2010年02月07日

レッズの光明、スパーズとヴィラの足踏み

日本代表戦も見るには見たんですが、まぁベネズエラ戦を見逃した自分がどうこう言うのも野暮だと思うんで、そちらの話は韓国戦まで取っておきます(笑)


Liverpool 1-0 Everton
【L:55.Dirk Kuyt】
うーん。序盤からちょっと荒れた展開になったのは、残念でした。キルギアコスのタックルは勢い余ってという側面があるにせよ、危険極まりないもので、1発レッドは妥当。最後のピーナールに至っては完全に自業自得で、ありゃあレフェリーがマーティン・アトキンソンじゃなくっても2人退場してた試合でしょう。熱いゲームになるのは良いんですが、こういう方面で盛り上がってしまうのは、ちょっと残念。

とはいえ、レッズの戦いぶりは見事なものでありました。敢えてアクイラーニを外したベニテスの采配は、この試合に関しては正しかったというか、激しいゲームになる場合、繊細なアクイラーニよりは、がっつり行けるマスチェラーノ、ルーカスをチョイスするのがやはりベターというものでしょう。

その判断が正しかった事をある意味象徴しているのが、相手方のエヴァートンの選手起用。とにかく“強い”フェライーニがキルギアコスの赤紙タックルを喰らって負傷退場してしまい、出てきたのが病み上がりのアルテタ。案の定アルテタは中盤の底で捌きに徹していましたが、あの選手交代以降、エヴァートンの攻守における鋭さや厳しさ、そして激しい展開の中での中盤の流動性というものに、何か1つ水が刺されてしまった。

結果、10人になったリヴァプールが、あの異様なテンションでもってエヴァートンに対抗でき、11人のエヴァートンを上回るパフォーマンスを見せる事が出来たのだと思います。たられば論は禁物ですが、もしあのままフェライーニがピッチに立ち続けていたら、ラスト20分のレッズはもっとへろへろになっていたはずです。

まぁあんまりこういう事は書きたくありませんが、退場者を出して本来不利になるはずだったリヴァプールが、そこで怪我人を道連れにしたことでエヴァートンのアドバンテージをも削り取ったというのは、何とも皮肉な結果だなぁ、と。


しかし何のかんので、ファイターのカイトが点を取ったという事でチームも盛り上がりましたし、ジェラードも今日のプレイを見る限り、ようやく復調気味。マキシ・ロドリゲスもまだ順応しきいれていないとはいえガッツを見せてアンフィールドのファンから一定の評価を受けたと言えますし、ここに来てようやくレッズも上向いてきたのかなぁ、と。

エヴァートンの閉塞感に助けられた感はあるにせよ、60分近くを1人少ない状態で戦いながら勝利を得たというのは、チームを盛り上げるという点では本当に意義深い事だと思います。ま、エヌゴグは相変わらずだったりと、課題もまだまだ多いんですけど(苦笑)

とりあえずアンフィールドでの強さは戻ってきましたが、次はエミレーツでのアーセナル戦。ELのウルジチェニ戦を挟んで、その次がシティー・オブ・マンチェスターですから、この2戦がリヴァプールの4位確保に向けての、1つの大きな山場と言えるでしょう。ベニテスがご乱心なされなければ、イケそうな気もするんだけどなぁ・・・・



Tottenham Hotspur 0-0 Aston Villa
そのレッズと4位争いを展開するスパーズとヴィラは、痛み分け。シティーがハル相手にずっこけたことはこの2チームにとっても幸いでしたが、如何せん上記のようにレッズが復調気味なだけに、両者に取って痛いドローとなってしまいました。

スパーズは終始ゲームを支配し、シュート28本(うちショッツ・オン15本)を放ちながら、結局ゴールを割れず。クラウチのポストからのキングのシュート及びそのこぼれ球をデフォーが狙ったシーン、ハドルストーンのロングシュート、クラウチのヒールなど幾多の決定機がありながら、最後までモノにできず。対するヴィラも、アグボンラホールの絶妙なシュートをゴメスが2度ブロックするなど、好機をゴールに結び付けられませんでした。

うーん。両チームとも頑張っちゃいたのですが、この辺り、まだまだ優勝争いをしている3チームとは、差があるのかなぁ、と。


例えば、チェルシーには2トップを軸とした圧倒的なパワーがあり、ユナイテッドにはカミソリのようにゴールを奪っていくスピードがあり、アーセナルには相手を完全に錯乱させるテクニックがある。その点スパーズにしろヴィラにしろ、強みはあるっちゃあるのですが、こういった競った展開で強引にそれでもって押しこみ勝利を奪ってしまう、というところまでは、まだその力強さが足りないのかなぁという気がしました。

確かにクラウチやカリュー、ヘスキーには強さがあるし、デフォーやアグボンラホールにはスピードと得点感覚が備わっている。モドリッチとベントリーには確かなテクニックに基づく精密なパスがあり、ダウニングやミルナーには他を圧倒するスピードがある。これは、個々で見ればトップチームにも十分通用する要素です。

しかし、チームとして見たときにはどうか。相手の影響を全く受けずに貫き通せるような、圧倒的な強さ、武器があるか。そのコンセプトはあるか。

結局ハリー・レドナップにしろマーティン・オニールにしろ、指揮官としてこの辺りの具体的な示唆が見えてこないんですよね。だからこそ彼らは有能な指揮官という評価は得ても、稀代の名将という評価は得られないわけだし、選手のクオリティで劣るとはいえ、イマイチ殻を破りきれないまま、4位争いから抜け出せない。

個々の選手は頑張っているし、それぞれが面白いモノを持っている。それは、このゲームでも十分に発揮されていました。じゃあ、それらを統一し、どういった示唆を与えて行けるのか。それはまさに、指揮官の腕にかかってくるわけです。

詰めの甘さは、指揮官の甘さ。それをひしひしと感じるゲームでした。

posted by Alan Hetarade |05:22 | FAプレミアリーグ | コメント(5) | トラックバック(0)
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