2007年04月30日

アラーダイス監督が辞任&下部リーグ情報

NEWS:Allardyce quits as Bolton manager
ボルトンを率いる“ビッグサム”ことサム・アラーダイス監督が、このタイミングで辞任することが発表された。クラブの公式HPには、アラーダイス監督の以下のような談話が掲載されている。

「8年近くボルトン・ワンダラーズで大権を手にしてきたが、このようにアナウンスしたいと思った。慎重に考慮し、家族やクラブの役員と話した結果、私は当面の効果のため辞任することにした。互いにシーズン終了後ではなくこのタイミングで辞任することに決めたのは、私の後継者に来シーズンにむけて経験をさせてマッチデーへビルドアップする機会を与えるためだ。」

どうやらコメントを見る限り円満な辞任となったようではあるが、残り2試合でまだUEFAカップ出場も確定していない状況での辞任というのは、非常に不可解である。まだ後任の監督も発表されていない。チェアマンのフィル・ガートサイドのコメントによると、辞任したのは“個人的な理由”によるものだというが、それが何なのかは分からない。いずれにせよ、なにやらきな臭い退任劇であることは間違いない。


さて下部リーグであるチャンピオンシップ、リーグ1、リーグ2は日曜日までに45試合を消化し、残るは最終節を残すのみとなった。ここで順位を確認してみる。

1 Birmingham City +26 86(昇格決定) 
2 Sunderland +24 85(昇格決定) 
3 Derby County 2 +14 81(プレーオフ進出決定)
4 West Bromwich Albion +19 73 
5 Wolverhampton Wanderers 0 73 
6 Southampton +21 72 
7 Stoke City +21 72 
8 Preston North End +10 71 
9 Colchester United +16 69 
10 Sheffield Wednesday +3 68 
11 Cardiff City +6 64 
12 Plymouth Argyle 0 64 
13 Crystal Palace +6 62 
14 Ipswich Town +3 59 
15 Burnley +4 57 
16 Norwich City -14 57 
17 Leicester City -12 53 
18 Coventry City -16 53 
19 Queens Park Rangers -14 52 
20 Barnsley -25 50 
21 Hull City -15 49 
22 Leeds United -24 46 
23 Southend United -30 42(降格決定) 
24 Luton Town -23 40(降格決定)

日曜に3位のダービー・カウンティが破れたため、バーミンガム・シティーとサンダーランドの昇格が決定した。一方プレーオフの争いは熾烈を極めており、4位のウェスト・ブロミッジでもまったく安心できない状況だ。下位ではルートン・タウンとサウスエンド・ユナイテッドの降格が決定し、リーズ・ユナイテッドは降格が確定こそしていないものの、得失点差からしてもはや残留は絶望的である。


1 Scunthorpe United +35 88(昇格決定) 
2 Bristol City +22 82(プレーオフ以上決定) 
3 Nottingham Forest +24 81(プレーオフ以上決定) 
4 Blackpool +24 80(プレーオフ以上決定)
5 Yeovil Town +14 76(プレーオフ出場決定) 
6 Oldham Athletic +21 72 
7 Swansea City +19 72 
8 Carlisle United +2 68 
9 Millwall -3 65 
10 Tranmere Rovers +3 64 
11 Doncaster Rovers +5 62 
12 Crewe Alexandra -6 59 
13 Gillingham -19 59 
14 Northampton Town -3 58 
15 Port Vale -2 57 
16 Huddersfield Town -11 56 
17 Cheltenham Town -12 53 
18 Brighton & Hove Albion -9 52 
19 AFC Bournemouth -13 52 
20 Leyton Orient -14 51 
21 Chesterfield -7 47(降格決定) 
22 Bradford City -18 46(降格決定)
23 Rotherham United -15 38(降格決定)
24 Brentford -37 37(降格決定)

こちらは3部相当のリーグ1である。スカンソープ・ユナイテッドがぶっちぎりで優勝を決め、昇格確定。古豪ノッティンガム・フォレストは3位となっており、最終節に昇格をかける。チェスターフィールド以下の4チームは降格が既に決まってしまった。


