2008年11月07日

丸藤正道と近藤修司の初対決

いまさらの感想ですけど、11.3全日本プロレス両国大会を
見てきました。

丸藤正道vs近藤修司、すごくいい試合でした。
いい試合、すごい試合になるだろうと思っていたけれど
思っていた以上でした。

書き手として情けない話ですが
ジュニアに多い、相手の先を読み合う試合って
攻防を表現しようがない時があります。

相手の技を読んでこう返してこう返すものの
それをさらに見切って何々、とかです。
技にもどんどんアレンジが加わるから
全部書いていたら意味が分からなくなってしまう。

そこがお客さんを沸かせているのだけど
そこを、どう伝えたらいいのか。
いつも悩んでいます。

序盤あたりで見せた丸藤の
近藤をステップにして振り抜いたジャンピングトラースキック
すごかったです。

以前どこかで語ったことですが
丸藤正道という選手は
リングを異様なほど自由に使う選手ですよね。

プロレスは相手と向かいあってゴングが鳴り
相手を押さえ込んで3カウントが鳴るので
自分←→相手
という横の攻撃だけであっても
試合は成立するのですが、
丸藤の試合は、意図的に
人の視線を大きく動かそうとしているように感じます。

時には空中戦というタテの動きや
ナナメの動きを織り込んで
すごく大胆にリングに絵を描く。

高い身体能力あってのことですけど
同時に非常に頭がやわらかいのでしょう。

そして受けきった近藤のすごさも、もう。

近藤は敗れたせいか
この試合のあともノーコメントだし
普段も多くを語る選手じゃないのですが
転機にさしかかった時などは
必要なことは、ぼそぼそっと言い残しています。

それを聞く限り
そしてリング上での戦いを見る限り
頭のいい選手だなと思いました。

「相手の要求に、プラスアルファをつけた内容で返す」

という、社会人でも必要とされる能力が高い人なんだろうなと。
多分、それゆえに
あのジュニアかどうか疑わしい体が
できあがったのではないかと思うのです。
ノルマの練習やトレーニングを
そうやってこなしてきたんじゃないかなと。

この試合、丸藤は3カウントを本当にぎりぎりのぎりぎりで
返すことが大変多くて、
まさかと思ってるけどいちいちハラハラしました。

そんなところもおそらくは
丸藤正道の計算であり
自身のスタミナ温存策なのでしょう。

初対決で恐ろしいくらいに
高いレベルの内容を見せた2人。

また対決が見たいですけど、
そうそうぶつかっても、いけない相手なのでしょう。

「近藤選手のような選手がいる全日本がちょっと羨ましい」

という、試合後の丸藤正道のコメントは
無意識なのか、
それとも、誰かを刺激するために発したものなのか。

プロレスはひとりではできないし
全力を出して闘える相手というのは
いくら力があったとしても、お金があったとしても
手に入れることができない存在です。

もちろんNOAHにはKENTAがいるけれど
それでも、丸藤正道に思わずそんなことを
言わせるくらいには
近藤修司は、すごかった。

その2人が、ただ単に対決したのではなく
NOAHと全日本というシチュエーションで
数々の歴史が、団体にも両選手にもあるうえで
初対決として実現したのは
非常にドラマチックです。

まだ、見たい試合はいくらでもある。
願わくば、それが
選手たちの一番よいときに
叶いますように。

フリーライター佐々木亜希がときどき更新するブログ
「ときどきキックアウト」は
丸藤正道と近藤修司をときどき応援しています。

posted by sasakey |01:10 | 全日本プロレス |
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2008年09月28日

諏訪魔と雷陣明の再生

今日、いまさら週プロを読んで
諏訪魔と雷陣の話の詳細を知って
プロレスはいいなぁと思ったりしました。

週プロと携帯サイト「プロレス格闘技DX」を参考に
状況を整理して書き出してみます。

シリーズ開幕戦の9.13後楽園、
諏訪魔の攻撃で雷陣が意識不明の状態に陥る事故がありました。

結果は重い脳しんとうで、命に別状はなかったのですが
雷陣を事故にあわせてしまった諏訪魔の心のダメージはかなり大きく
シリーズ中も重い攻撃がいっさい出せなくなった。

ついに「プロレスをやるのが怖くなった」と諏訪魔が
休場願いを出す→武藤が破り捨てる という事件が9.19長崎であって。

その翌日、試合で精彩を欠く諏訪魔に対し
欠場して療養中のはずの雷陣が試合中登場し
リングサイドから呼びかけた。
「いい加減にしろ!行け!」と。
これを受けて諏訪魔が目覚めたように猛攻、試合に勝利する。

試合後、ふたりは握手を交わして抱擁。
バックステージで雷陣は
「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。検査の結果、
 特に異常もなく帰ってくることが出来ました」と
関係者にわびた後、諏訪魔に語りかける。

「ずっと強い諏訪魔でいてくれよ。
俺がライバルとして追ってきたお前は、もっと強いやろ? 
俺がTNA行っても、おまえは
強い存在でいてくれよ。俺も追いかけていくから。
だから今度の三冠戦、絶対勝てよ。強い諏訪魔に戻ってくれよ!」

雷陣のゲキを受けた諏訪魔は「分かったよ」の言葉に続けて
「上、目指すよ。負けねぇからな」と雷陣に告げる。
そして雷陣が去った後「戻ってきて良かった」と、涙を流したのでした。

雷陣が無事でよかった。
まずはそれが一番大事なことなのですが
次に、相手をそんな目にあわせてしまった
諏訪魔に、こういう形で救いがあって、よかった。
そう思ったのでした。

あの事故でショックを受けていた人は少なくないし
実を言えば私もそのひとりです。
雷陣が無事と知って安心して、
次に心配だったのが諏訪魔でした。

8.31両国の三冠戦が60分ドロー防衛という結果に終わって
ブーイングあびたり鈴木みのるに怒られたりしながら
次はグレート・ムタ戦と、必要なこととはいえ、
次々に課題が突きつけられる中、
起きてはいけないことが起きてしまった。

リング上の物語うんぬんではなく
ホントに諏訪魔は混乱していたと思いますし
プロレスをやめようと思ったのも本当のはず。

徹底的に落ち込んで、雷陣のゲキを受けて、
その上で立ち上がるという、再生の物語を
大会と試合の中で展開できるというのは
プロレスだからこそ出来るダイナミックな賭けのドラマ。
いちどきりの、やり直しがきかない賭けです。

だけどそこには苦しんでいた人と
生死の境から戻ってきてくれた人がいる。
どちらにも、これからのためにこの賭けが必要だった。

ふたりが無事で、ほんとうによかったです。

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posted by sasakey |01:13 | 全日本プロレス |
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