2008年07月24日

西川問題

西川選手がわざと警告をもらってイエローカード累積をチャラにした、と言う問題。私の個人的な意見としては、Jリーグと代表を取り巻く構造的な問題が根本だ、と思うのです。

Jリーグのクラブにとって選手が代表に呼ばれると言うことは、名誉な一方で迷惑でもあるわけです。特に代表に呼ばれてリーグ戦に出れない、と言うのは、下手すると死活問題でもあります。もちろん、どのクラブだって代表のために協力しなくては、と思ってはいるでしょう。でも現実に代表選手がリーグ戦に出れなかったら戦力的なダウンは必至。その上人気選手が出れないことになったなら、観客動員にも影響するかも知れません。だから「どうせ出場停止になるなら代表招集の間に」と考えるのは、当然のことだと思います。

もちろん、選手がそのためにわざとイエローカードを受ける、と言うのは慎むべきです。なぜならこれは、「八百長」1歩手前、とも言えるからです。それを実際に実行しただけでなく、ブログで公表までしてしまった西川選手が処分されるのは、まあ止むを得ない、と思います。でも、それを選手の責任として押し付けてしまうのはどうか、と思うのです。だってそれは、代表とクラブのややこしい関係のある側面が明らかになっただけだから。

では、どうすれば良いかと言うと簡単で、代表に招集されて試合に出場できない選手がいたら、その試合を出場停止の試合に振り替えることができる、とJリーグが決めればいいんだと思います。それなら選手もクラブも困らないし、代表だって困らない(どころか、喜ぶかも知れない)。八方丸く収まる、良いアイディアだと思いますがいかが?

posted by sanfreccediary |00:23 | Jリーグ | コメント(7) | トラックバック(0)
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2008年03月01日

広島スーパーカップ初制覇

 今日行われた「ゼロックス・スーパーカップ」は、サンフレッチェ広島が鹿島アントラーズを下して初めての優勝を果たしました。

 前半から両チームともに退場者が出て10人対10人での戦いになったこの試合のポイントは、ペトロヴィッチ監督の采配だったのではないか、と思います。その一つはハーフタイムにおける守備の修正で、相手が1トップ気味になったのに対して4バックにシフトチェンジしました。これは李の退場で右サイドがいなくなった、と言うことをも補う策だったのかも知れませんが、しかし練習でもしていない布陣だったためか守備が混乱し、それが早々の2失点にもつながったのではないか、と思います。

 しかしその2失点の直後の采配は当たりました。それはもちろん、久保竜彦とユキッチの投入です。久保は前に張ることでDFを引きつけ、また動き出しの鋭さでパスを引き出し、更に懐の深いキープで味方の動きを生かしました。それまでほとんど攻め手を見出せなかったサンフレッチェに攻撃のリズムができて来たのは、間違いなく久保のおかげでしょう。因みに佐藤寿人の2点目が生まれたのも、久保がDFを引きつけたから。元日本代表らしい、さすがの存在感を見せました。

 一方のユキッチはそのごつい風貌に似合わない?柔らかさと運動量を兼ね備えた選手で、広島の攻撃にアクセントをつけるのに成功しました。久保が獲得したPKのきっかけはこのユキッチの仕掛けから。ミドルシュートを打つとみせかけて出したペナティエリア内へのパスは、なかなか味のある技でした。

 J2降格、と言う現実と向き合わなければならない今年のサンフレッチェ。シーズンオフには駒野を失ってしまっただけでなく、補強戦線でも声をかけた選手に次々と断られて久保のみの補強にとどまりました。また外国人FWの獲得も難航を極め、ユキッチが合流したのはわずか1週間前の事でした。更に森崎和、柏木、盛田と主力に次々と怪我人が出て、ユースの選手を動員しなければ練習もできない、と言う状態が続いていました。その結果、キャンプ中の練習試合は1試合も勝てないままに終わってしまいました。

