2010年03月06日

偉大なる梶山と石川 【FC東京vs横浜Fマリノス】

F.C. Tokyo 1-0 Yokohama F. Marinos
【T:90.Sota Hirayama】
いよいよ2010年のJリーグ開幕戦。昨年は日産スタジアムに行きましたが、今年は味の素スタジアムから観戦をスタートさせる事にしました。

今日は雨がお昼頃一時的にやんだものの、キックオフ前にまた降り出して、席の確保には苦労しました。とりあえず、膝にだけ雨がかかる下の方の席に座って写真を撮ったのですが、この後ちょっと上の方で良い席を見つけたので、そちらに移動しました。

またスタジアムでは、先日脚に右大腿骨骨肉腫を患い長期療養に入る事が発表された大宮の塚本選手への、募金活動のブースが設置されていました。私はちょっと持ち合わせが無くて協力出来なかったのですが、FC東京では第3節のセレッソ大阪戦のときにも募金を受け付けるとのこと。塚本選手を支援する動きはJリーグの多くのクラブに広まっているようですので、私もどこかのスタジアムで募金するなり、大宮が設けた口座に振り込むなりして、塚本選手を支援したいと考えています。

試合前のセレモニーでは、胴着を着て首にFC東京のタオルマフラー、という出で立ちで柔道の福見選手が登場。「今日も兄夫婦がゴール裏のスタンドで応援しています!」と挨拶しておりました(笑) なお高山レフェリーは、この試合がJリーグで100試合目の笛だったそうです。