1 Walsall +32 88(昇格決定)
2 Hartlepool United +26 88(昇格決定) 
3 Swindon Town +20 84(プレーオフ以上決定)
4 Milton Keynes Dons FC +16 81(プレーオフ以上決定)
5 Lincoln City +9 71 
6 Shrewsbury Town +22 70 
7 Bristol Rovers +6 69 
8 Stockport County +6 68 
9 Rochdale +20 65 
10 Darlington +1 65 
11 Peterborough United +9 64 
12 Wycombe Wanderers +6 62 
13 Notts County +2 61 
14 Grimsby Town -16 58 
15 Barnet -16 56 
16 Hereford United -8 54 
17 Mansfield Town -5 53 
18 Chester City -6 53 
19 Accrington Stanley -9 50 
20 Burnet -15 49 
21 Wrexham -24 48 
22 Macclesfield Town -22 47 
23 Boston United -27 46 
24 Torquay United -27 34(降格決定)

こちらはリーグ2の順位。ここまでくるともはやまったく分からないのだが、カーリング・カップで準決勝にまで進出したあのウィコム・ワンダラーズは12位と中位に沈んでおり、昇格は不可能である。ミルトン・キーンズ・ドンズはほぼプレーオフ進出と見ていい。また最下位のチームがぶっちぎりでポイントが少ないというのも気になる。

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posted by Alan Hetarade |02:53 | FAプレミアリーグ | コメント(2) | トラックバック(1)
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2007年04月30日

フルハムの手から落ちたポイント 【FAプレミアレビュー】

Arsenal 3-1 Fulham
アーセナルは現状でベストな面々。中盤の左にはディアビが入り、2トップはバチスタとアデバヨールだった。フルハムの方はマクブライドがトップに張り、イェンセンが約4ヶ月ぶりの出場を果たした。

First Half
いきなり4分に得点が入る。アーセナルが得意の細かいパスでボールをまわし、フレブのパスを受けたアデバヨールがボックス右からクロスを上げる。中でバチスタが頭でコレを叩くとそのままゴールに入り、あっさりとアーセナルが先制に成功する。

その後もフルハムのチェックが甘く、20分ごろまでアーセナルが一方的に攻め続ける。12分にはリスタートからセスクが流し、トゥーレがロングシュートも、GKのニエミがセーブ。14分にはカウンターからクリシーが持ち上がり、セスクへ。セスクは冷静に逆サイドに流しバチスタが決定的なシュートを放つも、左に外してしまう。さらに16分にも再びフレブとのパス交換からバチスタがシュートを放つが、またも左に外れた。

30分にはフレブがマイナスのパスを出し、ペナルティアーク付近からセスクが決定的なシュートを放ったものの、ニエミが横っ飛びして左手一本でセーブ。32分にも左サイドからクリシーがクロスを上げてアデバヨールが決定的なヘディングシュートを放つが、これもニエミが横っ飛びでセーブするなど、前半は一方的な展開となった。

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posted by Alan Hetarade |02:22 | FAプレミアリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年04月29日

リヴァプールの狙いはCLのみ 【FAプレミアレビュー】

Portsmouth 2-1 Liverpool
Starting Lineup
ここまでやれば見事だ、というくらいことごとく控えメンバーを使ったリヴァプール。GKはデュデク、4バックは右からアルベロア、パレッタ、ヒーピア、インスーア。中盤はゼンデン、シャビ・アロンソ、シソコという3人。前はファウラーを置いて右にベラミー、左にマルク・ゴンサレスというメンバーだった。ポーツマスの方もRBにグレン・ジョンソンが入り、ラウレンはそこより一つ前のポジションへ上がった。

First Half
リヴァプールもここまで極端にメンバーを替えてしまうと普段のサッカーが出来るはずもなく、中盤での潰しあいとなり、開始から20分経った時点でもシュートが1本あるかどうかという展開になる。そんな中、ファウラーのタックルを受けたマシュー・テイラーが負傷してしまい、21分にクラニツァールと交代となる。