 このスーパーカップの相手は、Jリーグチャンピオンの鹿島アントラーズ。ピッチ上には天皇杯決勝と同じメンバーが並んでいました。客観的に見てサンフレッチェの勝機は薄く、一方的な試合になっていたとしても不思議ではなかった、と思います。そして2点リードされるところまでの展開は、まさに危惧した通りのものでした。しかしそんな中で2点を追いつきPK戦の結果とは言え勝利を勝ち取ったことは、称賛されてしかるべきだと思います。J1復帰を目指した厳しい戦いが予想される今季のサンフレッチェの最初のゲームとして、良いものを見せてもらいました。

#ところで、岩政の退場や久保のPK獲得のシーン、ストヤノフと佐藤寿人のPKやり直しなどから「審判のせいで広島が勝った」と言っている人もいるようですが、私はこの試合の主審は(上手下手は別として)特に広島に偏っていたわけではない、と思います。審判の判定についてとやかく言うのは好きではないのでいちいち指摘はしませんが、広島側から見て首を傾げるジャッジも多かった、と思います。そう言う意味では、この日の主審は両チームに公平だった、と言えるかも?

posted by sanfreccediary |20:30 | Jリーグ | コメント(9) | トラックバック(2)
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2007年12月01日

代表とACLがJを殺す

 この記事は、敢えて刺激的なタイトルを付けてみたのですが、しかし今年のJリーグは、まさにこのタイトルのような結果になった、と言えないでしょうか?

 ACLを制してアジアチャンピオンになった浦和でしたが、しかし疲労の蓄積は如何ともし難く終盤の5試合で稼いだ勝ち点はわずかに3。(なんとトツボ状態だった広島と同じ!)勝ち点差10をひっくり返される、と言うJリーグ史に残る大逆転で優勝を逃してしまいました。その上天皇杯ではJ2下位の愛媛にまさかの敗戦。世界クラブ選手権への出場権獲得の代償は、非常に大きなものとなってしまいました。

 また覇権奪回を狙ったG大阪ですが、こちらは第20節まで首位を走っていたものの、夏場と終盤に失速して3位に終わってしまいました。これは、主力選手がフル代表やU-22代表に招集されて頻繁にチームを離れていたと言うことと、決して無関係ではないでしょう。

 一方、第26節から9連勝と言う素晴らしいラストスパートで逆転優勝を果たした鹿島。こちらはACLはもちろん代表の影響をほとんど受けないチームでした。6月の中断前までは10位以下をうろうろしていたのにその後チームがまとまってきたのは、決して小笠原の復帰だけが要因ではないと思います。

 ついでに言えば広島も、代表の影響をもろに受けました。特にリーグ戦への配慮なしに招集するU-19代表とU-22代表の悪影響は無視できないほど大きく、青山敏弘が骨折して帰ってきた時にはここには書けないような悪罵の言葉がついつい口から漏れたほどです。

 日本のサッカー界にとって、代表が大事だと言うのは理解できます。もし代表がW杯や五輪に出ることができなければ、サッカー全体が危機に陥るでしょう。それはACLだって同じで、せっかく日本に誘致したクラブW杯にJクラブが出るか出ないかは、重要な意味を持つのも分かります。

 ただ、だからと言って一方的にJクラブに負担を強いるようなやり方はどうなんでしょう?いくら代表が強くても、あるいはクラブW杯に出場できても、Jリーグを軽視するようなやり方は決して正しくない、と思うのです。

 「残留レース」こそ早めに決着したものの、優勝争いと昇格争いが最終節までもつれた今年のJリーグ。リーグ戦が最後まで盛り上がるのは結構だし、最後まで諦めずに戦い抜いて栄冠を勝ち取った鹿島の選手とサポーターにはリスペクトの気持ちしかないのですが、しかし少々釈然としないものが残った、と言うのも確かなのです。

posted by sanfreccediary |20:18 | Jリーグ | コメント(58) | トラックバック(1)
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2007年10月13日

