2007年05月29日

シュンスーキ・ナカムーラ!!『異形』の『偉業』を称える!!

終了間際のフリーキック・・・アウェーに詰め掛けたファンのある者は祈り、ある者は「ナカッ、ナカッ!!」と叫んだ。助走に入り、一瞬の静寂・・・次の瞬間スタジアムは沸騰し、グラスゴーの半分は揺れたに違いない。その瞬間俊輔はセルティックの『カルトヒーロー』になった!!
何よりも、「シャイ」だった俊輔がユニフォームを脱ぎ、詰め掛けるチームメイトを振り切り、ファンの中にダイブした。昔からの俊輔を知る者には大変な驚きであり、新鮮な光景だった。

彼はいつも賛否両論の中に身を置いている。タイトルを総なめにした今でもそうだ。
「ヘディングもタックルも出来ない。」
「ファイトしない。」
「アウェーでは使えない。」
実際にジャーナリストが選ぶMVPに輝いたことに対して
「中村が素晴らしい活躍をしたというよりも、スコットランドのレベルが低かったからだ。」
と言う意見を言う者もいる。
より英国的なチームメイトのマクマナスを選ぶべきだ!という意見も多いと言う。

僕は昔から、彼が良く走る選手だと知っているが、いまでは「中村はセルティックで一番良く走る・・・」という噂は有名なものになった。
しかしながら、彼は今も賛否両論の中に身を置いている。
スコットランドでは
「伝統的ではない・・・」として、
日本では
「フィジカルが弱い・・・足が遅い・・・世界では通用しない・・・」
とされている。

その全てはおそらく正しい。現に、彼のプレイは非常に古典的に映る。
どのチームでも、彼はボールを欲しがり、リズムを作りたがる。彼がいるチームでは彼は中心になる。まるで80年代のゲームメイカーのようだ。
「是か?非か?」
明らかな弱点を持つが故に、あるいは魅力的な技術を持つが故に、彼はいつも賛否両論に晒されてきた。
そして恐らくはこれからもそうだ。

全てのチームが「モダン」を標榜する現在のサッカー界で、彼は間違いなく「異端」だ。それでもサッカーに対する恐るべき愛情で、いかにチームを埋没するか?というテーマに挑戦してきた。自分のビジョンやサッカー観を殺すことなく、チームの中に埋没しようとすることでこの難しいテーマに挑戦している(ように見える)。
サッカーを「壊す」モノではなく、「造る」モノだと考える理解者も必要だ。オシムもストラカンも恐らくは、中村の長所も弱点を知り尽くしている。
しかし両者のアプローチは違う。オシムは恐らくチームに埋没させることを考えるだろう。対して、ストラカンは明らかに彼に指揮権を託している・・・

「シュンスーキ・ナカムーラ」はグラスゴーでカルトヒーローになった。今後の活躍では、チームを彩る「レジェンド」になりうる可能性をも秘めている。
来季も(残れば)セルティックパークで、素晴らしく愛情に満ちたファンに惜しみない声援を受けるだろう。そして、いくつかの批判も浴びることになる。それは彼が負うべき宿命かもしれない。

現代サッカーにおける「異形」の者は、「偉業」を果たした。マンU戦でのフリーキックは今後50年語られることだろう。

彼がアジアカップに出場すれば、今度は僕たちが彼を見守ることになる。恐らくは狙われる彼を、いかにチームとして活用し、埋没させることが出来るのか?そして、そのうえで中村俊輔を表現できるのか?恐らくはオシムとの出会いは、俊輔にとって「刺激的」になることだろう。そうなればミランとの戦いで、ヤンクロフスキ・アンブロジーニ・グルキュフの三人に囲まれたうえに、刹那的で無謀ともいえるチャレンジを繰り返さなければならなかった自分を越えていくことが出来るだろう。

もし中村俊輔がその姿を見せれば、今度は僕たちが彼を称えることになる。



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posted by モーリー |17:31 | コメント(28) | トラックバック(0)
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2007年05月17日

カズと政治と愛国心。

今回は政治の話・・・いえっ、間違いなくサッカーの話です。今回は「サッカーと愛国心」について、少し語ってみたい。いや、語りたい!!
 先日寝起きの悪い僕が、朝からびっくりした。朝からびっくりしたのは何年ぶりか・・・

「自民党がカズへ参院選出馬打診か?・・・」

おいおい!そんなことあるはずないだろ現役だぞ!これだからメディアは・・・と思っていた矢先、横浜FCより正式のリリースが・・・

「カズ出馬要請断る・・・」のプレスリリース!!

ええっ!!本当に打診したのか!!自民党!!
政治への色気を見せたこともなく、イデオロギーの匂いを微塵も感じさせない現役選手に!日本サッカー界の生ける伝説に!!

