2008年06月17日

語っておきたいサッカー選手。

森本貴幸。
今でもデビューの衝撃は忘れられない。ただその後は、試合に出ても成長が感じられない。自分の得意なプレイしかせずに、使いにくい選手だなと感じていた。
一気に話は飛んで今年のセリエAの最終戦。優勝の可能性を残したローマ戦に、森本登場。当のカターニャは残留争いの渦中。異様な雰囲気のスタジアム。森本は前半あまりチャンスを作れなかったチームに後半から加わる。
生粋の点取り屋と呼ぶに相応しいスピネージは今季は不調でしかも怪我をして出られない。そんなスピネージに憧れる森本は「ボンバー」になりたいと言う。激情と楽観が交互に現れているように見えるスピネージはまさに「ボンバー」。
話は飛んでローマ戦。後半から登場した彼は、今までに見た彼の中で最高の出来だったと断言できる。とにかくボールを呼び込む。倒れてもすぐに起き上がり、ゴールに向かう。チームにとって頼もしいFWの姿がそこにはあった。パヌッチやメクセスといったシビアなディフェンダーを相手に、僅かなスペースを突き続ける。チームメイトもそれに呼応し、勝負のパスを連発。間違ったほうに熱くなっていた前半が嘘のよう。そのパスを引き出したのは間違いなく森本。しかも決して上手くないポストに降りてくることも・・・狙ってしたものか?どうか?わからないけれど間違いなくチームを助けていた。ただ、全てのボールに反応しようとする。パスが来なくても、動きなおす。ある意味献身的な日本型ボンバーに彼ならなれる。五輪代表では難しい仕事を任されているけれど、彼ならば、日本のボンバーになれる。その可能性を感じさせる。

大久保嘉人。
この前退場した彼については賛否両論。彼が他のエキセントリックな選手と違うのは、気を使われていない事、決して腫れ物に触られるような天才肌の選手とは違うという事。彼がチームの為に何をしているかは知っているし、味方に愛されるのも彼の特徴。
彼の闘う気持ちは間違いなくチームに必要。彼は駆け引きを得意とはしていないと僕は考えるけれど、敵DFにとっては「熱をうつされる。」嫌な選手だと思う。局面局面での敗北を嫌い、とにかく向かっていく。考えるよりも、体が動く。
かつては自分と相手の勝負を最優先に考え、チームに多大な迷惑をかけてきた選手でもある。敵DFの卑怯な挑発が許せない。誤審であるにも関わらず、高圧的な審判が許せない。相手が押してくれば、自分も押す。デビュー当時の、田中誠とのやり取りは有名。僕は微笑ましく見ていられた。
そんな彼もいつしか変わる。キャプテンの西澤明訓が怒っていた理由さえあまり解からなかった彼も、自分の自意識の中だけの勝負が、いかにサッカーにとって無益かもう知っている。だからといって、熱くならない自分もありえない。今の彼は結構魅力的だ。
今回のは事故だと思う。許される行為では決して無いけれど、彼をスポイルするだけのサッカー界ではあってはならない。と、僕は思う。

アドバイザー・イビツァ・オシム。
アドバイザー就任だそうだ。僕にとっては、非常に残念なニュース。一体何の仕事をするのだろうか?サッカーにおけるトップダウンなど全く無意味。ましてやおぼろげな形しかスタイルの無い日本サッカー。スタイル同士のせめぎ合いでしか、スタイルは構築できないと僕は考える。
オシムも決してそのような役職は望んでいないだろうと思う。それでも彼が引き受けてくれたのは、純粋に日本への情や感謝だといったものだろうと思う。義理堅い彼は、決して断れなかったのだと思う。
ビッグクラブのベンチにいい選手が座っているのは、サッカーにとっても、その選手にとっても残念だと考えるイビツァ・オシム。
僕も同じ理由で、彼が現場から離れるのを残念に思う。中国や韓国であっても構わない。純粋に彼が作ったチームを見てみたいと思う。
それが許されなくても、若年層のチームや、ナショナルトレーニングセンターで、選手を指導してもらっても良かった。彼の愛するサッカーは現場にしかないはずだ。
家族の事もある。祖国のことを思うこともあるだろう。それでも彼は再びサッカーチームを、サッカー選手を指導したいはずだと僕は思う。それは確信を持って言える。いずれにせよ残念なニュース。
日本のサッカー界を取り巻く人々はこのニュースを喜んでいいのだろうか?

敬称略。

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posted by モーリー |20:04 | コメント(7) | トラックバック(0)
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