だが27分、いきなりゴールが生まれる。ジェームズが低い弾道のロングパスを放つと、これがなんとディフェンスラインの裏へ走ったベンジャニに通ってしまう。ペナルティアークでボールを受けたベンジャニは、右足でのトラップで対応に出てきたデュデクの頭を越し、そのボールをヘディング。ヒーピアが懸命に追いかけたものの届かず、ボールは無人のゴールに転がり、ポーツマスが先制した。

さらにその直後の31分、またもハーフウェイラインの後ろからジョンソンが放ったロングパスが、逆サイドで待っていたクラニツァールに通る。パレッタが対応に行ったが完全に後手を踏み、クラニツァールは余裕のフィニッシュ。こうして一瞬の間にポーツマスが2点を取った。

こうなると攻めるしかないリヴァプールだが、なかなかボックス内に持ち込んでシュートを放つことが出来ない。インスーア、シャビ・アロンソが立て続けにロングシュートを放つも、枠を捉えられず。唯一、終了間際の45分にゼンデンが放ったロングシュートはドライブして落ち、クロスバーを直撃。非常に惜しいシュートとなった。

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posted by Alan Hetarade |21:24 | FAプレミアリーグ | コメント(5) | トラックバック(0)
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2007年04月28日

パク・チソンが渡米

NEWS:Manchester United send Park to US for surgery
韓国代表選手でマンチェスター・ユナイテッドに所属しているパク・チソンが、膝の治療のために渡米したことが明らかになった。これで今シーズン残り試合の出場は不可能となった上、パクをアジアカップで見ることができる可能性はかなり低くなったと言える。彼は4月1日のブラックバーン戦で怪我をしていた。

パクの治療を担当するのは、過去にマイケル・オーウェンやアラン・シアラーも診たことがあるという、リチャード・ステッドマン博士。ファーガソン監督は来シーズンの始めから復帰できる可能性を少しでも高くするために、この時期での渡米を許可した。

「彼の膝には何の改善も見られなかった。そして彼が最良の結果を得られるよう、スペシャリストに診てもらうことにした。スウェーデンかアメリカか選択肢があったが、コロラドのリチャード博士に診てもらうためにアメリカに行ってもらった。怪我の理由もよく分からないし、“底”が見えない。だから世界でベストなところに彼を行かせることを決断した。」

非常に残念なニュースではある。ただユナイテッドとしてもシーズン中盤でパクを使うことによってロナウドとギッグスをかなり休ませることが出来たということもあり、何としても来シーズンもパクに働いてほしいという期待が表れている。韓国代表にとっても大きな痛手ではあるが、ここはしっかりと怪我を治してもらいたいものだ。

Lehmann Sticks With Gunners
アーセナルのイェンス・レーマンが、アーセナルとさらに1年間の契約を結んだ。もっともこの前日にビルド紙に向けてレーマン自身がアーセナルに残留する意向を表明していたようで、契約延長は時間の問題だった。

これで雑音は無くなったレーマン。来年で38歳となりキャリアの仕上げにかかる年頃だが、「契約云々よりまたCLでプレーすることが重要だ。」と、意欲あるコメントを出している。

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posted by Alan Hetarade |14:48 | FAプレミアリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年04月27日

勝つしかないウェストハムがウィガンへ

今週末のプレミアリーグの対戦は、以下の通りである。

4/28(Sat.)
Blackburn Rovers - Charlton Athletic
Everton - Manchester United  
Manchester City - Aston Villa  
Chelsea - Bolton Wanderers  
Middlesbrough - Tottenham Hotspur  
Portsmouth - Liverpool  
Sheffield United -  Watford  
Wigan Athletic - West Ham United  
 
4/29(Sun.)
Arsenal - Fulham

4/30(Man.)
Reading - Newcastle United


何といっても一番の注目のカードは、ウィガンとウェストハムの試合だ。ウィガンは勝ち点35、ウェストハムは32であり、ここでウェストハムが勝てばポイントとしてはウィガンと並ぶことになる。もっとも得失点差では圧倒的にウィガンの方が上なので順位が入れ替わることはほぼありえないが、しかしもしウェストハムが勝つようなことがあれば、勢いからして両者の立場は逆転してしまう。

