2010年02月11日
V一の勝利、辻結花の敗北
2.11ヴァルキリー取材してきました。 辻結花vsV一の結果は、まさかの辻結花敗戦でした。 想像していない結果だったので、大変おどろきました。 びっくりしちゃってまだ、気持ちがついてきてない感じです。 2001年12月のデビューから約8年、 国内無敗、敗れたのも1度きりで、 その相手にもリベンジを成し遂げている辻選手が 敗れたのだから、女子格闘技の歴史においても とても大きなことでした。 ずっと変わらないと思っていたものが、 ふいにひっくり返ることもある。 10年に1度起きるか起きないかの試合でした。 少なくとも8年は、事実として辻結花は 1度しか負けていなかったし、国内の選手に敗れたことはなかった。 だけどあの数十秒間、V一選手のほうが辻結花選手より強かった。 次やったらどうなるかは、まだ分からないけれど、 まずはそんな瞬間が訪れたということに、驚きました。 この8年の中の数十秒間。 その時間が、これから新しい事実になるのか、 それとも、なかったことになるのか。 「“絶対王者”って、その言葉だけだと 超えられない壁なんじゃないかと思うけど、 そこを超えたら本当に嬉しいっていうか、 この競技をやっていた意味が出てくる。 1度きりの試合だし、1度きりの人生だから、 その言葉に捕らえられないでやりきりたかった」 勝利したV一選手のコメントです。 敗れて、呆然とケージの中に座り込む辻選手の姿を見ていて、 こんなことも起きるんだなと思いました。 こんなことも起きる。 一瞬のゆるみが勝敗を分ける競技だからこそ、 その一瞬を生み出さないように、ぎりぎりまで選手は自分を追い込む。 「たくさんの人に格闘技を見て頂きたくて、 たくさんの人に声をかけました。 あなたの負ける試合は見たくないと言われ、来てくれなかった人もいました。 そういう言葉も、バネにしようと思って、この場に立ちました」 負けないんだ、負けないんだ、勝つんだ。 V選手は、勝ちたいという祈りをどれだけ積み上げて、 この勝利を手にしたのか。 全力で走っているつもりだったのに、その後ろから、 違う人間に一瞬でも追い抜かれたら、 どんな気持ちになるのだろう。 「これから徐々に悔しくなっていくんだろうなと。 辞めるとかは考えてないですけど、憂鬱が続くのが、イヤだなぁって。 (世代交代は)別に年齢で格闘技やっているわけじゃないんで。 ただV選手が、勝っただけという話です」 辻結花選手の側からしてみたら、 世代交代をされたのでもなく、時代が動いたのでもなく、 私が試合のやり方を間違えたから負けたのだということ。 たぶん、私は私だから、他の誰とも混ぜるなと言いたいんだと思います。 辻結花選手は、この結果を「なかったこと」にするために走り出すのでしょうし、 V一選手は、この結果を「ほんもの」だと証明するために また走り出すのでしょう。 1年前は辻結花が勝った。 今度はV一が勝った。 おなじように時間は流れたけれど、中身は同じじゃなかった。 またその2人がクロスする瞬間が来るとしたら、 今度は、どんな結果が訪れるのか。 そしてそれを見届ける側にも、おなじように時間は流れます。 辻結花がV一に負けた。 「こんなことも起きる」と知ったことで、 人がどう変わっていくのか。 そしてそれを知った多くの人や、他の選手も。 とにかく今日は、こんなことも起きました。 2.11『VALKYRIE』辻まさかの敗戦で女王陥落 フリーライター佐々木亜希がときどき更新するブログ 「ときどきキックアウト」は 女子格闘技をときどき応援しています。
posted by sasakey |23:55 |
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