2008年01月01日
育成が良いチームが躍進 【全日本実業団対抗駅伝】
完璧だったコニカミノルタ 文句の付けようが無い勝ち方だった。中国電力の坂口監督が評したように、これでは他のチームが対抗しようがなかった。1区が終了した時点で、上位にいたチームの中で2区の区間賞が狙えそうだった選手は、松宮か旭化成の佐藤くらいだった。その佐藤が失速したのに対し松宮が完璧な走りを見せては、他のチームはどうにもできなかった。 後半も坪田が区間2位と、絶頂期までとはいかなくとも着実に復調していることをアピール。そして素晴らしかったのが、初のニューイヤーで区間賞を獲得した池永。山田とともに、箱根駅伝での活躍以来、しっかり力を付けていることを示した。育成がうまくいっていることを見せ付けた後、ベテランの磯松が締める。ベテランと新戦力が融合した、素晴らしいチームだった。 力は出し切った中国電力とホンダ その他のチームについて。2位に入った中国電力はミスらしいミスもなく、これが精一杯の結果だったろう。マラソンで名を馳せたランナーがすべて実力を出し切った辺りは、さすがというところ。特に佐藤は過酷な条件の中でも大差で区間賞を獲得し、タフさを見せた。 3位に入ったホンダは、昨年のリベンジを果たした。地味ながらも実力者が揃っている。確実に今井を捕らえたエースの堀口やルーキー奥田など、前半から後半の選手までこちらも万遍無く力を出し切った。 魅力的な安川電気とトヨタ九州 それに続いた安川電気は見事だった。2区では信じられないような追い上げを見せた三津谷の前に飛松がペースを乱され不利な展開に陥ったものの、小畑、立石、北島、下森ら、後半区間の選手が素晴らしい走りを見せ、見事に挽回した。全国的な知名度を誇る選手はいないものの、若手を中心にチームとして良い方向に進んでいることを示した。指導がうまくいっているのだろう。 そしてトヨタ九州。やはり三津谷が殊勲の走りだった。あそこまで突っ込んでしまうと後半に失速しかねないのだが、尾方と野口がついてきたところで自重できたのは、彼が冷静さを保って走っていたことを示している。最後は井川や井幡の力をうまく使い、次の区間に繋げた。今井は後ろに佐藤、堀口、白柳という実力者を背負った状態ながら自分の走りをきっちりして最後に堀口を突き放し、満点の出来を見せた。 三津谷、ワンジル、今井と知名度のある選手が多いが、その他の区間では地元九州から高卒で入った若手選手が走っている。3人に比べれば力不足の感は否めないが、しかし入賞圏に留まれるくらいには、しっかり走った。このような地域に根付いた実業団のチームには好感が持てるし、そういったチームが活躍することで、各地方の陸上界全体のレベルアップに繋がるだろう。 その他では、1区で果敢にトップに挑んで復活を予感させた旭化成の大野、尾方を区間順位で上回った四国電力の野口、チームを押し上げた日清の3区以降の選手たち、富士通の太田らの走りが目立った。 残念だったエースたち 今回は特に2区で、力を出せなかったエースが目立った。旭化成の佐藤、日清の徳本、カネボウの瀬戸は、いずれも大きく遅れてしまった。瀬戸に関してはアクシデントの中、よく襷を繋いだといえる。あのような突発的な怪我は、文字通り不運としか言いようが無い。 佐藤に関しては、昨年はマラソンを2度走りながらニューイヤーでも好走出来ただけに、東京マラソンに向けて調整中とはいえ残念な走りだった。しかし昨年の旭化成復権の2位、及びその前の苦しかった数年間をエースとして精一杯引っ張ってきたのが、この佐藤だった。今回は悔しかろうが、しかし実力は折り紙付き。来年のリベンジに期待したい。
posted by Alan Hetarade |20:21 |
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