2008年06月03日

Jのシステム ~番外編~

第2回にして、番外編です。個人的に興味をそそられたコンセプトが面白いと思うチームを上げたいと思います。



参考
言葉の定義・・・・・パサー、フィルター、受け手等、使っている言葉の意味
パサーの必要性


東京の2チームのサッカーコンセプトが面白い。

東京ヴェルディ
ブラジルトリオの3人がカウンターというのが面白いわけではなく、後方の選手もパスを出すのが巧いという点である。代わりに守備の堅さや、ハードワークという面で劣っている節があるが、このコンセプトはJでは異色ではある。

FC東京
ムービングサッカーと言われているが、その実、マラソンサッカーだといわれた方がすっきり来る。今野、長友、徳永、羽生(赤嶺も結構走る)とJでも屈指のスタミナを持ち合わせた選手が多く、疲労困憊の試合終盤でも後方から前線へ選手が多数上がってくるのには、見ているこっちまで辟易する。
エメルソン、ブルーノクアドロスらの出来とフィット具合は見ていないのでわからない部分はあるが、個人的に、ゲームメイクという面では、未成熟であると見ている。低い位置のパサーは梶山が担っているが、プレイの安定性にかける。高い位置のパサーの所在も不安定で、エメルソンの具合と大竹の起用方にかかっている。他にも、ムービングがそれほどタイミング良く、的確出来ている印象はない。が、試合が進んでいくほど、相手チームとの運動量の差がじわじわと現れ、終了まで、パフォーマンスが落ちず、得点の期待度が落ちないサッカーは脅威である。

posted by same_frequency |15:03 | Jリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年06月03日

融合はなったのか ~オマーン戦雑感~

'08 W杯3次予選 オマーン戦


3得点快勝、おめでとう。お疲れさま。
嬉しいというか、ほっとしました。


今日はインタービューを引用しつつ雑感を。

では、まず得点について




●玉田圭司選手(名古屋):
「あれだけ中盤を支配できればやりやすい。もう少しボールに触りたかったですね。それにしてもいい時間帯に点が取れました。サッカーは2-0が一番怖い。 2-0でしたが、0-0と思ってやっていました。楽になったのは確か。ただ、次負けたら元に戻ってしまう。だから引き分けというよりも勝ちに行きます。」
by J's Goal 抜粋


■中村俊輔(セルティック/スコットランド)
(早い時間帯のゴールについて)あれで余裕ができて、自分たちのサッカーをして、それで2点目が入った。形を作りながら、意識してそれができた。2-0でも守らずに、そしたら3点目が自分で決められた。2-1になっていたらすごく怖かった。(3点目のシーンは)松井が中に入ってきて、もし駒野が前に出てきていたら、(パスを)出していたかもしれない。(右足でのシュートは)ああせざるを得なかった。駒野が来ていたら、チョイスが増えていた。出す振りをすることもできたし。
(2点目の起点となったロングパスは)あれは別に約束事ではない。ちらっと見たときに闘莉王が上がっているのが見えたから、使わないともったいないと思った。大久保も連動していた。3人が連動していたから、あのゴールが生まれた。
byスポナビ 抜粋



→まず、先制点を取れたことが大きかったですね。非公開練習のかいあり。
二点目は闘莉王のFW力の賜物。大久保の決定力も良かった。闘莉王をFWで、という声も多いですが、それはどうかと。3列目からのボランチの飛び出しはディフェンスが捕まえにくいというのは有名ですが、4列目しかもCBが流れの中で最前列まで上がってくるってのは、それを上回る捕まえにくさでしょう。ゾーンでディフェンスとはいえ、対面する選手の顔はそれほど変わるものではなく、そんな中、思いっきり知らない相手が上がってくるってのはやりにくいと思いますよ。まさに奇襲です。(湯浅さんのパクリですが)
DFが二得点に絡む、まさにトータルフットボール。
三点目が入って試合が決まりましたね。事故で点が入るという可能性は低くないですからね。2-1になれば、相手の勢いも増してきますし。岡田監督も言っていましたが、そういうリスクが霧散した、という意味でも大きかった。余談ですが、「右脚でしたね」とのインタビューアーに「普通です。」by 俊輔。しびれました、個人的に。連動性つまり、共通した予測力とか、未来視みたいなものはもっともっと伸びる能力だと思うので、これからも期待したいです。



・ショートカウンターとポゼションの融合はなったのか?

まずは、重要な2つのインタビューから。



■長谷部誠(ボルフスブルク/ドイツ)
 前半の早い時間帯にセットプレーで先制できたので楽になった。ヤットさん(遠藤)とボランチで組んだけど、僕はバランサーの選手ではない。攻撃的なボランチを(2人)並べて、守備は気にせずに攻撃的にやろうということだったので、前に飛び出す動きをした。
 ボールを持ったときにミスがあった。ナーバスになっていたのではないが、立ち上がりの何分かはミスがあった。
by スポナビ 抜粋


■オマーン戦後 岡田監督会見
――「接近・展開・連続」と言うが、今日はどのようなイメージだったのか。また、後半に4-2-3-1を試したが、以前はあまりうまくいっていないように思えたのだが、今日はどうだったか
 
「接近・展開・連続」はあくまでイメージなんですが、前半は一人ひとりの距離がマイボールになったときに長過ぎて、イメージとしては外れていた。後半はもう少し、選手間(の距離)を縮めるように言ったんですが、そこからの突破というのがもう少しかなと思っています。守備に関しての接近は、ボール際、切り替えも速くて良かったと思います。
 4-2-3-1についてですが、(FWの大久保)嘉人はひとつ下で、ずっと4-2-3-1でキリンカップでもやっています。FWの選手がひとつ下がっている、ということで、2トップでやっているつもりは今までなかったので、後半の途中からも同じやり方でやっているつもりです。