18位のチャールトンはアウェーでのブラックバーン戦となる。チャールトンのその次の試合はザ・ヴァリーでのトッテナム戦だが、最終節でアンフィールドに乗り込まなければならない。そのため、ここからの2戦では1ポイントで満足することなく、3ポイントを取りにいく必要がある。最終節ではウィガンとシェフィールドが直接戦って潰しあう可能性があるため、何とかそれまでにこの両者を上回っておきたいところだ。

そしてフルハムは日曜に登場。このフルハムも相手としては厳しく、エミレーツ・スタジアムに乗り込んでのアーセナル戦を終えると、来週はコテージにリヴァプールを迎える。最終節はリヴァーサイドでのボロ戦だ。アーセナルが近頃元気が無いとはいえ、エミレーツ・スタジアムでポイントを取ることは至難の業である。

今週は相手に恵まれていると言っていいのが、シェフィールド。ワトフォードは既に降格が決定してしまい、モチベーションが下がっていると思われる。ここで3ポイントを得て他のチームが足踏みをすれば、15位に浮上して一気に優位に立てる可能性があるだけに、何としても3ポイントを取りたい一戦だ。


1 Manchester United 82 (CL出場決定) 
2 Chelsea 79 (CL出場決定) 
3 Liverpool 67 (CL出場決定) 
4 Arsenal 63 
5 Everton 54 
6 Bolton Wanderers 54 
7 Reading 51 
8 Portsmouth 50
9 Tottenham Hotspur 50 
10 Blackburn Rovers 44 
11 Aston Villa 43 
12 Newcastle United 42 
13 Manchester City 42 
14 Middlesbrough 40 
15 Fulham 36 
16 Wigan Athletic 35 
17 Sheffield United 35 
18 Charlton Athletic 33 
19 West Ham United 32 
20 Watford 24 (降格決定)

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posted by Alan Hetarade |16:40 | FAプレミアリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年04月26日

チェルシーもリヴァプールも底は見せず

やはり守備が堅い両チームだけに、得点はジョー・コールの1点のみとなった。しかし中盤での攻防、特にゼンデンとパウロ・フェレイラのマッチアップは一進一退といった感じで、非常に見応えがあった。

注目すべきはベニテス監督の采配だった。ペナントをベンチに置き、ジェラードを右サイドで起用した。ただそのジェラードは中に入ってプレーをすることが多く、アルベロアがオーバーラップしていくシーンは殆ど無かった。しかし或いは堅実に戦うことを考えて、敢えてペナントではなくジェラードを起用したのだろうか。

それにしても気になるのが、前の記事にも書いたことだが、ここにきてジェラードが思い出したようにミドルシュートを打ち出したことだ。今シーズンここまではミドルシュートを打つことが殆ど無く、あっても散発的なもので、また精度も低かった。しかしここ最近の彼のミドルシュートはパワーもあり、これぞジェラード、というものばかりだ。何故今になって打ち始めたのか原因は定かではないが、しかしセカンドレグに向けて、チェルシーはこのミドルシュートにも注意しなければならない。

そのミドルシュートを生かすという点でもジェラードは中央でプレーさせるべきであり、そう思っていた私としてはなおさら、右サイドでの起用が不可解だった。ただ調べてみたところ、ペナントは累積警告を1枚貰っており、この試合で貰えばアンフィールドでのセカンドレグでは起用できなくなるところだった。特にペナントは、不用意にファウルをするシーンもある。

そうしてペナントを温存させたことからみても、ベニテス監督はやはりセカンドレグで勝負をかける算段である。アルベロアとペナントはなかなかに良いコンビネーションを見せているので、セカンドレグでペナントが出てきた場合には、そこからの攻撃も見られるはずだ。もっともチェルシーのウィークポイントであるRBを突くという狙いももちろんあっただろうが。

スタンフォード・ブリッジはいつにも増して滑りやすそうだったが、その中でも特に苦戦していたのがシャビ・アロンソだった。ジェラードが近頃ミドルシュートを打っていると書いたが、本来ならこのシャビ・アロンソも、良いミドルシュートが打てる選手だ。しかし彼の方はここのところ、殆どそれを打っていない。また得意のロングパスもあまり冴えていなかった。コンディションが気になるところだ。

