2008年01月28日

福士は本気でマラソンに取り組んでいたのか?

ってことで、敢えてこのタイミングで書いてみます(笑) 箱根駅伝の際にも書こうかな~と思ったのですが、その時はまだ時期ではないかな、と思ったので。

というか冒頭で他のブログ様を批判するのもどうかとは思うんですけど、優勝がヤマウチで日本人最上位の2位が森本だったにも関わらず、そのいずれかに、或いはその2人についてまったく言及しないで福士が云々ということだけ書いているのは、「アレを見て感動したと言っているのはバカだ」と言うのと同じ次元のことだと思うんですけどね。

もちろん福士の件もレースの中では大きなことでしたが、勘違いしてはいけないのはあくまでも優勝したのはヤマウチであって、日本人最上位でオリンピックの選考候補に残ったのは森本だ、という事です。福士の失速よりこの2つの事実のほうがよほど大事なのに、それを無視して他の事について騒ぎ立てるのは、あんた本当にちゃんとレースを見ていたのかい、本当にマラソンファンなのかい、と。そう言いたくなります。

まぁテレビをみた感想程度ならそれでも構わないのでしょうが、勝者を無視してその他の事だけについて大真面目に語られてもなぁ、と思うわけです。これは箱根駅伝のときにも似たようなことがありましたけど。


福士の件については昨日の記事でも私なりの見解を書きましたが、練習不足で体力が切れたという事のみならず、気温も影響していたのかな、と思っています。終盤での失速自体は福士に限らずどのマラソン選手にも起こり得ることですが、あそこまで何度も転んでしまうのは確かに珍しいですね。

ただ箱根駅伝のランナーはリタイヤしたのになんで福士は走れたのか、という事になりますが、あれは森本もレース後話していたとおり、脱水症状というよりは単純に足が疲労で動かなくなったことが原因だからではないでしょうか。長い距離を走った経験をお持ちの方なら分かると思いますが、疲労が極限状態に達すると脚がまったく動かなくなってがくっとペースが落ち、ジョギングになってしまいます。昨日の福士はそれが酷くなったのかなぁ、と。

まぁ途中で汗もかいていましたし脱水症状も併発していたかもしれませんが、意識はハッキリしていましたしね。あとはコースが平坦だった、ということも完走できた要因でしょう。箱根で小野と住田がなぜリタイヤしてしまったかというと、コース特性にも一因があるのではないでしょうか。5区も9区も、程度の差はあれど最初に登ってから下るコースです。こういったレイアウトは脚に負担が掛かりやすく、ひとたび痙攣をおこすと立て直すことは不可能でしょう。下りで脚にかかる負担というのは、非常に大きなものがあります。

それは福士が、立ち上がった後に歩くのではなく走れていることからも読み取れます。ロス五輪のアンデルセンは最後は走ることはできませんでしたが、福士は走れた。転びましたが、小野なんかとも違って立ち上がることは簡単にできていましたからね。危険であることに変わりはないでしょうが、まったく同列に扱うのはどうかと。


で、ワコールの永山監督についても批判が出ていますが、個人的に思ったのが、そもそも今回のマラソンについて、福士は本気で北京オリンピックの代表枠を狙っていたわけではないのでは、と。

福士という選手は明るい性格で知られますが、当然ながら競技についてはシビアな面も持ち合わせていて、アテネオリンピックや先日の実業団駅伝など、本当に悔しいレースとなったときには人目をはばからず泣いてしまうこともあるくらいです。しかし昨日の福士は失速した後も笑顔でしたし、帰る際にも報道陣に笑顔でコメントができるくらいの、レース後の状態でした。

本格的なマラソン練習をしていなかったことについても、そこまでする必要が無いと判断しての事かもしれません。エチオピアではゲブレシラシエなんかとも交流していましたが、そういう点で“一度マラソンを経験してみたい”という興味本位の部分もあったのかな、と。べつにこれ一回きりというわけでもないですし、とりあえずここで一回走っておいて、どういう結果になろうが、それで今後のプランを考えていく、と。そういうわけで、「何がなんでもここで」という姿勢では無かった、とも考えられます。

べつにこれでこの後トラックで北京オリンピックに出て、それから本格的にマラソンをやってもぜんぜん遅くは無いわけですしね。それは敢えて準備期間を短くしてでも名古屋でなく大阪に出場したことからも伺えるでしょう。

そんな具合で心も身体も充分にマラソン仕様となっているとは言いがたい状態ですから、レースプランとしてもハーフのように、集団の中で走るのではなく設定タイムどおりに走らせるしかないのではないか、と。でまぁそれがあまり遅すぎても意味が無いですから、2時間20分くらいのタイムにしておく、つぶれたらそれはそれで仕方ない、くらいの認識だったのではないでしょうか。


そんなわけで、この福士の失速というのは本人たちもある程度予測していたとまでは言わないまでも、起こり得る可能性は充分に考慮してのレースだったのではないか、というのが私の見解です。べつにワコールの選手がマラソンを走るのはこれが初めてではないわけですしね。まぁ永山監督という人がマラソンについてどれだけのノウハウを持っていたかは定かではありませんが、どちらにせよ今回の件についてはそんなに騒ぎ立てることなのかなぁ、と思いました。

・・・・まぁそうこう言いつつここまで長文を書いてしまったあたり、私も少なからず注目はしていた、ということなのですけれど(笑)

posted by Alan Hetarade |20:08 | 陸上競技 | コメント(0) | トラックバック(0)
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