サテライトの意味

 プロ野球の2軍(ファーム)を参考にJリーグ開幕時に作られたサテライトリーグですが、今でもJリーグの公式戦として扱われているものの、トップに出場できない選手の調整の場、と言う以上の意味の無いものになってしまいました。98年までは各グループの首位チームを集めて(だったと思うが詳細は忘れた)チャンピオンシップまでやっていたのですが、その後はグループリーグをやったらそれでおしまいで、極端に言えば勝っても負けてもどうでもいい、と言う感じの大会になっています。もともとトップチームに出れない選手を鍛える場として設定されているわけであまり労力をかけても仕方がない、と言う側面はあるでしょう。しかし鍛えるためにはより多くの実戦、それも本気の戦いをしなければ意味が無いわけで、そろそろ何か改善が必要なのではないかと思います。

 そのために参考になるのは、ジェフ千葉のやり方でしょう。ここはもちろんサテライトリーグにも参加しているのですが、もう一つ「ジェフリザーブス」と言うアマチュアチームも持っていて、JFLに参加してリーグ戦を戦っています。そして若手選手をレンタル移籍させて厳しい戦いを経験させたり、あるいはジェフリザーブスからプロに昇格させたり、と言うことを行っています。プロのクラブがセカンドチームを持ってアマチュアリーグに参加する、と言うのはドイツやスペインでは普通に行われているやり方で、特にドイツではほとんどのクラブがアマチュアチームを持っていて3部以下のリーグに参加しています。クラブとしてプロを目指すチームと選手個人がプロとして一人前になろうとしているチームが同じ土俵で戦う、と言うのはどちらにとっても大きなプラスになるはず。今のJFLは参加するだけで1000万円払わなければならない(はず)上に全国を遠征しなければならないためチームにとっての負担が大きい(それにJリーグの31クラブのサテライト+JFLの18クラブでリーグ戦を行うのも現実的ではない)ので、これらを地域ごとに再編し、ブロックごとの上位チーム(ただしサテライトを除く)がJ2参入を賭けて戦う、と言うやり方を検討すべきなのではないでしょうか。

 もう一つのアイディアは、例えばサテライトの出場資格をU-21(U-22やU-23でも可)に限定して、年代別のチャンピオンを東アジア規模で争う、と言うものです。韓国や中国のチーム相手ならば本気の戦いにならざるをえないし、特にアウェイを経験することで得るところは非常に大きいはず。少なくとも今のサテライトリーグの「ぬるさ」に比べれば、格段に厳しい戦いが待っているに違いありません。出場資格を年齢で区切ればベテラン選手の調整の場が無くなる、と言う問題が出てきますが、そこは「Jクラブ同士の対戦ではオーバーエイジ枠を認める」と決めれば良いわけです。最初から大々的にリーグ戦を行うのは難しいかも知れませんが、例えば最初はサテライトのグループ首位チームをKリーグ、Cリーグの上位とホーム&アウェイで対戦させる、等のやり方から始めて、徐々に拡大して行けば良いのではないでしょうか?

 1993年にJリーグとともに始まったサテライトリーグは、今年で15年が過ぎました。また今のフォーマットになってからでも、9年目が終わろうとしています。若手の育成はどのクラブにとっても重要な課題。Jリーグにはぜひともサテライトの改革を、考えて欲しいものです。

posted by sanfreccediary |16:14 | Jリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年08月12日

ストヤノフ獲得へ

 中国新聞によるとサンフレッチェは元千葉のDFイリアン・ストヤノフの獲得で合意し、今日にも契約を結ぶことになりました。ストヤノフは元ブルガリア代表で、一昨年レフスキ・ソフィアから千葉に加入。鋭い読みを生かした冷静な守備で最終ラインを統率し、千葉の上位進出とナビスコ杯連覇に貢献しました。またボールを奪うとそのままドリブルで攻め上がるのも特徴で、05年のシーズンには1ゴール5アシストを決めるなどの活躍が評価されJリーグのベスト11にも選出されています。ペトロヴィッチ監督のサッカーと同系統のオシムサッカーを熟知していると言うことで、サンフレッチェとしては大きな戦力補強になるのは間違いありません。