バラックが居なくなったチェルシーの中盤だが、やはりマケレレとミケルを同時に起用したときの連携というのが気にかかる。何度か2人が被ってしまうシーンがあったように思われた。ミケルも良い選手ではあるのだが、バラックほど攻撃的、というより前線に顔を出しにいく選手ではない。その結果、ドログバがボールを落としたところでそれに絡む選手の数が、1つ足りなくなっている。もっともドログバとジョー・コールだけで相手を崩せてしまうのだから、大した問題ではないのかもしれないが。

両チームともセカンドレグに向けてサスペンデッドされた選手は居らず、次は現状でのベストの布陣が見られるはずだ。先にも書いたとおり、ベニテス監督としてもアンフィールドでの一戦に狙いを定めているはずだ。今日はお互い、このスコアーで良し。真に両チームが底を見せるまで全てを出し尽くして戦うのは、間違いなくアンフィールドでの一戦だ。

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posted by Alan Hetarade |22:59 | UEFAチャンピオンズリーグ | コメント(8) | トラックバック(0)
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2007年04月25日

躍動したカカ、意地を見せたルーニー

まずはっきり書こう。クリスチアーノ・ロナウドは、この試合に関してはまったく良くなかった。

先制のシーンで決定的な働きをし、ミドルレンジから惜しいシュートも放った。しかし全体的に見れば、ドリブル突破はミランの老獪な守備の前に潰された。それだけならまだしも、パスも正確性を欠いていた。彼が何度パスをカットされたか、分からない。何度か見せ場こそ作り、先ほども触れたようにミランがよく封じ込めたことも事実だが、しかしそれ以上にロナウド自身にあまり精彩がなかった。

対してその輝きを見せたのが、カカだ。このCLではまさしく孤軍奮闘といった感じのカカだが、今日もジラルディーノが完全に不発に終わった中、素晴らしいプレーを見せた。本当に恐ろしい選手だ。ユナイテッドのディフェンス陣がレギュラーの選手たちではなかったとはいえ、両得点シーンで見せたボディーバランスの強さ、ボールをキープする能力、そして完璧に決めるフィニッシュ・…と、本当に文句のつけようが無い。ユナイテッドの側からすれば、ミランにしてやられたというよりは、カカにやられた、という思いだろう。

さて試合全体を振り返ってみると、やはりミランが非常に上手く守っていた印象がある。マルディーニとガットゥーゾは不幸な形での交代となったが、結果的には体力が落ちてきたところでちょうどいいタイミングの交代となった。そのため、当初懸念されていた“息切れ”が目に付くことは無かった。

逆に後半、圧倒的にボールを支配したユナイテッドの方が、最後の方はかなり雑なプレーが目立つようになった。パスが通らなくなったり、連携を欠く場面が多かった。雨が降ってピッチが滑りやすくなったことで体力を浪費したという面もあり、また運動量でミランを上回ろうとして必死に動いた結果、自分たちの方も体力を切らしてしまったのだろう。また今日のレフェリーはかなりファウルを取っていたので、精神面でどこか不安定な部分もあったはずだ。

しかしそんな厳しい状況を2度も打破したのが、ルーニーだった。後半はフレッチャーやスコールズなどが良い攻撃参加をしていたが、ルーニーは上手くそれらを引き出す動きをしていた。最後の得点シーンだが、あの場面で遂に、“スピードの差”が出た。ルーニーのフィニッシュも素晴らしかったが、ネスタが一瞬の動きでルーニーに隙を見せてしまったことは事実だ。

このような、気象的にもメンタル的にも非常に厳しい、追い込まれたコンディションの中で最後の最後にルーニーが仕事をしたというのは、彼の精神力がとても強くなったことを表している。以前なら上手くいかないときはイライラしてしまっただろうが、今回は耐えに耐えて、最後までチャンスをうかがい、それをものにした。ローマ戦のゴールもそうだが、この1年でいかにルーニーが成長したかが分かる、そんな得点だった。

