。

聞いたときから、おもしろいな、と思いました。

『 意識はしている、視界には入っているけど
  所詮は単発の、勝った、負けたの出来事でしかない
  自分たちがやっているプロレスは
  出来事ではなく物語で見せているのだから 』

・・・・・・そんなような思いがあるのかなぁ、と
勝手に想像させてくれる発言であると同時に

あ そういうこと言うんですか みたいな感じで

格闘技好きとしては、どういうことだよ と
なんだかちょっとイラッとさせられる
ような感じもなくはないのですが
“あの”長州力選手が言っている言葉だ、と考えると
その苛立ちも、別にイヤじゃない。

プロレスラーとして総合格闘技ブームに
意地を張っているようにも感じられるけど
その意地の張り方はイヤじゃないのです。

先日、ふいにそのことを思い出して
金沢さんに発言の背景を教えていただきました。

発言がされたのは2000年7月7日、
長州力vs大仁田厚の電流爆破マッチが決定し
全日本プロレスが分裂し
NOAH旗揚げが発表され
ケンドー・カシン選手が『PRIDE.9』で
ヘンゾ・グレイシー選手と握手を交わした
・・・・・・そんな背景の頃。

(ちなみに、翌月の8月23日には
 故・橋本真也さんが、100万羽の折り鶴をきっかけに
 引退撤回を表明します)

いま考えるとドラマチックというか
ダイナミックに大きな物事が
動いていたときでした。

そうした中での
「その場その場の、ただの出来事だよ」
という発言。

12年経って、いまその言葉を思い出して
いまのプロレスと総合格闘技を見てみると
最初にその言葉を聞いたときとはまた違った
年月だけじゃない複雑さが
私のなかにあります。

忘れられない言葉があるように
忘れられない出来事だってある。

※インタビューが掲載されたのは
『週刊ゴング』2000年7月27日号、
ムック本「おい、金沢」にも収録されています。
『時間無制限14本勝負「おい、金沢」―長州力VS金沢克彦 (Nippon sports mook (48))』

※突然思い出して突然連絡したにもかかわらず(しかも深夜・・・)
丁寧に時代背景および掲載号を教えてくださった
GKこと金沢克彦さんのオフィシャルブログ
 『プロレス留年生 ときめいたら不整脈!?』


フリーライター佐々木亜希がときどき更新するブログ
「ときどきキックアウト」は
プロレスと総合格闘技をときどき応援しています。


この言葉を思い出すきっかけになったテーマ
「いい試合はどうして記事にならないのか?」は
個人ブログの『日刊佐々木亜希(仮)』で書いていますので、
よろしければ読んでみてください。

posted by sasakey |23:20 | 総合格闘技 |
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2010年05月22日

ケージフォースと久保社長の意思表明

5.22、インターネットライブ配信された
GCMプロモーションの記者会見を
途中から拝見していました。

別の仕事があったので、見られたのが後半だけで
たいへん申し訳ないのですが、
今後のケージフォースの方針について
久保豊喜社長より重大発表があるというその部分は
なんとか拝見できました。

なんというか、久保社長の言葉でありつつ
国内、ケージ(金網)格闘技を定着させたケージフォースの
意思表明の言葉に聞こえました。

ちょうど本日(22日)発売のゴング格闘技でも
インタビューが掲載されていたので、こちらを参照しつつ
おっしゃられてた内容をまとめてみます。
(※メモとりながら見ていましたが、間違いがあったら訂正します※)

「落ち込んでいる日本のMMAを盛り上げるため、
 各プロモーション同士が協調し、
 一致団結することで失地回復が出来ると思っていたけれど、
 トップ団体の考えの根幹は何も変わらないのか、
 いまだ歩み寄りは出来ていない現状がある。

 いま、そこにはっきりと存在するものを
 見えないように行動するというのは、
 自分にはもう、限界ですね。

 7年前、8年前、10年前。PRIDEが全盛期だった頃、
 そこに出ていたゲーリー・グッドリッジやドン・フライが
 結果を残せなかった時に、カナダやアメリカの大会に出ていた。
 そこでの内容を、日本のマスコミはどう扱っていたか?
 ほとんど扱われていなかった。日本のリングがそれと同じことになっている。
 それを、どう考えているのか。」

「リングで強いとケージで負ける?
 ケージで強いと、リングで負ける?
 ケージかリングかは、ギアの問題でしょう。
 小手先の話をしたってしょうがない。
 根本の話をしないと。
 そんなことより、朝おまえは走ったのか、
 バイトがどうした、カミさんがどうした、
 そんなことより1時間早く起きて走れ、と。
 精神的支柱を作っていかないと。」