――遠藤起用の理由は

 全体のバランスです。俊輔と遠藤が並ぶと、どうしてもパスが前線に出ないことが多いので、1枚は松井や嘉人、そういう選手が中盤に欲しかった。それでなおかつ、今日はどうしても点を取らないといけない試合だったので、ビルドアップのところでDFからパスを受けてつなげる選手がどうしても欲しい。両方のことを考えたとき、ディフェンスのリスクを冒してでも、今回はこの組み合わせでいこうと考えました。
by スポナビ 抜粋 



と、脱線から、大久保って1列下だったんだー。気づかなかった orz。

もひとつ脱線、「接近、展開、連続」、サイドでの接近のやり方がクローズぽい?って話。特にコートジボアール戦で、サイドにおける人の寄り方がちょっと機械的というか特殊な気がしていて、パラグアイ戦や今回のオマーン戦ではそれをあまり感じなかった。まだ、主観、感覚的なものでしかないんだけど、岡田監督が接近の距離がまだ空いていたということをいっているので、やっぱりちょっと特別なのかなーと。あくまでイメージとも言っているし。うーん、今後、要追究ということで。


さて、ショートカウンターとポゼッションスタイルの融合について。
驚きだったのが、遠藤と長谷部のダブルボランチで、バイタルエリアの守備専門(CBの前の露払い)の選手がいないことである。

はっきり言って、冒険したと思う。

現代サッカーでこの役割は非常に重要であり、遠藤に、今野や啓太のような守備は期待できない。一応、長谷部と駒野がなるたけフォローしていた。そのため、彼等は交互に攻め上がっていて、ディフェンスが捕まえにくい反面、彼等の攻撃力を半端に削ぎ落としていたとも見られる。駒野はややセンターよりを駆け上がったり、縦パスを出すというボランチのような仕事をしていた。長谷部は彼が言っているほど、攻撃の為に前進することが少なかった。
普通に長谷部に代えて、今野を起用し、駒野はいつもの役割を100%発揮するべきだった。と、言うのは簡単だが、ドイツから呼んでおいて使わないのは信頼にかかわる。あるいは、縦への推進力を増したかった、もう少し中央に攻撃の意識をおきたかったのかも知れない。

低い位置のパサーに遠藤、高い位置のパサーに俊輔を起用する事で、ビルドアップと組立をスムーズにしつつ、ボールと人が裏にでるようになった。実はこれもオシム式(つっても普通のことでもある)である。オシムは国内組でやる試合は憲剛ー遠藤ラインを軸にポゼッションを組み立てていて、今回は憲剛が遠藤に、遠藤が俊輔に変わっただけである(確かオシムは、このパターンも一時的かも知れないが実戦で使ったはず)。そして、その軸に松井を組み合わせることも行われていた。(「松井か大久保を中盤におきたい」と二人を同等に考えているのがちょっと興味深い。)ので、ポゼッションを確保しつつ、縦へ速くするようにする方法として、ここまでは予想の範疇。

で、もう一度、長谷部に戻る。この起用法は危険性とともに色気がある。縦への推進力と攻撃力に関しては、今野、啓太には優っているのは間違いない。あるいは稲本との比較になる。
この推進力や、駒野との交互攻撃みたいなシステムは恒常的なのか、それと一時的なものなのか、守備はどうするのか、今後の注目点である。


右サイドの松井ー駒野の関係もそうだが、松井ー長友の関係もあまり良くはなかった。これは、連携の問題というのもあるが、一番の問題は、松井と両SBの得意なサイドのスペースというのが同じということだ。SBがスルーパスを出して松井を走らせるか、松井がバルサのロナウジーニョのようにもっと中央寄りのペナ角に位置取りして、SBの走り込むペースを空けられれば良いのだが。一応現行での解決策は、松井が仕事をするサイドを代えたり、中央に移動する事でSBのスペースを作っている。但し、この試合の右サイドはやや込み入り過ぎで、俊輔、長谷部、駒野と3人が似たような場所での攻撃を得意にしていて、そんな中、松井までかぶったらサイドは渋滞を引き起こすところだった。しかし、渋滞回避の為に、空いた中央を交互に使うようにしていた。長友も切れ込んでこの中央のスペースを使えるようになると攻撃に幅がでるようになるだろう。

oman



今回の試合は相手の守備にも助けられた。オマーンはCBがサブメンバーであったし、ラインもやや高めで裏をとりやすかった。また、ハーフウェイラインから日本陣内へ10m、つまり日本陣内のセンターサークルをもう少しいったところからプレッシャーをかけるのが日本に対し一番効果的なのに、それをしてこなかった。ちなみに、別に、激しくチェイシングしなくても、軽く追うだけで、日本のDFラインでのボール回しとビルドアップは不全になる。ので、ポゼションがほんとに効果的だったのかはわからない。3点目が入ってからは、シュートで終われることも少なかったし。


出足の速いプレスからのショートカウンター・ハーフカウンターと時間稼ぎ・崩しのポゼッションをある程度両立出来るようになってはきたが、システム的にはまだ未成熟。


最後に予選を戦う上で、見る方の心構え。


――プレッシャーが掛かる試合だったと思うが、3-0の勝利で山をひとつ越えたと思うか?

 われわれはまだ何も得ていないと思っています。それに、今日のオマーンは本物ではないとも思っています。アウエーでも、今日のようなイージーな試合になると思ったら大間違い。山を越えたとは思わないですけど、第一歩目を踏み出せたとは思っています。
by スポナビ 抜粋 岡田監督の言葉 


posted by same_frequency |12:55 | 日本代表 | コメント(0) | トラックバック(0)
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