結果からすれば、ミランにとって上々の結果といえる。表現は悪いが3点で抑えられたのなら良しとすべきだし、2点を取ったことには大満足すべきだ。おそらくセカンドレグではユナイテッドは猛攻を仕掛けてくるだろうし、また地元ファンの前でカカも張り切るだろう。また壮絶な試合になりそうだ。

ローマ戦ではファーストレグでトッティが輝きを放ったが、セカンドレグでロナウドの前にそれは霞んでしまった。そして今回の主役は、カカだった。果たしてセカンドレグでロナウドやルーニーは、カカすらも飲み込んでしまうのだろうか。或いはカカが、それ以上の輝きを放つのか。まさしく世界で一、二を争う“個”の対決になる。それに他の選手が、どのようなスパイスとして絡むのだろうか。個人的には、今回は出場しなかったスミスが気になる。

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posted by Alan Hetarade |18:48 | UEFAチャンピオンズリーグ | コメント(6) | トラックバック(0)
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2007年04月24日

それでも不利なミラン

いよいよCLの準決勝が行われる。まずはオールド・トラッフォードにて、マンチェスター・ユナイテッドがACミランを迎え撃つ。

アンチェロッティ監督は「マルディーニはセンターでプレーする。」と明言しており、ロナウドのスピードに関係なく布陣を組むようだ。ただここまでの相手、セルティックとバイエルンはスピードで崩すタイプでは無かっただけに、果たしてミランのバックラインがユナイテッドのようなチームに通用するかは疑問だ。思い返してみれば、スピードある攻撃をするリールにミランは敗れた。あの時とはチームの状態が違うが、しかしサン・シーロでケイタらの前に弄ばれてしまったシーンを思い出すと、やはり不安が漂う。

そして月曜の練習で、ジーダが肩を負傷した。カラチに替わるかどうかはまだ分からないものの、しかしもしジーダが出られないようなことがあれば、コレも大きい。このところジーダは怪我がちであり、以前のように試合に出たとしてもそこで怪我を悪化させてしまう可能性もある。そのリスクを背負ってまでジーダを使うだろうか。

ユナイテッドの方とて、不安はある。結局ギャリー・ネヴィルは間に合わず、ヴィディッチ、ファーディナンド、シウベストルも居ない。エヴラもどうやらベンチスタートのようだ。となるとバックラインは、フレッチャー、オシェイ、ブラウン、エインセの4人となるだろう。頼りになるのはエインセしか居ないが、しかし中盤はというと、スコールズが戻ってくる。とりあえず攻撃陣に関しては駒は揃っている。

となると、ミランとしてはユナイテッドから点を奪われることは覚悟しつつ、何とかアウェーゴールを挙げておくことが重要になる。ユナイテッドはアウェーでいい戦いをしているとは決して言えない。セルティック、コペンハーゲン、ローマに負けた。ただ先ほども書いたが、この準決勝では相性としては圧倒的にユナイテッドに分がある。とにかくミランは、ゴールが必要となる。

もう一つのチェルシーとリヴァプールのカードは、こればかりは分からない。ただチェルシーの方がカルヴァーリョも微妙で、エッシェンはサスペンデッドされているとなれば、駒としてはリヴァプールの方が充実している。注目はチェルシーのテリーを除くCBとRBだ。ブラールズ、パウロ・フェレイラ、ディアラのうち2人がこのポジションに収まるだろうが、それがどのような組み合わせになるか。モウリーニョ監督の選択が注目される。

メンバー的にはリヴァプールの方が有利となる。チェルシーは出場停止者、けが人が居るのに対し、リヴァプールはリーグ戦で2戦続けて快勝。調子は上向きだ。気持ちも全てチャンピオンズリーグに投入している。カイトも累積警告を清算して望んでくる。ベラミーも復帰し、ジェラードなども休養十分で、コンディションは上向きだ。満身創痍のチェルシーは、果たしてこのリヴァプールを押さえ込めるだろうか。

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posted by Alan Hetarade |16:31 | UEFAチャンピオンズリーグ | コメント(4) | トラックバック(0)
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2007年04月23日