「僕らが出来るのは、いい選手を送り込んで勝つということ。
 僕らは興行戦争に参加していない。
 大会を盛り上げるためのアイデアを申し上げる機会もあったが、
 勝つためのサミットが行われる気配もない。
 日本のMMAにかかわっている人たちが、
 挑戦するっていう気持ちを持っていかないと、
 どんどん世界との差が開いていく。

 選手の力をしっかりつけて、勝てる選手を作っていかないと、
 溜飲は下がらない。」

「もう、いいだろうと。
 僕らが出来るのは、いい選手を送り込んでしっかり勝つ。」

かつて、PRIDE=日本にあった「世界最強」の看板が
いまは海外にある状況で、
日本の格闘技がどこを向いて戦っていくべきか。

考え方はいろいろですが、
久保社長、ケージフォースの考えは「世界に通用する選手を育てる」
というものなのだ、という宣言。

他団体への問題提起というより、意思表明だと思います。

これは想像ですけど、久保社長の言葉の端々に
日本人選手が世界で勝てていないことへの、悔しさを感じるのです。

ケージだとテレビ的にどうだとか、技術的にどう進化するかとか、
試合が見ていてつまらないとか、いやいやリングのほうがとか、
リングでの格闘技こそ日本の文化とか、ケージはコストがかかるとか、
いろいろ意見はあるでしょうし、どれも間違ってないけど、
ケージで戦ってる海外に強い選手がいるという現状をふまえて、
「世界で活躍する」というロマンをケージフォースは追っていく。

日本の他団体がどうするのか待っていられない、
うちはこれで行く、という意思表明であり、
そのロマンに没頭する選手を育てたいという、
久保社長の夢でもあると思いました。

私自身は、リングとケージどっちがいいかと言われても、
別に入れ物を見にいっているわけでもないので、
よくわからないですと答えてしまいます。

試合に出ることを「○○がリングに立つ」というような
言い方で表現したりすることがあるので
あぁ、リングのほうがなじみ深いんだな、と思ったりはしますし、
選手インタビューをやることが今メインになってるので
リングやケージの中で選手が何を思ったかとか、どう感じたかは気になりますが、
それ以上の感慨はあまりないです。

ただ、なんでそれでやってるんですか、
と聞かれたときの答えが団体側にあってくれると、
いいな、と思ってはいます。

そこから先、何を見せたいのか、何をやりたいのか、
というところも、プロモーションが増えてきた今
見ている側としては聞きたいところではあります。

今回の会見は、それに対する答えを
はっきり示してくれていたので興味深かったですし
自分なりにまとめてみたいと思ったのでした。


フリーライター佐々木亜希がときどき更新するブログ
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日本の格闘技をときどき応援しています。

posted by sasakey |23:17 | 総合格闘技 |
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2009年08月27日

インフルエンザに注意

9.4修斗大会に出場予定だったパラエストラ東京所属の
喜多浩樹選手が、新型インフルエンザでドクターストップとなり
欠場すること、代わって同門の柳澤雅樹選手が出場することが
SHOOTO NEWSより発表されました。

相撲やプロ野球、高校野球選手やチア部員などへの
インフルエンザ感染が毎日のように報道されてますが
国内のプロ選手がインフルエンザによって
ドクターストップとなった発表は始めてのはずです。

個人的に私はいま妊娠中なので、よけいインフルエンザの報道に
過敏になっているんですが、選手で感染者が出たとなると
ちょっとまじめに注意と警戒を呼びかけたいところです。

気になっていろいろ検索して調べてみたので、
どれもこれも当たり前のようなことですが
少し、仕入れた知識を書いておきたいと思います。

主な感染経路は、感染者のくしゃみやつばからの飛沫感染と
感染者がくしゃみを手で押さえた後に机やドアノブ等に触れて
ウィルスが付着→健康な人の身体に入ることによる
接触感染の2種類。

スポーツ選手は練習中やプレイ中に口呼吸する機会が多いので
感染しやすいようです。

口から息を吸うと、喉のリンパ組織に直接冷気が入り込むので、
喉で待機している免疫細胞が弱ってしまい、
ウイルスの最初の突入を許してしまうことに加え、
弱った白血球はウィルスを全身にばらまいてしまうという。

スタミナをつけるために走り込みをやってる選手の方などは
特にその傾向が大きくなると思います。
減量してる選手などは特に免疫力が落ちているでしょうし。
疲れていない選手もいませんし。

かかっている、疑わしい方は必ずマスクをして
口や鼻をおさえた手はすぐ洗うようにしていただく他

個人でできる予防は

 ・帰宅後や不特定多数の人が触るようなものに触れた後の
 手洗いおよびうがいの徹底
 (手洗いは石鹸を用いて15秒以上行うことが理想的)