サッカーそのものに頭を垂れ、ひたすら真摯に、ひたすらひたむきに、サッカーにかける男に・・・

『途切れることのない向上意欲こそが才能だ!!』と、全てを注いで示して見せる男に・・・

ほとんどの者が「お前には無理だ」といい、「日本のW杯出場」など口にも出来ない時代にあって、海を渡り「いつか日本の為に・・・」と言って見せた男に・・・

「日本人がっ!!」と侮蔑され、『日本人=サッカーが下手な人』という国でくすぶり続けた10代に、それでもブラジル人にお手製の日の丸をつけたTシャツでストリートサッカーを闘いを挑んだ男に・・・

ブレイモノがっ!!
ぶれいものがっ!!
無礼者がっーーーーー!!!!

教育基本法に「愛国心」という記述を盛り込むの、盛り込まないの、稚拙な議論を重ねる前に、本当に『何か』を愛する姿をカズに学べっ!!

浦和や新潟をみて「何も」感じない政治家の方々!!
彼らは大きな家族であり、一つの共同体でもあるのですよ!
『ふるさと』が無くなってしまったと言われる戦後日本にあって、『それら』は『ふるさと』の『原風景』になりうるものだと僕は思っています。
そしてそれこそは、あなた方政治家が取り戻したいはずの『郷土愛』ではないのですか?やっていることがあまりにも出鱈目だ!!

『愛』とは何かを知りたくば、カズを見よ!!

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posted by モーリー |20:24 | コメント(27) | トラックバック(2)
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2007年05月08日

危険なパワーゲームの果てに・・・小野伸二の『偉大なる復活』を待て!!

海の向こうのフランスでは大統領選挙の真っ只中、久々に先発出場を果たした「ルマンの太陽」が存在感を見せつけた。
リーグアンの舞台に戻った松井大輔を、そしてそのプレイを『偉大なる復活!!』と称えた新聞記事が出たらしい。

一方日本では、「小野!監督批判!」と見事に浦和の内粉劇が、スポーツ新聞(大衆紙?)に踊る。
しかも、予告しての確信犯だ。
特別冷遇されてはいないことは、それまでにリーグ、ACLの全ての試合にフル出場していることからも確かなはずだ。ただ予兆がなかったわけではない。(僕は今季浦和の試合はテレビで5試合ぐらいしか見てないが)それは川崎戦。リードを奪われた場面で外された場面はその象徴だと思う。しかも変わりに入ったのはサイドバックの選手。僕はその試合をテレビで見ていたが、不可解だった。その日の伸二は悪くなかった。むしろ良かった。高速カウンターという川崎の武器を浦和ののどもとに突きつけていたものの頻度は確実に減っていた。一点を返されラインが下がり始めた川崎は苦しかった。川崎は、守備の人数を増やすことで解決を図ったために中盤はわずかながらもスペースが生まれるはずだった。その場面での交代。小野には屈辱だったはずだ。

それまでの間にロッカールームで何があったかは知らない。メディアに出てくるのが真実だとは思わない。ただ小野は間違いなく監督を、直接対話する前に、メディアの前で批判し、翌日に悪びれる様子なく「ナイスですね。」と言い放ったらしい。

最悪である。自己主張でも、プロフェッショナルでもなんでもない。ただの我がまま坊やである。
彼が出れば、他の誰かが外れるのである。仲間への背信でもあり、クラブ、監督はもちろん、サポーターを袖にする行為だと僕は思う。

かつて中田英寿は、
「監督と話し合って駄目ならば、自分がチームを離れるぐらいの覚悟を持つしかない。確執なんかではなく、それがプロフェッショナルだから・・・」騒動が終わってから話した言葉である。そこに、パワーゲームの思惑はない。
オシムは選手と監督について
「これは誰が主役を勝ち取るかという永遠のゲームでもある。」
(監督は選手ではないのだから、答えは明白だとも言っている。)

この小野の行為自体は最悪である。
ただ一方でこうも思うのだ。小野の感情が動き出した・・・とも

「自己」については前述したけれど、サッカーは自己犠牲の集積だけで勝利できるほどに単純なスポーツではないとも思う。
「自己」との葛藤を乗り越えた者だけに許される領域のようなものは必ずある。
トルシエはフェイエノールト小野伸二について
「彼は何でも上手くやる。だからこそ、本当に厳しい環境に行かなければならない。」

百戦錬磨のべギリスタインや、ペドロビッチに、「自分の知ってる全てを教えたい。」と思わせた男。
Jでのデビューに驚愕し、18歳でのワールドカップで見せ付けた技術に希望を抱き、悪夢のフィリピン戦・五輪代表落選を乗り越えてのオランダ移籍にドキドキさせられた。
オランダ人記者をも唸らせ、時に羨望の対称にさえなった。
2002ワールドカップ後に美しすぎる2ゴールをもって、トルコに一人リベンジを果たしたのもこの男である。
あの、ファン・バステンやフリットをして
「彼は特別。」「衝撃を受けた。」と言わしめた男。

僕らは彼に大きな希望を抱いていたはずである。

彼は覚悟を決めなければならない。
自分より遥かに攻撃力の劣るボスフェルト(点は取ってたけど)の背中を見つめながら、カバーリングに奔走した自分を乗り越えるときは、今かもしれないのだから・・・

回答はピッチの上にしかないのだと思う。

『偉大なる復活』を待て!!

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posted by モーリー |01:25 | コメント(10) | トラックバック(0)
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