世界陸上の前哨戦 【ロンドンマラソン】

とにかく、今回のロンドンマラソンはメンバーが豪華だった。特に男子に関しては、世界の10傑中、世界記録保持者のテルガト、前記録保持者のハヌーシ、“皇帝”ことゲブレシラシエ、昨年の覇者リモと4人も登場。それ以外にも、アテネで金メダルを獲得したバルディーニ、世界陸上2連覇中で福岡ではゲブレシラシエの前に敗れたガリブ、他にもチェロノ、レルといった世界的な知名度を持つ選手がことごとく登場。これがこのままそっくり世界陸上のレースであってもおかしくないようなメンバーだった。

レースの方は非常に厳しいものになった。どんどん気温が上昇する中でのサバイバルレースとなった。バルディーニが脱落し、そしてあのゲブレシラシエがリタイヤするという大波乱が起こったことが、それを如実に表している。ハヌーシもリタイヤし、チェロノは失速した。結局ゲブレシラシエのリタイヤ後は8人の集団でのレースとなり、最後のスパートを制したレルが優勝したわけだ。特にラスト1キロを切っての4選手の攻防は見ごたえがあった。

特筆すべきはやはり、初マラソンだった2選手だろう。グムリはラストでレルに離されて2位に終わったものの、初マラソンにして2時間7分44秒というタイムは素晴らしい。同郷の先輩であるガリブが4位ということで、これに勝ったことで世界陸上でも一気に優勝候補に挙げられるだろう。またアメリカの初マラソン記録を樹立したライアン・ホールも、無名の存在ながらこの世界的な選手たちの中で物怖じする事無く集団を引っ張ることができたというのは、評価すべきだ。

ケニア人のレルが優勝、リモも3位に入ったことでケニアの代表選考はかなり紛糾しそうな気もするが、ダニエル・ジェンガにとってレルが優勝したというのは喜ばしいニュースでは無いだろう。これまでケニアの協会から干され続けているジェンガだが、熾烈争いとなっている代表のメンバーに入れるだろうか。

さて女子の方はというと、こちらも豪華なメンバーが揃った中で、スピードレースを制したのは周だった。ソウルマラソンで2時間20分を切り、アジア大会、そしてこのロンドンマラソンと、それぞれ条件が異なるレースで確実に結果を出してくる安定感は凄い。そしてやはり周の持ち味は、独走力だ。物怖じせずに自らレースを作り、アジア大会などもそうだが、極端な話、1人で42キロを走りきってしまう。世界陸上でもこの周がレースを牽引することがあると面白い。間違いなく、優勝候補の最右翼にこの周はいる。

このレースに男女通じて唯一出場した日本人が、既に世界陸上の代表に内定している嶋原だった。佐藤敦が怪我のため出られなかったというのは残念であり、嶋原もリタイヤに終わってしまったため、日本人が見せ場を作ることはなかった。島原個人に関しては、同僚のマーラ・ヤマウチと一緒に走れれば良かったのだが、完全に序盤の5キロで自らのペースを乱してしまったようだ。もっとも新チームに移行してすぐのレースという事で、コンディションが悪かったのだろう。ただ幸い、ヤマウチも世界陸上の代表に内定したというので、これからは2人でともに調整して、本番では頑張ってもらいたい。

出来ればこのように世界的な選手たちが顔をそろえる大会にどんどん日本人にも出場してもらいたいのだが、現在の日本の選考システムでは、なかなか海外の大都市マラソンを走るというのは難しい。過去にはこのロンドンで瀬古氏と谷口氏が優勝したり、近年では諏訪が入賞したり、ソウルマラソンでは藤田や国近が活躍した。しかしまだまだ、足りない。

もっとも福岡を走ったゲブレシラシエとガリブはこのロンドンに出場しているわけで、年に2回マラソンを走るとすれば、1度は国内、もう1度は海外・・・・というやり方もアリだろう。ただ理想を言わせていただければ、国内の選考レースを2つ以下にして、その代わり海外のマラソンも選考対象に加えるのが良い。そうすれば国内の熱を落とすことなく、さらに門戸を外に開き、揉まれ、日本人の課題である“スピード”を養うことが出来る。また国内のレースを減らせばその分海外招待選手も豪華になるはずで、レース単位で見ればレベルアップが図られる。