が、やっぱり王道みたいです。

選手だけじゃなく関係者の方もね。
格闘技の関係者で不健康な生活してない方なんていませんし(断言)。
そして誰がインフルエンザになっても困るような
仕事をされている方ばかりなので。

海の向こうブラジルでもインフルエンザは流行っていて
亡くなった方の数が米国の522人を抜いて
557人になったと今日、発表がありました。

ブラジルといい米国といい、格闘家の多い国です。
来日できなくなったりする選手がいないかと、
ちょっとそちらも心配なんです。

格闘家は練習環境がそもそも、密室で人がくっつきあって
口呼吸をしているという、広がりやすい環境ですし
発表する場所もお客さんがこれまた密室に集まるところなので
悪くすれば一気に広がってしまう。

現状、ワクチンも足りてなくて、新型のインフルエンザゆえに
抗体もない中、心配ばかりしても仕方がないことかもしれないけれど
多分、意識のレベルを少し高めるだけで
まったく変わってくると思いますし
自分は、うつしたくないし、
うつりたくもないので、そうしてほしいと心から願ってます。

かかっても若くて健康だったら重症化せずにすむかもしれませんが
妊婦の症状が重症化しがちな原因は
「大きくなった子宮が横隔膜を押し上げ肺を圧迫するため、
 呼吸障害を起こしやすいこと」と
「妊娠中は胎児を『異物』とみなさないよう、免疫機能が抑制されること」
だとされてるんですね。

それって減量中のスポーツ選手の免疫力が低くなるのと
どのくらい違うのかって考えたら、警戒レベルはさほど違わないんじゃないか。

それに

大事な試合がインフルエンザで出られなくなるのは
どんな選手にも不本意なことだと思います。

大事でない試合などないのだし。


(参考リンク)
Yahooヘルスケア

※追記※
後日、おなかの子は亡くなっていたことが分かり、
死産という形でさよならすることになりました。
とてもきついことでしたが、
生まれてくることは奇跡なのだと知りました。
いざ妊婦でなくなってみると、インフルエンザ予防対策は
かなりアバウトになってしまいました。

自分はいいのですが、
隣り合った人がもしかしたら妊婦さんかもしれないし
明日、大事な試合や仕事を控えた人かもしれない という
いたわりは忘れずにいなくちゃなぁと、自分の記事をあらためて
読んで思いました。

posted by sasakey |16:55 | 総合格闘技 |
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2009年05月11日

佐藤ルミナの敗因

5.10修斗JCBホール大会。
いいカードでしたねー。
会場に行こうかなと思っていたのですが
サムライでニアライブやってたので
じっくし家で見させていただきました。
たいへん面白かったです。
カードから生まれた期待を全然裏切らない、
すごくいい大会でした。

五味、強かったですね。
しかし、テレビで見ていても会場の声援は
ほぼ「五味」コール一色で、
ちょっと中蔵が気の毒になりました。
ホームなのに。

ルミナ、左足はなんだったんですかね?
くるぶしあたりからヒザまで、ふくらはぎを
ぐるぐるにテーピングしてたんですよね。
肉離れかなんかでしょうか。

というか、解説では「今日のルミナに敗因はない」と
言われていたけど、どう見ても倒した後に
あわてて焦りすぎたゆえの自滅じゃないんですかね?

パンチでダウン獲った後、しゃがんだところから畳みかけようと
してたけど、左足のふんばりが効いて無かったから
行けなかったんじゃないか、
と見えたんですよね。
あわてた首相撲でパンチまとめて受けてしまって。

ていうか、厳しいこと書いてると思われるかもですが、
ベテランなのに、そんな若造みたいな
ミスをしてしまうことも、ルミナゆえのことだと思うんですよ。
そこが、逆にすげぇと思ったんです。

パンチとか蹴りとか、シーザージム出稽古の成果はしっかり見えたし、
後ろ蹴りとかかかと落としとか、宍戸大樹と練習してるんだろうなぁー、と
思わせるよーな動きもあって、
その上で!
その上で、なぜあの足! そんでなぜ焦るか!
ベテランなのに! 自分の試合見て修斗始めたような選手を相手に!!
ていうか、勝てただろうと。
勝てた試合だっただろうと!!

あのキャリアで、いまだに
惜しい!!って思わせる負け方をしちゃえる選手って、すごい。

次はもっと、なんて、今の佐藤ルミナに言うべき言葉じゃないのかもしれない。
だけど、試合を見た感想は、間違いなく

惜しかった、
まだまだ、試合が見たい。

次の佐藤ルミナがもっと楽しみになった。

でした。

フリーライター佐々木亜希がときどき更新するブログ
「ときどきキックアウト」は
佐藤ルミナと修斗をときどき応援しています。

posted by sasakey |13:52 | 総合格闘技 |
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