2010年03月21日

湘南の失敗繰り返した川崎 【横浜Fマリノスvs川崎フロンターレ】

Yokohama F Marinos 4-0 Kawasaki Frontale
【Y:8.Shunsuke Nakamura, 12,40.Koji Yamase, 60.Yuzo Kurihara】
う~ん。一言で言ってしまうと、川崎の研究不足。それで全てが終わってしまった感のあるゲームでした。


マリノスは2週続けての神奈川ダービー。スタジアムも、ホームの日産スタジアムという事で変わりなし。そして湘南も川崎も、フォーメーションは同じ4-3-3。選手の質は違えど、志向するフットボールの中身としては、似ている部分もあります。

先週のエントリーにも書きましたが、前節の湘南は前線と最終ラインの間の中盤がスカスカになってしまい、そこで数的有利を作ったマリノスに、好き勝手にやられてしまいました。4-3-3というフォーメーションの場合、MFが3人しかいないため、下手をするとミッドフィールドの攻防で人数が不足してしまう。さらにマリノスには中村俊輔というキープ力、展開力のある選手が加わったため、なおさらその点はケアーしなければならないわけです。

ところが、1週間前に湘南がある意味では良い“反面教師”になったはずだったのに、この日の川崎はその湘南の失敗を生かせず、逆に自分たちもほぼ湘南と同じような形で、マリノスに好き放題やられてしまいました。



まず最悪だったのは、川崎のMF3人が全員前がかりになってしまい、中盤のバランスが完全に崩れて、最終ライン前、1.5列目の辺りががら空きになってしまったこと。

序盤からアンカーの稲本が積極的に攻撃参加していて、それはそれで悪いことではないとは思いました。ただ、もしその稲本が攻め上がるのであれば、そのスペースをケアーしなければならない。ところが田坂も谷口もまるでその点を気にする素振りが無く、ここでポッカリとスペースが出来、そこをマリノスに好き放題に使われてしまいました。

これに関しては、明らかに川崎の戦略ミスでしょう。稲本個人にしたってやや攻撃参加が過ぎるところがあり、アンカーとしての本来の役割を果たせていない面がありました。これは中盤の厚みを持つマリノスにどう対抗するか、という点に於いて、全くの無策であった事を示しています。レナチーニョ、黒津はサイドに張り付いているわけですから、中盤のバランスを3人で如何に取るかということが重要だったはずなのに、まるでその点がケアーされていなかった。

さらに攻撃面でも、チョン・テセに単純に放り込むだけ、若しくはレナチーニョにボールを預けて1対1でどうにかしてくれ、という強引な攻撃ばかりが目立ちました。前者はフィジカルの強い中澤、栗原に潰され、後者は数的有利を作ったマリノスの前に為す総べなくボールを奪取されるばかり。そして一たびマリノスがボールを持つと、最終ライン前にある広大なスペースを使われ、攻め立てられる・・・・という、まさに1週間前の湘南戦とほぼ同じ光景が見られました。

湘南も田原という、ツボにはまればとんでもない爆発力を発揮する選手を擁していましたが、中澤の前に何もできず。サイドの馬場、新居も孤立しては潰される、という展開でした。そしてこの日の川崎のチョン・テセ、レナチーニョ、黒津という3人もまったく同じでした。

結局後半に入って、中盤の3人を3人ともよりディフェンスラインに近い位置で守らせることで何とか最低限のバランスは取り戻しましたが、守備の修正で手いっぱいだったのか攻撃に関しては何も改善点が見られず、マリノスに余裕の選手交代をされて逃げ切られてしまう始末。


ハッキリ言って、今回ばかりは川崎ベンチがあまりにも何も考えてこなかった事が、浮き彫りになったゲームだったのではないでしょうか。確かに川崎には、怪我人が多かった。しかし怪我人の有無と戦術面での指示、相手への対応策というのは別の要素です。むしろ怪我人が出ているからこそ、より戦術面でしっかり詰めてポイントを取れるようにしていかなければならないのに、その点が疎かになっていた。これは流石に、ベンチの失策と言えるでしょう。

再三繰り返していますが、何よりその前の週に湘南が一度失敗していた事の、まさに焼き直しのような事をした上で惨敗した事。これは流石にちょっとなぁ、と思わざるを得ませんでした。例えばレナチーニョ、黒津にもう少しチョン・テセに近い位置でプレイするよう指示を与えるだとか、田坂、谷口の2枚+SBが積極的にサイドで数的有利を作るようにするだとか、まず稲本には守備を重視させて、谷口にも稲本のサポートについて特に留意するよう伝えるだとか、そういったきめ細かな指示をしていれば、もっと試合の展開は変わっていたはずです。

マリノスからすれば順風満帆といった感じの2連勝ですが、今回の川崎はあまりにも無策で挑んできたので、もう少しきちんと対策をしたチームと当たった時にあのフットボールがどうなるのか、見てみたい気がしました。

posted by Alan Hetarade |09:44 | Jリーグ | コメント(1) | トラックバック(0)
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