しかし現実的に見て、国内マラソンを減らすことは不可能である。だが、海外のレースを全て選考対象から外してしまうというのは、如何なものだろうか。今年の国内マラソンにおいて日本人選手が痛感したのは“スピード不足”だ。いまや世界ではトラック競技を経てロードに転進するのがトレンドとなっており、そのためマラソンのスピードアップが著しい。今日のロンドンも8位までが2時間8分台である。この日本人の弱点を補うのに海外の大都市マラソンは絶好の舞台となるのだが、選考方法が“鎖国”を続ければ、いずれ世界から日本が取り残されてしまうかもしれない。

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2007年04月23日

残留争いは泥沼化 【FAプレミアレビュー】

West Ham United 1-0 Everton
13分にザモラがゴールを挙げ、それを守りきったウェストハムが勝利。エヴァートンの枠内シュートがゼロという点が気になる。

Charlton Athletic 1-1 Sheffield United
59分にエル・カラクリが得意のロングシュートを決めてチャールトンが先制したものの、10分後にステッドのゴールでシェフィールドが追いつき、この大一番はドローに終わった。

Bolton Wanderers 1-3 Reading
64分にオウンゴールでボルトンが先制したものの、終了間際にレディングがスパート。84分にドイルがPKを得て自らそれを決めると、その5分後にもドイルが追加点。最後はロスタイムにハントがダメ押しのゴールを奪い、レディングがUEFAカップ出場へ向けて大きな3ポイントをゲットした。

Watford 1-1 Manchester City
53分にヴァッセルがゴール。ワトフォードも75分にプリスキンが決めて追いついたものの、そこまで。これでワトフォードは降格が決定した。

Fulham 1-1 Blackburn Rovers
10分に久々の得点となるモンテッラのゴールでフルハムがリード。しかし61分にマッカーシーのゴールでブラックバーンが同点とし、ドロー。

Manchester United 1-1 Middlesbrough
既にご存知の結果かとは思うが、3分のリチャードソンのゴールでユナイテッドが先制したものの、前半ロスタイムのヴィドゥカの得点でミドルスブラが追いつき、ドロー。しかもファーディナンドが怪我を再発させて2週間も離脱する見通し。さらにリチャードソンまで怪我をして前半で交代と、一気に暗雲が立ち込めてきた。

Aston Villa 0-0 Portsmouth
スコア以上に重要なのは、やはりジェームズがプレミアリーグでの無失点試合記録を更新したこと。シーマンの記録に並んでからかなり苦しんだが、偉大な記録を達成した。


この結果、多くのチームが35試合を消化(*:34試合消化)した時点での順位は、以下のとおりになった。

1 Manchester United 82 (CL出場決定) 
2 Chelsea 79 (CL出場決定) 
3 Liverpool 67 (CL出場決定) 
4 Arsenal 63 
5 Everton 54 
6 Bolton Wanderers 54 
7 Reading 51 
8 Portsmouth 50
9 Tottenham Hotspur 50 
10 Blackburn Rovers 44 
11 Aston Villa 43 
12 Newcastle United 42 
13 Manchester City 42 
14 Middlesbrough 40 
15 Fulham 36 
16 Wigan Athletic 35 
17 Sheffield United 35 
18 Charlton Athletic 33 
19 West Ham United 32 
20 Watford 24 (降格決定)

なおマンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、トッテナム、ブラックバーンの4チームは消化が1試合少ない。

残留争いという点ではミドルスブラが貴重な1ポイントを得て、大きく前進。一方フルハムからチャールトンまでの4チームは3ポイントをとることが出来ず、逆に19位のウェストハムがまた一気に差をつめてきたため、状況が混沌としてきた。

UEFAカップの出場権をかけた戦いは、レディングが2連勝で3ポイントをゲットし、圏内の7位に浮上。ただしトッテナムとポーツマスも1ポイントを取って食い下がった。特に消化試合数で有利なトッテナムにとって、あのジーナスのゴールはなおさら価値のあるものとなった。

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posted by Alan Hetarade |16:18 | FAプレミアリーグ | コメント(2) | トラックバック(0)
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