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“コンバート”と新戦力 FC東京のスタメンは、GKが権田。バックラインは右から椋原、森重、今野、長友。CHに今日は徳永と羽生が入り、右に中村、左に新加入の松下。2トップは平山と鈴木。 対するマリノスは、今シーズンも飯倉がレギュラーとしてゴールマウスを守り、バックラインは新加入の藤田がRBに入り、CBに中澤と小椋、LBに田中裕。中盤はセンターに兵藤と金井が入り、右に狩野、左に山瀬。2トップで渡邉と、今シーズンからFW登録になった長谷川アーリア。共に4-4-2という布陣でスタートします。 FC東京は手術に臨むことが発表された米本を欠くほか、石川、梶山の2人がベンチスタート。対する横浜も栗原を欠き、中村俊輔はこのゲームには間に合わず。その結果注目を集めたのは、CHで起用された徳永、そして大きな期待を背負ってLHに起用された松下という事になりましたが、結果的にこの2人はゲームを通して大ブレーキとなってしまいます。 縦に速いマリノス、展開できない東京 試合開始直後の1分、右サイドでFC東京が得たFKを松下が蹴り、中村がヘッドで合わせポスト直撃、という惜しいシーンがありました。味の素スタジアムは早くも沸きましたが、この後あまりのFC東京の低調な試合内容に、ホームのスタンドは半ばお通夜状態・・・・とまではいかなくとも静かになってしまい、マリノス側のチャントのみが響き渡る、という時間帯が非常に多くなります。 FC東京は攻守の切り替えが非常に遅く、各選手がボールキープに走ってしまいなかなか縦に展開できないという、非常に消極的な試合内容に。特にブレーキになっていたのが松下で、サイドでボールを受けてもまったく突っかける事をせず、ボールキープのパスを回すのみで、まったく有効な展開にならず。しかもその割にサイドにべたーっと貼りついていたため、長友がオーバーラップするスペースも潰してしまい、完全にFC東京のボールの進路をふさいでしまいました。 とはいえ、これは松下のみの問題ではなく、FC東京のチーム全体の問題が大きかった。徳永、羽生の2センターは素早くボールを展開する事が出来ず、平山はボールをキープできない。中村はポジショニングがパスの出し手にとって不親切で、良い形でボールをもらえず。“パスをもらうため”だけのポジショニングを取ってボールを受け、じゃあどうしよう?と思って周囲を見渡すも誰も良い位置に動き出さず出しどころが無い、そしてほかの選手がとりあえずボールをもらいに来る・・・・といったパス回しが延々と繰り返され、一向にシュートまでいけません。 対するマリノスの方は、狩野のキープと展開が効き、山瀬と狩野はサイドを入れ替えるなど、中盤もフレキシブルな構成に。決定的にFC東京を崩すまでには至らなかったものの、要所でパス、ドリブルでもって縦に速い攻撃を見せることで、徐々にマリノスが試合のペースを握っていきます。 FC東京は守備のコンセプトもハッキリせず、中盤では相手がボールをキープしているときに守備側の数的有利を作れず、かなり好き勝手に展開されていました。最終ラインの選手が踏ん張って何とか耐えていたものの、後半に向けてかなり不安を感じざるを得ない・・・・という内容のまま、前半が終了しました。 空きだす1.5列目、そしてオープンな展開に 前半終了間際のFC東京は、松下がセンターに移動して羽生が左サイドに出るなどややポジションチェンジを見せていましたが、後半開始にあたってはスタートと同じフォーメーションでゲームに入りました。 試合は、マリノスのペースであることは変わらず。徐々にFC東京の最終ライン前にスペースができ始め、前半よりマリノスが高い位置でボールを回すようになります。50分の山瀬、55分の渡邉のロングシュートといった辺りは、まさにこのFC東京守備陣が空けたスペースを、マリノス側が有効に活用した攻撃でした。 しかし横浜も、やはり今日も90分持たなかった狩野が61分に交代すると、徐々に中盤にスペースができ始め、試合はオープンな展開になっていきます。 満を持して登場した主役たち、そして“一発” 68分、カウンターから中村が一気にドリブルで持ち上がり、ゴールに迫ります。寸でのところで田中が間に合って事なきを得ますが、マリノス側としても徐々に運動量が落ち、スペースが気になってくる・・・・ このタイミングでピッチに送り出されたのが、梶山、石川という、本来FC東京の“主役”たるべき2人でした。 いくらコンディションが整っていないとはいえ、流石はこの2人。梶山の展開力は羽生、徳永のそれとは比べ物にならず、たちまちFC東京はピッチを広く使い、スペースに選手が走りこむ理想的な展開ができるようになり、右サイドでは石川が突っかけてリズムが生まれてきます。ただし、長友だけはイージーミスを繰り返して、イマイチ乗り切れていませんでしたが。 マリノスも狩野に代わって入った坂田に加え、長谷川を下げて清水を投入。清水投入後は坂田がトップに上がり、中盤で清水の突破力を生かしたフットボールを展開。90分が近付く中、互いに徐々にゴールへの期待が高まっていきます。 そして90分。右サイドの深い位置をえぐろうとした坂田から梶山がボールを奪うと、長友が前線にフィード。途中出場していた赤嶺が上手くボールをキープすると、右サイドに展開。これを受けた石川は小椋を軽やかにかわすと一気に駆け上がります。そして決定的なラストパス。逆サイドに走りこんでいた平山がこれを流し込み、FC東京が劇的な勝利を飾りました。 内容見せたマリノス、結果残した東京 さて90分を通しての総括という事になると、やはりマリノスの方が内容としては見るべきものがあったという事は、否定できないでしょう。 少なくとも昨年の、何がやりたいのかまったく分からないまま広島相手に惨敗したゲームから比べると、今年は意図が見える戦いをしていました。最終ライン、中盤の底でボールを回しつつ、ここだ!というタイミングでハイボールにしろグラウンダーにしろ縦パスを通し、FW、及びサイドの選手が走って一気にゴールに迫る。そして中央はCHがサポートし、スペースがあればそこからシュートを狙う。 まだ開幕戦という事で今後のゲームを見てみる必要があるでしょうが、これが木村和司監督が志向するフットボールだとすれば、これは素直になかなか面白い戦い方だと思いました。山瀬、兵藤辺りの縦への動きをチーム全体で生かすような戦術を、チーム全体で練習してきているように感じました。問題は中村俊輔をここにどう入れていくかという事、あとは結局今日も決定的な働きはできなかった渡邉の内弁慶っぷりをどう克服できるかということが、序盤戦の注目点になりそうです。 対するFC東京は、やはり梶山、石川の2人がいてナンボという状態でした。しかし少なくとも、この2人が入ってからのフットボールはやはり魅力的でしたし、何よりまず3ポイントを取れた。平山はハッキリ言って得点シーン以外はまったく働いておらず、消極的なプレイばかりが目立っていましたが、まず結果を残せたということで、自信にしてもらいたいものです。 新戦力に関しては、松下は選手もチームも互いのスタイルを把握できていない感がありありと出ていて、これはちょっとフィットするまでには時間がかかりそうかな、という印象。対してお互いの最終ライン、マリノスの藤田、東京の森重は実力を発揮していて、期待が持てました。あとは、両チームとも新しい外国人FWが未知数なので、それがどうなるか・・・・という事でしょうね。


posted by Alan Hetarade |18:22 | Jリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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