 なお千葉を退団するに至る経過ですが、昨年アマル・オシム監督が就任してからそのやり方に対する不満が蓄積していたようで、3月ぐらいから対立の火種があった、とのこと。それでも第8節までは全試合に出場していましたが、その後は怪我もあってベンチ入りもできない試合が5試合続いています。そして6/9の第14節に復帰したもののその試合に敗れると、その数日後にマスコミに対して「アマルはフットボールを理解していない」など監督批判を展開。その後フロントがストヤノフに謝罪を要求したもののこれを拒否し、代理人とともに移籍先を探したものの見つからず7/23付けで契約を解除され、ブルガリアに一時帰国していました。中国新聞によると8月に入ってからストヤノフ側から広島に話を持ちかけてきたそうで、こちらとしては「渡りに船」というところだったのではないでしょうか。ストヤノフは早ければ今日にも来日して契約を結ぶ模様で、Jリーグへの登録の手続きや練習でのパフォーマンス次第では18日の大分戦からの出場もありえそう。前節までリーグ最多失点だったサンフレッチェにとっては、一番欲しかった選手の加入になる、と言えそうです。

 なお問題があるとすればイエローカードの多いプレースタイルと、監督批判で解雇されたと言う「前科」ですが、少なくとも後者についてはストヤノフ側からペトロヴィッチ監督を指名してきた、と言うことで少なくとも当面は問題ないと思われます。またサンフレッチェはこれまでベットやウェズレイ、リカルドなど前所属チームで問題を起こした選手を獲得して戦力にしてきたと言う歴史もあり(とは言え、ベットは結局また問題を起こして解雇されたわけですが)、彼の場合も大丈夫だと判断したのではないでしょうか。

posted by sanfreccediary |09:24 | Jリーグ | コメント(5) | トラックバック(0)
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2007年08月08日

ストヤノフの記事

 今朝のニッカンスポーツによると、先月下旬に千葉との契約を解除されたストヤノフの移籍先として、広島が浮上していることが分かった、とのことです。ストヤノフは現日本代表のオシム監督の信頼が厚かったDFですが、アマル監督とは合わなかったようで、6月中旬に公の場で監督批判をし、謝罪にも応じず契約を解除されていました。

 一方サンフレッチェは、ダバツの離脱に続いて盛田も怪我。また森崎和も足の状態が悪く復帰が遅れています。若手育成を掲げるペトロヴィッチ監督のことですからある程度の逆境は覚悟していたものと思われますが、それにしても使える駒の絶対数が足りない現状を考えれば、ストヤノフが取れるものなら取りたい、と言うのが本音なのではないでしょうか。今年は強化費を抑えるため補強はしない、と言う方針を掲げているサンフレッチェですが、ストヤノフ自身との交渉(をしているとすれば、ですが)と、そして監督の意志次第では急転直下で決まる、と言う可能性もあるかも知れません。

posted by sanfreccediary |20:06 | Jリーグ | コメント(1) | トラックバック(0)
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2007年08月04日

大久保のMVPに拍手!

 今日のJOMOオールスターのMVPは、大久保嘉人選手に与えられました。決勝ゴールを決めたと言うことで当然と言えば当然なのですが、それ以上に90分間チームのために頑張った、と言うことが評価されたのではないか、と思います。

 大久保、と言えば高校時代からドリブル突破からゴールを決める、と言うプレーが得意な選手でした。そしてプロ入り以降もセレッソで、あるいはスペインで、そして代表でも1人で勝負するタイプの選手でした。

 しかしこのところの大久保は、ずいぶん違ってきたと思います。神戸ではFWよりも中盤で起用されることが多くなり、味方を生かすようなプレーが増えていました。

 今日のオールスターでもそうでした。ゴンやカズはもちろん、中澤や闘莉王などDFの選手までが「自分がMVPになるぞ」と個人プレイに走る中で、どちらかと言えば「潰れ役」に徹していたように見えました。チームのためにプレーする。その姿勢があったからこそ、監督も90分間ピッチに残しておいたのではないかと思います。

 そして決勝ゴールは、本来彼が持っているゴールに向かう力、シュートの技術を見せたものでした。このゴールもMVPも、彼が色々悩み苦しみ、今年から移籍した神戸で中心選手としての地位を確立して、そしてそのプレーをこのオールスターの場でも見せたからこそ天から与えられたものだったのではないか、と言う気がします。

posted by sanfreccediary |18:53 | Jリーグ | コメント(6) | トラックバック(0)
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